※この作品はR-18です。

インテグラル・ノア サイドストーリーユリ物語   作:やす、

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借金返済物語、2

ポチ、お願いします!

 

 

まだ太陽が登り始め辺りが薄らと明るくなり始めた事に私達は起きて二人の捜索を開始していた。3人でポチの背に乗り込み今から出発しようとしていた。

 

 

一回街に戻ってもらって良いかな?もしかしたらルーンくんとエクスカリバーくんが戻って来ているかも知れないから

 

そうね、アスカロンお願いできる?

 

はいっ、任せてください!

 

 

草原を駆け抜けてゆくポチ、それに振り落とされない様にしっかりとしがみついているとモニカが住んでいる街が見えてきた。

 

 

………………………

 

 

その街並みに私達は言葉を失っていた。美しい洋風作りの街は見る影も無いほどに瓦礫の山となっていたのだ。

 

 

酷いわね

 

そうですね、、、

 

 

街の入り口があった所に降ろしてもらいそこからは歩いて探索をする事に。瓦礫の山を踏み越えて街を歩いて行く。

 

 

………………

 

 

先程から一言も発しないモニカ、余程ショックを受けているのだろう。

 

 

ねぇ、モニカはあの二人とはまだバイブスで繋がっているの?

 

それが、二人のキラーズを感じなくなっているんだよね

 

ならルーンさんとエクスカリバーさんのキラーズはどうですか?

 

ちょっと待っててね

 

 

そう言って目を瞑ると少ししてからモニカの家の方を指さした。

 

 

あっちの方から二人のキラーズを感じるよ

 

分かったわ、そこに行きましょう

 

 

瓦礫の山を越えてモニカの家があった所にやってきた。当然モニカの家も瓦礫となってしまっているのだが。

 

 

見る影も無いわね

 

そうですね、、、

 

二人はここに居るよ!

 

 

モニカが指差す方を見るとそこは瓦礫が山積みになっているだけだった。

 

 

埋もれているのね!早く助け出すわよ!

 

はいっ!

 

 

3人で瓦礫を退かして行くと二人を掘り起こす事ができた。

 

 

二人共しっかりして!!

 

 

モニカが揺らしても二人は返事をする事なく目を閉じたままだった。

 

 

まだ脈はあるわね、急いでカレットの街へ運ぶわよ

 

はいっ!

 

 

ポチにここまで来てもらい落とさない様にゆっくりとカレットの街まで運んでもらう事に。

 

 

どうします?

 

このまま行くわよ!

 

 

普段なら住民に気を使って入り口でポチには帰ってもらうのだが今回はそのままカレットの街へ入って行く事に。当然その姿に街の人がパニックを起こしていた。

 

 

ごめんなさい!本当にごめんなさいっ!

 

こんな龍なんかにビビってんじゃ無いわよ!

 

 

騒ぎを起こしながらもデュカキスが居る屋敷にたどり着く事ができた。

 

 

ぬぅ、何事であるか

 

私よ、それよりアクスレピオスとテュソルスは居る?

 

二人なら医務室に居るのである

 

なら手伝いなさい!

 

 

デュカキスの助けを借りて二人を医務室に運ぶ事に。突然の急患に驚く二人だったけどすぐに治療をしてくれた。

 

 

酷い怪我ね、切り傷に刺し傷、それに全身に打撲の跡があるわ

 

何かと争ったって感じだね、モニカはその場に居たの?

 

えっと、私はあまり見てないんだよね、少し用が合って帰ってきたらこうなってたんだよ

 

 

二人が暴走している事を知られない様に言葉を選び説明をしていた。その顔は真剣で、それでいて涙を堪えている様だった。

 

 

ユリ君、こっちに来るのである

 

ん?何よ

 

 

デュカキスに呼ばれて医務室を出て廊下でデュカキスと話す事に。

 

 

あの二人の傷、かなりの強者にやられたと見たのである、それも一方的に、完膚なきまでに

 

さぁ、私は知らないわ

 

ユリ君、モニカ中奏官がいる街が何者かに破壊されたという話は既に教会から情報が出ているのである

 

そうなんだ、私の所にはそんな情報は来ていないわ

 

それにモニカ中奏官にはあの二人の他にアロンダイト、ロンゴミアントが居たはずなのあるが姿が見えないのである

 

私は知らないって言ってるでしょ

 

それと

 

それと?

 

キル姫が暴走しているという情報もあるのである、まだモニカ中奏官の街とキル姫と関連性があるとは決まった訳ではないのであるが

 

………ちっ、それって答えを言っている様なものよ

 

冥花繁殖帯

 

何よそれ

 

最後に暴走したキル姫が目撃された場所である。余が知っているのはそこまでであるが

 

………分かったわ

 

余の隊は街の復興に出向かなければならぬ、頼めるか

 

任せて、モニカとも約束したんだから

 

この街を出て真っ直ぐ行けばその冥花繁殖帯にたどり着く事ができるのである

 

ありがと、早速行ってくるわ

 

 

そう言って医務室に戻りアスカロンの元へ。

 

 

アスカロン

 

どうしました?

 

久しぶりに共鳴するわよ

 

えっ?

 

 

驚くアスカロンのキラーズと私のバイブスを繋げていた。これでお互いの位置とある程度の体調なら分かる様になった、それにアスカロンの大幅な強化も。

 

 

私が先に行くから後から追いかけて来てね

 

ちょっとユリ!何処に行くのですか!?

 

 

止めるアスカロンに耳も貸さずに屋敷を出てそのまま冥花繁殖帯を目指して草原を駆け抜けて行く。

 

 

教会がこの事を知っているという事は既にラグナ達もこの事を知っているのだろう。もしあの二人を処分するという事になるのなら私はラグナ達とも戦わなくてはいけなくなる。

 

 

ギュッと拳を固めて唇を噛み冥花繁殖帯へと向かう足を早めていた。ラグナ達より先に事を納めなければ。

 

 

 

 

……………………………………………………

 

 

それでユリは冥花繁殖帯へ行ったのですね?!

 

うむ、余が行くように頼んだのである、我が隊は復興に出向かなければならないのである

 

ユリくん、、、

 

アクスレピオス、テュソルスよ、二人の容体はどうなのであるか?

 

今のところ問題無しよ、傷も塞いだし体力もほぼ全快ね、あとは目を覚ますのを待つだけね

 

これぐらいなら軽い軽い♪飲みながらだって治せちゃうよ♪

 

であるか、ならばモニカ中奏官に二人を任せて街へと向かうのである

 

大丈夫モニカちゃん?

 

うん、私なら平気だよ

 

アスカロンはユリ君を追うのである、まだ走れば追いつけるはずである

 

はいっ!分かりました!

 

何かあれば空に氷の柱を立てるのである

 

了解ですっ!

 

 

デュカキスさんから情報を貰い二人の最後の目撃場所である冥花繁殖帯を目指す事に。

 

 

 

………………………………………………………………

 

 

 

しばらく走り私はその冥花繁殖帯にたどり着いていた。なぜそこに着いたか分かるのかって?そうね、一面に花畑が広がっているからよ

 

 

走った為乱れた呼吸を整えて煙草に火を付けていた。その煙草の香りにも負けない程の花の甘い香りが漂っている。

 

 

フゥーーーーっと煙を吐き出しながら咥え煙草で歩いていると今まで感じた事の無いような邪悪で強大な気配を感じた。急いで煙草を踏み消し隆起した地面の影に隠れて辺りを見渡していた。

 

 

………居た、この気配の主が、姿が変わっているから一瞬誰か分からなかったけどアロンダイトとロンゴミアントだ。

 

 

はぁっっ、、、、

 

 

気配だけで、その姿を見ただけで分かる、私の勝てる相手じゃない事が。圧倒的な強さをヒシヒシと感じ取っていた。

 

 

そうだ、このまま隠れていよう

 

 

この選択は私の本能から来るものだった。肉食動物から隠れるうさぎの様に息を潜め気配を消し、ただその災厄が通り過ぎるのを待っていた。

 

 

…………良かった、気付かれなかった、、、、

 

 

何度も何度も二人を目で追っていたのだがついに視界に入る事の無い距離まで離れてくれた。それに安心して壁に背を預け煙草に火を付けて立ち登る煙を見つめていた。

 

 

モニカになんて言おう?私には無理だ、ラグナ達に頼んでくれ?あれはもうキル姫じゃない、災厄だ。って?でもそれは仲間を見捨てろって言うようなものじゃないか。そんな事が私にできるのか?

 

 

咥えた煙草の煙が目に染みて涙が出てくる中、黒奏剣骸斬と零奏剣七元を両手で構えていた。柄をギュッと握り意識を高め覚悟を決める。必ずあの二人は私がモニカの元に送り届けるんだって。

 

 

フィルターを火種が焦がし嫌な匂いをさせる煙草を吐き捨て気合を入れ先程歩いて行った二人を追いかけて行く。そしてその二人を追い越し双剣を構えこう宣言した。

 

 

あんた達は私が絶対にモニカの元に返してあげるわ!!!!

 

 

大罪の力を解放し漆黒のオーラを纏いながらそう言ったのだがその二人は何も言わずに私の横を通り過ぎて行った。

 

 

何よ、シカトするつもり?

 

虫けらにかける言葉が無いだけです

 

先程からコソコソしているのは分かっていたのですよ、見逃してあげている事に気が付かないなんて哀れですね

 

 

随分とその力に自信があるのね、分かったわ。なら力尽くで連れて帰るわよ!!!

 

 

オーラを燃え上がらせ二人の元へ斬り込んでゆく。生捕なんて生優しい事なんてできない。致命傷を与えて引きずって帰る気で剣を振るった。

 

 

 

 

その時何かが割れる様な音がした。

 

 

 

えっ?と疑問に思う前に視界が歪み地面に倒れ込んでいた。

 

 

殺さないのですか

 

あの出血なら放っておけば死にますよ、それより急ぎましょう

 

そうですね

 

 

去って行く二人に声を出す事もできず地面に這いつくばる私。その視界に私の身体から溢れ出た血液が見えた。どうやら文字通り血溜まりを作っている様だ。

 

 

だんだんと視界が霞んでゆき身体が震え出した。きっとこれが死ぬ一歩手前なのだろう。

 

 

煙草…最後にそんな事を考えて私の意識はプッツリと切れた。

 

 

 

 

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