うあ! 途中がミスってました。そこだけ直しました……(泣)
真新しい制服に身を包み、慣れない教室で自己紹介する。思い思いに気の合う人たちで友達になり、次第に学校生活に溶け込んでいく。そんな四月はもう半ばほど過ぎた。斎姫はそっとため息をついて古典の教科書に目を落とした。
斎姫の隣に一人立っている生徒がいる。その男子生徒に斎姫はちらりと目をやった。その生徒は心地のいい発音、流れる水を思わせる穏やかな声で古文を朗読している。整った横顔を眺めてから、斎姫は目を教科書に戻した。
吉良優一郎。朗読している生徒の名前を心の中に思い浮かべて斎姫は微かに笑った。どんな授業で教師に指されても、完璧に答えてしまう優等生。だが飾ったところは決してなく、誰にでも優しく接することの出来る人。斎姫は教科書の古文を目で追いながらそう思った。
優一郎はクラスメイトたちの推薦でクラス代表を務めることになった。そして斎姫は女子のクラス代表になった。互いに席も近いこともあり、よく話もする。優一郎はその整った容姿や優等生ぶりで女子からとても人気があるようだ。斎姫は何度か耳にした優一郎の噂を思い、そっと息をついた。
何だかぼんやりする。斎姫は胸の内で呟いた。古文の授業は嫌いじゃない。予習もしっかりしているし、突然に指されても答えられる自信はある。何より題材は斎姫の好きな源氏物語だ。斎姫はふう、と息をついて教科書の古文を目で追った。
「どうしたの?」
横から潜めた声が聞こえてくる。目を閉じかけていた斎姫は慌てて背中を伸ばした。声の方を向く。すると優一郎が頭を教科書で隠して斎姫を見ていた。眉を寄せた優一郎に斎姫は慌てて首を横に振った。
「気分でも悪いの? 顔色良くないよ?」
心配顔で問い掛けてくる優一郎に斎姫は何でもないの、と応えた。教室の中には別のクラスメイトの朗読の声が響いている。斎姫は優一郎に微笑を向けて頷いた。すると優一郎も苦笑して頷き返す。
だが何でもない、と言いながら斎姫の身体の奥にはまだぼんやりとしたものが詰まっていた。優一郎は斎姫の様子が心配ないと判断したのか、再び教科書に向き直っている。黒板に書かれた内容をノートに書き取る優一郎を横目に見ながら、斎姫はそっとため息をついた。
身体の芯がぼんやりとするような感覚が何かを斎姫はよく知っていた。身体の芯が疼く。斎姫は顔を俯けて静かに息をついた。教科書の間に漏れた斎姫の吐息は熱い。朗読をしている誰かの声を聞きながら、斎姫はこっそりとスカートの中の太股を強く合わせた。
足りない。斎姫は心の中で呟いた。自然と眉が寄る。斎姫は音を立てないように机の下で足を組んだ。太股が組み合わせた時、下着と陰部が軽く擦れる。斎姫は誰にも悟られないように教科書を持つ手に力を入れた。
身体の中に詰め込まれたように感じていたぼんやりとしたものが、はっきりと疼きとなる。斎姫は自分の身体の仕組みを情けなく感じながら、内腿に力を込めた。下着の中が熱い。勝手に勃起したクリトリスが下着に擦れ、疼きになる。斎姫はだが仄かな快楽を決して顔には出さなかった。
次の生徒が指名され、古文を朗読する。斎姫は覚えてしまった文章を頭の中で一緒に読み上げた。そうしながらスカートの中で腿に力を込める。すると下着を挟んだ足の間に湿り気が生まれた。
あ、濡れた……。斎姫は胸の内でそう呟いた。斎姫が頭の中で朗読を止めても、起立した生徒はまだ朗読を続けている。勃起したクリトリスの周辺に愛液が滲んできたのを感じ取り、斎姫はそっと唇を噛んだ。
「次を……そうだな」
教卓の前に立った男性の教師が出席簿をめくる。
「吉良瀬。読んでくれ」
教師が顔をあげる。指名された斎姫は、はいと返事して立ち上がった。
斎姫は穏やかな声で古文を滑らかに朗読しながらそっと下腹部に力を込めた。下着と腿で擦られたクリトリスが固さを増す。だが斎姫は表面的には全く変化を見せず、静かに朗読を続けていた。
下着の中が熱い。それを感じながら斎姫は指定された部分までの朗読を終えた。椅子に腰を乗せた瞬間、クリトリスが下着と擦れあった。
またクリトリスが勃起してる。情けない気分で斎姫は椅子に深く座った。椅子の足が床をぎこちなく滑ると、振動が陰部に伝わってくる。顔色を変えないように苦心しつつ、斎姫は何とかきちんと座ることが出来た。
人と違う身体。誰もそのことは知らない。斎姫はぼんやりと教科書に目を落として自嘲気味に笑った。意志とは無関係に勃起するクリトリスも、授業中だというのに感じている自分も、他の女の子とは違っている。斎姫は胸の中でそう呟いてそっとため息をついた。
情けない気分に駆られても、クリトリスは容赦なく固くなる。斎姫は軽く眉を寄せて腰を少しだけ後ろにずらした。木の椅子の面に陰部が強めに当たる。斎姫は踵を少し上げ、膝を合わせた。下腹部に力を込めるとふくらはぎが自然と震える。
授業中なのに。斎姫はそう胸の中で呟いて俯いた。自分の字が並ぶノートが見える。周囲にはクラスメイトがいる。みんな、授業を真面目に受けている。なのにそんな中で自分だけがこんな風に欲情しているのだ。そう思うと情けなくなる。
斎姫はスカートの中で腿を擦り合わせた。黒板の内容を書き取った方がいい。誰かの朗読をちゃんと聞かなければならない。それは判っていた。だが、そう思えば思うほど、クリトリスは哀しいほどに勃起するのだ。斎姫は力を込めて教科書をつかみながら、腿に力を込めたり抜いたりを繰り返した。
授業中にヤバい人みたいですが、まあそういう仕様なので……。