偽蟲 ニセノムシ 作:淫徳
第二三蟲
真夏の森は、昼になり日が落ち始めても、まだ蒸し暑く肌にまとわりつくじめっとした空気が無くなることはない。
森のある部分にせり出した巨大な岩にもたれ掛かり、息をを荒くしている一組の少女も、この暑さにだらだらと汗を流していた。
「雪、こんなに濡らしてる、私が帰ってくるまで弄って慰めてたの?」
「う、うぁっ…」
雪の身体に覆い被さり、身体の耳元でそっと囁けば、それだけで雪は身体を震わせ、閃く快感にほうと息を吐いた。
お互いに髪は汗に塗れ、一糸纏わぬ姿になった彼女達の肌に、絡みつくように張り付いていた。
「舞ちゃ…はや、くぅ…」
「ふふ、雪…大好き!」
朝の快感がまだ忘れられないのか、雪は自分の首を撫でていた舞の顔を引き寄せ、唇を交わす。
「ゆ…むっ…ふっ、く」
「ま…い、ちゅる…ぷちゅっ」
柔らかいグミのような唇同士が重なり、どちらともなく舌が伸ばされ口内で絡まり合った。
雪は少し控え目に、舞は掬い取るように、相手の唾液を自分に、自分の唾液を相手に送り込んでいく。
粘膜同士の絡み合い、それだけでも二人の芯は熱く燃え上がり、より激しく互いを求め合うのだ。
「ん…ふあっ、くうっ!?」
桜色に染まった雪の白い肌は、真珠のように美しく、そこに走る血管が透けて見えるのも、また生々しく淫靡だった。
舞の手が雪の膨らみ始めた乳房を撫でれば、面白いように雪は顔を歪め、暖かく艶めかしい息を吐き出すのだ。
それが舞はどうしようもなく可愛らしく、一生この雪と過ごしたいとさえ感じてしまうほどだった。
「雪…おっぱい、コリコリしてる」
まだ快楽を感じ始めたばかりの雪や舞には、その理由がわかるはずもない。
「ふひゃあああっ!?」
だからか、舞はその雪の綺麗なピンク色をした、可愛らしく立ち上がった乳首を触り、指で捻りあげてしまったのだ。
クリッと豆を手でイジるように方向を変えてやれば、雪はその度に飛び上がるような悲鳴を森に響かせた。
「ゆ、雪…大丈夫?」
流石にやりすぎたと感じた舞が、乳首から指を離そうとすると、雪は涙目で舞の手を握り、
「嫌、止めないで! もっと、もっと気持ちよくしてっ!」
いやいやと舞に懇願したのだ。
雪にもわかっていた、自分が何を行っているのか、もう戻れなくなるような事をしていることも。
それでも、雪は…自分の目覚めた性欲に逆らうことが出来なかったのだ。
猿は自慰を覚えると、死ぬまでそれを続けてしまうと言う。
元々、生殖本能に喜びを感じるようになった人間や猿などの霊長類は、その分性的快感にあらがうことが出来なくなってしまう。
食欲、睡眠欲と並び、性欲もまた人間のもっとも強い欲望の一つなのだ。
生来、欲にはそれを満たすための条件がある、食欲は食べ物、睡眠欲は寝床が必要なように、性欲には相手が必要だ。
つまり、上記2つの欲求よりも性欲は満たしにくく、かつ巨大なモノだと言うことがわかる。
雪には、今…幸か不幸か自分の欲求を満たしてくれる相手、求めるべき対象がいた。
空腹な人間が、目の前におかれたご飯を我慢できないように。
寝不足の人間が、つまらない授業中、ふとすると我慢のしようもなく寝てしまうように。
快感に飢えた人間は、目の前にいる愛しい人に我慢が出来ない。
「ねえ、雪…私の事、好き?好きって言ってくれたよね」
「んっ…あふっ…す、すっきぃぃ!
まいちゃっ、すきいい!」
性欲に脳を溶かされた雪は、舞の表情がとても冷たく、凍り付くように鋭いモノに変わったことに気がつかない。
まるで自分のモノを、自分の玩具を見るような目で雪を見つめた舞は、すっと息を吸い込んで、腹に力を込めた。
「ふっ、ぐ…ぎいっあああああああああああああああああああっ!!」
森を揺らすような轟音、それはとても幼い少女のモノとは思えないほど、野蛮で獣のような声だった。
牝を求める野獣、その表現がピッタリの爆音。静かな森が、反響で少しだけ騒がしくなった。
そして、変化は周りだけではなく、それを起こした張本人にも訪れる。
舞はただ、自分の本能に任せ、野獣のような支配欲を剥き出しにしたわけではない。
確固とした、人類にとって最悪の理由がそこにあった。
「うぁぁ…まいちゃん?」
舞のぴったりと綺麗にくっついた桃色の股間、その裂け目から紫の粘液が溢れ出し、押し出すように中から蛇のような触手が伸びてきたのだ。
「ふっ、はあ…はあ、ああ…きたぁ」
膣から伸びる赤黒い触手は、生きているように跳ね、雪の股間へと先端部を合わす。それがうごめく度に舞は、艶やかな声を上げる。
「え…ああっ、い…いやぁ!?」
気持ちの悪いぬるぬるとした感覚、それが自分の股間に当たる気配がした雪は、舞の股間から出でた悪夢の触手に気がついて悲鳴をあげる。
有り得ない、雪の心はその言葉で満たされていた。
何故、舞の身体からあの恐ろしい生物のような触手が出て来るのだろう。
どうして、舞はその事に何の疑問も感じないのだろう。
あらゆる疑問が頭を埋め尽くし、結果的に雪は舞から逃げ出す隙を失ってしまう。
「大丈夫…雪、痛くしないから、ちょっとだけ私を受け止めて?」
「あ…う、え…ああ、いやぁ」
そんな事を、大の親友そんな顔で言われてしまったら、雪は嫌とは言えなくなってしまう。
雪の性格を知り尽くしたいやらしい手、と言うよりも舞の本心と言った方が良いのだろうか。
舞は雪が逃げられないように、両腕を雪の身体に巻き付けてしまう。
「ふっ…くっ!」
舞が準備は出来たとばかりに腹に力を入れると、触手が舞の意志に従ってか、雪の股間の割れ目をこすりあげ、その先端を少しずつ回転させながら雪の膣内へ侵入を始めたのだった。
クチュリと密に塗れた雪の裂け目は、意外なほど簡単に、触手を中へと誘ってきた。
「あ、ああああ…感じる、雪…感じる?私のが、今雪の中に入って…んっ」
感覚が繋がっているらしく、まるで男性器が生えたかのように、舞は触手を雪の裂け目に擦り付け、それだけで快感を得ていた。
まだ数センチしか進入を果たしていない膣口は、しかし異物の挿入を感じたのか大量の快感を伴って、奥から滝のように密を溢れさせるのだ。
「あ、はっ…雪の、中…すっご、い!スッゴい気持ちいい!」
「うあっ…ちょっ、まっ…やめ…あっ、ふっ…ひああああっ!?」
触手が雪の誘い込むように脈動する膣粘膜に擦り付けられる度に、舞の身体には御しきれないほどの快感が流れ、頭を痺れさせてしまう。
途切れそうな意識を、ただ目の前の快楽の為につなぎ止めた舞は、新しい玩具で遊ぶ子供のようにはしゃぎ、雪の秘裂をなぶるのだ。
強引に秘裂をこじ開けられ、膣粘膜に異物…それも、熱く激しく動く触手を入れられては、たまったものではない。
男を知らない入り口に加えた触手は、自らの粘液と、雪の密液が混ざり合い、何とも言えない艶めきを発していた。それが潤滑油となって雪に痛みを与えず、逆に女としての快楽を与えるのだ。
「気持ちいい!気持ちいいよ、うわあああ、こんなの初めて!
もっと、もっとしたい!良いよね、していいよね!」
入れては出しを繰り返す触手は、その度に雪の膣の奥へ奥へと潜り込んでいく。少しずつ少しずつ、内を拡張しながら、快楽を与え進んでいるのだ。
舞の意識は最早、触手に与えられる快感を貪るモノへと変化し、結果、自ら腰を振り始める。
「あっ、ぎっい!?」
順調に進んでいた触手が何か引っかかるモノに当たった、だがそれも一瞬で、舞が勢い良く腰を動かし突き出すと、その引っかかりごと膣の先へとつきだしたのだ。
何かが破けるような音が、2人の耳に聞こえ、雪の割れ目から鮮血が密液と混じり流れ落ちてくる。
だが、舞は雪の苦しそうな顔を見ても、自分の腰を触手を止められない。
まるで操られているかのように、そうすることを強いられているかのように、舞は必死に雪を求め続けた。
哀れとしか言いようのない、凄惨な場面、しかし雪の苦痛もやがて消え快楽へ変化すれば…
「まいちゃん、わたっし、も…あっ、きもち…良い!」
流れる血は止まらないが、雪に届くべきはずの痛みは消えた。
違和感、快楽が痛みを凌駕したとは、余りにも出来すぎていた。
浸透する紫の粘液、混ざり合う雪と舞の汗や密液、初夏の蜜月はまだ続く。