※この作品はR-18です。

インテグラル・ノア サイドストーリーユリ物語   作:やす、

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逮捕されたユリ

抵抗も虚しく私は地上世界に連れて行かれどこかの建物に放り込まれていた。今から行くラグーナ島に浮かれていたのにいきなり現実に引き戻されてしまった、いや、地獄へと叩き落とされた。

 

 

いつもの服を脱がされ双剣も取り上げられ私はオレンジ色の服に着替えさせられ牢屋に閉じ込められていた。

 

 

もぅ!早く出しなさいよ!

 

 

そう叫ぶも誰も返事をしなかった、ただ苛立ちが募ってゆく。仕方なく煙草を吸おうにも両手に取り付けられた手錠がそれすら許さなかった。

 

 

深いため息をついて牢屋を見渡す、コンクリートでできた部屋に簡易のベッドとトイレ、それに厳重な鉄格子のついた小さな窓、正面の鉄格子もかなり丈夫な物で作られているのだろう、さらに何人もの監視員が私を睨んでいた。脱獄したとしてもこの服色なら目立つし街中で全裸になれば直ぐに捕まってしまうだろう。

 

 

私が一体何をしたっていうのよ、、、

 

 

そう呟きベッドに腰掛けた。

 

 

 

 

 

その頃、天上世界では突然のユリの逮捕を受けてパニックが起きていた。

 

 

ユウさん!ユリが!ユリがっ!逮捕されちゃいました!!

 

うん、分かってるから落ち着いて

 

あの子一体何をしたのでしょうか…?

 

 

みんなが疑問と不安の中モニカだけは何かを考えているような顔をしていた、そして何かを思いついた。

 

 

……アスカロンくん、あの家の権利書ってある?

 

権利書ですかっ?確かタンスに入っていたと思いますけど、今はそれどころではありませんっ!

 

早くそれを取りに行くよ!多分差し押さえられちゃうから先手を打たないと

 

差し押さえ?

 

うん、もし罰金刑とかになっちゃって支払うお金がなかったら価値のある物を持ってかれちゃうからさ、ユリくんが戻ってきて住む家が無かったら可哀想だよ、、、

 

はいっ!お願いしますっ!

 

私達は地上世界に行ってますね、そこで落ち合いましょう

 

分かったよ!ユリくんをお願いね!

 

 

そう言って駆け出して行った二人、残ったみんなで地上世界に降りてユグドラシルの近くにある刑務所を目指してゆく。

 

 

えっと、ここだね

 

私とティルフィングで話を聞いてくるわ、皆は少し待ってて

 

僕も行くよ

 

 

三人で刑務所へと入って行き面会の許可とユリの罪状を聞く事に。

 

 

面会は謝絶です、罪状も今は言う事はできません

 

そこをなんとか頼むよ

 

いくらラグナロク様、ティルフィング様の頼みでも無理です、それとこの男は?

 

ユリの保護者だよ、あの子はまだ未成年だがら少年法が適応でしょ?

 

残念ながら戸籍を調べたところ生まれが二百年程前なので少年法の適用は無理です

 

あぁ、、、そういえばそうだった、、、

 

3日後に中心街で公開裁判を行う、弁解ならその時に

 

 

そう言って受付の人は去って行った、残された三人に深い沈黙が訪れた。

 

 

えっとユリを逮捕した人が言ってたのは建造物損壊と放火だっけ?

 

確かそう言っていましたね、放火となるとかなり罪が重かったはずですけど、、、

 

良くて懲役100年、最悪死刑ね、、、

 

懲役ならまだ良いけど死刑になるのなら僕は世界を敵に回しても娘を守るよ

 

はい、私もそのつもりです、できれば避けたいですが、、、

 

私も貴方達を敵に回したくないわ、出来る限り証拠を集めましょう

 

そうだね、あの時ユリと一緒に居た女の子に話を聞いてみようか

 

一度皆の所に戻りましょう、手分けをして探した方が効率が良いわ

 

そうしよっか

 

 

刑務所を出て皆の所へ、扉を抜けるとみんなが駆け寄ってきてくれた。

 

 

ユリはどうだったの?

 

面会は謝絶だったわ、罪状も機密みたいでまるで取り合ってくれなかったわ

 

一体ユリは何をしたんだろね?

 

きっと化け物と戦っている時に何かをしたのよ、無意味に放火なんてするはずがないわ

 

そうだと思うけどね、とにかく前にユリと一緒に居た女の子を探すわ、何かを知っているかもしれない

 

それならヴァングの所に行きましょうよ、どこに住んでいるのか知っているかもしれないわ

 

そうね、3日後にユリの裁判が始まるわ、それまでに証拠を集めて無罪を証明しないと大変な事になるわ

 

本当にみんなごめんね、こんな事に付き合わせて

 

乗りかかった船だよ♪最後まで付き合うよ!

 

ありがとうございます、なら早くヴァングの家に行きましょう

 

了解!

 

 

土煙を上げながらヴァングの住む家に向かう一同。その頃。

 

 

 

ベッドに寝転がりながら耳を澄ませていた、些細な事でも良いから何か情報が欲しかった。だが監視員は一言も喋らなかった。

 

 

ちっ、頭が硬いわね

 

 

悪態をつき小さな小窓から外を眺めるとユグドラシルの樹が見えた、天上世界に繋がる入り口からそう離れては居ないようだ。

 

 

……………………………………………………………

 

 

ヴァングいるの?居るなら返事しなさいよ

 

 

アルマスがドンドンと扉をノックしていた、しばらくすると欠伸をしながらヴァングが扉を開けて出てきた。

 

 

ふぁぁぁっ、あん?お前らどうしたんだよ?

 

ユリが逮捕されたわ

 

なにっ!?あいつ何したんだよ!?

 

建造物損壊と放火らしいわよ

 

マジでか?それってヤバいだろ

 

化け物と戦っている時だと思うのですが、、それよりマーベルって博士を知らない?その人の娘に用があるのよ

 

マーベルだぁ?俺は知らんがクレイが先輩だとか言っていたな

 

ならそのクレイはどこに居るのよ?

 

あいつなら昨日まで家に居たけど今朝にどこかに行くって言ってたような気がするな

 

ならさがしだすまでだ!

 

イェース!レッツサーチ!

 

ヴァナルガンドの気配を探して!彼女の戦闘力ならある程度離れていても感知できるはずよ!

 

了解っ!!

 

今日の夜にヴァングの家に集合ね、手がかりが有ってもなくてもよ!

 

はい!

 

おいお前らってもういないのかよ

 

うがぁぁっシユウははらが減ったゾ!

 

分かったよシユウ、それよりユリが逮捕されたみたいだぞ

 

うが?ユリがか?いったいどんなわるさをしたんだ?

 

さぁな、俺達も飯食ったら手伝おうぜ

 

うがぁ!!

 

 

 

地上世界をクレイを探し駆け回っていたが見つける事はできず日が暮れたのを合図にみんなヴァングの家に戻って来ていた。

 

 

みんなどうだった?

 

 

ラグナロクが問いかけるも皆首を横に振った。

 

 

遅くまでみんなありがとね、えっとヴァングだっけ?

 

そうだが

 

お礼に料理を作るよ、台所借りるね

 

それはありがたいがそんな食材はなかったぞ?

 

なんとかするから大丈夫だよ、借りるよ

 

 

台所に入って行ったユウ、その後ろ姿を見ながらヴァングがテレビをつけると中心街を破壊した犯人が捕まったというニュースがやっていた。

 

 

「先程入りましたニュースです、中心街を破壊した犯人が捕まったようです、犯人はキル姫で地上世界ではなく天上世界から来たキル姫のようです」

 

 

やっとこの犯人が捕まったんだな、結構な被害だったらしいぜ?

 

どれぐらいのひがいがあったのだ?

 

中心街のビルが殆ど燃えたらしいな、ガソリンを撒いてそれに火をつけたって

 

ガソリンは少量でも危険ですからね、ビルを燃やすとなるとかなりのガソリンを撒いたのですね

 

物騒な世の中だぜ

 

 

「今刑務所前に居るスタッフと中継が繋がっています、そちらの方どうですか?」

 

「はい、今私は犯人が収容されている刑務所前に来ています、犯人の様子は伺う事はできませんでしたがその犯行を捉えた防犯カメラの映像を入手する事ができました、ご覧下さい」

 

 

そう言うと画面が切り替わりその時の映像が流れ始めた、みんなでそれを見ている事に。

 

 

一人の女の子が双剣を懸命に何かに向かって振るっているが段々とビルへと追いやられていた。その少女がドラム缶を倒し煙草を上に弾くと何かの上を飛び跳ねながら何処かへ消えて行った、その後煙草に引火したのか辺りが火の海に包まれていた。

 

 

「続いて明日の天気です、明日は良く晴れ洗濯物もすぐ乾くでしょう」

 

 

……………………

 

 

ニュースが切り替わりそれでみんなが意識を取り戻した。

 

 

えっと?

 

今のってユリだよね?

 

そう、ですよね、、、

 

あいつなんて事してんだよ……

 

あの映像から犯人をユリだと断定したのですね、確かに暴れて火をつけたみたいに見えましたけど、、、

 

でも何かと戦っているように見えたわよ?

 

この映像ってユリが地上世界に連れ去られてユグドラシルに向かっている時ですよね?

 

きっとそうね、化け物はカメラに写っていないけど

 

ならその化け物達はカメラに映らないってことだねー?

 

そうなりますね、明日中心街に行って聞き込みをしましょう

 

それならツカサに聞けば何か分かるはずだ、あいつは確か中心街を治める4大奏官の一人だからな

 

分かったわ

 

はい、ご飯できたよ、みんなどうしたの?

 

今テレビでユリが火をつける所をやっていたわ、何かと戦っててその時火をつけたみたい

 

えーっと?

 

やっぱりユリが火をつけたのよ!

 

私達のやるべき事が分かったわ、あの映像の様にただ剣を振り回し火を放ったのか化け物から身を守る為に火を放ったのか、それを見極める事。あの映像を見ただけだとユリを悪者にしか見えないわ

 

 

詳しい事はご飯を食べながらにしようよ、温かいうちに食べて欲しいからさ

 

私手伝いますね

 

おねーちゃんも手伝うよ♪

 

 

三人が料理をテーブルへと運んでゆく。

 

 

どうやってこんなに料理を作ったんだ?

 

時間ないから適当にしか作ってないから味の保証は無いよ

 

うがぁぁぁ!うまそうなにおいだぞ!

 

沢山あるから好きなだけ食べてね

 

うがぁぁぁ♪

 

まるで吸い込むように食べてますね、、、

 

作った側としては嬉しいよ

 

明日中心街に行って聞き込みとクリスの捜索をしましょう、ユリの無罪を証明しないと

 

後先考えないのはどっちに似たのでしょうか?

 

さぁ?

 

今日は早く休みましょう、疲れを明日に残さない為にもね

 

そうだね

 

適当に空いてる部屋使ってくれよ

 

サンキュー

 

 

そして次の日、太陽が登ると同時に皆起床し準備をしていた。

 

 

おはよ、朝ご飯できてるよ

 

ありがとうございます

 

いつの間にこんなに作ったんだよ…

 

昨日から準備しといたんだよ、流石に一からこれだけ作るのは無理だよ

 

朝食を食べたら中心街にいきましょう、裁判は明日よ

 

早く証拠を集めないとね

 

俺達も手伝うぜ、お前らだけだとツカサの居場所もわかんねぇだろ?

 

そうね、助かるわ

 

俺達もあいつに借りがあるからな、な、シユウ

 

 

そう問いかけるもご飯に夢中でその声は届いていないようだ。

 

 

おまえきにいったぞ!こんなおいしいりょうりをつくれるならいいヤツにちがいないぞ!

 

そう言ってもらえて嬉しいよ、じゃあ行こっか

 

はいっ!

 

 

ご飯を食べ終わり準備も終わり家の前へ。

 

 

私とニケは一度刑務所に戻って情報を集めてきます

 

分かったよ、頼んだよ二人共

 

はい、良い情報を得てきますね、ニケ、行くよ

 

 

そう言ってミネルヴァとニケが刑務所へと向かって行った。

 

 

頼んだぜシユウ!

 

うかぁぁぁ!マスターはやくゆくぞ!

 

俺達が先導するから付いてきてくれ

 

了解!

 

 

猪に飛び乗ったシユウの背後にヴァングが座ると土煙を上げながら走り出した、その後ろをついて行く。

 

 

しばらく走るとビルが立ち並ぶ中心街が見えてきた。そんな訳で後編に続きまーす

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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