結局前の住人に関しては深堀りしても何にもならないので端折ってしまいました。
ミュナは母親とその相手を思い出すので三十歳前後の女性とおっさんがそもそも好きではありません。
がらんとした部屋に暖房とゲームの音だけが響く。あたし一人だとこの家は広すぎて持て余す。声をかける相手もいないまま、ゲームは進む。あたしはお兄ちゃんほど上手じゃないからそんなに先には進めない。少しずつじわじわと追い詰められて……
“GAME OVER”
ぱたりと畳の上に転がる。お兄ちゃんは“おひがんさん”で、連休を使って実家に帰っている。みゆとゆなが来るまでもう時間もないけど、お兄ちゃんにはお兄ちゃんの事情があるのだから仕方ない。でも仕方なくても寂しいものは寂しい。ゲームをしていても紛れるどころか余計に寂しさが募って何をするでもなく天井を見上げた。この天井はあの時からずっと変わらない。
わたしたちが置いて行かれて少しして、知らない人たちが何人もやってきて部屋の中の物を全て運び出してしまった。わたしたちの声は誰にも届かなくて、あっという間にわたしたちがいたこと、してきたこと、されたことなんかなかったかのように何もないがらんとした部屋だけが残った。二人並んで畳の上に寝そべって天井を眺める。心にぽっかりと穴が空いたようで、涙がぽろぽろ流れて止まらなかった。今から思えばあれはみゆとゆなの心に空いた穴だったのだろう。二度と思い出したくない嫌な記憶を全部わたしたちにして置いていった。自分の心を守るために。
部屋がからっぽになってから、ほとんど誰も来なくなった。部屋から出られないわたしたちは何度かは部屋を出られないか試していたが、そのうち諦めてしまった。ずっとお腹が空いていて、寝転がる時間が増えていった。天井ばかりが視界に映る。
一日中寝そべっていたある日、知っている気がする人と知らない人が部屋に来た。わたしたちには気づかずに、台所でお喋りしている
「やっぱり、この大型エアコンが邪魔なのかしらねぇ」
「ただ、こんな大物を処分となると解体でないともう無理ですよ。その上に床が傷んでたら張り替えですし……単純にお家賃を下げてみるしかないのでは?駅からも遠いですし家族で住むにもプライバシーとかない間取りでしょう?」
「そうねぇ……」
わたしたちにはきづかず二人は帰っていった。わたしたちのいる部屋にも来たけどわたしたちのことは見えないようだった。
何もすることがなくてずっとごろごろしていると、少しずつぽっかりと空いた穴が大きくなっていくような気がして、それでもその穴の埋め方がわからなくて。ふと、隣を向くと同じことを考えていたのか、私と目が合った。
「「ん……ンん……っ!」」
ぴちゃりぴちゃりと水音が部屋に広がる。お互いが導かれるように唇を寄せ合って舌を絡める。からからだった口の中が今ではお互いの溢れる唾液で潤っている。少しだけ、欠けた穴が埋まっていく。そんな気がした。
「「……ぷぁっ」」
お互いが同じタイミングで唇を離し、二人の間にねっとりとした唾液の橋がかかる。舌を絡め合った時から何か下腹部がじんわりと切ない。わたしたちがわたしたちになった時のことを二人揃って思い出す。お互いの視線がお互いの顔から股間へと移る。そこは既にねっとりとした雫が垂れ始めていた。
ぴちゃり、ぴちゃり。お互いがお互いの股間を舐めあう音が響く。味がするのかもわからないが溢れる蜜を掬い取るように一心不乱に舐め続ける。舐めるうちに欠けた穴が埋まるような、それでいて吸い込まれて落ちていくような、不思議な感覚がこみ上げてくる。
「「んっ……やぁ……あんっ……あああああああああああああっ!」」
びくりびくりと身体が震え、意識がぐるぐると回るように落ちていく。不安と充足、二つの感情が混ざり合い、温かい何かに包まれる。
次に気が付いた時には、わたしたちは、あたしになっていた。
今から考えるときっと消えそうになっていたわたしたちはお互いをお互いで補うことで消えずに残ったのだろう。だが、それからしばらくは誰も来なくて消えていてもいなくても変わらない状態が続いていた。
どれほど経ったかわからないが、ついに部屋に一人のおじさんが引っ越してきた。一人暮らしで荷物も少なく、部屋はがらんとしたままだった。おじさんは煙草を沢山吸っていたので独特のにおいが苦手であまり近寄ろうとは思わなかった。あたしがいるのには気づかれなかった。あたしも初めて部屋に住んでいた人だったから遠慮もあったのだろう。たまに酔って寝ている時にこっそりお菓子をいただいたりはしたがそこまで無茶苦茶はしていなかったと思う。たぶん。
おじさんは時々雑誌や漫画を買って読んでいた。今までに絵本しか読んだことがないあたしだったが、ほんの少しだけは読めた。今思えばみゆとゆなが成長してそれがあたしにも流れ込んできたのだろう。でも、まだ読めないものの方が多かった。だから、たまに出てくる男の人と女の人が裸でしていることの意味はその時はよくわからなかった。
おじさんがどれぐらいの間この部屋にいたのかはわからないが、そのうち出ていった。毎日出入りするのに階段を使わないといけないのが不便だったのだろうか。階段を上がるのが少しずつ遅くなっていた。またしばらく何もない部屋に一人残された。一度もおじさんと話したりはしていなかったが、それでも一人になったのが寂しかった。
そのうち何度か知らない人達が部屋に入ってきて何かを話して帰ってというのが何度か続き、その中で一度来た女の人が部屋に住むようになった。今度は話しかけてみようかとも思ったが、その女の人がある日の朝にお酒の臭いを撒き散らしながら帰ってきたのを見て、何か思い出したくない嫌なものと重なってしまってやめてしまった。
部屋に住んでいる人と関わらないと決めてからは、部屋の隅や押し入れの中など目立たない場所でずっと眠って、起きて誰もいない時に食べ物や本やテレビを少し拝借して、という生活になった。これを“生”活と言うのかどうかはわからないけれど。眠るのが長すぎて起きたら住んでいる人が変わっていることすらあった。いつの間にかトイレやお風呂が綺麗になっていてびっくりしたのを覚えている。
何人がこの部屋に引っ越して来ては出ていったのかははっきりとは覚えていないが、お兄ちゃんの前に住んでいた人のことはよく覚えている。人と言うよりもその人の蔵書、だけど。
あまり外には出ずにパソコンに延々向き合ってお絵描きをしていることの多い女の人だった。おばあちゃんが言うにはいらすとれーたー?らしい。一人暮らしだったけど荷物がとにかく多くて、みゆとゆなが閉じ込められていたいちばん奥の部屋にずらりと本棚を並べていた。難しい本もあったけど、漫画もいっぱいあったので数少ない留守の時を狙っていっぱい読ませてもらった。その時にはあたしは漢字も読めたし、エッチなことも理解できるようになっていた。
読んだ本の中に座敷童というのが出て来た。家に住みついていたずらをしたり住んでいる家に幸運をもたらす子供の姿のおばけらしい。なんだかあたしに似ている。でも、あたしはいたずらはできるけど幸運なんてもたらせない。それどころか、ちっちゃい時から人の真似とは言えあんなことをして不幸を撒き散らした汚ない子だ。
別の本にはサキュバスというのが出て来た。エッチなことをする悪魔みたいな女の姿のおばけらしい。じゃああたしは座敷サキュバスだ。家に住みついて、いたずらをして、エッチなことしか知らない、座敷サキュバスだ。名前はどうしよう。あたしはもうみゆでもゆなでもないから。じゃあ、ミュナにしよう。響きが可愛いから。みゆとゆなの思い出してはいけない記憶の落とし物。座敷サキュバスのミュナ。こうして、あたしはミュナになった。
ミュナになってから、あたしの身体にも変化があった。背中には蝙蝠のような羽根が生えて、お尻からは尻尾。本棚の漫画に出て来たサキュバスに似た姿。どうせならおっぱいも背丈も大きくなれば面白かったのに。
でも、少しあたしはやりすぎた。あたしの姿が見られることはなかったが、油断して漫画を出しっぱなしにしていたのだ。勿論大騒ぎになって警察まで来た。それでも何も出て来なかったが、気持ち悪いと女の人はそのまま引っ越してしまった。また、がらんとした部屋に戻って、寝るだけの日々が戻ってきてしまった。
寝ては起きて寝るだけの生活の中で考えた。決めた、次にこの部屋に住んだ人には勇気を出して話しかけよう。もう、一人でいるのは嫌だから。でも、昔を思い出すからお酒や煙草の臭いは嫌だしママやママと遊んでいたおじさんみたいな人が住んだらどうしよう。その時はもう寝たままずっと起きないでいようか。悩んで悩んで寝て、悩んで、そして、その日が来た。
「ほら、どーんとキッチンに畳敷きの部屋二つに洋室、ちょっと立地は不便ですし階段もあるけど若いから大丈夫でしょ。お値段も平均的なワンルームよりも安いと来てますよ」
「……えっと、キッチンの端のデカブツなんすか」
「あー、やっぱり見つけちゃいますかー。ふるーいエアコンなんですけど、もう使ってないしゴキとかの巣にもなってないんで見なかったことにしてもらえませんかね?」
「はぁ……」
今までになかった若い声に気づいてこっそりと様子を窺う。今までにこの部屋を見に来た人の中でもダントツに若い男の人だった。おじさんというよりもお兄さんと言っても間違いないような年恰好。これなら怖くない気がする。次に引っ越してくるのがあのお兄さんだったら良いな。
あたしの願いは叶った。良いなと思ったお兄さんが引っ越してきたのだ。荷ほどきの作業をしているのをこっそり眺める。まだ髭も生えていないつるつるの顎、煙草やお酒の臭いがしない健康的な身体、これなら怖くない。あたしには双子の片割れしかいなかったけど、お兄ちゃんがいたらこんな感じだと思ったので、顔を合わせたらお兄ちゃんと呼ぼうと決めた。あたしの姿が見えるかはわからなくて少し不安だったけど、それよりも最初の挨拶をどうしたらいいのかに悩んだ。押し入れに隠れてずっとイメージトレーニングを重ねた。前の住人がいた時に読んだ漫画を必死で思い出す。こんなことになるなら引越しの隙に一冊失敬しておいたら良かった。確か、あの漫画ではサキュバスが男の人を押し倒して───
「んうっ!?」
漫画の内容を思い出すだけでとろりと蜜が溢れていた股間に手をやると敏感な部分に触れてしまい、身体が跳ねる。明確に気持ちいいというのが理解できた。今まで自分の片割れとしていた時はまだあやふやだったこの感触と衝動の正体がわかった。
こっそりと押し入れから様子を窺いながら漫画を思い出して自分の身体への理解を深めようと試みた。どこを触れば気持ち良くなるのか、気持ちの良い弄り方は、そして、どこに何を挿入すればいいのか。
押し入れに潜んで練習を重ねて数日、その日は指を自身の内部に挿入してかき混ぜていた。何度かの挑戦であたしの膣内はすっかりスムーズに指が入るようになっていた。あたしがサキュバスになったからというのもあるのかも知れなかった。
「んっ……ふぅっ……」
声を殺しながらぐちゃぐちゃと内部を弄る。お兄ちゃんとする時のことを想像しながら指を動かしているとどんどん快楽が押し寄せてきて今までの限界を突破しオーバーフローする。
「んあぁぁぁぁぁぁぁっっ!」
身体がびくりと跳ねてごとり、と押し入れの床に膝が当たってはっとする。次の瞬間、押し入れの外で立ち上がる音が聞こえた。一歩一歩こちらに足音が近づいてくる。突然のことに慌てたが何故か心のどこかで冷静に事態を俯瞰している自分も居た。良い機会だ、これで気づかれなかったら諦めよう、ずっと押し入れにいようと。
がらりと襖が開く。お兄ちゃんはしっかりとあたしの方を見て目線を外さない。
「だ、誰だ!」
ああ、やっぱり、見えたんだ。見えているんだ。だから、あたしは何度も何度も頭の中で反芻していた言葉を返す。
「あたしは、ミュナ。座敷サキュバスだよー」
それからは、まあ、成り行きで、漫画で見た知識だけでどうにかお兄ちゃんのおちんちんをぺろぺろして、押し倒して、それっぽいことを言いながら初めてを奪ってしまえた。それからなし崩しとは言えお兄ちゃんとの同居生活が始まった。
かなりの田舎から出て来たお兄ちゃんは初めての都会暮らしでストレスを溜めたりもしたが、あたしに溺れきらずにキャンパスライフを満喫しつつ外に出られないあたしに気を遣ってあれこれしてくれた。あたしもあたしで昔を思い出してお兄ちゃんに弱いところを見せてしまったけれど、お兄ちゃんはそれも受け入れてくれた。家族と言ってくれた。家族というには変な関係だけど、みゆとゆなだった頃だって家族関係はおかしかったんだから別にその辺は気にならなかった。ちょっとエッチで、お互い手探りで、幸せな日々が続くと思っていた。
だけど、おばあちゃんがミュナのことを知ってしまって、あたしは自分の過去を少しずつ思い出してきた。みゆとゆなのことも。そんな二人が昔のことを知りたがっているという。二人の捨てた記憶からできたあたしが、二人と触れたらどうなるかわからない。もしかしたら、消えてしまうのかも。お兄ちゃんも私もすごく悩んだけど、それでも二人に会うことにした。確証がないからお兄ちゃんには言ってないけどあたしにも少し考えがあった。お互い納得ずくで何が起きても後悔はしないと決めた。それでも───
「お兄ちゃん……お兄ちゃん……」
やっぱり寂しいものは寂しい。本当はお兄ちゃんと離れたくはなかった。実家についていけるものならついていきたかった。でも、あたしは座敷サキュバスだからそうはならなかった。わかっている。だけど、寂しい。
「んっ……あんっ……お兄ちゃぁん……」
割れ目に指を入れて音を響かせるようにぐちゃぐちゃとかき回す。気持ち良さと虚しさが立ち上ってくるが指が止まらない。数日後にはお兄ちゃんが帰ってくると頭では理解していたものの、誰もいない部屋で一人だった時よりも寂しい気がしてあたしは泣きながら自分を慰め続けた
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お彼岸で半年ちょっとぶりに実家に顔を出した。ミュナのことも気にはなっていたが正月にも帰っていなかったのでちょっとゴールデンウィークまで先延ばし……というわけにもいかない。ミュナには気分転換になるかと実家周辺の写真を送って既読もついたのでお盆の時のようなことにはならないと思っていた。
沢山持たされたお土産を背負ってえっちらおっちら家の階段を上る。部屋に入った途端に、空気が何やら粘っこい気がした。
「……ミュナ?」
声を出したが返事はない。部屋は静まり返っている。ただ、お盆の時と違い冷気は感じられなかった。暖房の動く音もきっちりしている。
「ミュナー、お土産いっぱいあるぞ。今回は夏みかんはないから安心していいぞ」
不安と恐怖を押し殺して声を張り上げる。和室の襖を開けた途端、暖気と共にむわりと粘ついた空気が立ち込めた。
「あんっ……お兄ちゃ、おにいちゃぁ……」
「おい、ミュナ……!」
畳の上で一糸纏わぬ姿のミュナが陶然とした表情で自分を慰めていた。指が無遠慮に蜜壺に突き入れられぐちゃぐちゃとかき混ぜられる。泡立つようなまでに蜜が溢れるが、飛び散った雫は一滴たりとも畳には付着せず空気に溶けるように消えていく。
「あはぁ、おかえりぃ……」
「ぐっ……!」
粘ついた空気を吸い込んで身体が熱くなり心臓がどくんと大きく鳴る。最近すっかり使っていなかったミュナの甘い香りをもろに吸い込んでしまって一気にズボンの中で俺のモノが怒張を始める。
「ほらぁ、お兄ちゃん、おみやげぇ、ちょうだいぃ……?」
「ミュナ……やめろって……」
ミュナは蜜に溢れた秘所を指で開いて誘惑する。てらてらと濡れた花弁はひくひくと蠢き食虫花のようだ。空気すらも桃色に染まっているような気がする。それとも、染まっているのはミュナの香りを吸い込んだ俺の脳か。
「ね……ミュナ、ずっと待ってたんだからぁ……じゅぽじゅぽ……して……」
「あ……ああ……」
ふらふらとミュナの元まで歩み寄りズボンを一気に下ろす。腰を下ろして誘うようにひくつくミュナの秘裂に狙いを定め───
「えへっ、ぱっくん♡」
「うああぁぁぁぁぁっ!」
ミュナの蕩けた蜜壺の熱と湿気が感じられるところまで近づいた俺のモノは突如横合いから伸びて来た尻尾に咥え込まれた。ぐにゅぐにゅと熱く湿った柔肉が俺のモノを咀嚼するように蠢く。
「あは、ナカでビクってしてるぅ♪」
俺のモノを尻尾で根元まで丸呑みにしてミュナはぴったりと身体を寄せて来た。ミュナの身体は湯気が出そうなほどに熱を帯びていて、その熱が肌を通して俺にも入り込んでいくような感覚が広がり心臓が早鐘を打ち続ける。
「お兄ちゃん、ちゅーしよ、ちゅー♡」
「むぐぐっ……!?」
ミュナの唇が近づき舌が捻じ込まれる。俺の都合など毛ほども考えていないような強引なキスに続いて伸びた舌が口内を暴れ回り俺の舌を絡め取る。喰らいついた尻尾もまるで独立した別の生き物のように自由に動きぐじゅるぐじゅると音を立て俺のモノから精を搾り出そうとする。口内からはミュナの舌が暴れ回る水音が響き、押し出されるように強引に射精感が駆け上がってきて───
びゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるうっっっっ!
「───!!!!」
一分もしないうちにミュナの尻尾に射精してしまう。ミュナは目を細めて舌を引き抜いた。引き抜かれた舌から唾液がどろりと垂れて俺の顔に落ちる。
「あは、美味し……♪」
「ぐっ……うう……」
ミュナはすっと身体をずらした。尻尾がどうなっているかが否が応でも見せつられる。尻尾は俺のモノを吞み込んで離さず、ぐにゅぐにゅと咀嚼を続けている。身体が跳ねてどくどくと尿道の奥から残り汁が搾りだされる度に尻尾に小さなふくらみが浮かび、ゆっくりとそれが移動していく。まさに吸精だ。すっかり出なくなってからもミュナの尻尾は俺を解放してくれない。
「ミュナ……もう出ないから……放してくれ……」
「はーい♪」
肩で息をしながらミュナに懇願する。ミュナは案外素直に尻尾を放してくれた……が、俺のモノはあれほど手ひどく搾られたにもかかわらず、痛いほどの勃起を続けていた。
「えへへ、まだまだできそうじゃーん」
「む……むりぃ……」
問答無用とばかりにミュナはぺろりと舌なめずりをして身体を持ち上げ亀頭に照準を合わせるように腰を下ろした。ねちゃりとした感触が広がり、びくりと腰が跳ねた。
「あは……じゃあ……こっちでも……いただきます……っ」
「ぅ……ぁ……」
ずにゅにゅにゅにゅにゅにゅっ!!
「ああぁぁぁぁぁぁ……っ!」
「あはぁ、お兄ちゃん、待ってたのぉ!」
一気にミュナの魔膣に根元まで呑み込まれた。一度目の射精で身体は疲労しきっているが、俺のモノだけはどくんどくんとミュナの膣内で脈打っている。まるで心臓がペニスの中に移動したかのようだ。ミュナは俺のモノを呑み込んだ状態で蕩けた顔をして涎を垂らしている。目も虚ろで息も荒い。そんな状態でもミュナの肉壺はにゅるにゅると蠢き竿から亀頭までを愛撫し続ける。
「ミュナ……一回……休ませて……」
「やだやだやだぁ……っ」
ミュナが声を上げるとともに身体から甘い香りが一気に噴き出る。香りが鼻腔に侵入した瞬間、どくりと心臓が跳ねた。
「あは、お兄ちゃん、出ちゃいそうって顔してるぅ……♡」
「ぎっ……」
どくんどくんと心臓が跳ね、身体が一気に熱くなる。熱は下腹部へと流れていき、強引に精が作り出されているような感覚に襲われる。
「えへ、お兄ちゃん、頑張れっ、頑張れっ……♪」
ミュナはゆっくりと腰を引いては落としてをリズミカルに繰り返す。ぱんぱんと派手な音が部屋に響いて、その音でも脳が揺らされる。
「お兄ちゃん、好きぃ、大好きぃ……っ♡」
上気した表情でミュナは腰の動きを早めていく。貪るような強引な腰使いで俺に精を生産させ搾取しようとピストンが続き音が響き続ける。
「んっ……あはっ……おにいちゃ、みゅな……イ……っちゃ……」
「うあああああああぁぁぁぁぁぁぁっ……」
びゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるうっっっっ!
ミュナが一際激しく腰を打ち付けて糸の切れた人形のように俺の上で動きを止める。だが、絶頂を迎えた淫肉はぎゅっと強く締まり、その刺激に俺も二度目とは思えない勢いでミュナの最奥に精を放ってしまう。
「あはぁ……美味しぃ……」
ミュナは繋がったまま俺にしなだれかかり口元を舌でぺろぺろと舐める。
「ごめんねぇ、ミュナ、サキュバスでごめんねぇ……」
謝罪の言葉と裏腹にミュナの魔膣はもぐもぐと俺のモノを咀嚼し続け、精をもっと出せもっと出せとねだっているようだ。ミュナはうわ言のように謝罪を繰り返しながら俺のモノを苛み続ける。
「……謝らなくて良いさ。サキュバスのミュナも好きだよ」
「ふぇぇ……」
ミュナの目尻に浮かんだ涙を前に素直な言葉がすっと口から出て来た。この間とは違う、サキュバスを自称するだけある特異な能力をフルに使ったミュナの強引なセックスに、気づかないほど付き合いは短くない。
「ほんとぉ?ミュナ、こんなんだよ。お兄ちゃんとちょっと離れたら勝手に悩んでめんどくさくなっちゃうんだよ?」
「良いって。まあ、明日に起きれなくて恨み言は言うかも知れないけど」
「お兄ちゃん……しゅきい……」
繋がったままでぎゅっと抱きしめられる。こっぴどく搾られた上にぎゅうぎゅうと締め付けられすぎてもう下半身が溶け合っているのではないかと錯覚するぐらいだが、それにも負けないぐらいミュナを強く抱きしめ返す。
「俺も好きだよ、ミュナ」
「えっへへー、ソウシソウアイだー」
もうこのままミュナと溶け合っても良い。そんなことを思いながら長旅の疲れも出てきて意識を手放してしまった。
次の日は案の定午後まで布団から出られず服が酷いことになってしまった。
約束の日まで一週間を切っていた。
次で最終回、さらにその次のエピローグで終了となります。
その二話は最初から構想した内容ですので間違いなく年内にはお届けできるかと。
クリスマスは夜勤続きで終わったら年末年始直行ですが年内には間違いなく。
ただ、エッチシーンは今回が最後となる予定です。
ここまでのお付き合いありがとうございました。最後までミュナの物語を楽しんでいただけましたら幸いでございます。
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