※この作品はR-18です。

インテグラル・ノア サイドストーリーユリ物語   作:やす、

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暴走ゲハイムシュリフト
借金返済物語


あれから私はいくつもの任務をこなしていた。ある時は教会からの任務。ある時はラグナ達からの依頼。またある時はみんながくれた仕事をこなし忙しい毎日を送っていた。

 

 

……………ただいま、、、疲れたわ、、、

 

 

お疲れ様ですっ♪すぐにご飯出しますからね?

 

ごめん、お言葉に甘えさせてもらうわ、、、

 

 

そう言いながらリビングにある椅子に腰掛けていた。当然の話なのだが私の借金なのでアスカロンには何でも屋の仕事を受けて貰っていた。別行動なのは寂しいけど、、。

 

 

因みに今日は異族の討伐に迷子の猫の捜索、建築現場の手伝いに引っ越しの手伝いをしていた。お金を貰えて色んな事ができるのは今後のスキルアップと考えれば有難い話だ。

 

 

はい、お待たせしました

 

うん、頂きます

 

 

アスカロンが夕食の準備をしてくれてそれをいただく事に。そして今日あった事を話しながら夕食を食べていた。

 

 

それでね、今日初めて電動ドライバーと呼ばれる道具を使ったわ

 

それはどういう物なのですか?

 

なんかそれを使ってネジを絞めたり緩めたりしたわ、それとバッテリーが切れると動かなくなるのよ

 

色んな道具があるのですね♪

 

それとあの花頭を討伐したわ、あいつらは確かインテグラルキラーズの手下だったはずよ

 

花頭?あぁ、あの擬彩異族の事ですよね?

 

そだっけ?まぁ仕事があるならそれで良いのだけど

 

でも、何か嫌な予感がしますよね

 

大事になればラグナ達やティルフィング達が出張るわよ、もちろん私も報酬が有れば行くわよ

 

大陸の一大事ならお金の事は置いておきましょうよ…

 

ジョークよ、流石にその辺は弁えてるわ、それより今日のご飯美味しいわ

 

今日はお料理教室に行ってきたのですよ♪それから雑貨屋のおじさんの頼まれごとをして後は家事を少しかな?

 

無理しない程度にね、アスカロンに倒れられたらもう終わりよ

 

ユリこそ無茶をしないで下さいね?

 

私なら大丈夫よ、鍛え方が違うわ、それに明日はお休みだし

 

 

ご馳走様と言った後にコーヒーを二杯淹れて一つはアスカロンへ。もう一つを持って玄関前に、食後のブレイクタイムを優雅に楽しもうじゃないか。

 

 

煙草に火をつけてコーヒーを飲もうとした時だった。

 

 

ユリくん!!!!助けて!!!!

 

んっ!モニカ!?

 

 

突然私を呼ぶ叫び声が聞こえて前を向くと息を切らしながら私の方へフラフラと走ってくるモニカの姿があった。

 

 

ゲホッ!アロンダイゲホッゲホッんとロンゴゲホッゲホッッッ!くんが!!

 

分かったから落ち着いて、急に止まらないで少し歩くわよ

 

 

咳き込むモニカを宥め呼吸を整えさせる為に家の周りを歩いていた。3周程歩いたら落ち着いたようだ。

 

 

話は家の中で聞くわ、それと水を飲みなさい

 

うん、、、

 

 

モニカの居る街からここまでかなりの距離がある。それにあまり聞き取れなかったけどアロンダイトとロンゴミアントがどうとか言っていた気がする。何よりモニカの体調も心配だ。

 

 

アスカロン、水を持ってきて!

 

どうしたのですか?ってモニカさん?

 

ごめんねアスカロンくん、、、

 

はい、お水ですよ

 

ありがと、、、

 

落ち着いたらで良いから話してよ、待ってるからさ

 

 

そう言うと水を飲み干しため息を吐いた。

 

 

もう大丈夫だよ、二人共聞いて、アロンダイトくんとロンゴミアントくんが暴走したんだ

 

暴走!?

 

それって本当なのですか!?

 

うん、、、ルーンくんとエクスカリバーくんが必死に抑えててくれたんだけど街は壊滅、それに2人も、、、

 

それで2人はどうなったのよ!?

 

それは分からないよ、2人に言われて助けを呼ぶ為にここに無我夢中で走ってきたんだから

 

かなりの大事ね

 

それにもし本当に暴走しているのなら教会には頼めませんね…

 

そうね、何か暴走した原因に心当たりはある?

 

私にも分からないんだ、みんなで夕飯を食べていたら突然ううぅ、、、

 

よしよし、アスカロン

 

はいっ!モニカさん、私達に任せて下さい!

 

今すぐにでも行きたいけど夜戦は得意じゃ無いのよ、明日日が登ると同時に捜索を開始するわ

 

うん、急に頼んでごめんね

 

良いわよ、モニカには世話になってるんだから

 

モニカさんはご飯は食べましたか?残り物ならすぐに出せますよ?

 

じゃあ頂くね

 

 

フラフラと立ち上がったモニカを支えて椅子に座らせてあげた。余程疲れているのだろう。

 

 

はい、お口に合うか分かりませんけど

 

ありがとね、頂きます

 

 

ご飯を食べるモニカを見ながら考えをまとめていた。確かキル姫が暴走するのは感情の昂りからだったはず。それなら夕飯を食べながら暴走するのか?もっと違う原因があるんじゃないのだろうか?

 

 

アスカロン、ちょっとモニカを見てて

 

良いですけどどうしたのですか?

 

少し情報を集めて来るわ

 

 

そう言ってタンスから水着を引っ張り出しカバンに詰め込み教会へと走って行く。目的地はラグーナ島だ。

 

 

ラグナ島に行きたいんだけど

 

時間外料金が要ります

 

分かったわよ!

 

 

本来なら転送装置の使用は無料らしいのだが時間外だとお金を取られるらしい。ケチ臭いと思いながらお金を支払いラグーナ島へ。迷わず彼等が居るホテルへ向かって歩いて行く。

 

 

失礼ですが当ホテルの利用者ですか?

 

違うけどティルフィングに用があるのよ

 

利用者で無いのなら通す訳には行きません、お引き取り下さい

 

良いから通しなさいよ!

 

 

ホテルの警備員に止められてしまっていた。なんとか通ろうと駄々をこねるのだが結果は。

 

 

もう!頭の硬い奴らね!

 

 

当然のように追い返されてしまっていた。ここで問題を起こせば彼等の顔に泥を塗る事になると思うと強く出れなかった事もあるのだが。

 

 

侵入する隙を伺いながらホテルのエントランスをウロウロとしていたら誰かに話しかけられた。

 

 

あれ?こんな所でどうしたのですか?

 

えっと、シタだっけ?

 

はい、こんばんはユリさん

 

こんばんわ、ねぇ、どうにかしてホテルの中に入る方法は無いかしら?

 

チケットを買って頂ければ入る事はできますよ?

 

うーん、じゃあティルフィングをここに呼んでくれないかしら?

 

分かりました♪

 

ごめん、頼んだわよ

 

 

しばらく待っているとコツコツとヒールの音がして振り返るとティルフィングがこっちに来てくれた。

 

 

こんな夜にどうしたのですか?

 

暴走状態について状態が欲しくてさ

 

…分かりました、話を聞かせて貰います

 

 

アロンダイトとロンゴミアントが暴走した事と暴走状態の特徴、それに暴走状態を解除する方法を聞く事に。

 

 

暴走したキル姫の特徴として目が紅くなります、それに意思の疎通はできないでしょう、もし本当に暴走しているのであれば水をかければ解除する事ができますよ

 

水?水をかけるだけで?

 

はい、私自身も暴走した事がありますけど水をかけて貰えたら元に戻りました

 

なんだか拍子抜けね。まだこの話はラグナや教会にはしてないからそこんところお願いね

 

分かっています、暴走したキル姫は本来なら処分になりますからね。そうでなければ最寄りであるラグナロクの所に行くべきですから

 

理解が早くて助かるわ、じゃあ私行くわ

 

はい、それとこれを差し上げます

 

ん?

 

 

目を瞑って下さいと言われそうしていると首元に何かがかけられた。

 

 

何よこれ?

 

妖精の加護が掛けてあるネックレスですよ、きっと役に立つと思います

 

ふーん、ありがと。また来るわ

 

はい、ご武運を願っています

 

 

闇夜に響くさざなみの音を聞きながら海底トンネルを抜けて教会へと帰ってきた。そのまま家まで走って行く。

 

 

ただいま、モニカはどう?

 

おかえりなさい、安心したのか今は眠っていますよ

 

なら良かったわ、暴走したキル姫は水をかければ元に戻るみたいよ

 

そうなのですね、誰から聞いたのですか?

 

ティルフィングから聞いたわ、水をかけるだけなら楽勝ね

 

油断はできませんよ?

 

分かってるわよ、それにしても何故暴走したのか腑に落ちないわね

 

夕ご飯に嫌いな物でもあったのでしょうか?

 

…そんな事で暴走してたらラグナ大陸は焼け野原になっているわよ

 

それもそうですねっ

 

 

そのあと少しアスカロンと喋りそれから煙草を吸いに行く事に。

 

 

今日の事を思い出しながら煙草に火を付けていた。

 

 

もう少しティルフィングの話を聞いておけば良かったわね、、、

 

 

私の実の母であるキル姫、ティルフィングも過去に暴走した事があったようだ。そんな実母の過去を今更になって受け止めていた。

 

 

暴走していなくても私が手も足も出せないような人が暴走したらどうなってしまうのだろう?そんな想像をしてしまい身震いを起こしていた。

 

 

それより暴走状態ってどうなるのだろうか?以前の暴走騒ぎの時はメクリス博士に操られていただけで本当にキル姫が暴走している場に出くわした事は無かった。

 

 

そもそもそんなに頻繁に暴走する物なのだろうか?

 

 

疑問が疑問を呼び二本目の煙草に火を付けていた。

 

 

暴走したキル姫はどれぐらい強くなるのだろう?モニカの所に居るアロンダイト、ロンゴミアントはまだ私が大罪の力を得る前でも勝つ事ができていた。もちろんアスカロンとの連携があっての勝利だったのだけど。

 

 

今の彼女達の強さは分からないけど例え暴走していたとしてもそんなに苦労はしないのでは無いのだろうか?

 

 

そんな甘い事を考えていた。後にこの考えを嫌という程後悔する事になるのだが今の私にそんな事を知るよしも無かった。

 

 

三本目の煙草に火を付けようか悩んだ結果家に戻る事に。

 

 

パシッ

 

 

ちっ、外したわね

 

 

耳元を飛び交う蚊と戦いながら玄関を開けるとパジャマに着替えてるアスカロンが居た。

 

 

お風呂空いてますよ?

 

うん、ありがと

 

 

脱衣所で服を脱ぎ捨てシャワーを浴びる事に。日中にかいた汗でベタ付いている身体がだんだんとスッキリしてくる。

 

 

考えても仕方ない。私は戦って勝ちあの二人をモニカの元に返す。ただそれだけ。

 

 

髪を洗い流し身体を洗い鏡に写る私を見ていた。両肩からおへそに向かって斜めに残っている傷跡を眺めていた。

 

 

こっちはパラシュにやられた傷、もう一つはアスカロンにやられた傷。どっちの傷も、それと背中にある傷も私の生きた証。

 

 

なんて事を考えながらシャワーを止めて手で水を切って上がる事に。

 

 

ゴシゴシと乱暴にタオルで身体を拭いて下着姿のままキッチンへ水を飲みに行く。

 

 

ぷはぁっ、さてと、寝よっかな

 

 

首に掛けてあるタオルで頭を拭きながら寝室に向かうべく階段を登り二人の居る寝室の扉を開けた。

 

 

もうアスカロンも寝ているのね

 

 

二人を起こさないようにゆっくりとベッドに潜り込みアスカロンに抱き着いて目を閉じるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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