うるか、川瀬、海原のガールズトーク。会話文オンリーです。
※pixivにも投稿してます。
「ただいまー。誰もいないけど」
「お邪魔します」
「お邪魔しまーす」
「入って入って」
「川っち一人暮らしってどうなん?」
「まあ色々大変だけど、やっぱ自由でいいわ」
「私も一人暮らししようかなあ」
「悩んでるならしたほうがいいんじゃない。多少は自立できるし」
「こばやんとも気兼ねなく会えるし」
「うるか何言ってんの! ……でもこの三人で集まるの久々だねえ」
「だねえ。一ノ瀬に一緒に行ってくれてあんがとね」
「別にウチらも行きたかったから」
「そーそー。池田も立派に部長やってたな」
「泳ぎも良くなってたしカンロク出てきてたよね。みずきんも張り切ってたし、今年も期待できそうじゃない?」
「ウチらの雪辱を晴らして欲しいね」
「そうだな。……ところでその水希ってずいぶん仲良かったけど唯我の妹なんだっけ」
「うん、そーだよ。昔から付き合いあるからね」
「そっかー。唯我くんの。昔から」
「な、何?」
「この間デートしたんだっけ?」
「そ、そうだけど」
「それで唯我とどこまで行ったん?」
「ど、どこまでって何?」
「いやほら、この間デートしたんでしょ? 子供じゃないんだし、何もなかったってことはねえ?」
「例えばキスしたとかー」
「ま、まあ付き合ってるし? そのくらいは……」
「さすがに最後まで行ったとかないよね?」
「あはは。まあさすがにねー」
「そっかー。あれ、帰国って今回が初めてだっけ?」
「うん」
「唯我が告白したのってオーストラリア行くときの空港?」
「そうだけど……」
「………………」
「ど、どうかした?」
「マジで!? 初デートで!?」
「ななななななんのこと!?」
「どっちからってうるかなわけないし、え、唯我が!? あいつマジで!?」
「声! 声大きいから!!」
「いやマジか……そうか……あいつ意外と……」
「うひゃー。まあでもそっかー」
「あ、あたししてないって言ってるんだけど!?」
「うるか、本当になんにもなかったらあははなんて余裕な感じで答えないでしょ」
「い、いや、そんなことなくない!?」
「ほら、そんな感じで焦るじゃん。こう言おうって用意してなきゃ無理だから」
「あぅ……」
「まあまあ。別に責めてるわけじゃないって。むしろおめでとうって感じだから」
「中学のときからこじらせてたしな。おめでとう」
「拍手やめて……。恥ずいから……恥ずか死ぬ……」
「でもそうか……いやなんかショックだ」
「死ぬほど恥ずいこと言わせといて勝手にショック受けるのどうなん……?」
「いやまさか本当にしてるとは……。だってうるかは当然無理だし、唯我だって奥手な感じじゃん?」
「んー……成幸は一度決めたら行動力凄いから。ほら、勉強も成績悪い頃からずっとやってるし、あたしたちに勉強教えるのだって全力でやってたでしょ?」
「あー、言われればそうだね。それに卒業式放り出してうるかの元に駆けつけたし?」
「恥ずかしいから言わなかったのに……。まあでもそれもだよね」
「遠距離で会えなかったのが積もり積もって一気にって感じかあ……いやでも中学から知ってるやつらがってのはなんかこう……」
「そ、そんなこと言ったら海っちもでしょ? そっちこそ反応的にそうじゃん」
「わ、私? 私は良くない?」
「人に言わせといてー……」
「えーっと、私は……ほら、うるかたちと違って高校生の頃から付き合ってたし?」
「智波もか……」
「ま、まあほら。人並みにといいますか……」
「あ、あたしも人並みに?」
「……なんかこう、先に行かれた感が」
「い、いやいや。別にたまたまいい人が見つかっただけだから。全然先とかないって」
「そ、そうそう。ずっと片思いしててようやくって感じだし」
「そういって焦らないと置いて行かれそうな気がするわ……」
「ま、まああゆ子ならすぐいい人見つかるって」
「今は何言われても煽りに聞こえる。……で、どうだった?」
「え、続ける?」
「いや言いたいでしょ2人とも。野次馬根性で聞いてやるから」
「なんで恩着せがましいの……?」
「聞きたいんだよ!」
「えーど、どうしよっか?」
「ま、まあ海っちが言うならまあ」
「わ、私もうるかが言うならまあ」
「じゃあ決まり!」
「うえーほんとに言うの? ん、んーと……え、なに言えばいいん?」
「んー、じゃあそうなった流れとか」
「流れ……その日は成幸と初めてのデートでさ」
「初デートで」
「初体験」
「もうやめるよ?」
「悪い悪い。続けて続けて」
「もー……午前中は行きたかった水族館行って、午後は成幸の大学とかその周りとか回ったりして」
「え、なんで大学?」
「え、恋人の大学生活とか見たくないん?」
「まあ見たいか見たくないかって言ったら見たいが……」
「私は陽真くんと同じ大学だけど、違う大学だったら見たいのはわかるなー」
「でもデートで行くか?」
「んー……まあ行ってみたいけど優先度はそんなかな」
「そうかなー。まああたしは海外留学してたから余計に成幸の普段の生活見たかったってのはあるかも」
「そのへんは留学してないあたしらにはわかんないとこだなあ」
「そーそー。だから大学デートもありなの! そんで大学見て回ったらお腹減ってきたから夕飯食べに行ったんだ」
「どこ行ったん?」
「うめえん」
「え、ウチらとよく行ったとこ?」
「うん。そこ」
「あそこデートで行くとこか?」
「成幸にもそれっぽいこと言われたなー」
「しかもうるかが選んだんだ!?」
「いやほら、久々の日本だから無性に食べたくなっちゃって」
「唯我はよくその雰囲気から誘えたな……」
「それはまあ外出てからちょっとあって……」
「へー……あれ、うめえん? うるかが選んで?」
「うん」
「……川瀬隊員。これは」
「ん? ……あ」
「えっ。なに?」
「狙ったよねうるか」
「狙ったろ」
「な、何を!?」
「そういえばあそこの隣ホテルあったもんね。唯我くんが誘いやすいように選んだんでしょ」
「ちちちちちち違うってば! そんなことないから!」
「いくら食べたくなったからって最初のデートでうめえんは選ばないだろ」
「食べたかったのはほんとだし!」
「食べたかったのはねえ」
「あう……」
「正直に言おうようるか。狙ったでしょ?」
「べ、別に狙ってなんか……」
「でも少しは?」
「…………………………………………まったく考えなかったって言うと…………もしかしたら嘘になるかも」
「ほら」
「ほんの! ほんのちょっとだけだかんね!? 別に全然食べたらそのまんま帰る気でいたし! 誘われたのも最初全然気づいてなかったし! なんなら現地解散の勢いだったから!」
「現地解散なわけないでしょ」
「いやだって成幸だよ!? 来ると思わないじゃん!」
「それで言って来やすいように店を選んだら見事狙い通りになったと」
「言い方に悪意を感じるんだけど!?」
「でも事実でしょ?」
「事実だけどさ! って違うから!」
「言い訳もグダグダじゃん……。しかし、うるかもそういうやり方するんだな……」
「うるかも女だしねえ」
「だからー……。違うー……。本当に本気で誘ってくれるとは思わなかったのー……。おまじないっていうかありえないけどあったらいいなくらいだったんだってばー……」
「まあまあ。でも嬉しかったんだろ?」
「…………うん」
「ごめんごめん。からかい過ぎちゃった。ちゃんとわかってるから」
「悪かった。つい反応が楽しくて」
「うー……」
「ごめんて。それで誘われてそのままと」
「……うん」
「で?」
「え、まだ続くん?」
「言えるとこまで」
「ええ……え、えーと……じゃあ最中は置いといて」
「置いちゃうのか」
「置くに決まってんじゃん」
「うるかがそれでいいなら置いていいけど」
「その悪いみたいなの何なん……? 置くけどさ。それでまあ終わって一緒にシャワー浴びてベットで2人で横になって」
「うんうん」
「話してたら別れないかって言われて」
「ブチ殺すか」
「だね」
「待って待って! 違うから! 続きあるから!」
「いや言った時点でアウトだから。一回寝たらもういいってか?」
「そう聞こえるのはよくわかるけど違うから! 別れたりしてないし!」
「別れたかどうかじゃないんだけど、ここから挽回できるの……?」
「えっと……まあ詳細は省くんだけど、成幸はあたしのこと大切に思ってくれてるんだけど、自分は独占欲が強いと思ってて、それが余計に強くなったからあたしのこと縛り付けちゃうかもしれないから、そうならないうちに距離を置いたほうがいいんじゃないかって」
「……うるかはなんて言ったん?」
「今更別れたら留学なんて耐えらんないし、そもそも成幸にはあたしが必要なんだからもっとわがまま言っていいんだよとか成幸がそばにいてほしいなら水泳もやめるよとか」
「惚気か?」
「この話題惚気以外にならなくない……?」
「どっちもめっちゃくちゃ重いんだけど」
「え!?」
「えじゃなく。まあ唯我くんが嘘ついてないって前提だけどさ。縛り付けるかもしれないから別れようって」
「成幸は嘘つかないから!」
「そうだろうからやっぱ重いって。ていうかうるかも相当だからね?」
「え、目標より恋愛ってそんな変?」
「いや目標がでかいんだよ。うるかの立場で水泳やめるよってとんでもなく重いからね?」
「そうかなあ……?」
「自覚しなよ……」
「いやまあ、さすがのあたしも人より才能あるんだろうなってのは自覚してるよ?」
「人よりどころじゃないんだっての……」
「うーん……まあ結局あたしは水泳続けるし、成幸とも別れないし。今まで通りだから!」
「そっか。うるかはどっちがよかったの?」
「あたし? ……どっちだろ。どっちでも嬉しかったかも」
「なんだそれ」
「成幸がそばにいてほしいって言ってくれるならそれは嬉しいし、あたしの努力を無駄にしたくないからそれだけはしないって言ってくれたのもめっちゃくちゃ嬉しかったし」
「惚気じゃん」
「だから惚気にしかならないでしょ……?」
「まあそれでいっか。続きは?」
「うーん……キリよかったし終わんない?」
「んー、じゃあこれで最後。またシたい?」
「言わなきゃダメ?」
「ダメ」
「うぅー…………その、なんなら毎日でも」
「けっ」
「ひゃー、唯我くんやるねえ。あっ、じゃあこんな時間だし私はこれで」
「逃がすと思ってるん?」
「次は智波の番だろ?」
「い、いやあほら。もううるかのでお腹いっぱいじゃない? 胃もたれしないように私のはもうよくない?」
「いいわけないっしょー」
「ほら大人しく話せ」
「いやああああああ!?」