※この作品はR-18です。

パペットプリンセス   作:伊駒辰葉

21 / 55
修(ry

……多分、エロシーンです。
多かったので分割しました。


姫の正体は 1

 その日は朝から雨が降っていた。斎姫はぼんやりと窓から外を眺め、小さく息をついた。今は大好きな古典の時間だ。なのに少しも集中できない。斎姫は机の上で広げっぱなしにしている教科書に目をやり、再び窓に視線を戻した。

 

 昨日も今日も自慰をしてしまった。今日なんて朝から数えて二回もだ。昨日、優一郎の本の中身を見てから、斎姫の身体の火照りは止まらなくなったのだ。今も陰部の辺りがむずむずしている。斎姫は情けない気分でそっと息をついた。

 

 ヒューマノイド工学に興味があるのだ、と明るく話していた優一郎のことを思い出す。斎姫はぼんやりとした目をちらりと隣の優一郎に向けた。誰かが朗読しているのを真面目な顔で聞いている。そんな優一郎をしばらく眺めてから、斎姫は窓へと目を戻した。

 

 もしも優一郎がヒューマノイド工学を専攻し、科学者になったなら。そうしたら自分の身体の調子を見てくれるだろうか。そんなばかな考えに及んでしまう。斎姫は昨日も今日も、いけないと思いながら未来の優一郎の姿を夢見て自慰をした。白衣を着た優一郎が丹念に斎姫の陰部を弄る。そして斎姫はその想像に余計に感じるのだ。

 

 だがそれはいやらしい幻想だ。斎姫は泣きたい気持ちで腿に力を入れた。油断するとすぐに愛液が零れてきそうになる。出来るだけ別のことを考えれば、とは思うが身体の方は勝手に欲情するのだ。斎姫は涙の浮かんだ目で窓に流れる雨水をぼんやりと眺めた。

 

 雨はやまない。仲の良い友達たちと談笑しながら昼食を済ませ、午後の授業が始まっても雨は降り続いていた。斎姫はすぐに疼きだす身体にはらはらしながら午後の授業を受けた。隣の優一郎を意識すまいと思えば思うほど、身体は敏感になる。替えの下着ももうないのに。斎姫は欲情を必死で抑えようとした。

 

 数学の公式が頭を素通りする。斎姫は窓の外を見ながら無意識に腿をすり合わせていた。数学の教師の説明も、指名された生徒の声も、何もかもが耳に入らない。斎姫は周囲に悟られないように注意しながら、腿に力を入れた。

 

 不意に肘をつつかれる。斎姫はびくりと身体を震わせて慌てて隣を見た。優一郎が教科書に顔を隠して話し掛けてくる。

 

「どうしたの?」

 

 だが斎姫はその問いかけに答えられなかった。陰部に仄かな刺激を与えていたために、間近に優一郎の存在を感じた途端、達してしまったのだ。斎姫は微かに吐息をついて足に力を込めた。首を小さく横に振る。

 

 お願い、これ以上、わたしを感じさせないで……っ。

 

「顔、真っ赤だよ? 熱があるんじゃないの?」

 

 心配顔の優一郎が斎姫の目を覗き込む。斎姫が何でもないの、と告げると優一郎は眉を寄せて手を伸ばしてきた。息を飲んだ斎姫の額に優一郎の手が触れる。

 

 また……いっちゃう……っ!

 

 斎姫は必死で口から出そうになる声を抑えこんだ。零れた愛液が容赦なく下着に吸い込まれていく。斎姫は快感に足を震わせながら小さく呻いた。優一郎は優しい手つきで斎姫の熱を診ている。それだけで斎姫は簡単に絶頂を迎えてしまった。

 

 やっぱり熱があるよ。優一郎のその言葉に斎姫は何とか首を振ることが出来た。斎姫は心配してくれる優一郎に微笑を向け、大丈夫だからと告げた。

 

 そして授業が終了する。斎姫は机に突っ伏して大きく息をついた。すぐに下着をどうにかしなければならない。斎姫はよろけながら立ち上がり、さりげなく椅子を見た。スカートの後ろを確かめる。そして胸をなで下ろす。大丈夫。汚れてはいない。そのことを確認して斎姫は小さな袋を片手にトイレに向かった。

 

 斎姫は個室に入り、そっとため息をついた。すぐに下着を脱ぐ。小さな袋の中からビニール袋を取り出し、その中に汚れた下着を入れる。そして斎姫は陰部を濡らしている愛液をふき取った。今日の授業は全て終了している。あとはホームルールが終われば家に帰ることが出来る。斎姫はビニール袋を巾着袋にしまい、教室に戻った。

 

 席についた斎姫に優一郎が話し掛けてきた。

 

「この後、ちょっと時間いいかな。話があるんだ」

 

 そう言った優一郎の顔が少し赤い。斎姫は不思議に思いながら軽い気持ちで頷いた。欲情してしまう身体は辛いが、優一郎と話が出来るのは嬉しい。斎姫が微笑みを浮かべて承諾すると、優一郎はじゃあ後で、と目を逸らしてしまった。

 

 ホームルームは十分ほどで終わった。クラスメイトたちが次々に教室を後にする。斎姫は一緒に帰ろうという誘いを断り、教室に居残った。隣の優一郎も本を読みながら残っている。

 

 やがて教室から生徒たちの姿が消えた。

 

「君に、聞きたいことがあるんだ」

 

 優一郎が読んでいた本を閉じる。斎姫はなに、と明るく問いかけた。優一郎がゆっくりと顔を上げ、斎姫を見る。その顔は真剣そのものだった。

 

「その、吉良瀬さんって、誰か付き合ってる人とかいるのかな?」

 

 それまで微笑みを浮かべていた斎姫は、その問いかけにえ、と目を丸くした。急に胸が痛くなる。斎姫は高鳴りを抑えるように胸に手を当て、無言で首を横に振った。だがすぐに小さく息を飲む。斎姫は泣きたい気分で口許を手で覆った。綺麗にふき取った陰唇の中に生暖かい感触が生まれている。

 

 だが優一郎はそんな斎姫の動揺を勘違いしたようだ。じっと斎姫を見つめて続ける。

 

「ごめん。もしかして、こんな話迷惑だった?」

「迷惑なんて、そんなこと……」

 

 斎姫はすぐにそう答えて首を横に振った。だがそうしている間にも身体はどんどん熱くなってくる。とろりとした愛液が陰唇の間から漏れた時、斎姫は内心で悲鳴を上げた。

 

「誰か好きな奴とかいる?」

 

 優一郎は斎姫から目を逸らして呟くように告げた。途端に斎姫のクリトリスが反応する。こんな時だけ心の動きに反応しなくてもいいのに。斎姫は勃起したクリトリスを情けなく感じながら黙っていた。

 

 あなたが好きなのと言えれば。だが斎姫は自分の想いを懸命に抑えこんだ。どうして機械の身体を持つ自分がそんなことを言えるだろう。正体を言えばきっと優一郎は今までのように接してくれなくなる。斎姫の目は次第に潤んだ。

 

 なのに、身体は疼いてくる。このまま座っていたらきっとスカートが汚れてしまう。そうしたら優一郎にも正体がばれてしまう。斎姫はぎこちない動きで立ち上がった。傍の壁に寄りかかる。優一郎はそんな斎姫に目を戻した。

 

「なるほどね……。そうなんだ。結構、自信あったんだけどな」

 

 優一郎は残念そうにため息をついた。斎姫は慌てて首を横に振る。だが優一郎はそんな斎姫を見つめ、苦い笑いを浮かべた。

 

「同情してくれなくてもいいよ。君のほうこそ迷惑だったよね。……ごめん」

 

 疲れた笑みを浮かべ、優一郎が呟く。斎姫は反射的に違うの、と呟いた。

 

 膣壁から愛液が滲んでくる。勃起したクリトリスを撫でるように、愛液が膣から漏れる。斎姫は懸命に快感を堪えた。だが自然と下腹部に力がこもる。クリトリスは固くしこり、どんどん斎姫を追い詰めていく。

 

「……他に好きな奴が居るなら、正直に言ってほしい。そうすれば諦めるから」

 

 真剣な眼差しをした優一郎がおもむろに立ち上がる。優一郎は一歩だけ斎姫に近づいた。斎姫は殆ど反射的に尻を強く壁に押し付けた。その途端にとろりと愛液が漏れる。膣口から零れた愛液が一筋、足を伝っていく。斎姫は真っ赤になって優一郎を見た。

 

「……好きな人なんていないわ」

 

 熱い吐息をそっとついて斎姫はそう呟いた。すると優一郎がもう一歩、近づいてくる。傍に優一郎が立っている。斎姫は赤くした顔を逸らし、固く目を閉じた。愛液が新しい筋を描いてゆっくりと足を滑る。思わずびくりと肩を震わせた斎姫の顔を優一郎が覗き込んだ。

 

「だったら、僕は諦めないよ。君のこと」

 

 斎姫は目を見張った。優一郎は真剣に斎姫を見つめている。斎姫の目に溜まった涙が頬を伝った。強制的な快楽と、本当のことを言えない悲しみが同時に押し寄せてくる。膣口が自然と開き、生暖かい感触が足を流れていく。

 

「ごめん……」

 

 小さな声が聞こえてくる。斎姫ははっとして優一郎を見た。優一郎は俯いてしまっている。

 

「ほんとうに、ごめん。自意識過剰で舞い上がって、君も僕を好いていてくれるって誤解して……」

 

 震える声で呟く。そんな優一郎を見ていた斎姫は目を見開いた。優一郎に好きだと言われているのだと思うだけで、クリトリスがさらに固くなる。腿の内側を愛液が幾筋も伝う。

 

 だめ……っ。斎姫は心の中で悲鳴を上げた。身体の疼きが酷くなり、どんどん愛液が漏れてくる。何もしていない筈なのに快感が襲ってくるのだ。斎姫は涙を流しながらスカートを握り締めた。

 

 本当は好きなの。その言葉が反射的に出そうになる。斎姫は必死でその言葉を飲み込んだ。優一郎が顔を上げ、苦い笑みを向けてくる。

 

「本当に馬鹿だよね……。ごめん」

「そんなことない! わたしも……わたしも、吉良くんのこと好きよ!」

 

 斎姫は我慢しきれず、とうとうそう叫んだ。優一郎の悲しそうな顔を見るのが辛かった。何より、自分の気持ちに嘘を吐くのが辛かった。

 

 だが身体は斎姫の思いを無視して熱くなる。斎姫の膣口からは愛液が漏れている。叫んだ瞬間、絶頂が訪れる。

 

 いや……あっ! 声にならない声で斎姫は喘いだ。

 

「君は、優しいね……。でも同情でそんなことを言うのはやめてくれないか?」

 

 優一郎が笑いかけてくる。さらに一歩。優一郎は斎姫のすぐ目の前に近づいてきた。斎姫は掠れた呻き声を上げ、スカートを握る手に力を込めた。一度、達した筈なのにまだ身体の疼きが収まらないのだ。斎姫は身体を小さく震わせていた。

 

 おねがい、ちょうだい……っ。心の中で斎姫はそう叫んだ。だがすぐにその思いを否定する。何を考えているのだろう、自分は。こんな淫らな性器をどうして晒せるだろう。だがそう思いながらも斎姫は火照る身体を持て余していた。

 

 優一郎は斎姫の顔を覗き込んでふわりと微笑む。斎姫は深く息を吸って首を横に振った。

 

「違うの! ほんとうにあなたのことを愛してる!! ……だけど」

 

 だけど。そう口にした斎姫の陰唇の間から愛液が溢れた。小さな悲鳴を上げ、スカートを握り締める。斎姫は身体の奥底から迫ってくる快感に身を震わせた。

 

「だったら、どうしてそんなに哀しそうに泣いてるの? どうして、僕から目を逸らそうとするの?」

 

 優一郎は静かに問い掛けた。斎姫の肩に手を伸ばしてくる。優一郎の手が肩に触れた途端、斎姫は涙を流しながら達した。殺しきれなかった声が漏れる。斎姫の唇から零れた微かな喘ぎを聞いた優一郎が不思議そうな顔をした。

 

「僕のことを好きだって言うなら、なんで泣いてるの?」

 

 優一郎は斎姫が嗚咽していると思ったのだろう。だが斎姫は優一郎の問いに答えられなかった。優一郎は斎姫の肩を強くつかみ、顔を覗き込んでいる。斎姫は快感の波に耐え切れず、思わず優一郎のシャツをつかんだ。腿を愛液が濡らしていく。

 

 だめ……っ。またいっちゃう……っ。

 

「……あ……っ!」

 

 斎姫は優一郎にすがりついて絶頂に震えた。深い快楽の波が斎姫の理性を吹き飛ばそうとする。斎姫は必死で理性を繋ぎとめていた。

 

「わたしはヒューマノイドだから、人間じゃないから……。だから駄目なの!」

 

 斎姫は涙声でそう呟いた。こんな淫らな姿を見られた以上、もう隠せない。覚悟を決めて白状した斎姫を優一郎が不思議そうに見下ろしている。だがその顔を斎姫は見ていなかった。優一郎が自分を嫌いになる。その瞬間を見たくなかったのだ。




斎姫という名前と姫とプリンセスがひっかけてあるんですけどー。
この名前、後々アレコレとネタになります。
そこまで行ければ良いんですけども(遠い目
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。