※この作品はR-18です。

インテグラル・ノア サイドストーリーユリ物語   作:やす、

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地上世界へ。

私達は地上世界に行くためにユグドラシルに集まっていた、でも前にラグナが言った通りに入り口が何かに塞がれていて入る事はできなかった。とりあえず作戦会議だ。

 

 

悪魔を倒したからって開くわけじゃ無いんだね

 

そうみたいね、ユグドラシルに直接話を聞ければ良いんだけど

 

ユグドラシルは復活したのよね?なら話ぐらいできるんじゃないの?

 

彼女がマナを失い弱った状態だからあの様に話す事ができたのよ、そうじゃなければ姿すら見る事は不可能よ

 

それってどうなのよ?

 

さぁ?

 

 

私の疑問に答えが来る事は無さそうだ、もう地上世界に行く方法は無いのだろうか?

 

 

なら僕がユグドラシルの中に入って本人に聞いてくるよ

 

そうね、お願いするわ

 

じゃ、ちょっと行ってくるね

 

 

そう言ってユウがユグドラシルに触れると溶けるように中へと入って行った。

 

 

何でユウは中へ入れるのよ!?それにさらっとラグナも見送らないでよ!

 

ユウは一度死んでいますから、それに以前ユグドラシルの中に居たのでユグドラシルのマナを身体に宿しているのでしょう

 

どう言う事なのよ?

 

ユグドラシルはマナの塊、その中に紛れ込んだのね

 

きっとそうだと思います

 

納得できないわよ…

 

ユウが帰ってくるまでに教会に報告をしてくるね、今からでも復興を始めないと

 

私もついて行きます、被害状況はまとめてあるのでお役に立つと思いますよ

 

うん、頼りにしてるね

 

 

ラグナとミネルヴァが教会へと向かって行った、その間私達は待機する事となった。色々な疑問が残るけどまぁ良いだろう。

 

 

入り口は何で封鎖されているのかな?

 

何なのでしょうか?

 

 

アスカロンと2人で鏡の様な物で塞がれている入口を眺めているとアルマスがやってきた。

 

 

何見ているのよ

 

入り口よ、一体これは何で塞がれて居るのかしら?

 

さぁ?私には分からないわ

 

気になるわね

 

 

しげしげと入り口を眺めていたら何かが動いた?それを良く見るために近づくと人影が見えたような気がした。

 

 

?

 

 

入り口の前に立ち顔を近づけると水面の様に波紋が立った。次の瞬間には黒い影がにぃと口を歪ませ私に手を伸ばした。

 

 

何よ!?

 

ユリ!?

 

ユリっ!!

 

どうしたのだ?

 

何かに掴まれたのよ!このっ!離しなさいよ!

 

 

逃げようとした時にはもう遅かった、しっかりと肩を掴まれてしまった。身を捩り抵抗したけど力が強い。そのまま上半身を引き込まれた。

 

 

アルマスっ!

 

わかってる!

 

 

アスカロンとアルマスが両足を掴もうと手を伸ばしたがその手が届く前にユリの身体は穴へと消えていった。

 

 

…………………………………………………………

 

 

 

 

ここは、、、どこ?

 

 

気が付いたら知らない場所に寝転がって居た。起き上がり辺りを見渡すと見た事の無い景色が広がっていた。

 

 

黒い手に引きずり込まれたまでは覚えて居るのだがそれからの記憶が無い。一体此処は何処なのだろうか?

 

 

少し落ち着こう、煙草を咥えて火を付ける事に。風は無く穏やかな天気だ。温かな太陽が私を照らしてくれていた。

 

 

少し落ち着いた気持ちで周りを見直してみる事に、ゆっくりと辺りを見ると遥か彼方にそびえ立つ大樹が見えた、間違いない、ユグドラシルの樹だ。そうなると此処は地上世界なのだろう。

 

 

なんとなく状況が掴めてきた。煙を吐き出し煙草を踏みつけその方角へと足を進めて行く。ユグドラシルに行けば天上世界に帰る事ができるだろう。何も無い荒野をただ真っ直ぐに進む。

 

 

此処が地上世界なら冥界に飲み込まれているはずだ、ルシファーの言葉を思い出し辺りを警戒するのだがそんな心配を嘲笑うかの様に何も起きなかった。冥界って思い出してもっとヤバそうな所を想像したからなんだか拍子抜けね。

 

 

しばらく歩き少し休憩する事に、適当な岩に腰掛け煙草に火を付ける。ヴァング達やキラーメイル達、コマンド達は大丈夫なのだろうか?みんな強いし大丈夫だろう。

 

 

いらない心配した自分を少しからかって最後に煙を吐き出し煙草を踏みつけまた歩み始めた。

 

 

………………………………………………………

 

 

早くユリを助けに行かないと!

 

この!開けって言ってんのよ!

 

 

アスカロンとアルマスがガンガンと入り口を叩いていたが何も起きなかった、そんな2人にティルフィングが話しかけた。

 

 

あの子なら大丈夫です、必ず帰って来ます

 

何でそんなに呑気な事が言えるのよ!あんたは心配じゃないの!?

 

どうしてって、我が子だからです、子を信じない親などいません

 

 

ギュッと握りしめた拳を震わせながらティルフィングがそう言った、その姿で悟った2人。彼女も不安なのだろう。

 

 

ただいま、やっと帰って来れたよ

 

 

そう言ってユウが帰って来た、それに2人が問い詰めていた。

 

 

ユウさん、あの入り口は開くのですか!?

 

ユリが中に連れて行かれたのよ!

 

 

そんなに慌ててどうしたの?今は開ける事ができないんだって、地上世界が冥界に飲み込まれてかけてるから今開けると天上世界も飲み込まれてしまうんだって

 

ならユリはどうなるのよ!?そんな危ない所に1人だなんて放っておけないわよ!

 

アルマス、落ち着いて、分かりやすく説明してよ

 

だから!

 

私が説明しますね、ユリが地上世界への入り口に何かに引きずり込まれたのですっ

 

ユリが?

 

私達が入り口に立っても何も起きないのに、なんでユリだけ引き込まれたのよ

 

もしかしたら呼ばれたのかも知れません

 

呼ばれた?冥界にですか?

 

はい、ユリが半姫半人だったのは覚えていますよね?

 

はいっ、ユグドラシルを助ける為にユリはティルフィングの力を使いましたねっ

 

そしてキル姫となった、、、って事はその時に死んだ人の部分に呼ばれたって事?

 

だと思います、もしかしたらですけど

 

なら早く助けに行かないと!ユウさん、他に地上世界に行く方法は無いのですか?

 

あるにはあるけど…

 

なら早く言いなさいよ!

 

 

悩んでいる様な顔のユウ、煙草に火をつけてから口を開いた。いつの間にかみんなもそこに集まって来ていた。

 

 

それは海から飛び降りるんだよ、そうすれば地上に行く事ができる

 

なら早く行きましょうよ!飛び降りれば地上に行けるんでしょ!?

 

普段ならね、でも今地上は冥界に包まれている、無事に辿り着く保証は無いよ

 

私行きますっ!例えどんな事があったとしてもユリを助けに行きますっ!

 

私も行きます!冥界になんて負けない希望をユリに届けるのです!

 

拙者も同行しよう、愛弟子を見捨てる訳には行かぬ

 

僕も行くよ、彼女にやられっぱなしって訳にはいかないからね

 

私も行く、兄さんの事も心配だし

 

クレスも行くよー♪

 

おねーちゃんも♪

 

みなさんありがとうございます、例え此処に残るという選択をしても私はその意思を尊重します

 

行かないって言う人なんて居ないわよ、ねぇみんな!

 

 

アルマスがそう言うとみんな返事と共に武器を掲げた。

 

 

ユリは良い仲間を持ちましたね

 

そうだね、ちょっと泣きそうだよ

 

ラグナロク達には私が報告してきます、そしたら直ぐに追いかけますね

 

うん、お願いね

 

みんな行くわよ!この剣先に続けぇ!

 

 

海の方へ向かい剣を向けるアルマス。その横で召喚した馬と竜にみんなが乗っていた。

 

 

アルマス、早く乗って下さい

 

走って行くつもりだったのですか?

 

今のは景気付よ!

 

 

みんなで海を目指そうとした時だった、ラグナロクとミネルヴァがこっちに向かって来るのが見えた。何やら慌てている様子だ。

 

 

みんな大変よ、冥界の死者が天上世界に入って来ているわ!

 

悪魔達だけではなかったみたいです、既にかなりの街が被害を受けています

 

さっきユリがユグドラシルの入り口に引き込まれて行きました、きっとそれも冥界が原因なのでしょう

 

何ですって!?助けに行きたいけど、、、

 

 

ラグナロクが頭を悩ませていた、仲間も大事だがこの天上世界を護らなければいけない。地上世界は天上世界に比べ物にならない程に広い、行くなら全員で行くのが最善、だけどそれだと天上世界が手薄になってしまう。仲間か、世界か、苦渋の決断を迫られていた。

 

 

ラグナロク殿、話は聞かせて貰ったのである、この世界は我々に任せるのである

 

そうだよラグナロクくん!ユリくんはの事は任せたよ♪

 

 

そんなラグナロクに声をかけたのはデュカキス大奏官とモニカ達だった。

 

 

天上世界は私達が守るからね、だからユリくんをお願い!

 

 

真剣な眼差しでラグナロクを見つめるモニカ、その背後のキル姫達に目を向けると力強く頷いた。

 

 

分かったわ、この世界は頼んだわよ

 

ラグナロク

 

うん、ユリを助けに行こっか

 

 

そう言って竜に跨ると先陣を切り羽ばたいて行った。

 

 

………………………………………………………………

 

 

 

結構歩いたのに何も無いわね

 

 

私は1人荒野を歩いていた、あれから休まずに歩いているのに進んでいる気がしなかった。同じような景色の荒野をにらむ。

 

 

少し休もう、適当な岩に腰掛けて煙草に火を付ける、空になった箱を握りつぶし新しい箱を開封する事に。

 

 

今は何時なのだろう?そう思い腕時計を見ると針がグルグルと休む事なく回っていた。壊れてしまったのだろうか?

 

 

早く帰って修理に出さないとね

 

 

そう呟き煙草を踏みつけまた歩み始めた。目的地はユグドラシルだ。ただ前を向いて歩いて行く。

 

 

しばらく歩くと小さな小屋が見えて来た、誰か住んでいるのだろうか?

 

 

警戒しながら小屋に向かって歩いて行き気配を殺しながらぐるりと小屋の周りを歩く、人の気配は無い。

 

 

右手で柄を掴みながらドアをノックする、返事は無い、ドアを開け放ち後ろに後退するも何も変化は無かった。

 

 

一呼吸置いてから小屋の中を覗くも誰も居ない、小さな部屋を見渡し念のため天井を見ても人の姿は無かった。

 

 

ふむ、改めて部屋を見渡すと小さなベッドに1人用の机。それだけの部屋だ、休憩用の物なのだろうか?

 

 

注意深く部屋を見てみると机の上に置かれた蝋燭を見つけた、指で突いてみるとまだ蝋が柔らかい、火を消してからそんなに時間は経っていないのだろう。このまま当てもなく彷徨うより少しでも情報が欲しい。ここに居た人が帰って来るのを待とう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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