鬱陶しい梅雨が明けたと思ったら一気に暑さが増してきた。暑いのは困るが、それでも雨で自転車で出歩けないよりはマシだった。おかげで少し遠出して買い物に出ることができた。
タオルとスポーツドリンクを籠に入れて家への道をひた走る。途中で気になる店に立ち寄って、普段通り慣れた道へと戻ってきた。片道四十分程度のちょっとしたサイクリングだった。汗はかいたが、梅雨のフラストレーションが少し解消されたような気がした。
「ただいまーっと」
「おかえりー」
玄関の扉を開けて階段を上がるとミュナがとてとてと階段の際まで駆け寄ってきた。
「どうだった?良いの買えた?」
「おう、なかなかいい買い物できたぞ。その前に、こっちだ」
荷物を下ろして手に提げたレジ袋から取りだしたものを見てミュナは首を傾げた。
「何それー?」
「クレープだ。なんとこれで一つ百三十円。チョコバナナとホイップみかんどっちが良い?」
「えーと、安いの?それ?」
「大学の向かいのクレープ屋は一番安いので三百五十円だぞ」
「ふわぁー、そりゃ安いや」
もっともあちらは注文を受けてから一枚一枚手焼きなので間違いなく味で言えば勝っている。俺が今日買った店はボロボロの個人商店で店に劣らず年季の入った爺さんが業務用の皮をレンジで温めて適当に巻いただけの代物
で、値段相応と言える。まあ、この値段なら外してもそこまで腹も立たないし美味しかったら儲けものという感じでついつい買ってしまったのだ。俺の分とミュナの分併せても普通のクレープ一人前より安いのは大きかった。大学の向かいよりも近いし。
「えーと、えーと。じゃあチョコバナナで」
「はいよ」
ミュナにチョコバナナを手渡してみかんの方を一口齧る。皮は業務用のものとは言えもっちりしていて案外しっかりしている。ホイップクリームの甘味に缶詰のみかんの酸味がマッチしていてしつこくなく食べやすい。本格的なクレープとはだいぶ趣を異にする代物だが、小腹が空いた時の選択肢には入りそうだ。今日は買わなかったがハムチーズやツナといった総菜系もあったし。
「お兄ちゃん、みかんの方も一口ちょーだい」
「ん」
クリームが垂れそうになったのを慌てて啜るように二口目に差し掛かったところでミュナが声をかけてきた。今更間接キスぐらいで照れていたらミュナの相手はできないので咀嚼しながらミュナの方へ自分のクレープを差し出した。一応歯形が少ない部分を向けておく。
「えへへー。いっただきー!」
ミュナがクレープに齧りつく……と思いきや、いきなり俺に密着してきて唇を奪われる。不意打ちの柔らかい感触と体温に頭がついて行かない。
「ん……じゅる……ちゅ……」
「~~~~~!?」
舌が口内に割って入って食べかけのクレープを啜り取る。じゅるじゅると音を立てて口内が隅から隅まで長い舌に蹂躙される。甘味がすっかりミュナの舌に塗りつぶされた頃についでとばかりに歯列を舌でなぞってからミュナは唇を離した。
「ぷぁっ!うん。おみかんも美味しーね」
「いきなり何すんだ」
「何って……クレープを一口貰っただけだけど」
「ラノベみたいな言い回しをするんじゃない」
ミュナは自身の唇についたクリームをぺろりと舌で舐め取って見せつけるようにこくりとクレープを嚥下する。キスの時点で痛いほど勃起していたのに更にその光景が追い打ちをかける。
「はい、お兄ちゃん、あーん♪」
それを知ってか知らずか、ミュナは笑顔でこちらに自身のチョコバナナクレープを差し出す。おずおずと口を近づけて一口齧ろうとした瞬間、ミュナはクレープを素早く引っ込め齧り取る。
「おま、何を……うわ!?」
あっけに取られたところにミュナが俺に密着して、再度唇を奪われる。さっきとは逆にミュナから俺へとクレープだったものが口移しで流し込まれ、口内がチョコとバナナの甘い味で満たされる。
「えへへ、どう?こっちも美味しいでしょ?」
「お、おう……」
俺に密着してミュナは上目遣いで囁く。ズボンの下で自己主張を続けるモノがミュナの膝につつかれてびくりと震える。
「どうする?残り全部口移しで食べちゃう?」
「……あんまり食いもんで遊ぶもんじゃないぞ」
「はぁーい」
平静を装いながら残ったクレープに取り掛かったが、こちらをちらちら伺いながらクレープを食べるミュナの表情に惑わされてどうにもクレープの味に現実感がないままだった。
「あー美味しかった。ご馳走様!」
「ミュナ、指にチョコついてるぞ。手ぇ洗って来い」
「そういうお兄ちゃんだってクリームついてるよ?」
ミュナはおもむろに俺の手を取って己の口元に引き寄せる。そのまま舌が伸びて俺の指に絡みつく。
「ん……じゅる……ほら、甘ーい」
「ううっ……」
一本ずつ、丹念に指をしゃぶられ甘い刺激に声が漏れる。
「ほら、お兄ちゃんも」
「むぐ……」
ミュナの細い指が口内にねじ込まれる。言われるままに指に舌を這わせるとほんのりとチョコソースの味がした。
「あはっ、上手い上手い」
ミュナは俺の指を纏めて咥えてフェラでもするかのように頭を往復させて舌と唇でしごく。その感触に直接触れられていない俺のモノもびくりびくりと痙攣する。
「あは、お兄ちゃん、いったいいつからこんなおっきくしてたの?」
今気づいたかのように白々しくミュナが問いかけてくるが、何か返そうにも俺の口にはミュナの指が入っており、返答のしようがない。それに、今の俺は頭が働かずただただミュナの指を舐めしゃぶるのに精いっぱいだった。
「しょうがないにゃあ。はーい、ごたいめーん」
ズボンのジッパーが引き下ろされ、パンツのボタンが外される。片手で器用によくやるものだと思ったら、尻尾が伸びて支えになっていた。それはそれで器用だなと益体もない感想が浮かぶ。
「じゃあ、とりあえずお手手でしーこしーこ……きゃ!?」
びゅるびゅるびゅるびゅるっ!!!
既に二度のキスと指舐めで限界まで張りつめていたモノはミュナの手が触れただけで無様にも暴発してしまっていた。白濁液が飛び散ってミュナのワンピースを汚す。その光景に一気に頭が冷えて冷静さが戻ってきた。
「ありゃ。ま、いっか。洗濯籠に入れとくね」
「良くねえ。風呂場でいっぺんお湯ですすいでからだ」
洗濯するのだから大丈夫かも知れないとは言え洗濯機に自分の出した精液塗れの服を放り込みたくなどない。慌ててすっぽんぽんになったミュナを制止してワンピースをひったくって風呂場へ急ぐ。
お湯を出してワンピースについた精液を洗い流しているところでようやく自分が丸出しだったことに気づいて慌てて仕舞った。
「あははー、お兄ちゃん主婦みたーい」
「うっせえわ」
流石に女物の服の扱いを他人に聞くわけにもいかないので独学であれこれ調べていたのが奏功した。あと、こういった事態の対処法もある程度は把握済みだった。いざ事が起きた時にきちんとできたのは幸いではあったが。
「折角だしお兄ちゃんも脱いでお風呂入ったら?一緒に洗濯できるじゃん」
「うーむむ」
ミュナが後ろから俺に体重を預けて耳元に囁きかけてくる。ミュナが脱いだ分先ほどよりも肌の感触が服越しに感じられて鼓動が少し早くなる。
「それとも……どうせお風呂入るんだし……少し、汗かいてから入る方が良い?」
「うっ……」
つつっと背中を指がなぞる。一度出したにもかかわらず、俺のモノはミュナから与えられる刺激でまたむくむくと大きくなりつつあった。
「ね?どうする、お・に・い・ちゃ・ん」
耳元で囁かれて俺の理性はあっさりと陥落した。
洗い終わったワンピースをベランダの洗濯機に放り込む。ミュナは風呂場には入れるくせにベランダには出られないし、階段も降りられない。3ヶ月ちょっとの付き合いだが、まだまだわかっていないことが多すぎる。
「今日はどう搾られたい?お口?お手手?尻尾?それとも……」
「……実はノープランだ」
「良いよ。して欲しいことがあったら言ってね」
タオルケットを床に敷いて服を脱いで寝転がる。ミュナはそのまま俺の胸に倒れ込んできた。素肌でミュナの温もりを感じてそれだけで臨戦態勢になってしまう。
「えへへ、すーりすーり」
「うおっ……」
肌の温もりで反応したのを察して、ミュナは俺の肩に手を回してぴっとりと密着してきた。そのまますりすりと身体を前後させるとこりこりした感触が俺の胸をくすぐる。
「あは、またびくってしたね」
前後しながらミュナの尻が不意打ち気味に大きくそそり立った俺のモノを弾いた。もう既に先走りが出て尖端を濡らしつつある。
「お兄ちゃん、キスしよ、キス。ん……」
ミュナの顔が近づき、唇を奪われる。さっきのクレープの絡んだ無理矢理なものではなく、ただ唇が触れあうだけのキス。遠慮がちに舌をこちらから入れると、待ってましたとばかりに舌が絡みついてきた。
「ん……ぷぁっ!」
たっぷりと舌を絡め合ってから、ミュナは口を離す。互いの間に唾液で橋がかかっていててらてらと輝いている。
「えへへ、お兄ちゃんからしてもらうの、初めてかも」
「そうだっけか?」
「たぶん。あは、お兄ちゃん、もう我慢できなさそうだね」
キスで更に焦らされたモノは先走りが溢れだして垂れつつあった。
「お兄ちゃん、すっごい。とろっとろだね、ミュナも、だけど」
ミュナは俺のモノに手を添えて、割れ目へと導く。確かにミュナの言う通り、先端が触れるだけでぬちゃりと温かくぬめった感触が出迎えた。
「いただき……ますっ」
ずにゅにゅにゅにゅっ!
「うあっ……!」
一気に俺のモノはミュナの膣へと呑み込まれた。最奥まで迎え入れられ、先端にこつんと行き止まりの感触が触れた。
「あは……っ、これ、久々、かも……っ!」
思えば確かに最近は脱皮した尻尾で搾られてばかりだった。ミュナの膣内は尻尾と比べると吸着してくる感じがやや薄い気がする。まぁそれでも人間のものとは比較にならない魔性の器官なのだろうが。
「えへへ、動くね。頑張って、耐えてね……っ!」
ミュナは腰を引いては打ち付ける。ぱちゅんぱちゅんと水音が部屋に響く。ミュナの長い黒髪が乱れ舞う姿が煽情的で、目を奪われる。ずりゅずりゅとしごかれて何かが昇ってくる感触が下腹部に広がってくる。
「あはっ、お兄ちゃん、もうちょっと、もうちょっと頑張って……っ!」
「うぐ……っ、もう、持たないぞ……」
「持たせて……っ!」
ミュナに請われるままに必死で下腹部に力を入れて耐える。ミュナの腰の動きがどんどん早くなり……
「んぅぅ、イイよぉ、お兄ちゃん……っ!いっちゃえ!」
「んん……、出るっ!!」
どぷどぷどぷどぷどぷっ!!
「あは、出てるぅ……」
ミュナの中がきゅっと締まり、それを合図に俺も限界が訪れる。二度目とは思えぬ量が放出されてミュナの中に一滴残さず呑み込まれていく。
「えへへ、もっかい、ぎゅー」
俺のモノを引き抜いて、ミュナは俺にしなだれかかる。髪を手で梳くとミュナは目を細めて幸せそうに笑った。
「それで、どんなの買ったの?」
「じゃーん!」
「おおー!」
すっかり後回しにしてしまっていたが、今日買ってきたのはミュナが欲しがっていたタブレット端末だ。型落ちの未開封の新品が中古品として売られていたのでそれにした。あまり無茶なアプリでも入れない限り型落ちと言ってもミュナのおもちゃとしては充分だろう。
「えっと、初期設定とかしなきゃ……お兄ちゃん、やって?」
「はいよ」
まずミュナのアカウントをGoogleに作ってメール設定を終わらせる。電話越しだと声が聞こえないミュナでも何故か端末は操作できるので、これで俺が外にいてもミュナと連絡が取れる。
「ここを、こうして……」
「ふむふむ、なるほどなるほどー」
「わかったか?」
「なんとなく……ま、ゲームと同じようにやってたら慣れるっしょ。それよりゲーム入れてよゲーム。お兄ちゃんのやってるのとフレンド登録してね」
「はいはい」
ミュナは早速ゲームアプリを落としにかかる。ダウンロード時間がかかるようで文句を言い言いタブレットの画面をつついている姿は、とてもではないが先ほどまで俺から精を搾っていた淫靡な小悪魔と同じようには見えない。
俺はミュナを置いて洗濯機を回して風呂に向かった。
どうにも体調不良が再燃して合間が空いてしまいました。ウマ娘にハマってたからじゃないよ。ほんとだよ。ハマってたとしても原因の20%ぐらいだよ。
クレープ一口ちょうだいはシリーズを執筆し始める前から温めていたネタですがようやっと書くことができました。
格安クレープの店にもモデルがあり、最初は店の描写をがっつり入れていたのですが、これ要らんやろってことで一から書き直したのもあって時間がめちゃくちゃかかりました。もう少しがんばります
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