百合はいつかガンに効くようになる!オルタナティブ! 作:伊土 讃阿
/Stage III progression - 進行 -
/part 10 罪を告白するように
「ごめんなさい……。ごめん、なさい。あたし、ずっと、言えなくて……うそ、ついて、先輩、騙してきて、ました……。ほんとうは、リナ先輩と、してたこと……ぜんぶ。えっちなこと、だったんです……。先輩が、嫌ってる……レズ行為、だったん、です……。
でも、先輩に嫌われたくなくて……うそ、つきました。それだけじゃなくて、あたしは、先輩が知らないの、いいことに……。きちんと、同意も得ずに……ずっと、騙しつづけて……。して、ました。
先輩が知ってしまえば、先輩は、たぶん、あたしのこと、だけじゃなく、リナ先輩自身のことも、きらって、そして、苦しむことになる、て、思うと……言い出せなくて。先輩の頭痛、話を聞く限り……たぶん、レズ行為に、反応してました、から。そこまで、レズ行為のこと、嫌いなんだ、って。
ほんとうに、ごめんなさい……。言い訳です、けど……。そんなつもりは、なかったん、です。でも、雨に濡れたせいで、おさえ、効かなくなって、して、しまって……。でも……。
……あたし、最低、なんです。ほんとうは、ちょっとだけ……うれしい、とか、思っちゃってた、です……。先輩のことがずっと、す……。……好き。だった、から。
最低、ですよ、ね。最悪ですよ、ね。こんな状況なのに……。それにかこつけて、あたし……好きな、先輩を、汚しつづけてたん、です。あたし、先輩を、自分の欲望のために、レズ奴隷にしてるのと、おんなしだったんです……! 先輩がどう思ってるかも、知らなかったのに…!
でも……もう、引き返せなく、なってて。ずるずる……これは必要なことだから、て。言い訳するしか、なくなってて……。それでいて、先輩が何も知らないのを、いいことに……あたしだけは、ひっそりと……自分の欲望を満たしつづけてん、です……。
あたしは、わるい、わるい、最低で、最悪の、後輩だったん、です……。……それが、ついにばれたんだって思って……、あたし、逃げ出したんです。もう、ホント……だめです、ね。最低です、ね……」
「……。……ううん。そんなこと、思わないでよ。最低なんかじゃないわ。だってわたしは、ずっとそんなマチに救われてたもの。
たしかに、なにも知らなかったわ。でもそれは、知ろうとしなかった、わたしの責任。知ろうともしなかったのに、ぜんぶマチにゆだねて、マチに抱えこませてた、わたしの責任なの。
でもたぶん……ぜったい、わたしは、マチだからこそ、わからないままでも、ぜんぶぜんぶ、受け入れてたんだと思う。でないと、なにもかも、任せっきりになんかできなかったはずだから。
わたしは、その、恥ずかしかったけども、マチにされるのは、いやじゃなかったっていうか、むしろ……、もっと、してほしい、とかって、思ってたもん。それに、マチじゃないと、むりだったから。
……わたしこそ、今までごめんね、マチ。マチの気持ちを、少しでも考えてあげられてなくて。わたしの気持ちを伝えられなくて。わたしたち……ふふ、おかしいわね、おんなしこと、考えてたみたい。
わたしもね、マチを騙してたんだって思ってたの。むりやりさせてたんだって。わたしが無知で、ちゃんとマチの気持ちを聞いてなかったばっかりに、怖くて、投げっばなしにしてた。
だから――、教えてほしいの。ええと、その、こほん。わたしは――、マチが、好きです。そばにいてくれていつも励ましてくれて支えてくれる、素敵な後輩の、マチのことが。これが、わたしの気持ち。わたしの本心。マチは、ええと……、どうかしら?」
「ん、ぇ……なんだか、うそ、みたい……。ぁ。と。……あたし、も……好き、です。リナ先輩のこと」
「そう、よかった……。ふふっ、なんか、ばかみたいね、今まで悩んでたのが、こんな簡単なことだったなんて」
「……簡単なんかじゃ、なかったです、よ。だからこんなに……まわり道、しちゃったん、です」
「ええ、そうかもね」
「……ひとつ。訊いても、いいです、か」
「なあに?」
「先輩は……、どうして、レズ行為、拒んでたんです、か。その、あんまり知らなかったはず、なのに」
「ああ、それは……。わたしね、妹がいるの。すーちゃんって呼んでたんだけど――。――。――」
「――そんな、ことが……」
「わたしの不注意で、わたしは、レズ行為からわたしの世界を守れなかった。だからレズ行為を憎んで、この世界をレズ行為から守ろうと思ったの。それがわたしの贖罪なんだって」
「……ん。と。……たしかに、先輩が、そのお菓子焼きのおねえさん、信用しちゃった、のもあるかも、です、けど……。でも、根本的にわるいのは、おねえさんです、よ」
「ううん、だれがわるかろうが、妹が消えちゃった原因を招いたのは、わたしなのよ。それは認めるしかないわ。だからほんとうは、レズ行為自体を嫌ってるわけじゃ、ないんだと思う。今となっては、自分以外のひとが常識の範囲内でするのは、干渉できないことって納得もしているしね。ただ……わたしが受け入れるのは、なんだか、家族にわるい気がしてて」
「……リナ先輩が許せない、のは、レズ行為じゃなくて、自分、だったんですね」
「あ、うん……。そうなのかも」
「なら、たぶんですけど……すべきなのは、決着をつけること、なんじゃないかって、思い、ます」
「決着をつける?」
「妹さんの気持ち、確認できずに消えたから、ご家族がおかしくなった、のかな、て。よきにしろ、わるきにしろ、事情、さえわかっていれば……、すくなくとも、今ほど、気持ちに行き場がない、て、ことは、なかった、気がします。ご家族も、立ち向かえたと、思います。今からでも、妹さん、探し出して……なにをしているのかを、知って……できることなら、妹さんと話をすれば、きっと……今よりも、前に進めるんじゃ、ないでしょ、か……」
「なるほど……。うん、そうね……。そうかも。そうしたい。できることなら。でももう、七年も前の事件なのよ? 探せるのかしら?」
「今からでも、足跡、たどることはできるはず、です。当時の、そのお菓子屋さんがきたっていう、都会とかの、記録とか、調べれば。あたしも、手伝います、よ」
「……ありがとう。うん、きっと、お願いする。マチがいてくれれば、ほんとうに見つかるような気がするわ。――決着をつける、か。それにはまず、JKPとの決着をつけなくちゃね」
「はい、そです、ね。がんばり、ましょ」
「……あ、ちがうわね」
「え?」
「それよりも先に、もっと大事な決着をつけることがあるじゃない?」
「……? なんです、か?」
「……マチ。しましょ。すう、はあ……ふう。……えっち、を。わたし、その、……へんなの。なんでかしら。いま、すごく……したい、のよね。マチに触れたい、触れられたいって、思っちゃってる。わたしの胸のなかを、マチでいっぱいにしたい、って。……だめ?」
「……だめ。です」
「えっ」
「……あたしの胸の、なかも、いっぱいにしてくれなきゃ……、だめ。です、ね」
「ふふ。わかったわ」
部屋に戻って、ふたりして、ベッドのうえで向かいあって正座して。よろしくお願いします、だなんてお互いに言っちゃったりして。
恥ずかしい、というより照れが強いかしら。緊張ももちろんあります。でも、それよりも、なんだか……うれしくて。
「ぁ。ん、と。じゃあ……、します、ね」
「うん……。あ、待って」
上体をこちらに傾けてきたマチの肩に手を添えて制しました。
「……? 先輩?」
ぅ……、顔が燃えちゃいそうだわ。でも。
「先輩……ん」
そのちいさな、早朝の蓮の花のように濡れ開いた唇に、自分でもぎこちないのがわかるぐらい、つたないくちづけを、そっと。わたしのまつ毛の震えが、マチのまつ毛を揺らします。
触れていたのも、ごくわずかな時間。してることだって、今までとなにひとつ変わらないはずなのに。なのに、ここまで――。自分から、するのが、死ぬほど恥ずかしいのは、どうしてなのかしら……。
ぽう……って淡く光って、濡れて、見上げてくる、黄色い眼。
「……リナ、先輩」
「もう、そんなまじまじ見ないでよ……。わたしから、したかったってだけなんだから」
マチは、仔鷲羽をもじょもじょさせました。
「っ~~、そゆ、こと、言われたら。……がまん。できなくなります、よ」
「マチががまんできなくなったら、どうなるの?」
「……こう、なります」
「んむ」
今度は、マチから。濡れた唇を、押しつけてきました。押しつけながら、わたしの太ももにまたがるようにして、乗っかってきて、首にかじりつくみたいに抱き着いて、密着してきます。
甘くて、温かくて、軽くて、やわらかい。
「ん……♡ んふ……♡ ちゅ……♡」
「ちぅ……♡ ちゅぅ……♡ はむ……♡♡」
何度も、何度も、飢えた小鳥みたいについばんでくる羽毛のような体重を抱きしめ返します。
「んっ……♡ マチ……♡ ……すき、ん♡」
「っ……♡♡ はっ……♡ せんぱ……♡ すきっ……♡ ちゅっ♡ ちゅむっ……♡」
くちづけの合間に、胸の奥から溢れてくる気持ちを、くちにして。
「んぅ……♡ すき……♡ はぷ……♡ ひゅひ……♡」
「ぅ……♡♡ ん……♡♡ すきっ、すきぃ……♡ ちゅぅ……ぇむ……♡」
好きって。今まで言わなかっただけの、たった二文字、それだけなのに。
自分から言うと体温が五度あがって。マチから言われると十度あがるみたい。それに、好きって返すと百度はあがっちゃってて。返されると、千度ぐらい、あがるよう。
ぐらぐら、どきどき。ぞく、ぞく。
ぅあ……。もう。
ぼうっとして……、なにも、わからな――。
もつれるようにして、ベッドに倒れこみました。むさぼるようにひたすらキスだけを繰りかえします。
手を取りあって、足を絡めあって、上になったり下になったり横になったりごろごろしたり――でも唇だけは、ずっと絶え間なく、触れて、離れて、開いて、受け入れて。
ふたりの口元が、べったべたになった頃――背中でなにか棒のようなものを下敷きにしました。
「んぁ……、ごめん、ちょっと……あ」
採取器具。すっかり忘れてました。
そうだわ、遺伝子を採取しなきゃいけないんだったわね。ふと時計を見てみると、部屋に戻ってきてからちょうど一時間経過してました。
思い出せなかったら、このまま明日の朝までキスだけしてたかも……。
「えっと、これ、使わなきゃ、よね」
「どうやって、使うんです、か?」
「この先を、せ、ぃ……からだの、いちばん奥まで入れて、反対側を押して、こうスポイト? みたいに、体液を吸いだすんだって」
「自分じゃ、できないです、ね……」
「うん、だから、その……、してもらえる? そのあとでわたしが、マチにするから」
ごきゅって、喉の音。
「っ……、わかり、ました。ぁ、でも、濡らさないと、入らない、思いますので……。お洋服、脱ぎましょ、か」
「……ぅん」
いそいそ、もたもた、スカートのホックを外して、下着まで脱いじゃうと、そこに、マチが顔を寄せてきました。それだけで、わたしの脳みそは、沸騰寸前。
「リナ先輩、隠しちゃったら、できない、です、よ……」
「ぅう……、だ、って……は、ずか……」
「今まで何度も、してた、じゃないです、か」
「あ、あれは、雨抜きのつもり、だったんだもん……。えっち、するって思うと、おかしく、なっちゃいそうよ……」
「おかしくなっちゃって、いいんです、よ……。そゆ、こと、してるんです、から……ちぅ♡ ぇろ……♡」
上目遣いでこっちをうかがいながら、そこを覆うわたしの手の甲にもマチの息が、唇が、舌が、触れます。やさしく、なだめるみたいに。それが、かえってずきずき、じくじく、そこを温めていくよう。
おそるおそる、わたしは、指を引き。
「……んへ♡ ちょと……、濡れてます、ね……♡」
「うぅぅ……♡♡ ぅはぁっ♡」
「んっ……♡ ちゅむ……♡ ん……♡」
そして、直に、マチのくちと、そこが。挨拶でもするみたいに、いとおしげに、ちゅ……、ちゅ……、ちゅ……、って、三度。わたしの唇にしていたのとおんなしように、したあと、やっぱりおんなしように……にちゅ……にゅぱ……って、舌が、そこを、わたしのいちばん熱くてやわらかいところを、かきわけて。
「んあぁあっ……♡ ぅっ……、っく……♡ ふぁあ……♡」
ぬりゅ……、ねちゅ……。すごい、ねばつき、指とはぜんぜんちがう、生温かいのが、まさぐるようにして、入り口を広げました。
「ん……♡ ぇぁ……♡ 先輩の、味、します……♡」
「っ~~!♡♡ ばっ、ばかぁっ……♡ そんなことっ、言わなくていいの……!♡」
「く、ふふっ……♡ ごめ、なさい……♡ 先輩、かわい、ので……♡ ついつい、いじわる♡ しちゃうん、です……♡ ん、ちゅぷ……♡」
「っくふぅっ……♡ あぁ……♡ んんんっ♡ す、ご……♡ やっばいぃ……♡」
浅いところを、にゅむにゅむ、ちゅくちゅく、くちゃくちゃくちゃ、かきまわされます。わたしのなかと、マチのからだのなかのものが、いっしょになっちゃってます。ふだん、だれにも見えない部分同士が。くっついてる。
「んっ♡ んはぁ……♡ あぅ……♡ ひぅ……♡ んぅぅ……♡ うぁあ……♡」
お腹は熱く、腰から下はとろけちゃいそう。あそこからはどんどん、わたしのが溢れだしちゃってて、マチの舌がすくいとって、吸いついてきます。
「ぁれぇー……♡ ちゅぅ……♡ ちゅっ……♡ ちゅるっ……♡ ん♡ ん♡」
「ぅはぁあ……♡ やっ、やだぁ……♡ も……♡ そんな、の、飲んじゃっ、だ、めぇぇ……♡」
「ぁ……♡♡♡ ん♡ ちゅっ、ちゅぅぅぅぅ……♡ んくっ♡ ちゅずっ……♡ ちうぅぅぅぅぅ……♡ んぐっ♡」
「っ~~♡♡ ぃ……♡ やっ♡ やぁぁあ……♡」
ますます、すするように、今度は音まで立てて。ごきゅって、喉まで鳴らして。
マチ……、ほんとうに、意地悪なんだから……。
わかってて、やってるんだ……やってたんだ、ぜんぶ……。
うう、やだ、もう、やだやだ、やだぁ……はずかしくて頭がおかしくなるか、死にそ……。
限界は、すぐに訪れそうに。
「はっ……♡ はっ♡ はっ♡ うあ♡ も……♡ で、そ……♡ まち……♡ ま、ちぃ……♡ も、う、でそ、う、だから……♡ じゅうぶんっ、濡れた、からっ……♡ やめ、てぇ……♡」
「んぇー……♡ いや、れふ♡ もっと、したい、れふ……♡」
「ひゃぅうんっ……♡ 舌っ、入れた、ままぁっ……♡ しゃべんないれぇっ……♡」
「んふぅ……♡ んぷっ……♡ は……♡ ふ……♡ せんぱい、は、いやです、か……?♡」
「い、いやって、言うか……だって、マチに、かかっちゃうから……」
「そんなの、あたしは、どうでもいいです、よ。先輩……、きもちよく、ないです、か……?♡ もっと、もっと、されたく、ないんです、か……?♡」
「うう……♡ きもちい、わよ……♡ されたい……♡ して、ほしい……♡ このまま……、だしちゃいたい……♡ でも――」
「じゃあ、します、から……♡ へいきです、から……♡ ぁえっ♡」
「うはああぁあぁ……♡ あっ♡ あ♡ あっ♡ あっ♡」
舌の優しい動きは変わらないんですけど、でもさっきよりも何倍もねっとりと、ずっとえっちっぽく。わたしの、お肉の壁の、内側についてるお汁を、ねりゅねりゅねりゅ……と舌でこそいでなめとるみたいに。
い、い、い、いやらしすぎるわよお……!
かっと後頭部が熱くなって、一気にこみあげて。
「んっ♡ ん♡ あ♡ まっ♡ まちっ♡ まちっ♡ でっ♡ る♡ それ♡ あ♡ だ♡ め♡ でるっ♡ で、るぅぅ……!♡ っ――♡ っ――♡ っ――♡」
じわ、じわ、ってせりあがってくる白い波にあわせて、くしゅっ、くしゅっ、とあそこからしぶいているのがわかります。マチがそれを、おくちのなかで受け止めてるというか、ちう、ちうって吸い出されてるみたいに、してて……!
「っ――♡ っ――♡♡ っ――♡♡♡」
なんてことしてるのよ……。もう、声もでない……。そんなこと……。頭のなか、ぐちゃぐちゃ……。
「ぷは……♡ ……んへ♡ 先輩の、ここ……♡ ふわふわの……♡ とろとろに……♡ なっちゃい、ました、よ……♡ これなら、痛くない。と、思います……♡」
わたしのか、マチのか、もうわからないので、顎までどろどろにして、ぽたぽた滴らせて、それも意に介さずに、マチが採取器具を手に取って、あてがいました。
まだぜんぜん夢見心地だったのが、すぅーって、冷えました。
「……入れます、ね……?」
「ぅ……ん」
「こわい、です、か?」
「……ちょと。ぁ……。ありがと。うん……いいわ、入れて?」
握ってくれた手にきゅっとすがりついて、深呼吸しました。マチは、そっと、そおっと、慎重に、器具を推し進めてきました。ずにゅ、ずにゅ、ずぬり……とてつもない、異物感です。
「ぅ……、くぅぅ……」
でも、よく濡らしてくれたし、熱がないので、そんなに摩擦感はありません。ちょっと芯がひんやりした感じのが、するすると入りこんで、おへその下あたりにこつって当たりました。
「んんっ」
「ここ……、行き止まりです、か?」
「……みたい、ね」
「じゃあ、採取、します、ね」
「んんっ……」
ちゅって、おなかの内側から吸いつかれる感じがすこしあったけど、それだけです。作業自体は、あっという間に終わってくれたので、たいした感想もないんですけど、引き抜かれた器具は、べっちゃべちゃのどろどろに粘液がまとわりついてて、きらきら光ってました。
うぅ……、恥ずかしすぎるわ……!?
「じゃ、じゃあっ! 次は、マチの番ね」
「ぁ……はい、お願い、します」
「まずは、えっと、濡らさなきゃよね……。ふがっ」
わたしとおんなし産まれたときの恰好になったマチのまぶしいぐらいに白い素肌に、顔を寄せようとすると、汗ばんだ小さな手がわたしの鼻をぺちっと抑えました。
「せ、先輩!? そ、そんなこと、しなくて、いいです、よ……!」
「ううん。わたしがしたいの。というか、やり返してやりたいの」
「ええ……。で、でも……」
「されるのは、いや?」
「ぅ……、はっ、はず、かしく、て。……死にそ、です、よ……」
「ふふ、でしょ? ようやくわたしの気持ちが伝わったみたいね」
「うぅ……」
桃の産毛のようなのがすこし生えてて、ちょっと濡れてる、マチのそこ。あかちゃんみたいに、すべすべで、ぷにぷにしてて、かわいい。たぶん、飴の舐めすぎね、こんなところまで、甘い匂いがする……。
そういえば、わたしのほうは散々見られてきたのに、マチのは今まで見たこともありませんでした。まじまじ観察してると、マチはどんどん赤くなっていきました。
いつも、さっきも、マチがしてくれてたみたいにくちづけしてみます。何度も、ふにふにやわらかな、唇のようなそこに。
「ちゅ……♡ ん……♡ ふ……♡」
「はあぅっ……♡ うぅん……♡ ぅあ……♡」
茹でダコみたいに真っ赤になったマチが、わたしの髪のなかに冷たい指を差しこんできます。
う、わ、なんだろ……これ。胸が、じゅわって、熱い。……うれしいの、かも。
割れ目になった淵のところに、ぺちゃって舌を押しつけてみます。ねばねば、絡みつくような、甘さ。甘いのはあんまし得意じゃないんだけど、マチのは、とくに不快感もありません。
下から、上まで、蜜をすくうように舐めはじめます。
「ぇむ……♡ ぇろ……♡ ぁむ……♡」
「ふっ♡ ふぁ……♡ っくふぅん……♡ んん♡ っ……♡」
吐息をこらえるようなマチの声。
わたしが舌を動かすたび、そこがふるふると震え、より蜜をこぼして、鮮やかに色づいてきました。うえのところの、ちょこんと尖った粒に、ぺちゃっと舌を乗せてみます。
「ひっぐぅ……!?♡」
びくっびくんと強く跳ねたマチの腰。
「あ、ごめん、痛くしたかしら?」
「ぁ……へいき、です。痛くは、ないの、かも……。でもあんまり……へいきそうじゃない、です、ね……。ぁ、でも、その、へいき、なので……だいじょぶ、です、よ……」
「ん、そう……。じゃあ、これは?」
今度は舌にもっとたっぷり、唾をまとわせて、そおっと、そおっっっと、ちゅ……って。
「はあぁぁぁあ……♡♡」
熱い溜息。ぷるぷるしてる太もも。
これは、きもちいのね……。
やさしく、やさしく、やさしく。ちょこっと押しつけては、そっと離すだけ。
「はあぁぁあう……♡ んはあぁぁあ……♡ あうぅぅうう……♡」
ぺち……、ぺち……、ぺちゃ。
やさしく、何度も、ゆっくり、舌先の温度だけで、かたちを崩さずに、とろかすように。
「んぁぁああ……♡♡ ひゃぁうう……♡ せん、ぱぁい……♡ そ、れ、すご……♡ いい、れす……♡ とけちゃい、そ、ですぅ……♡」
もうすっかり溶けてる、マチの声。満月みたいな眼は、うるうる、とろっとろ。
……かわいい。マチ、こんなに――、かわいかったなんて。わたしで、こんなになっちゃうなんて。
胸が熱くなって、いっぱいになってました。
マチが気持ちいいのが――、わたしが、気持ちいいんだ……。
「はぁああ……♡ せんぱ、せんぱぁ……♡ ぅぁ……♡ そ、れっ……♡ きもちひぃ……♡ ぴぃんっ!?♡」
無性にたまらなくなってきて、わたしはもっと熱を込めて、気持ちを込めるつもりで、神経がむき出しになったみたいなそこを、舌で転がすようにして、こりこり……、ねるねる……、くちゅくちゅ、くちゅ。
「ぴぁうっ!♡ せっ、んぱいっ♡ あ♡ せんぱいっ♡ あーっ♡ あ♡ ひ♡ せんぱいぃ……♡ そこっ♡ それはぁっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ んあぁ……♡♡ あ!♡」
声がどんどん切羽詰まってくるマチ。腰も、くっ、くっ、て浮いてきて、なにかを身構えてる、みたい。わたしは直感しました。
あれが、来そうなんだ……。
「んひぁあっ!♡ あーっ、せんぱっ♡ あーっ♡ あ♡ あーっ♡ だめ♡ そこっ♡ びんかっ♡ ひぁぁんっ♡ んぁーっ♡ よわいのでっ♡ あっ♡ やっ♡ やぁああっ♡♡ んんん♡ ふひゃあ!?♡ やああ♡ こねこね♡ しにゃいれぇっ……♡」
同時に、痛ましくなっちゃってました。あれが来る直前って、ほんとうに辛いんです。切なくって、もどかしくって、息苦しくって。
……はやく抜け出させてあげたい。
その一心で、こころのなかでマチを応援しながら、何度もそこを舐めあげ、吸いついて、唾液でとろとろにして、こしこし、ぬりぬり、とんとん、ころころ、ぐりぐりと、ぱんぱんに腫れあがったそれをかわいがってあげます。
「あーっ!♡ だめっ♡ もうだめっ♡ だっ♡ め♡ だめっ♡ や♡ あ♡ とまっ♡ て♡ くだひゃ♡ あ♡ あ♡ ひ♡ ぅ♡ ぁ♡ んあ!?♡ 吸っちゃ♡ あーっ!♡ ひっ、くぅぅんっ!♡♡♡ っ――♡ っ――♡」
ほっそりした太ももでわたしの顔をはしっと挟みこんで、がくがくがくっとお尻を痙攣させるマチ。
「ん♡ んーっ♡♡ ん♡ っ♡ ~~♡♡」
わ、あ……。でちゃったんだ、マチ……。
「ふ……♡ ぅ……♡ ぅー……♡ く……♡」
耳まですごい真っ赤っかにしちゃって、瞼をきゅーって閉じて、背筋を反らして、からだのなかで起こる爆発と、それに翻弄されてるのが、手に取るようにわかります。
……すごい。わたしも、いつも、こんなんなっちゃってるのね……。
なんか、こう、うまく言えないけど……。愛おしい。そんな姿まで見せてくれる、マチのことが。そのあとの、疲れ果てて弱っちゃってるマチの姿すら、なんだか、うれしい。
「……そろそろ、いいかしら?」
「はっ……♡ はぁ……♡ はぁ……♡ じゅうぶん、すぎます、よ……、もう……♡」
ちょっと恨みがましそうな眼。かわいい。
「入れてみる?」
「ん……」
「こわい?」
「ちょとだけ、です。ので。……して、ください」
白く濁った粘液がどろどろこぼれだしてたそこに、器具の先端を押し当てると、マチはちょっぴり、筋肉をこわばらせました。わたしは位置をしっかり確認しました。
「いくね」
「は、い……」
「マチ、わたしの目を見て?」
「……? んぅ……♡」
唇を重ねると同時に、器具を押し進めていきます。マチのは、わたしのよりたぶんぜったい、小さいから、時間をかけて、ゆっくり。でも、いたずらに時間はかけないように。
「ん……。んっ。……んく。……んぁ♡」
するつもりだったんですけど、奥まで入れてるうちに、またマチがびくびく震えて、わたしの腕を強く握ってきました。
「ん、だいじょうぶ? 痛くしちゃった?」
「はっ……♡ は、ふ……♡ い、え……そじゃ、なくて……♡ ん……♡ ぜんぜん、いたくなくて……♡ はぁ……♡」
すごく甘くて、キス、とか、してほしそうな、顔。
「……でも、ん……♡ 先輩の、なかに、入った……♡ のが、あたしに、入ってきてる……♡ って思うと、その……、こっ、こーふん、して……♡ ん……♡ きもちよく、なっちゃって……♡♡」
「っ~~♡♡」
どきっと、ぐらっと。心臓を万力で握りつぶされて、頭をお馬さんに蹴っ飛ばされたみたいな。それ以上の。
「……もう、なに、それ。……マチ、……えっち、じゃない……♡」
「……はい♡ その……、んっ♡ あたし、じつは……♡ けっこう、えっち……♡ なん、です、よ……♡」
甘えるように言う、マチがかわいくて、お腹の奥が痛いぐらいに、また熱くなってきてて。
採取を済ませた器具を、抜いたあと。
「……その、マチ、まだね、雨、出きってないと、思うの。だから……」
「ん……♡ もう一回、しましょ、か……♡」
「うん……♡」
結局。
……五回ずつ。しちゃいました……。
だって……。おさまり、つかなかったんですもん。
部屋の外に出るのには、ずいぶんな勇気が必要でした。
顔や胸、手、足とかとか、マチがくちづけたいろんなところに、なにかしるしのようなものが刻まれてるようで、それがみんなに見えてるんじゃないかって気が気じゃありませんでした。
がす子さんは、食堂にいました。いつものテーブルに座って、深淵さんと何事か議論しています。音波さんは、通話中……声からして、相手は單さん?
顔が火照ってくるのを感じながら、がす子さんに試料を提出しました。
「……あの、がっ、がす子さん、え、えと……終わりました……えっち」
「っ!? リ、リナ先輩っ……」
「ふつうに採取完了とかでいいんですよ、リーナー」
「あぅ」
「ぅ……」
「んだ、結局てめえらでやったのかよ。仲直りしたのか?」
深淵さんが、赤くなったわたしともっと赤くなったマチを交互に見比べました。がす子さんがかすかに目を細めました。
「それはふたりにしか知りえないことですよ、黒暗淵さん」
「いや、組織のトップと幹部の人間関係なんだからよ、気にするだろ」
「だとしても、いけませんよ。その昔、とある
「ああ? 組織に関わるのにか? はた迷惑な話だぜ」
「それが百合というものです、きっとね」
「ちぇっ、ま、そういうことなら今までとおんなしように扱うかんな」
「うん。ごめんね、なんか迷惑かけちゃって」
「はい、申し訳、ないです……」
「あ、そうだ、音波さんにも謝ろうと思ったんだけど……。あの声って單さんよね? どうして音波さんが、單さんと?」
「あー、追加確認してえことがあるつって通話かかってきてよ。なんか知らんがえっちゲームの話題になって、ずっとあれだ」
『あーそれわかりみぃ。きょうび、ファストトラベル機能ないゲームは福利厚生ない会社とおんなしですよねぃ」
「あとシーンスキップ機能がないゲーム! 古墳時代のえっちゲームかっての!」
『どこでもセーブできないのに、久しぶりに起動したら、回想ルームの入り方がわかりづらいゲームもそですよねぇ。細くも長い付き合いになるってわかってないんだよなぁ。タイトルメニューに回想あるだけで親切設計すぎて泣けますよぉ、泣く』
「あと姉妹百合がないゲームも!」
『あー理解。姉妹百合すこ。敗北からの苗床とロリ化と生える薬ぐらいすこ。個人的嗜好を言うなら♂なしのがもっと増えてくれるといいなぁ』
「♂なんて異種姦の一種と思えばなんてことないわよ」
『強者ぁ。わからんでもないけど。あーでも不潔感あるのだけは生理的にぜったいNGかなぁ』
「それはあたしもむりだわ。予岐 佐波は、その辺は安心できたわよね」
『だからついつい使っちゃうんすよねぇ』
……なに話してるかはさっぱりですけど、まあ、音波さんに友達が増えたみたいでよかったわ。音波さんには、あとで謝りましょ。
と、そんなとき、ふいにわたしのYuritchに映像通話がかかってきました。相手は、えるふさん。
「どうしたの? えるふさん」
どうやら偵察に出かけていたらしく、背景はどこかのビルの屋上でした。
『りーなー、きんきゅうじたい。全面戦争、ついにはじまった』
えるふさんがカメラを向けた先は、繁華街でした。わたしだけでなく、食堂にいた子たちも、愕然としました。サリンジャーさんの襲撃以来、閑散としていた繁華街は、行進するじーじでぎゅうぎゅう詰めだったのです。
それも――中型じーじに極太じーじ、超大型じーじ、のみならず、獣のじーじ、鎧のじーじ、ジーオウガに、カニさんみたいなじーじ、空飛ぶスパゲッティみたいなじーじ、じーじ車、じーじ球、とんでもなく強そうな二足歩行するじーじ、強そうで強くないちょっと強い昆虫じーじ、などなど、など――。まさしくじーじの
『戦争、終結前、もっともはげしい。終わりの日、きたりし――』
どかん! とおおきな爆発音とともに、画面が揺れました。ぎしぎし、がらがら、視点が――いえ、ビルの屋上が、地面に向かってかしいでいっています。えるふさんは猛ダッシュして、軽やかに別のビルに飛び移りました。
「えるふさん! だいじょうぶ!?」
『えるふ、もんだいなし。えるふ、みつかってなし。じーじたち、みさかいなし』
えるふさんの言うとおり、あまたのじーじたちは無差別的に建築物を破壊してまわっていました。なかにJKが隠れていたりしたら、きっと倒壊に巻きこまれ、無事では済まされないでしょう。
「ふむん。おそらくこちらを炙り出そうという魂胆じゃないですかね。連絡塔から送受信チューナーを拝借したのが露見したのやもしれません」
「はっ。いよいよR.U.R.を全力で排除すべき敵って認識したってことかよ」
「でも、こんな力任せあるかしら!? これじゃあ残ってるJKたちが危険だわ!?」
「連中も承知のうえだろうよ。目的のJKのほとんどを捕まえちまったんだ。逃げおおせてるJKは、ほとんど一筋縄じゃいかねえ猛者。連中が飼うにもリスクが伴うから、壊しちまってもかまやしねえってこったろ」
「そん、な……あたしたち、が、JKP、刺激した、ばっかりに……?」
絶望に震えるマチの肩をぎゅっと力強く抱きしめます。
「だからこそ、わたしたちが、終わらせなきゃ。みんなに伝えて。準備が整い次第、サリンジャーさんのアジトに突入するわよ」
ついに、決戦の火ぶたが切って落とされたのでした。
>Stage III end.
>to be continued...