講義が終わった帰りにスーパーに寄ったら鮭ハラスが安かったので俺もミュナの大好物のハラスご飯を作ることにした。いきなり大問題が持ち上がったのでせめて美味しいものでも食べないとやっていられなかったのだ。
「おいしー!おかわりー!」
「おう、食え食え。デザートにプリンがあるからその分は空けとけー」
ご機嫌にハラスご飯にがっつくミュナを見ながら少し迷ってから切り出すことにした。
「で、ミュナ、ちょっと困ったことがあるんだが」
「どしたの?したいプレイがあるの?」
「ちがくて。今週末に兄貴がうちに来るって」
昼間にいきなり電話で観光したいし俺がどんなところに住んでいるか見たいから来ると強引に決められてしまったのだ。おかげでバイトも休みを貰う羽目になってしまった。せめて二週間前ぐらいに言って欲しかったが今更言ってもどうにもならない。
「へー、お兄ちゃんのお兄ちゃんかー。じゃ、ミュナが挨拶しないとだね。えっちを前提にやらしいお付き合いをさせていただいています……って感じかな?」
「違います」
「ぶー」
頬を膨らませて机に顎をつくミュナにため息が出る。
「どうせ兄貴もミュナのことは見えないと思うけど、万一があるからミュナは土日の間は兄貴が帰るまでどっかに隠れといて欲しいんだ」
「えーそんなー、ニンチしてくれないんだー」
「あのなあ、兄貴は観光つってたけどまあ間違いなく俺が荒れた生活してないかってのも見に来るんだよ。そこで謎の幼女と同居してますって言えるわけないだろうが」
入学してすぐにブラックなバイト先と揉めて辞める羽目になってしまったのも原因の一つだろう。顛末はある程度ぼかして夏の里帰りの時には伝えて新しいバイト先はまともなので大丈夫だとは伝えたものの、身内としては心配するのが当然だろう。
「ミュナの服は土曜の朝に天袋に隠すとして……兄貴が居る時は物音も立てないでくれたら助かる」
「めんどくさーい」
「仕方ないだろ。俺とミュナのこの先の生活のためだ」
「むう、カゾクケイカクのためかー……」
「意味わかって言ってんのか」
結局ミュナはあれこれ渋ったものの、食後のプリンを膝に乗せて手ずから食べさせることで手打ちと相なった。膝の上でぐりぐり動かれた挙句勃起したのを見咎められて搾られる羽目になったが。
―――土曜日
「いやー!久しぶり!元気そうで安心したぞ!」
「お盆に帰ったろ……」
「おおそうだったそうだった!」
会うなり大声とともにばんばん背中を叩かれる。兄貴基準では至って平常運転であるのだが、問題は実家と違って人の目が多い都会であり、ただでさえガタイがでかくているだけで目立つ兄貴が騒がしいと周囲の目が痛い。しかも兄貴はやたらとでかいリュックを背負っており、今から富士登山でもするのかという装いなので余計に目立つ。
「自転車買ったのか。どっちが漕ぐ?」
「押して帰るよ」
おまけに相変わらず遵法精神にも欠けている。
「やあ、都会は人が多いな。それに列車がすぐに来る」
「それは俺も思う。こっちの方は中心部より人は少ないけどそんでも全然違うよ」
「見渡しても山も森もないのは少し慣れんな」
「あ、それはわかる」
とりとめのない話をしながらとりあえず家へと向かった。
「入り組んでんなあ。迷子になったりしないのか?」
「何度かなった。道が細かすぎてGPSが狂うことがあるから地図アプリはあんまり役に立たないんだ」
「えらいとこ住んでんなあ」
まあ、ずっとこの近くに住んでる先輩とかを俺の実家に連れて行ったら同じような反応が返ってくるような気がする。
「ここだよ」
「ここ……って病院じゃないか」
「や、この横から入って二階に上がるの」
「はぁぁぁぁ……また妙な物件だなあ」
いちいち兄貴のリアクションがでかい。階段を上がって部屋が広がっているのを見て兄貴はまた感心したかのように声を上げた。
「いやいや、これはなかなか面白い物件だな。ってか部屋多いなあ。一人だと広すぎないか?」
「安かったし。安い割にはエアコンもあるしウォシュレットも完備だし。まあ、荷物入れるのはしんどかったけど」
慣れとは恐ろしいもので、階段を上がったところで普段通り「ただいま」と言いそうになってしまった。約束通りミュナは姿を消してくれているようで、ほっとしたような寂しいような気分だ。
「おっほ、窓の鍵がすっげえ古い!うちのと全然違ぇー!」
「荷物下ろしたら?」
いくら家が広いとは言え大荷物のマッチョがあちこち歩き回っていたら流石にどうしても視界に入ってしまう。
「おお、そうだったそうだった」
どさり、と異様に重い音とともに床が少し揺れる。
「ちょ、何が入って……」
「米。前に送ったっきりだったろ?」
「いやいやいやいや、配送しなって!?」
「や、最近配送料高いだろ?」
だろ?ではない。バスターミナルまでは車で来ただろうとは言え、これを背負ったままで電車に乗って更にうちまで歩いてきて疲れた様子すら見えないなんてどこまでマッチョなのか。しかも米袋は二十キロのものだった。
「無茶苦茶だな兄貴……」
「はっは、この程度軽い軽い。で、前に送った米はちゃんと使ってんのか?」
「だいぶ減ったよ。こないだ炊き込みご飯したし」
「そう言えば自炊ちゃんとしてるか確認して来いって言われてたわ。冷蔵庫開けるぞ」
気にせず開けそうなものだったが、俺に一言断りが入った。兄貴は冷蔵庫中身を見てスマホをあれこれ操作している。兄貴がでかいのでスマホがちゃちに見えてしまう。
「しっかり自炊してるじゃないか」
「まあね。つっても毎食全部手作りは手間も金もかかりすぎて無理だわ」
「そんなもんかぁ」
こればかりは兼業とは言え農家をやっている実家にはわからないだろう。あと、一人用の野菜は高くて割に合わない。
「よーし、じゃ、メインの用事終わったし観光案内でもしてくれよ。風俗行こうぜ!」
「はぁ!?」
いきなり無茶苦茶を言われて素っ頓狂な叫びが口をつく。押し入れからがたりと音がした……ような気がする。
「お前ももう行ける歳になったんだから良いだろ別に。俺はお前ぐらいの歳には兄貴と行ってたしよ」
「あんまりそういう身内の生々しい話は聞きたくないんだよ」
この兄貴も一番上の兄貴もその辺がやたらと明け透けかつ猶更やたらとアクティブで、その反動か俺はそこまで彼女を作ったりモテようとしたりしようとしてこなかった。いちいち誰それと付き合っただのどこまで行っただのやっぱり振られただの聞かされる身としては同じような真似をする気にあまりなれなかったのだ。
「まあお前は昔からそうだったなあ。じゃあこっちの方がよかったか?」
「……なにこれ」
ごそごそとリュックを漁って兄貴はピンクを基調にした派手な色の箱を取り出した。米袋と同居していたからか半ばへしゃげている。
「何って……“ふわとろサキュバス生膣ホール”だが」
「商品名は聞いてない」
ガタガタッと再び押し入れから音がする。今度は気がする、ではなかった。
「どわっ、何の音だ!?」
「あ、あー。古いからあちこちガタ来てるみたいでさ。下の診療所がドア閉めたりすると揺れるんだわ」
「そうか……。地震とかあったらやばそうだな。ちゃんと備えとけよ」
「そうする……って、そうじゃなくて。なんでこんなもん持ってきたんだよ兄貴」
話が脱線しかけたので無理矢理に軌道修正を試みる。せめて説明がないと押し入れの中で様子を見ているであろうミュナも納得しようがないだろうし。
「いや、可愛い弟の一人暮らしなら堂々と使えるかな、って」
「要らないから持って帰ってくれ」
「あ、彼女とかいるのか」
「そうじゃなくて、俺が身内に下半身の事情を聞かれたくないってことだから。兄貴たちは気にしないかもしれないけど俺が気にするんだ」
「そうか。悪かったな」
あっさりと兄貴はオナホールを鞄にしまう。短絡的で下半身の事情に関しては全く方向性が一致しないだけで竹を割ったような性格で良い兄貴ではあるのだ。一応。
「っしゃ、荷物置いたし観光でも行くかあ。その前に昼飯だな。おすすめどっかあるか?」
「へいへい。そういうのなら付き合うから」
足取り軽く階段を下りていく兄貴を追いかける前に押し入れの方をちらりと見てもミュナの姿はなかったが、ふくれっ面が目に浮かぶような気がした。
「いやあ、なかなか色々あって一日じゃ回り切れんかったな」
「俺も住んで半年ちょいだけど全然行ったことなかったよ」
観光地をあちこち回って夕飯を済ませてから一度戻って近所の銭湯に行って汗を流した俺たちは和室でごろごろしていた。火照った身体に畳の触感が心地いい。
「四年は住むんだからもうちょっと見て回ればいいだろうに。面白そうなところも多いぞ」
「やー、バイト入れてるとなんか出不精になっちゃってさ」
サークルや同じ講義のメンバーと行くならともかく、一人でどこかに観光に出かけるぐらいならばミュナの相手をする方が……とついついなってしまっていた。自転車で行ける範囲でならある程度出てはいるのだが。
「銭湯も初めてだったけど良いもんだな。俺がここに住んだら毎日通うぞ」
「兄貴はサウナ好きだもんな」
別料金だったから一度も入っていなかったサウナだったが、兄貴が出資したので俺も初体験していた。結局早々に出て普通の湯船に逃げたのだが。
「なあ、大学は楽しいか?」
「うん、楽しいよ。色んな所から色んな人が来てるしね」
「前に揉めたバイト先はどうなったんだ?」
「もう行ってないからわかんないけど、大学に求人が来なくなったよ」
「あれの一件で皆心配してたけど、引きずってなかったらそれで良いわ」
「色んな人に助けてもらったから大丈夫」
あの時はミュナに励まされたから遠い地で家族と離れたばかりの俺でも踏ん張ることができたのだ。
「ま、生活も荒れてないし勉強も頑張ってるみたいだし、親父とおふくろには問題ないって伝えとくさ。俺としては彼女の一人ぐらい作っててくれたら安心なんだけどな」
「だからそれはもう良いって」
「彼女じゃないにしろ、バイトの時に助けてくれる人がいたんだろ。ちゃんとその繋がりを大事にしろよ」
「……ん」
まさか兄貴も弟が謎のエロ幼女と同居していてその存在が拠り所になっているなんて想像もしないだろう。言っても信じて貰えないだろうしどうせ見えないだろうから黙っているしかないのだが、少しもやもやする。
「ま、安心したとこで寝るか。朝まで駄弁ってても良いけど明日も見に行きたいところ色々あるしな」
「まだ回る気なのかよ……」
「遠くて滅多に来れないんだ。バスの時間まで回り尽くすぞ!」
明日もこのアクティブ極まりないマッチョとあちこち回ることになってしまった。事前にファブリーズをかけてミュナの痕跡を消した布団を二人分用意する。
「毛布要る?」
「一応布団の上からかけといてくれ。暑かったら撥ねるだろ」
兄貴に布団を渡して俺も横たわる。昼にあちらこちら引っ張り回された疲れか、すぐに意識がとろんとなってきた。
「……と、トイレトイレ」
夜中に尿意で目が覚めた。横では兄貴が毛布を撥ねて暢気に寝こけている。初めてのところでもここまで爆睡できるのは流石としか言いようがない。どうせ起きないとは思うが一応起こさないようにこっそりとトイレに向かい、なるべく音を立てずに扉を閉める。古い建物なので無造作に扱うと思ったよりも大きい音が響くのだ。
「……ふう」
「こんばんは、お兄ちゃん」
小便を済ませてズボンを上げようとした時にふっと後ろから声をかけられた。思わず大声を上げそうになったが必死で押し留める。
「な、何してんだミュナ」
「えっへへ、いいからいいから」
ミュナは俺にするりと抱きついて股間をまさぐろうとする。トイレの扉が開く音が聞こえなかった。いつぞやと同じようにすり抜けて来たのだろうか。
「や、やめろ。汚いから」
後ろから手を伸ばしてくるミュナを可能な限り声を抑えて振り払おうとするが、ミュナは狭いトイレの中で巧みに身体をくねらせて俺の手を避け続ける。
「えーい」
「うっ……」
ミュナの尻尾が粘液を分泌し、俺のモノにたらりと落とす。ねちゃつく感触に怯んだ隙にミュナはトイレットペーパーをちぎって粘液で俺のモノを拭い上げた。
「これで汚くないから大丈夫だね」
「尻尾から消毒液かなんかが出るのか」
「流石にそれは出ないけど……まあいいじゃん」
ミュナは有無を言わさず後ろから俺のモノをゆっくりと扱き続ける。少し残った粘液が塗り広げられ、甘い刺激に力が抜けそうになってしまう。
「やめろって……兄貴いるんだぞ……」
「だいじょーぶ。見えてなかったし」
「おま、いつの間に……」
「さっきお兄ちゃんがトイレ行った隙に前を横切ってみたけど気づかずにテレビ見てたよー」
「気づかずにって、見えてたらどうするつもりだったんだよ」
「その時はすっと消えたら通りすがりの美少女幽霊だと思うんじゃない?」
こともなげに恐ろしいことを言いつつもミュナの手の動きは全く止まらない。ゆっくりしているが故に徐々に徐々にと快感が蓄積し続けている。
「ね、お兄ちゃん。聞きたいことがあるの」
しこしこと手は一切止めずにミュナは囁く。
「前にお兄ちゃんはミュナのこと、家族だと思ってるって言ってくれたの、覚えてる?」
「おう。覚えてる」
「お兄ちゃんと、お兄ちゃんのお兄ちゃんは家族でしょ?お兄ちゃんとミュナは家族だよね?でも、お兄ちゃんのお兄ちゃんとミュナは家族になれないよね?」
「それは……」
ミュナの問いに言葉に詰まってしまった。ミュナが俺にしか見えないのを良いことにどうにか周囲には隠し通してこの関係を続けられてはいるが、それが故に他の誰にも相談できない。したところで頭がおかしくなったと思われることだろう。だから俺とミュナ以外が介在するとミュナはどうしても置いてけぼりになってしまう。
「ごめんね、お兄ちゃん。ミュナ、わかってて意地悪言っちゃった」
「……ミュナがいてくれて毎日楽しいのはほんとだし、さっき兄貴と話しててもお世話になった人の筆頭でミュナが思い浮かんでたよ」
「……うん、わかってる。ありがと……」
ミュナの手が止まり代わりに腰に手が回されぎゅっと抱きつかれた。ミュナの体温と息遣いが背中に感じられる。
「ねえお兄ちゃん、こっち向いて?」
「おう?」
言われるままに向き直る。ミュナは一糸纏わぬ姿だった。トイレの暗い灯りの中に白い裸身がぼうっと浮かび上がっている。ミュナの股間は垂れた蜜がてらてらと輝いており、どこかこの世のものでない雰囲気を感じさせる。いつぞやの夏の夜に出会ったアレを思い起こさせ、思わず腰が引けてしまう。だが、後ずさろうにも真後ろが便器で下がれない。ぺたりと尻餅をつくように便器に座り込む姿勢になってしまった。
「えへへ、ほんのちょっとだけ、お兄ちゃんを返してもらおうかなって」
「やめろって、兄貴が起きたらどうすんだ……」
「ミュナは声出さないように我慢するからお兄ちゃんも頑張って耐えてね♪」
ミュナを制止しようにも身体は魅入られたように動かない。ただ、あの時と違うのはミュナの体温がはっきりと感じられた。触れられて身体が芯まで凍りつきそうになったりはしない。
ミュナは俺の上にまたがり、ぴったりと身体を密着させる。さっきまでの手コキで既に勃起していた俺のモノはミュナの秘裂と俺の腹に挟まれ、ぬめつく蜜を塗り籠められている。ミュナの唇が近づき、啄むようなキスをした。温かく湿った感触に身体がびくりと震える。
「もっとねちっこくキスしてもいいけど、お兄ちゃんもう限界でしょ?」
見透かしたような言葉にこくりと頷く。ミュナの体温が愛しくて、止めようという気になれない。兄貴が起きてこないように声を上げないことだけを考え続けていた。
「じゃあ……挿れるね」
ミュナは一度腰を上げて俺のモノに狙いを定めなおす。すっかり準備万端のようで、ミュナの蜜壺から溢れた雫が俺のモノの尖端にまで流れ落ちてくる。焦らすようにゆっくりゆっくりとミュナの腰が下りてくる。垂れていた淫液の源泉に尖端が触れ、少しずつ熱源へと沈んでいき―――――
ずぷり
「「っっっ―――」」
どぷどぷどぷどぷっ
亀頭がミュナの蜜壺に呑み込まれたところでミュナの中がぎゅっと締まる。その刺激に俺のモノは堪らず白濁を漏らしてしまった。ミュナに一際強く抱きつかれ、体温をしっかりと感じる。だが、それ以上にミュナの膣内はぐつぐつと煮えたぎるほどの熱さだった。
「えへへ、この体勢だと深いとこまで来てる感じがするね……」
一度の射精で萎えない俺のモノを根元まで呑み込んでミュナはとろんとした目つきで俺を見上げる。そのまますりすりと肌をすり寄せると服越しにわかるほどミュナの乳首が勃起しているのが感じられた。
「ん……しょ、っと……っ!」
ゆっくりとミュナは腰を浮かせて再び一気に落とす。ぱちゅんという水音をかき消すかのようにがたりと重い音が響いた。古い造作の建物に無理なリフォームを重ねたトイレの便座が衝撃に揺れた音だ。
「ミュナ、音だすなって」
「あはは、失敗失敗」
繋がったまま動くのを止めて扉の向こうの兄貴が起きたりしないか耳をすませたが、自分の心臓の音がうるさくてさっぱりわからない。キッチンを挟んでいるので大丈夫だろうとは思いつつもこのまま同じように続けるのは流石に怖い。
「ね、お兄ちゃん、じゃあ動かずに搾ってあげるね」
ぺろりと舌なめずりするミュナに小さく頷く。ミュナは少しだけ腰を浮かせて俺に唇を寄せてきた。されるがままに唇を合わせるとそのままミュナの舌が伸びて俺の口内に侵入した。ミュナの舌が俺の舌に絡みつき、ぴちゃりぴちゃりと水音を響かせる。わざと大きい音を出しているようで、俺の頭の中も水音が響き渡っている。それと同時に結合部ではゆっくりと小さい往復を繰り返す。まるでミュナの蜜壺を俺のモノでかき混ぜているようだ。
「ほら、目を閉じて……?」
言われるままに目を閉じると代わりに残った感覚が鮮明になる。ミュナの舌が立てる音、ほんのりあまい唾液の味と香り、絡みつく蜜壺の熱と締め付け、服越しに感じる乳首の感触。その全てが俺の脳を侵し何も考えられなくなってしまう。そのまま下半身から何かがこみ上げ――――――
びゅるるるるるるるるるるるるっ!!
「あは、出たぁ……」
二度目の射精は一度目の暴発とは違いミュナの最奥にしっかりと発射された。射精を受けてミュナの膣内はひくひくとわなないて俺のモノから一滴残らず搾り取ろうと貪欲に締め付ける。たまらず俺からもミュナの身体を強く抱きしめる。全身に感じるミュナの体温に安心しながらどくどくとミュナの子宮に精を捧げる。
「……えへへ、美味しかったよ。ご馳走様」
いつまで続くかと思うほどの長い射精が終わり、ミュナは俺に軽くキスをして立ち上がった。解放された俺のモノはすっかり力なく垂れていた。
「じゃ、おやすみー」
ミュナはすっと扉をすり抜けてトイレを出ていった。慌ててズボンとパンツを上げてトイレを出たが、ミュナの姿は消えてしまっていた。奥の部屋では全く気付いていないのか兄貴が大いびきをかいている。念のために換気扇替わりの窓を全開にしてさらに消臭剤をトイレに撒いてから俺も布団に戻った。
「ふう、遊んだ遊んだ。正月は帰るのか?」
「休みが短いからたぶん帰らないと思う。春休みに入ってるからお彼岸さんには帰るから」
観光地巡りを終え、バスターミナルで俺と兄貴はバスが来るのを待っていた。
「そっか。なあ、お前のことだから俺たちが行ってない大学に行かせてもらってるって気を遣ってるな?」
「そ、そりゃそうだろ。学費だってかかるし生活費も……兄貴達は実家に金入れてるのに」
「あのな、親父もおふくろも俺も兄貴もお前が頭良いから可能性を広げたくて大学に行かせてんだ。誰も不満に思ってないからキャンパスライフを楽しんどけ。サボったり荒れた生活はしてないってわかったからな」
来た時同様背中をばんばんと叩かれる。本心からそう思っているのはわかるが、だからこそミュナのことを黙っているしかないのが心苦しい。
「と、そうだ。なあ、あそこに半年住んでなんかあったりしたか?」
「え?」
心臓がどくりと跳ねる。
「いやな、昨夜あの端っこの部屋に閉じ込められて出れない夢を見たんだよ。なんというか不気味でな」
背中がさっと冷たくなる。ミュナは見えていなかったようだが、俺も見た妙な夢を兄貴も見ていたとは。
「い、いや、そんな何かあるかとかはないけど……」
「ないか。じゃあ良かった」
更に秘密を抱えることになって罪悪感が募る。
「まあ、なんだ。何かあったら相談しろよ。何ならパワハラ受けたコンビニに乗り込むぐらいはするぞ」
「それはしなくていい!」
「冗談だ冗談。ま、診断書がつくような事態になったら別だが」
「もうあそこは辞めたから大丈夫だって」
冗談に聞こえなかった。
「お、バスが来たな。そうそう、忘れるところだったわ。これは兄貴から可愛い弟への気持ちだ。案内してくれてありがとうな」
「さ、サンキュ」
「じゃあ、また春にでもな。元気でやれよ!」
俺に一万円札を強引に握らせて兄貴はバスへとずかずかと乗り込んでいった。リュックには土産物が所狭しと詰まっていて来た時の米ほどではないものの重いはずだが相変わらずそれを感じさせない。こうして嵐のような二日間はなんとか終わりを告げた。
「……帰るか」
バスを見送って待合室を出る。そのまま家に戻ろうと思ったが、折角ターミナル駅に来た上に臨時収入があったのでミュナに土産でもと普段は買わないお高めのケーキを買って家路についた。
「ただいま、ミュナ」
「おかえりなさい」
妙に平坦なミュナの声に疑問を抱きながら階段を上がるとミュナがででんと仁王立ちしていた。笑顔だったが目は笑っていない。その手には見覚えのあるパッケージが握られていた。
「ミュナ、それどうしたんだ……」
「明け方に押し入れ開けられたと思ったら放り込まれたんだけど」
「あのバカ兄貴……」
「“ふわとろサキュバス生膣ホール”かー。“座敷サキュバス生膣ホール”と“座敷サキュバスうねうね尻尾”とどれが一番気持ちいいか今から検証しよっか?」
「あの、お土産にケーキ買ってきたからそれで……」
「うんうん、ケーキ食べてからでいいよ」
嵐のような二日間はまだ終わってはいなかったようだ。
なお、本物が一番気持ちいいと宣言させられミュナはなんとか機嫌を直してくれたが、次の日はあわや遅刻する羽目になってしまった。
この小説に求めるものは何ですか?
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いちゃいちゃ
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逆レイプ
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日常
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料理