※この作品はR-18です。

インテグラル・ノア サイドストーリーユリ物語   作:やす、

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強欲のマモン

私達は教会の会議室を借りて会議を行っていた。もちろんこれからの事だ。今はまだ被害は確認されていないがもう時間の問題だろう。

 

 

「その悪魔一人一人の所に全員で行って叩けば良いんじゃないかな?」

 

「それが1番手堅いのだけどそうすれば他の悪魔が動いた時に対処ができなくなるわ」

 

「それもそうだね…でもあの悪魔はかなり強いと思う、少し刃を交えただけだけど」

 

「そうよね…何か弱点とか分かれば良いんだけど、、、」

 

「うーーん、、、」

 

 

みんなで頭を悩ませていた。答えのない問いがぐるぐると会議室を回っている、このままだと何も決まらないだろう。

 

 

「チーム分けだけしておかないかい?何かあってもすぐ動けるようにさ」

 

「そうね」

 

 

パラシュの提案によりチーム分けが行われることに。話し合った結果あたしとアスカロン、ユウとティルフィング。

 

ラグナとマサムネ、フライシュッツ。

 

レーヴァテインとフライクーゲル、グラーシーザ、ミネルヴァ。

 

アルマスとスイハ、ロンギヌス、ネス。

 

パラシュとエルキュール、ダモクレス、アルテミスとなった。合計5チームである。

 

 

「みんな無茶だけはしないでね、この世界も大事だけど皆の事の方が大事よ」

 

「さくっと倒してラグーナ島に戻るよ」

 

「終わったらみんなホテルに招待しますね♪」

 

「そんな事して良いの?」

 

「私達が経営している様なものなので♪」

 

 

あのホテルの経営陣は何をしているのだろう。すごくどうでも良いことを考えてしまった。そんな時勢いよく会議室の扉が開き教会の役員が入って来た。

 

 

「大変です!悪魔達が大陸各地で暴れています!すでにかなりの被害が出ています!」

 

「分かったわ、行きましょう」

 

 

返事をして皆が教会の前に集った。そして次々に竜と馬を召喚しその背に飛び乗る。

 

 

「アルマス!しくじるんじゃないわよ!」

 

「へっ!ユリこそまたやられないでよね!」

 

「行きましょう、アルマス。」

 

「頼んだわ!」

 

 

皆が次々と飛び去ってゆく。私達も急ごう。

 

 

「アスカロン、お願い!」

 

「ティル、頼んだ」

 

「はい!」

 

「はいっ!」

 

 

二人が召喚した竜に飛び乗り大陸を駆け抜けてゆく、そう言えばどこで暴れているのだろうか?

 

 

「ねぇ、その被害はどこで起きているのよ?」

 

 

私がそう言うと3人共少し困った顔をした。

 

 

「なる様になるよ」

 

「そうですよ、ユリは考えすぎですよ?」

 

「えっ、あたしが悪いの?」

 

「あははははは…」

 

「待っていて下さいね、上空から見渡してみます」

 

 

そう言って急上昇して行ったティルフィング達、それを見上げていると降りて来た。

 

 

「このまま真っ直ぐ行った所に煙が見えました、そこに行きましょう」

 

「分かったわ」

 

「ポチ、お願いしますっ!」

 

 

先行して宙を舞うティルフィング達を追いかけ進んでゆくと煙が上がっている街が見えてきた。その関所の前に降り立ち街を眺めていた。

 

 

「なんだか思ってたよりも変化がみられないね」

 

「そう、ですね、、、」

 

 

街の門から覗いて見ているのだが特に破壊された様子や荒らされた様な形跡は感じられなかった、ひとまず作戦を考える事に。

 

 

「どうします?」

 

私とユウ、ユリで隙を作りアスカロンに決め手をお願いしたいと思います

 

えっ、私ですか?

 

 

驚いた顔のアスカロン、私もなぜアスカロンが選ばれたのか理解ができなかった。

 

 

あのっどうして私なのですかっ?

 

瞬間火力が1番高いのです。ユリは何故だかわかりますか?

 

えっと、ちょっと待っててね、、、

 

 

アスカロンの戦い方を思い出してゆく、そういうことか。

 

 

氷を操る能力ね

 

はい、戦闘力では1番低いと思いますけど氷を操る力があります、それを決定打にしたいと思います。あっ、アスカロンは強いですよ?

 

私褒められてますよねっ?

 

うん、褒めているよ、頼りにしてるね、アスカロン。

 

はいっ!一生懸命頑張りますっ!

 

 

ころころと表情が変わるアスカロン、昔憧れた人に褒められるのが嬉しいのだろうか?少し考えているとユウが煙草に火をつけた、ついでに私も火をつける事に。

 

 

これを吸い終わったら行こうか

 

分かりました

 

そう言えばその大罪って私達も秘めているわよね?

 

そうですね、私が背負っている大罪は強欲、ユリにもそれが流れています

 

待って、もしかしてその大罪って地上の悪魔から採取したとか言わないわよね?

 

それは私には分かりませんが…

 

 

強欲の大罪はマモンだったはず、あんな奴から摂取した大罪が私の身体に流れているって考えると嫌な気持ちになる。そのおかげで強くなれているっていうのもあるのだけど、、、

 

 

話は変わりますけどユリは骸斬を上手く扱えていますか?

 

扱えてはいると思うけど、納得はできていないわ

 

貸してみてください。

 

んっ

 

 

ティルフィングに骸斬を渡すと辺りの空気が少し騒ついた、それにただ骸斬を持っているだけなのに雰囲気も変わった

 

 

ありがとうございました

 

何か分かったの?

 

まだ骸斬の力を出し切れていませんね。

 

そうね、双剣だと良いのだけど骸斬だけだと衝動に飲み込まれそうになるわ。七元でそれを抑えているのだけど。

 

ユリが骸斬を扱える様になれば七元の本来の力を使う事ができます、そうすればもっと強くなる事ができますよ?ただの人間のユウがあそこまで強くなれているのも七元のおかげですから。

 

そうなの?

 

そうなんじゃない?

 

自覚はないのね…

 

私も少しだけ骸斬を扱った事がありますけど確かに強くなれましたよ?

 

私は骸斬を貸した覚えは無いわよ?

 

あのメクリス博士と戦った時です、あの時ユリは気を失っていましたよ?

 

ふむ。

 

 

アスカロンには負けていられない、私も骸斬を扱える様に頑張ろう。

 

 

そろそろ行こうか、被害が広がる前にさ

 

そうですね、行きましょう。

 

 

少し気合を入れて街を探索して行く、前にユウとティルフィング、後ろは私とアスカロンで気配を察しているのだが何も感じられなかった。

 

 

何も感じられないんだけど

 

そうですねっ、あの煙の元に行ってみませんか?

 

そうですね、このまま真っ直ぐに行けばそこにたどり着きそうです

 

 

そのまま街を進んで行くと煙が上がっている場所が見えてきた、だが、その煙は煙突から出ているだけだった。

 

 

煙突ね

 

そうですね、、、争いで火事が起きているのだと思ったのですが

 

争ったような形跡もないしこの街には居ないんじゃ無いの?

 

かもしれませんね…

 

他の街に行こうよ、多分この街には居ないんだよ。

 

そうね、急ぎましょうよ

 

 

次の街に行こうとした時だった、ティルフィングが足を止めて疑問を口にした。

 

 

そういえばこの街で人を見ていませんよね?結構大きな街なのですが。

 

そういえばそうだね、言われてみれば不自然な気がするよ

 

 

街の入り口から街の中央ぐらいにある煙突の屋敷まで歩いてきたのだが確かに人には会わなかった、それにお店も開いているような感じもしない。確かに不自然だ。

 

 

どうする?適当な家に入ってみようか?

 

あの煙突の家に行ってみましょうよ、煙が出てるって事は誰かが居るって事よ

 

そうですね、行きましょう

 

 

再び煙突のある家の前に、ティルフィングが扉にノックをしたけど返事はないようだ、そのままドアノブを回すと鍵は開いていた。「入るわよ」そう言ってドアを開き私が中へ入って行く、その後にみんなも続く。

 

 

………………

 

 

居た、あの紫色の体、前に会った魔物だ。豪華な椅子に座りメイドにぶどうを食べさせてもらっている、その他に肩を揉んだりうちわを扇ぐメイドも居た、その姿を見るとなんとも言えない気持ちになる。

 

 

一体何してんのよ

 

あぁん?見ての通りくつろいでいるのだが

 

表に出なさいよ、私達が斬り刻んでやるわよ!

 

威勢の良いメスガキが、まぁ良い、お前らに話がある

 

悪魔なんかの話に耳を傾ける気にはなれないんだけど

 

なぁに、お前らにとっても悪い話じゃ無いぞ、今から俺様の配下になれ。

 

 

品の無い顔で私達を見下しそう言うマモン。

 

 

残念だけど悪魔の配下になるつもりはないよ

 

 

そう言って剣を構えたユウ、その後にティルフィング、アスカロンと剣を構えてゆく。

 

 

グハハハハハハハ!残念だ。おい

 

はい

 

 

マモンがそう言うとメイド達がマモンを守るように立ち塞がった。

 

 

俺様と戦う気ならこの女達も巻き込む事になるぞ、お前らに関係の無い奴らを巻き込む事ができるのか?

 

 

人質を取る、悪魔らしい卑怯な作戦だ、でも私にその手は通じない。

 

 

ティルフィング

 

はい?

 

教会には人質はマモンに殺されたって報告しておいてね

 

 

双剣を構えて駆け出そうとするとティルフィングに止められた。

 

 

ダメです、マモン、話を聞きましょう

 

グハハハハハハハ、初めからそうしておけば良いんだ、席を用意させよう。おい

 

 

マモンがそう言うとメイド達が机と椅子を運んできてくれた。それに座りマモンの話を聞く事に。

 

 

それで話とはなんでしょうか?

 

望んだ物は俺様がくれてやる、その代わり俺様の理想に加担しろ。

 

 

はっ?何言ってんの?

 

俺様はこの世の全てが欲しい。その為には使えるの物はなんでも利用させて貰おう、悪い条件じゃないと思うがな

 

 

そう言って葉巻に火をつけるマモン、腹立つ顔で煙を吐き出してゆく。

 

 

もちろん断ればこいつらの命は無いがな

 

 

メイドの一人に斧を突きつけるマモン、恐怖で顔が青ざめてゆくメイドが助けを求める様な目で私達を見ている

 

 

少し相談する時間を下さい

 

グハハハハハハハ、良いだろう、良い返事を待っているぞ

 

 

そう言って立ち上がり奥の部屋に入っていったマモン、さて、どうするか

 

 

人質がいる以上条件を飲むしかありませんね

 

人質ごと斬り刻めば良いじゃない、簡単な話よ。

 

それをすればこちらの立場が危うくなります、誰か一人でも教会に報告したらタダでは済みませんよ?

 

それもそうね…何か良い手は無いかしら?

 

あのっ、マモンを少しでも人質から離してもらえれば私が氷で壁を作りますっ!

 

そうですね、アスカロン、お願いできますか?

 

はいっ!任せて下さい!

 

メイドの人数は5人だ、アイツが奥の部屋から出てきた瞬間を狙えばいけそうだね

 

そうね、この作戦でいくわよ

 

ならマモンを呼びましょう、アスカロン、準備は良いですか?

 

いつでもいけますっ!

 

 

アスカロンの構えた剣が冷気により青く輝いていた、準備は整った。

 

 

私がマモンを呼びます、すぐに動けるようにしておいて下さいね

 

 

そう言うとマモンが入っていったドアをノックするティルフィング、しばらくするとマモンが出てきた

 

 

返事を聞かせて貰おうか

 

私達の答えはこれよ!アスカロン!!

 

はいっ!やぁぁぁっ!!

 

 

マモンが出てきた扉が分厚い氷に包まれた、これで奥の部屋には入る事はできないだろう。

 

 

グハハハハハハハ!!人間やキル姫は何年経っても俺様に楯突く様だな、なら力ずくで言う事を聞かせるまでよ!

 

 

巨大な斧を構えマモンが叫ぶと前会った時よりも強い闘気が溢れてゆく

 

来ます、構えて下さい!

 

 

ティルフィングの合図と共にマモンが向かって来た、打ち合える相手じゃない。あの攻撃は避けないと。

 

 

ぬぅん!!

 

ちっ!

 

 

ティルフィングに向かって振り下ろされた斧を躱すと斧が当たった地面が砕け散った。直撃したら真っ二つになるだろう。

 

 

ユウ!

 

任せて!

 

 

二人の剣士がマモンへと向かってゆく、ティルフィングが隙を作り的確にユウが斬り込んでゆく、夫婦なだけあって何も言わなくても連携が取れている、流石だ。

 

 

グハハハハッ!!なかなかの連携だ、だが、その程度の剣技など効かぬ

 

 

ユウの剣技は当たってはいるのだけどその肉体はおろか服にも傷は付いてはいなかった。

 

 

くっ、、、流石神々と争った悪魔、簡単にはいかないね

 

ほぉ、お前人間か、見たところ忌々しいキラーメイルではなさそうだ。名を聞こうじゃないか。

 

残念だけど悪魔にする自己紹介なんてないよ。

 

 

そう言ってティルフィングに目配せをするユウ。何か手があるのだろうか?

 

 

たぁぁぁっ!!

 

 

ティルフィングがユウの前に立ち連撃をマモンに向かって放ってゆく、その後ろで腰を落とし鞘に剣を納めたユウ。

 

 

黒式、、、一紅閃っ!!

 

 

ユウが床を踏み締め姿を消した。その瞬間に飛び上がるティルフィング。なるほど、ティルフィングの背後で構える事でその隙を隠していたのか、それを合図も無しに飛び上がり避けるティルフィングも凄い。

 

 

なっ!!

 

 

残念だったな小僧!

 

 

ユウの放った一閃はマモンのお腹に当たっていた、だけどその強靭な肉体に刃が阻まれ小さな傷がつけられただけだった。

 

 

ぬぅん!

 

ぐぁっ!!

 

ユウ!!

 

よそ見をしている場合か?

 

がはっ!!

 

 

蹴り飛ばされ床を転がるユウ、それに気を取られたティルフィングも殴り飛ばされて床を転がっていた。

 

 

ユウ!!大丈夫ですかっ!?

 

ゲホッ…なんとかね…

 

アスカロン

 

はいっ!

 

ティルフィングはユウを診てなさいよ、こいつはあたし達が斬り刻むわ!

 

 

剣を構え二人でマモンと対峙する。前に立つだけで威圧される闘気をかき消す様に力を解放する。

 

 

大罪、解放っ!!

 

 

漆黒のオーラを纏う私、隣には水色のオーラを纏うアスカロン、二人の力、見せてやろう。

 

 

さっきのメスガキとそのお友達か、その命、この強欲のマモンが貰い受ける!

 

やれるもんならやってみなさいよ!

 

 

アスカロンに目配せをしてマモンに向かって駆けてゆく、もちろん無鉄砲なんかでは無い。

 

 

ふぅん!!

 

そんなの当たらないわよ!!

 

ちょこまかと小賢しい!

 

 

以前戦ったズィーヴァ、その戦い方を密かに練習していた私、本人には及ばないけど。

 

 

おらぁぁっ!!

 

 

マモンの腕の動きを見て斧の軌道を予想して斬り込み傷をつけてゆく。蝶のように舞い蜂のように刺す。

 

 

どうしたの紫頭、見苦しい踊りね。

 

その首を跳ね黙らせてくれる!

 

 

挑発する事も忘れない。マモンの意識を私に集中させる。

 

 

行きますっ!!

 

グォォォォッ!!

 

どうやら私に気を取られすぎた様ね、私には相棒がいるのよ。

 

 

背後からの一閃がマモンを斬り裂いた。背中を押さえながら悶えているマモン。

 

 

何?次はブレイクダンスでも見せてくれるのかしら?

 

グハハハハハハハ!!面白い、面白いぞメスガキ共!殺すのは止めだ。四肢を斬り落とし肉便器にしてくれる!

 

 

よく分からない事を言いながら立ち上がったマモン、どうせ下品な事を言っているに決まっている。

 

 

やれるもんならやってみなさいよ、その前にその命、斬り刻んでやるわよ!

 

 

そう言った瞬間だった。何かが私の前に現れたそして強い衝撃が走り吹き飛ばされた。

 

 

ガッ!グゥゥッ……

 

ふんっ、この俺様があの程度だと思っていたなら検討違いだ。

 

 

どうやらお腹を思いっきり殴られた様だ、それに殴り飛ばされてしこたま背中をぶつけた、吐き気と痛みで意識を手放してしまいそうになる。

 

 

もう終わりか?メスガキ。

 

行かせませんっ!

 

 

ユリに向かおうとするマモンの前に立ち塞がる、私を見下ろすとニヤリと笑った。

 

あん?そうだな、お前は可愛いから俺様専属のメイドとして生かしておくか

 

 

生理的に受け付けない笑顔で私を見るマモン、それに身の毛がよだつ。

 

 

誰がメイドなんかにっ!!レヴィアタンの力、味合わせてあげますっ!!

 

 

冷気を操り床を凍り付かせ身動きを制限する、それだけじゃない。さらに温度を下げて霧を発生させる。

 

 

ほぉ、目眩しとは芸が細かい。

 

 

この霧は全て私の感覚と繋がっていますっ、覚悟して下さい

 

 

氷の上を滑りマモンへと斬り込んでゆく。振るう斧も動作も全てお見通し。これならいけるっ!

 

 

グハハハハハハハ!面白い、面白いぞ!だが、足りぬ!ぬんっ!!

 

 

強烈な一撃が大地へと振り下ろされた、その威力に大地の氷に亀裂が入った。

 

 

そこだ、小娘よ!

 

クゥゥッ!

 

 

氷を踏んだ音で気付かれたのだろう。何かが私を捉え吹き飛ばす。

 

 

っつ、、くぅぅっ、この程度でっ倒れるわけにはっ…

 

アスカロン、まだ動けますか?

 

はいっ、、、なんとか…

 

 

なんとか立ち上がった私にティルフィングさんが来てくれた。

 

 

ならユウとユリをお願いします、マモンは私が討ちます。

 

そんなっ!一人じゃ無理ですって!

 

私の中に眠る同胞の力を全て引き出します、ただ長くは動けないと思いますが。万が一の時は二人をお願いします。

 

 

ティルフィングさんがそう言うと辺りが静まり返った。そして凄まじい闘気が溢れ出した。

 

 

今、楽にしてあげます。

 

 

そう言うティルフィングさんの声は何重に重なって聞こえた。

 

 

たぁぁぁぁぁっ!!

 

グヌゥゥッ!!

 

 

凄い…あれだけの力を持つ魔物を一方的に責め立てている…私とは次元が違う、、、あぁ羨ましいっ、じゃなくて!ユウさんとユリをっ!

 

 

瓦礫に埋もれているユリを引っ張り上げてユウさんの隣に寝かせる。二人共目立った外傷は無いけどまだ寒い季節なのに汗を浮かべていた、それをタオルで拭ってあげているとカタカタとどこかから音が聞こえる。良く観察すると骸斬が震えていた、この剣は意志を持っているのかな?

 

 

くっ、強欲のマモン、まさかこれ程までとは…

 

グハハハハハハハッ!!所詮はキル姫、恐るるに足りぬ!

 

 

ティルフィングさんが押され始めていた、なんとか攻撃は躱してはいるけど傷付いているのが見える、私が時間を稼がないとっ!二人の方へ駆け出そうとした時だった、誰かに足を掴まれた。

 

 

私が行くわ。

 

ユリっ!でもっ!

 

ううん、大丈夫、私の力、見せてあげるわよ!

 

 

そう言った私の頭を何かがぐしゃぐしゃと撫でた。

 

 

娘一人に行かせる訳には行かないよ、アスカロンは準備を頼む

 

はいっ!5分あれば魔力を貯める事ができますっ!

 

分かったわ、ユウ、足引っ張らないでよね

 

分かってるよ。

 

 

そう言って二人の方に駆け出して行く、私がマモンに斬り込みその隙にユウがティルフィングを救出する。

 

 

あぁん?くたばったと思ったらまだ生きていたのか。

 

諦めは悪い方なんでね、ティルは少し休んでてよ

 

私も戦います!二人に任せる訳にはいきません

 

良いから、

 

 

そう言って私の方を見た、そして少し頷いたティルフィング。

 

 

無理はしないで下さい

 

任せてよ、来いよマモン!

 

グハハハハハハハ!!その度胸は認めてやろう、次こそその命、叩き潰してくれる。

 

娘の前だ、情けない姿は見せられないよ

 

いくわよユウ!

 

任せて!

 

 

私が正面からマモンと対峙する、感覚を研ぎ澄ませステップを刻みながら斬り込んでは飛び退きジワジワと斬りつけてゆく。

 

 

このメスガキがぁぁっ!!

 

相手はユリだけじゃ無いよ

 

 

私に意識を向ければその隙をユウが突いてゆく、即席のコンビにしては上等だろう。

 

 

このゴミ共がっ!!まとめてぶつ切りにしてくれる!!

 

 

残念ね、当たらないわよ

 

 

がむしゃらに振り回される斧を飛び退き躱した時だった、さっき斧が振り下ろされてできた穴に落ちてしまった

 

 

ちっ、何よこの穴!

 

 

所詮はメスガキよ!死ねぇ!

 

 

私に向かって斧が振り下ろされた、双剣をクロスさせて防いだがあのパワーを受け切れる気がしない。

 

 

……………あれ?

 

覚悟を決めて目を瞑ったけど斧が振り下ろされない、目を開けると斧を防ぐ二人の姿が。

 

 

娘には手出しはさせないよ

 

ユリ、早く抜け出して下さい

 

助かったわ、私も加勢するわよ!

 

 

穴から抜け出して3人で斧を押し返してゆく。その後ろに青い影が見えた。

 

 

行きますっ!レヴィアタンの力、味わって下さいっ!!

 

 

そう言いながら氷で階段を作り上げてそれを駆け上ってゆくアスカロン。階段の頂上から飛び上がった。

 

 

これが私のっ

 

考えが甘いぞ小娘!ふんっ!!

 

 

飛び上がったアスカロンがの気配に気づいたのか体制を変えながら繰り出された一閃により真っ二つになってしまった、ぐしゃりと肉片が床に叩きつけられた。

 

 

そんな…アスカロン……

 

まずは一匹目だ、次はどいつから殺してやろうか

 

 

マモンが品定めをする様に私達を見下ろす、そんな事はどうでも良かった、ただコイツは私が殺す。七元を鞘に納め骸斬を構えた時だった。

 

 

これが私のっ、魂の一撃っ!!!

 

 

巨大な氷の剣がマモンを頭から切り裂いた、血が滲み左右に体が別れ床に崩れ落ちた。

 

 

アスカロンっ!!

 

はいっ♪私お役に立てましたか?

 

うん!カッコ良かったわよ!

 

 

ギュッとアスカロンに抱きつく、冷気を扱ったからかちょっと冷たいけど。

 

 

お疲れ様、さっき斬られてなかった?

 

氷で身代わりを使ったのですよっ、作っておいて良かったですっ♪

 

助かりました、アスカロン

 

お役に立てて良かった♪でも。疲れちゃいました…

 

少し休もっか、僕も疲れたよ

 

少し休んでから次に行きましょうか

 

そうね

 

 

四人で床に寝転ぶ、火照った身体を氷が冷やしてくれる。少し休んだら次はの悪魔を倒しに行こう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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