※この作品はR-18です。

インテグラル・ノア サイドストーリーユリ物語   作:やす、

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戦う何でも屋その5

起きてくださいっ朝ですよ?

 

んっもう朝なのね、おはよ

 

おはようございますっ♪

 

 

アスカロンに起こされてしまった、時計を見ると午前7時半、そろそろ起きよう。

 

 

朝食を食べたら行くわよ

 

分かりました

 

 

朝食を頼み届くまでに着替えて煙草を吸いに行く、凛とした寒空の下煙を吐き出す。後三人だ、ギュッと煙草を揉み消し部屋へと戻ってゆく、まだ朝食は届いていないようだ。

 

 

次は何処の街に行くのですか?

 

デルザってところね、そこに二人いるわ

 

 

地図を広げ指でなぞる、ここから少し離れているけど竜に乗ればすぐにたどり着く事ができるだろう。

 

 

お待たせしましたー

 

はーい

 

 

受け取った朝食を机に広げて舌鼓をうつ、これを食べたら行こうか。

 

 

次は誰なんですかね?

 

残っているのはバルムンクとグラム、それにリットゥね、デルザには二人居るって書いてあるからバルムンクとグラムだと思うわ

 

確か二人は姉妹だったはずです、連携されると厄介ですね

 

そうなんだ、なら私達の絆の方が上だって事見せてあげるわよ!

 

はいっ!頑張りましょうね♪

 

 

朝食を食べ終わり宿を出る事に、村の入り口で竜を召還してもらい草原を進んでゆく、10時頃にはたどり着く事ができた。

 

 

この街は荒らされては居ないのですね

 

そうみたいね、でも油断はできないわよ

 

 

畑を耕したり野菜を収穫したりと普段と変わらない様子の村を歩いて行く。

 

 

何も無いわね

 

そうですね

 

 

一通り村を一周したけど何も変化は無かった、近くに居る村人に話を聞いてみよう。

 

 

ねぇ、この村にキル姫が暴れているって聞いてきたんだけど何か知らない?

 

いや、知らんなぁ、他を当たってくれ

 

ん、ありがと

 

私達この村でキル姫が暴れて居るって聞いて来たのですがなにか知りませんかっ?

 

知らないなぁ

 

ありがとうございますっ

 

 

他にも何人かに聞いて回ったけど良い返事は貰えなかった。

 

 

この村には来ていないんじゃないですか?

 

そうかもしれないわね、この近くの村に行ってみましょうか

 

そうしましょう

 

 

村を出ようとした時だった、誰かに話しかけられた。

 

 

君達はキル姫かね?

 

そうよ

 

デルザの村に何の用かね?

 

教会の任務でキル姫を探しているのよ

 

おぉ、そうか、キル姫ならこの村の納屋に監禁しておる、教会で引き取っては貰えぬか?

 

どうやって監禁したのよ?この村から他のキル姫の気配は感じなかったわよ

 

ここの村人は団結力が強くてね、二人のキル姫ぐらいならなんとでもなるよ

 

そうなんだ、なら有り難く引き渡してもらうわよ

 

案内しよう

 

あなたがこの村の村長さんなんですか?

 

そうだ

 

 

そう言われてその人について行く事に、しばらく歩くと大きな倉庫が見えてきた。

 

 

ここに居る、今扉を開けよう

 

 

大きな扉が開かれた、中は暗く視界が効かない。

 

 

本当にこの中に居るのね?

 

本当だ、自分の目で確かめて見てみると良い

 

んっ、行くわよアスカロン

 

はいっ

 

 

倉庫の中を少し進んだ時だった、ゴンって音が二つ聞こえた後に私達は気を失ってしまった。

 

 

………………………………………………………………

 

 

 

んっ、、、ここは…?

 

 

屋根から落ちてきた水滴で目を覚ました、ここは何処だ?見渡そうにも身体が何かに縛られていた。顔だけ動かすと柱に縛られている事が分かった、それに隣にアスカロンも居る。

 

 

アスカロン、起きなさい

 

んっ、、、ユリ?

 

そうよ、どうやら村人に襲われたようね

 

そんな…でも私達何か襲われるような事しました?

 

私が聞きたいぐらいよ、この縄は切れるかしら?

 

ただの縄なら、、、やってみます!

 

 

氷でナイフを作り私の縄を切ってくれた、そのナイフでアスカロンの縄も切断する。

 

 

これからどうします?

 

とりあえずこの倉庫を探索するわ、バルムンク達もここに閉じ込められているかもしれないわ

 

でも真っ暗で何も見えませんよ

 

キンッ  行くわよ

 

こういう時に役に立ちますね♪

 

 

ライターで辺りを照らしながら探索して行く、なかなか広い倉庫の様だ、農具やお祭りに使うような物、それに何に使うのか検討もつかない物が置いてあった。

 

 

変な村ね

 

そうですね

 

 

ふとライターの火が煌めいた。

 

 

何かあったのです?

 

そろそろオイルが切れるわね、その鍬の柄に雑巾を巻いて松明にするわよ

 

 

なんとかオイルが切れる前に松明に火を移す事ができた、ライターよりも周りを照らす事ができる。

 

 

あそこに誰か居ますっ!

 

本当ね、あれはバルムンクとグラムかしら?

 

 

アスカロンが指差す方に人影が見える、やっぱりバルムンク達だった。二人共縄で縛られている。

 

 

しっかりしなさいよ

 

私…一体、、、?

 

ここは何処なの?

 

落ち着いて、まずは縄を解くわ

 

 

縄を切ってあげると大きく身体を伸ばす二人、腕に縄の跡がくっきりと付いていた、かなり長い間縛られていたのだろう。

 

 

あんた達のマスターは居ないの?

 

バイブスを探せば見つけられるはずですっ

 

待ってね、この辺りに居るわ

 

私のマスターもここに居ます

 

なら探すわよ

 

 

四人で倉庫を探していると見つけた、大きな箱の中に入れられていた。

 

 

マスターしっかり!

 

起きて下さい!

 

 

ここは…?

 

デルザ村に入ってから記憶が…

 

 

起き上がった二人の奏官、学者のような格好をしている。

 

 

あんた達が二人のマスターね、話を聞かせてもらうわよ

 

君達は?

 

そうね、一から説明するわ

 

 

松明で煙草に火をつけて説明をして行く、納得できなさそうだったが状況を理解したようだ、ちなみに二人の奏官はマルコとポーロというらしい。

 

 

ふむ、そんな事ができる薬があるのか

 

我々の研究分野外だ

 

あんた達も研究してるの?

 

私達はこのユグドラシル大陸の歴史を調査しているのだよ

 

この大陸は歴史が詰まっているんだ、それを四人で調査していたんだ

 

それで操られた二人を追ってこのエゼル村に入ったということね

 

そうだな、グラムとバルムンクがこの倉庫に居ると言われて入って後ろからやられたようだ

 

災難でしたねっ、歴史の調査ってどんな事をするのですか?

 

各街の言い伝えだったり行事とかを調べているんだよ

 

へぇ、このエゼル村にも何かあるのかしら?

 

あった気がするのだが頭を殴られたから思い出せないんだ

 

分かったわ、思い出したら教えてね

 

 

とりあえず今からどうするかを会議する事に。

 

 

この倉庫をぶっ壊して外に出るわよ

 

君はキル姫だろ?ならそんな事はできないよ

 

それはなんでよ?

 

キルオーダー、聞いた事ないかな?

 

知らないわよ

 

ユグドラシル教会が定めたキル姫の掟だよ、その中の一つにキル姫が人間を傷つけてはならないとあるんだ。昔の戒律だが、それが今のキル姫にも根付いているんだよ

 

へぇ、なら私には関係のない話ね

 

それさえなければ絶対にやり返すのに…!

 

ただじゃ起き上がれないよ…!

 

アスカロンは知ってた?

 

はいっ、なので私はあまり人に危害を加えていませんよ?

 

その割には良く人を凍らせていたわよね?

 

あははははは…

 

 

納得のいかない掟だったが私はそれを守る事は無いだろう、気晴らしに倉庫を見て回るの事に。

 

 

なかなか興味深い物が置いてあるようだ

 

そうなの?マスター?

 

これは生贄を捧げる台だな、見たまえ血痕が残っているよ

 

本当ね…

 

思い出した!このエゼル村に伝わる言い伝えを!!

 

 

マルコがそう叫んだときだった、倉庫の扉が開き沢山の村人が入ってきた。

 

 

しっかり縛ったはずだったのだが、、手間が増えてしまったようだ

 

あんた達、私達に何をするつもりよ

 

この村に伝わる伝統を守るだけさ、心臓を捧げさせてもらおう

 

 

さっき私達を案内した人がそう言うと後ろの村人達が武器を構えた。

 

 

ねぇ、私達を殺す気なの?

 

殺す気はない、この村の為に心臓を捧げるだけだ

 

けっ、一緒よ、それなら覚悟を持っているわね

 

なんの事だ?

 

自分達が殺される覚悟よ!

 

 

私は村人達に駆け出して行った、流石に斬る訳にはいかないから拳を叩き込んでゆく。

 

 

それで?まだ同じ事を言うのかしら?

 

 

何人居ようと人間なんて私の敵ではなかった、村長を残して残りは地に這いつくばらせる。

 

 

ぬぅぅ、キル姫の分際でっ…!

 

次その言葉を吐いてみなさい、私がこの村を壊滅させるわよ

 

 

骸斬の剣先を村長の顔に突きつける、私の目を見て本気だと悟ったようだ。

 

 

この村の伝統を守らなければならぬのだ!

 

けっ

 

 

刀を取り出し私に斬りかかる、が、それを弾き飛ばし双剣を首に突きつけた。

 

 

ねぇ、生きるか死ぬか選んで

 

ぬぅぅぅ

 

その根性を認めて話ぐらい聞いてあげるわ

 

 

双剣を納め話を聞く事に。

 

 

この村にはなぜそのような伝統が残っているですか?

 

この村は昔から作物が育たない村だった、作物が育たなければ金も手に入らず我々の祖先は策を探したのだ

 

それがその生贄だったのですね

 

そうだ、始まりは1人の旅人を生贄に捧げた事が始まりだと伝えられておる、それ以来この村では年に一度生贄を捧げる決まりになったのだ

 

それって意味があるの?信じられないわ

 

科学的な根拠がある訳じゃないんだよ

 

たまたま偶然が重なり作物が育つ様になったんだろう

 

それならこの村人から選べば良いじゃない、わざわざ他の人を使う意味が分からないわ

 

この村人は深い絆で結ばれておる、そんな事はできぬ

 

自分達が良ければ良いって言うの?

 

生きる為だ、仕方のない事なのだよ

 

………

 

色々言おうと思ったけど私も過去に変わらないような事をしている、生きる為なら仕方がない事ね。

 

 

なら他の方法を考えなさいよ、今は昔と違うわよ

 

しかし…

 

農作に関する知識なら多少は持っているから私達も協力するよ

 

伝統が消えてしまうのは残念だけど途絶えさせなきゃいけない伝統もあるからね

 

マスター!

 

こんな村滅べば良いのに

 

まぁまぁ、悪い話じゃないと思うけどどうかな?

 

私1人では決める事はできない、皆が起きてから話合おう

 

分かりました

 

 

他の村人が起き上がるまで倉庫を探索する事に、何か嫌な気配のする壺を見つけた。

 

 

なんですかね?これ

 

さぁ?覗いて見るわ

 

 

大きな壺の中を覗くと沢山の白い物が見える、直ぐに骨だと言う事に気がついた。

 

 

………

 

何が入っていたのですか?

 

骨ね、見ない方が良いわ

 

 

なんとも言えない顔をするアスカロン、一体何人の人が生贄になったのだろうか?

 

 

これは…酷い

 

だけど研究者の心が躍る

 

 

どこか楽しそうな2人をキル姫2人が冷ややかな目で見ていた、しばらくすると村人が起き上がったようだ。

 

 

この村に生贄を!!

 

心臓を捧げよ!!

 

待たぬか!

 

 

村長の制止を振り切り私には武器を向ける村人達。

 

 

何?やろうっていうの?

 

 

騒ぎ立てる村人に双剣を構え大罪のオーラを纏い睨むと大人しくなった。

 

 

生贄を止める代わりに私達が農作を教えてあげるよ、どうかな?

 

余所者の言う事なぞ信用できん!

 

また我々を騙すつもりだな!

 

またって前も騙されたの?

 

以前来た者にそう言われて信じたら財産を持っていかれたのだ

 

あらま

 

私達はそんな事をするつもりはないよ、身分を証明できる物を渡そう

 

 

名刺を二枚村長に渡していた、それをしげしげと眺める村人達。

 

 

おぉ!学者様じゃ!

 

学者様が来てくださったぞ!

 

すごい手のひらの返し方ね

 

そうですねっ

 

 

これでこの村の問題は片付いたのだろう、今回はキル姫がほぼ空気だったけどまぁ良いだろう。

 

 

倉庫から出てマルコとポーロが畑の土質を調べていた、農作は土質からだそうだ。

 

 

この村の土は酸性だな

 

生贄の血を撒く事で中性にする事ができたから作物が育つようになったのだろう

 

この川の水が酸性なのか?

 

あの山の土を調べてみよう

 

 

なんだかよく分からない話をしている2人、その2人を神様の如く村人達が崇めていた。

 

 

化学って凄いんですね

 

そうみたいね

 

あの

 

どうしたの?

 

私達の出番は無いのですか?

 

そうね、、、なさそうだわ

 

そんな…

 

あんまりです…

 

良いのよ、今回私もそんなに無かったから

 

それならばサツマイモを植えよう

 

そうだね、サツマイモなら荒れた土地でも良く育つ

 

サツマイモがどうしたって言うんだ?

 

イモなんて育てても売れないよ

 

ただサツマイモを売るだけならね、そこから焼き芋、干し芋にしたりお酒を作る、商品展開をするんだ

 

もしそうするのなら私が教会に宣伝してあげるわよ

 

古い考えも大事かも知れないけど時間は進み過ぎているんだ、その時に合わせた事をすればきっと答えが返ってくるよ

 

お、おぉぉぉ!

 

 

どうやら村人達はやる気の様だ、後にこの村で作られた焼酎をティルフィングが気に入り工場ごと買う事になるのだがまた別のお話。

 

 

そんな訳で私達は村人に歓迎されて今夜はこの村に泊まる事になった、夕飯を頂きお風呂も借りて私達はお部屋でゴロゴロしていた。

 

 

はぁ、なんか疲れたわね

 

そうですね

 

出番…

 

欲しいです…

 

 

そんな2人を見ながらゴロゴロする事に、マルコとポーロは村長と村人達と今後の予定を立てていた、私達も次の街を探さないと。地図を取り出し指でなぞる。

 

 

次はベルメリオ村ね

 

どの辺りにあるのですか?

 

この村から教会の方へ向かった方ね、最後のキル姫よ、気合入れていくわよ!

 

はいっ!一生懸命頑張りますっ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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