餅撒きはコロナ禍前はよく行ってたのですが年々治安が悪くなった印象。
DQNに「腕捥いだろか」と凄まれたのでもう行きたくありません。
「ただいまー」
「おかえりなさーい。いっぱい取れた?」
「まずまずだわ。ほい」
「おぉー」
今日の収穫を放り込んだチャック袋をミュナに掲げるように見せつける。
「赤いのと白いのがあるんだねー」
「祝い事だからな。さーて、どう食べるかな……」
冷蔵庫や棚に何か使えるものがないかとごそごそと漁って回る。
「んんー。そんなに柔らかくはないんだー」
「真空パックのよりはマシだろ」
袋の上からミュナはつんつんと紅白の餅をつつく。そう、今日は神社の餅撒きに行ってきたのだ。
初詣に行った神社の行事一覧に餅撒きというのがあったので、物好きなサークルメンバーと足を運んでみた。初詣に行って数日後に餅撒きに行ってとヘビロテして、折角だからと摂社もあるだけ回ったのですっかり神社に詳しくなってしまった。俺たちの顔を覚えていた屋台の人に声をかけられたのは少し気恥ずかしかったが。
「まあでも紅白二つずつ取れて良かったな」
「色が違うと味も違うのかなー?」
「その辺はわからん……っと、そういやこっちもあったな」
台所に置きっぱなしにしていた段ボールを思い出して中身を漁る。年末に実家から届いた荷物で米や野菜に加えてパックの餅が底に入っていたのを思い出したのだ。
「おー、そっちにもお餅あったんだー」
「おう。とりあえず神社で貰ってきたのとこいつとを焼いてみて食べ比べるってのはどうだ?」
「さんせーい!」
と、いうことで一品目はシンプルな焼き餅に決定した。先に醤油と砂糖醤油を用意して魚焼きホイルをフライパンに敷いて紅白の餅を一つずつとパックの餅を一つ乗せて中火にかける。ミュナがとてとてと物見高く近寄ってきた。
「火ぃ使ってっからあんまり近づくんじゃないぞ」
「はーい」
注意をすると少し下がったものの、それでもミュナはまたフライパンに近づいてくる。
「ほほー、もう膨らんできてるんだねー」
「思ったより早いな。ミュナ、皿頼む」
「はいはーい」
パックの餅はまだあまり変化がないのだが、神社で貰ってきた方は既にぷっくりと膨らんできている。やはり手製だと違うのだろう。餅は乞食に焼かせろとはよく言ったものだ。
「とりあえず先に神社のから食べよう。冷えると固くなるからな」
「はーい」
火を弱火にして膨らんだ紅白の餅を皿に移してミュナと二人で食卓を囲む。
「どうする?赤と白両方食べるなら半分に割ろうか?」
「そんな面倒なことしなくてよくない?」
俺が何か返そうとする間もなくミュナは箸で赤い餅を取ってそのまま砂糖醤油を浸して一口で半分を齧り取った。
「ほふ、ほふ、ん」
「……ん、まあ確かにそれで良いと言えば良いんだが」
焼いた餅は柔らかく、ミュナの齧り取った跡はすぐにわからなくなってしまう。目の前で口いっぱいの餅に四苦八苦しているミュナを見ていると一気にもう半分食べるのは憚られたので端っこを少しだけ齧った。砂糖醤油の甘じょっぱさが先に立って、後は普通に餅だとしか言えない。ただ、硬くはないのに歯ごたえがしっかりあるのはパックの餅とは明らかに一線を画してはいる。
「んぐ……んぐ……んもー、お兄ちゃんだけずーるーいー!」
「ほれ、水飲め水。パックの方もそろそろ焼けたから取ってくるわ」
「うーん、間接キスにドギマギしてた初々しい人間ドーテーお兄ちゃんはどこに行ってしまったのか、しくしく」
「流石に間接はもう慣れたわ」
「直接は?」
「……ノーコメント」
話を誤魔化そうとミュナに餅の乗った皿を突き出す。ミュナはミュナで早速箸を伸ばすあたりはちょろくて微笑ましい。
「そういや、パックのお餅で丸餅って珍しくない?四角いイメージあるんだけど」
「ウチの実家は雑煮とか丸餅で作るから習慣になってんだよ」
「へー。お兄ちゃんちのお雑煮、食べてみたいな」
「出汁が再現できてないなんちゃってで良いんなら作るけどまだ入るのか?」
「食べたい食べたーい」
何やら急に話が転がってきた。自分の家の味をミュナに教えるというのは間接キスよりもある意味気恥ずかしいかもしれない。
「こっちも神社のとパックの両方入れるか?」
「お願いー。……でも、やっぱりパックのより神社のお餅の方が美味しいね」
「そりゃ混ぜもんとかしてないからなー。つってもこのパックのは割といいやつなんだぞ。混ぜもんしてるパックの餅は酷いんだからな」
台所に移動して鍋と大根と人参を用意しながらミュナの感想に一応反論はしておく。ちゃんともち米だけで作っているから不自然な歯ごたえにならず、それなりに美味しくいただけるのだ。それに、パックのものは消費期限が長くてそうそうカビないのもありがたい。
「お味噌とか使わないんだー」
「うちはシンプルに大根と人参のおすましだわ。ほんとは出汁あれこれ入れるんだけど今日は白だしで我慢してくれ」
「じゃあそれはお兄ちゃんとミュナの味ってことで」
狙ってかどうかはわからないがミュナの発言にドキリとする。根菜を切っている時に不意打ちはやめてほしい。大根は普通に炊くと時間がかかるのでレンジで下茹ですることにした。
「神社の残りの紅白一個ずつは入れるとしてあといくつ食べたい?」
「んー、一つでいっかー」
「あいよー」
下茹でしている間に焼いた方の餅の皿をシンクに放り込む。行動がいちいち所帯じみてきているのはミュナと同居しているからだろうか。一人暮らしをしている知り合いはもっとルーズだった。まあ、俺の知り合いが単に偏っているだけなのかもしれないが。
「煮えるまで時間かかるからなー」
「ねえお兄ちゃんさ、神社行ったんならおみくじは引いたの?」
「お、おう?」
ミュナの言葉に再びドキリとした。先ほどのものとはベクトルが違う。
「末吉で大したこと書いてなかったから境内の木に括ってきたわ」
「ありゃー。なんかなかったの?ちっちゃいサキュバスとえっちするとハッピーカムカムとか」
「どんなおみくじだよそりゃ」
ミュナがあまり食いついてこなかったのでほっと胸を撫で下ろす。本当は、おみくじにはこう書かれていた。
《突然の別れあり。されど挫けるなかれ》
はっきりとミュナのことと書いてあったわけではないし縁起でもないことだが家族や友人のことかもしれない。ただ、妙にその文章に目が行ってしまってただの迷信で片付けられず心の中に澱のように不安が溜まっていた。境内の木に括ったのは事実ではあるのだが、今日行った時に括ったところを探しても見つからなかったのが更に不安を煽る。とは言え誰に相談できるわけもないし相談されたところでその相手が困惑するだけだろう。
「まだかなー?」
「ちょっと見てくるわ……もうちょいだな」
まだかかるとはわかってはいたが、意味深なおみくじから意識を逸らすために立ち上がって鍋を見に行く。案の定まだ大根も人参も少し硬かった。
「むむむむっ!お兄ちゃん、サキュバス占いによると今夜はミュナとえっちするとおちんちんが幸せになって大吉と出ましたよ!」
「次の日俺がしんどい思いするやつじゃねえか。……まぁ、良いけどさ」
「やった、言ってみるもんだねー♪」
結局おみくじの文言が気になってミュナの誘いを断りきれなかった。明日は夜からのバイトだけなので大丈夫……だと思いたい。
「そろそろかな。餅入れてくる」
「はいはーい。えへへ、楽しみ楽しみ」
どっちが楽しみなのかわかったものではないがこちらから言及すると藪蛇になりそうだったので聞かないことにしておいた。餅が煮えるまでは暫くかかったが、なんとなく気まずくてミュナの待つ食卓には戻れずずっと餅の煮え具合を見つめ続けてしまっていた。
「お待たせ。熱いから気をつけてな」
「わーい。おぞうにおぞうにー♪」
さっきの話題はどこへやら、無邪気に喜ぶミュナを眺めつつ汁を一口啜る。やはり白だしだけでは実家の味とは程遠い。だが、味自体は決して悪くはない。白だしのパッケージに記載されている通りに水加減をしただけである程度の水準を保てるのは本当にありがたいことだ。
「んにぃー、めっちゃ伸びるー」
ミュナは早速神社の餅相手に悪戦苦闘している。楽しそうなのでそのまま放置して大根と人参の煮え具合を確認する。大根はレンジで下茹でしたのが奏功してほっこりとほぐれて味もちゃんと沁みている。人参の方は何か違和感を覚えたが、よくよく考えてみれば実家の雑煮では金時人参を使っていたのを思い出した。道理で味が違うわけだ。
「ほらほらー、お兄ちゃん、みてみてー」
「縁起モンで遊んでないでちゃんと食えよー」
ミュナの口元から赤い餅がお椀に向かって伸びている。ミュナが立ち上がってもまだ餅は切れずに繋がっていたが───
「あー……べたべただー」
「何してんだ……拭くから動くんじゃねえぞ」
流石に限界を迎えたようで、餅は千切れてお椀にぼちゃりと落着する。幸い少し汁が跳ねただけで済んだものの、ミュナの唇から顎にかけてはべったりと餅の残骸が付着していた。慌ててティッシュとウェットティッシュを引っ張り出す。ウェットティッシュでミュナの口元を拭おうと伸ばした手は押し留められた。
「エンギモノを粗末にしちゃ駄目だよお兄ちゃん。だから代わりに食べて♡」
「あのなあ、粗末にしたのはお前だろ……舌伸びんだからどうにか舐めろよ」
「おーねーがーいー」
普段ならばスルーしてさっさと拭っていたと思うが、おみくじの一件が未だに後を引いてしまっていた。ミュナの顔に口を近づけて餅がついたところを舌で拭い取る。
「ほれ、取れたぞ。あとは自分で拭いとけ」
「えへへ、今日はお兄ちゃん優しいね」
「いつもは優しくないってか?」
「あ、えっと、そうじゃなくて……あ、お汁も良い味出てるね。よっ、料理上手!」
慌てて話題を変えにかかるミュナ。俺は俺でうまいこと誤魔化せたので乗っかることにしておいた。
「その、お汁は美味しいし大根も人参も味が沁みてるんだけど……赤いお餅ってお雑煮入ってると違和感凄いね」
「それは、確かに」
「でも、やっぱり神社のお餅の方が美味しかったかなー」
「そりゃまあついてからすぐ撒いてるだろうからなあ」
向かい合って雑談をしながらめいめい雑煮をつつく。時折餅が口に入って会話が中断されるがそれもまた醍醐味と言うべきか。
「つきたてのおもちってどんなんなんだろ」
「そりゃまあ美味いよ。準備とか色々面倒だけどな。もち米はけっこう長く水につけなきゃいかんし蒸すのも手間だし臼も杵もその辺でそうそう置いてるもんじゃないしな」
「お兄ちゃん、詳しいね」
「実家の近くの神社で何度かやったからな。まあ、つきたては無理でも商店街に餅メインの和菓子屋があったから今度覗いてみるわ」
「えっへへー」
ミュナは汁をひと啜りして目を細めた。
「お兄ちゃんと会って、ミュナの世界がどんどん広くなってくんだ。今年もいーっぱいミュナの世界を広げてね」
「……ん。なるべくミュナのやりたいことは叶えるさ。できる範囲でな」
「代わりにミュナはお兄ちゃんのヤりたいことは全部叶えてあげるからね♡」
「お手柔らかにな」
挑発的な表情で舌を出して淫猥な指の動かし方をするミュナにため息をつきつつ俺は手早く残った大根と人参に箸を伸ばした。
「ね、お兄ちゃん、寒くない?大丈夫?」
「寒いわ」
布団にタオルケットを敷いてミュナと産まれたままの姿で向かい合う。冬に入ってからは寒いのでついぞしてこなかった体勢だが、今日はミュナが妙にこだわってお互い服を脱ぐことになってしまった。暖房を入れていても古くて隙間だらけの部屋なので温風が俺を外れた瞬間にひやりとした空気が肌を撫でる。
「寒いなら、ほら、ぎゅってしよ、ぎゅー」
両手を広げてミュナは俺を誘う。言われるままに近づいてミュナを抱きしめると肌にミュナの慎ましい胸の柔らかな感触がふんわりと広がり、ミュナの高めの体温がそれに続く。
「どうどう?あったかい?」
「ん……」
とくんとくんとミュナの鼓動が伝わってきてじんわりと身体が温まってくる。ミュナが俺に身体を擦りつけると肌の上にほんのりと硬い感触が走った。
「えへへ、ちょっと体勢変えるね……っ」
にちゃりと太腿に粘ついた温かい感触が広がる。ミュナは少しだけ上気した表情で俺にしなだれかかった。
「ほら、お兄ちゃんもっとぎゅっとしてー」
ミュナの細い肢体をぎゅっと力を籠めて抱きしめる。さっきよりも少しだけミュナの体温が高くなっているのを感じ取れた。それとは別に太腿をぬちゃりにちゃりと這い回る感触。ミュナの淫裂はしとどに濡れ、俺の太腿に蜜を塗り広げるように腰が往復する。ミュナの口からは押し殺した声が漏れ、艶めかしい吐息が俺の耳元をくすぐった。
「お兄ちゃん、こっちもぉ……」
ミュナの唇が近づいてきてそのまま舌が侵入してくる。太腿の感触に舌と舌が絡み合う感触が加わり俺のモノは痛いほど屹立してしまっていた。
「~~~~~っ!?」
「うぇへへー……」
いきなり俺のモノに強い刺激が浴びせられて腰が跳ねる。ミュナが腰を大きく動かして俺のモノを圧迫してきたのだ。ミュナの腹と俺の腹に挟まれて尖端から先走りが滲み出た。
「あは、このままだとお兄ちゃんのおちんちん寒いよね?」
ぺろりと舌なめずりをしてミュナは俺に抱きついたまま腰を浮かせる。熱源が離れた太腿がひやりと寒気を感じたのも束の間、蒸れたような熱気が亀頭に纏わりつきぽたぽたと熱い雫が垂れてきた。
「あは、お兄ちゃんのあつぅい」
雫の次は熱く柔らかな肉の感触が亀頭を襲う。そして───
ずぷぷぷぷぷぷぷっ!
「あ……ふぁぁぁぁっ!」
「ぐ……うぅっ!」
一気に俺のモノは根元まで熱に包まれた。まず熱さが先に来て根元まで呑み込まれてから遅れて纏わりつく肉の感触が全体で感じられた。
「えっへへ……この体勢……深くまで挿入ってる感じがして好きぃ……」
ミュナは一番奥まで俺を迎え入れたまま俺の肩に手を回し、軽くキスをしてきた。唇に触れる柔らかく甘い感触が、胸に触れる控えめな膨らみの柔らかさが、ぺニスを苛む蠢く肉の熱さが、全部全部愛おしい。
「あん……今日のおにいちゃ、情熱的ぃ……っ」
俺もミュナを抱きしめ返してミュナの体温を思い切り感じる。ミュナは腰を上下させてはいないが、それでも纏わりつくぬめった感触と腰を左右に軽くよじる動きが少しずつ少しずつ快楽を蓄積させていく。
「あはぁ、はむはむ……」
「くぁっ!?」
おもむろにミュナが俺の耳を甘噛みしてきた。予想外の刺激に腰が跳ねてミュナの膣奥を叩いてしまい、お返しとばかりにミュナの蜜壺が俺のモノを締め付ける。
「ね……今日はこのまま、最後まで……っ!」
「お、おう……」
ミュナは俺にぎゅっとしがみついたまま腰を左右にぐりぐりと捻った。縦の動きがなくとも熱くぬめった淫肉が睾丸から精を搾り出そうと絡みついてくる。快感に抗おうにも射精を遅らせるのが精一杯で限界はどんどん近づいてくる。
「ん……っ、ほらぁ、お兄ちゃん……ミュナの一番奥に出してぇ、びゅーって……っ」
「ぐっ……うう……っ」
ミュナの腰の動きに苛まれながらも俺の脳裏からおみくじの文面が離れなかった。腕の中のぬくもりと鼓動が、俺の耳元でミュナの漏らす吐息が、熱く絡みつく淫肉の快感が射精と共に消えてしまいそうな気がして、必死で射精を堪えるも───
「駄目だ……出る……ぅぅ……」
「あはぁ、ミュナ……も……っ!」
びゅるびゅるびゅるびゅるびゅるるるるるるるるるっ!!!
ミュナの膣内が絶頂にきゅっと締まり俺のモノから耐えに耐えた精がどくどくと迸る。自分の心臓がどくどくと跳ね、それに連動するように尿道に残った精が漏れていく。全身に感じるミュナの存在はそのままで、それに安堵して抱きしめる腕にいっとう強く力が篭もる。
「お兄ちゃん、きもちーけどちょい強いって」
「わ、悪い」
ミュナに指摘されて慌てて力を弱めるが腕は離せなかった。改めて力加減を気にしつつミュナを抱きしめ直した直後、耳にぬめった感触が走る。
「うわぁ!?何だぁ?」
「何だはこっちの台詞よー。お兄ちゃん、またなんか悩みでもあるの?」
ミュナの尻尾が伸びて俺の耳を甘噛みしていたのだ。予想外の感触に少し頭が冷えてきた。
「その……なんだ……実は……」
観念して神社でのおみくじの一件をミュナに白状する。ミュナは一瞬きょとんとした顔をしたのち目を細めて俺にしなだれかかった。
「もー、そんなおみくじなんて非科学的なことで悩んでたなんてー」
「おみくじだってミュナにだけは言われてくないと思うぞ……」
「言うじゃん。さっきまでミュナが居なくなると思っておもっきりぎゅってしてたくせにー」
繋がったままとは言え普段通りのやり取りができたことへの安堵でほっと溜息が出る。
「まあ、吐き出せてすっきりしたわ。ありがとな、ミュナ」
「どーいたしまして。あ、でもおちんちんの方はまだすっきりし足りないって言ってるね」
「いや、言ってね……」
「うんうん、お兄ちゃんと違って素直な息子さんですなー」
ミュナは俺に抱きついたまま腰を揺する。さっきまで封印していた上下の動きに俺のモノは一度搾り取られたにもかかわらずむくむくと再び隆起し───
「ほら、ミュナはどこにも行かないってわからせてあげるから……ねっ!」
「やめ……一度……休憩……」
「却下しまーす♡」
結局、ミュナの魔膣から解放されたのは追加で三度射精してからだった。
「まあ、そんな気にすることないって、お兄ちゃん」
「うーむむむ」
搾られ尽くして布団に寝転がる俺に抱きつきながらミュナは楽天的に呟く。
「確かに今後はどうなるか誰にもわかんないけどさ、今はミュナはお兄ちゃんの隣に居るんだもん。それで良くない?」
「今後……今後かぁ……」
今まであえて考えていなかったこの先のことが脳裏に過ぎる。俺が進級したら、卒業したらこの部屋はどうなるのか、ミュナと離れ離れになって耐えられるのか、いっそこの近くで職を探して住み続けるべきか。考えれば考えるほどあれこれ悩みは出てはくるのだが、それよりも連続した射精の疲労が先に立って意識が急速に沈みつつあった。
「大好きだよ、お兄ちゃん」
頬に湿った柔らかいものが触れたのは夢か現実か。わからないままに俺の意識はそこで途絶えた。
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