「ねえお兄ちゃん、えっちしよ?」
丸一日休みの休日、ゲームをしているところにおもむろにミュナが直球を投げてくる。
「駄目。まだ下の診療所が開いてるだろ」
下の診療所は休日でも午前中はやっている。だいたい昼下がりぐらいまでは誰かが居るので、万一にでも音や声を聞きつけられたくはなかった。ミュナに焦らされたりするとつい大声が出てしまったりするし。
「むー、しょーがないなー」
ミュナはごろりと寝転んで漫画を読み始めた。先日届いたキャミソールワンピは着ているものの尻尾が窮屈だからとノーパンで、狙ってかどうかは定かではないが角度によっては大事なところが見えてしまう。今はゲーム画面に集中しているのでそんなことはないが。
ピンポーン
唐突にインターホンが来客を告げた。
「はーい?」
『お届け物でーす』
ミュナと顔を見合わせる。先日注文した服の類は全部届いているので心当たりはお互いなかった。ともあれ階段を下りて荷物の受け取りに行く。
「判子かサインを……はい、オッケーです。重いですから気をつけて」
「どうも、お世話様です」
送り主は実家だった。段ボールを受け取るとずしりとした重量感。伝票には「米」とある。
「くっそ……おっも!!」
毒づきながら階段を上る。この家の弱点の一つはこれで、いちいち玄関から部屋まで階段を上らないといけないのだ。引っ越し当初に家具を運ぶのに難儀した思い出が蘇る。
「おかえりー。ねえ、何が来たのー?」
「米だ。なんかごろごろ音がしたしそれ以外も入ってそうだが。まあ、とりあえず開けるか」
段ボールを開くと、案の定米の袋の上にあれやこれやと隙間を惜しむかのように野菜やお菓子が詰め込まれていた。
「おおー、すごーい。いっぱいあるねー」
ミュナが歓声を上げる。大袋のチョコやら謎の寒天菓子やらを先に取り出してミュナに渡す。
「好きに食っていいからな」
「ありがとーお兄ちゃん。お野菜はどうするの?」
「どーすっかなー……っと」
野菜の上に封筒が乗っかっていたのに気づいて封を開ける。おふくろからの手紙だった。
『元気でやってますか。バイトのことお父さんに聞きました。無理しちゃ駄目よ。それより、ちゃんと自炊はできてますか?若いからって過信せずにバランスよく食べなさいね』
手紙の裏には五千円札が一枚入っていた。ありがたく財布に入れさせてもらいはしたが、自炊をしていないので痛いところを衝かれた感がする。
「……たまには飯作るか。この材料ならカレーかな?」
「ねえ、お兄ちゃん。ミュナ、我儘言っていいかな?」
ミュナがもじもじと俺のズボンを引っ張る。
「ん?甘口の方が良いのか?」
「そ、それもそうなんだけど」
いつになく反応がしおらしい。こういう時のミュナは割と深刻なことを言うのがここ一ヶ月少しの付き合いでわかっていたのでこちらも少し身構えてしまう。
「えっと……その……今日だけで良いから……ミュナの分も一人前、用意して欲しいかな……駄目?」
「お?」
大抵つまみ食いで満足するミュナから出た意外な提案。しかもとても遠慮がちに言い出したと来ている。
「なんだ、別にそれぐらい良いぜ。カレーなんてどうせいっぱい作るもんだからな」
「あ、ありがとう、お兄ちゃん」
「じゃ、肉とか買ってくるからお菓子食べすぎて腹一杯にするんじゃないぞ」
断る理由もなかったので快諾して俺は財布を片手に階段を下りて家を出た。
「あら、こんにちは。今日はお休み?」
「ちわっす。あ、大家さん、ちょっと待っててください」
家を出たら大家さんとばったり出会った。怪訝な顔をする大家さんを残して慌てて取って返して野菜をいくつか袋に詰める。これまた怪訝な顔でこちらを見てくるミュナを置いて家を出て大家さんに野菜の袋を差し出した。
「これ、実家から送ってきた野菜っす。俺だけだと全然減らないんでお裾分けです」
「あらあら、いいの?悪いわねえ。それじゃありがたく戴くわぁ」
「そうそう、それと少し聞きたいことがあったんですけど」
「何かしら?」
戻った時にミュナを見てふと思い出したことを大家さんに切り出した。
「その、俺の借りてる部屋って何か出たりとかって聞いてません?」
「ええ!?」
「えっと、前に宅飲みした時に『見える』って自称してる奴が『髪の長い十歳ぐらいの女の子が見える』とか言い出して、まあ出まかせだと思うんすけど念のため」
出まかせは俺の方である。ただまあ、部屋から出られないはずのミュナがコロッケ屋のことを知っていたり、その割には昔の話をしてもあいまいだったりとよくわからなかったので少し気になっていたのだ。
「うーん、その歳の女の子が住んでたことはない、と思うわよ。おばちゃん歳だから抜けてるかも知れないけど……最近は子供もプライバシー欲しがるでしょ。だから、最近は子供のいる家族であの部屋借りようって人が全然居ないのよぉ」
「あー、やっぱりそうすか。すんません、変なこと聞いちゃって。今度そいつは締め上げておきますから」
「まあまあ、乱暴なことしちゃ駄目よ。あ、そうそう、ちょっと待ってて」
大家さんは野菜の袋を手にぱたぱたと家の中へ駆け込み、暫く後に別の袋を持って出て来た。
「野菜のお礼にどうぞ。これ、息子夫婦が持ってきたんだけどハイカラすぎておばちゃんもお父さんも好きじゃなくって。若い子ならこういうの好きでしょ?」
「わ、悪いですよ。そんなの。変なこと聞いた上にこんなもんまでいただいて」
「いいのよぉ。誰も食べなきゃ傷むだけなんだし。若い子が遠慮するもんじゃないわぁ」
「ありがとうございます。またなんかあったら」
大家さんにお辞儀をして再び家に戻り貰った袋を置いて三度家を出る。今回もミュナに怪訝な顔をされてしまった。
「ふぅ、ただいま。行ったり来たりで忙しなかったわ」
「おかえりなさーい。何カレーにするの?」
「肉切るのめんどいからひき肉買ってきた」
まずは米を米びつに移して使う分だけ洗ってほぼ使わないまま放置されていた炊飯器にセットしてスイッチを入れる。それから買ってきたひき肉と茄子、田舎から送ってきたじゃがいもと人参と玉ねぎを出して並べて、玉ねぎから刻む。
「お兄ちゃん、手伝うことあるー?」
「包丁とかピーラー使えるのか?」
「えーと、わかんない」
「怪我したら駄目だから気持ちだけ貰っとくわ。できるまで待っててくれ」
手持ち無沙汰になったのか纏わりついてきたミュナをあしらい、刻んだ玉ねぎを火にかける。弱火でじっくり炒めている間に他の野菜も刻んでボウルに準備しておく。玉ねぎが飴色になるまでやるほど暇ではないので適当なところでひき肉と茄子を追加して軽く炒め、同時進行で鍋に水を張ってお湯を沸かしてじゃがいもと人参を煮込む。前の住人が二口のコンロを残していてくれたから折角なので両方活用させて貰っている。
「ほえー……」
「ミュナ、別に適当に遊んでて良いんだぞ。後はもう鍋一個で話が済むから」
ミュナは俺が作業をしている間も後ろでずっと行程を眺め続けていた。別に気が散るとかではないのだが、普段はここまで観察されるということはないのでどうにも違和感が拭えない。
「ほら、後は沸騰したら灰汁を掬って煮えたらカレールウを溶かしてもうちょっと煮たら終わりだから。ゲームなり漫画なりしてて待っててくれ」
「んーん、見てたいの」
「なんだそりゃ。前に他の人が住んでた時も何かしら料理はしてたんだろ?姿を消して見てたりはしてないのか?俺の調理なんて色々手抜きしてるぐらいだしよ」
「じっくり見るのは初めてだもん」
どうにもミュナが頑固で、こちらとしてもそこまで強引に追い払うことでもないので好きにさせることにした。
「これは何してるの?」
「灰汁取ってんだ。これをしないと苦くなる……らしい。正直実感が湧かないけど一応やってるんだ」
「あれ?どうして火を止めてほっとくの?」
「カレールウがよく溶ける温度は沸騰してるのよりちょい低めだからな。少し冷ましてルウを溶かしてからもう一回火を入れるんだ」
「そろそろ?そろそろ?」
「もうちょっとかなー」
矢継ぎ早に繰り出されるミュナの質問に答えているうちにカレーは完成に近づいてきた。丁度いいタイミングで炊飯器も完成を告げた。
「もうそろそろかな。ミュナ、そんじゃご飯よそってくれ」
「はいはーい、お兄ちゃん、凄いねぇ」
「おだてんでくれ。カレーとか炒め物とか簡単なもんしか作れないんだから」
「ミュナは何にもできないからそれでも凄いってば」
ミュナのよそったご飯の上にカレーをかけて、二人で食卓に着く。こうして向かい合わせで同じメニューを囲むのはほとんどないので少し新鮮だった。
「いっただきまーす!」
「いただきます」
揃って手を合わせてからカレーを実食。うん、やっぱり俺には甘口は少し刺激が足りない。まあ、レトルトの中辛カレーを一口食べてギブアップするミュナにはこれぐらいで良いのかも知れないが。
「ミュナ?どうだ?ミュナ?」
「あ…………」
「ミュナ!?」
ミュナは一口食べたところで動きを止めて、涙をぽろぽろと流していた。
「おい、ミュナ!?不味かったか?辛すぎたのか?無理すんなよ」
「違うの、違うの。美味しいよ、お兄ちゃん」
言いながらもミュナの涙は止まらない。
「こんな美味しくて、あったかいの、初めてだから、なんだろ、涙が止まらないや……でも、あったかいうちに食べなきゃ……」
「レンジでチンすりゃいいさ。とりあえず言いたいこと言って落ち着こう、な」
一度席を立ってミュナを後ろから抱きしめてぽんと頭に手を置く。ミュナは俺に向き直って洟をすすった。
「お兄ちゃん、ミュナの我儘聞いてくれて、服買ってくれて、ありがと……カレー、美味しいのに泣いちゃってごめんなさい……」
「良いって。そんなめちゃくちゃ手間かけたわけでもないのにそこまで言われたら面映ゆいわ」
わしゃわしゃと頭を撫でるとミュナは目に涙を浮かべたまま俺を見上げてにっこりと笑った。
「落ち着いたか?じゃ、ゆっくり食べようや。ぬるかったらレンジで温めるからな」
「うん!改めて、いただきます!」
再びスプーンを手に取ったミュナは一口食べて満面の笑みを浮かべた。
「ご馳走様でした!」
「お粗末様」
「えっと、お兄ちゃん。その……えっと……たまにでいいから、また……」
ミュナはもじもじと上目遣いで俺を見つめる。
「毎日は流石に生活費も時間もないからこういう暇な日だけで良いなら作るさ。ルウも半分残ってるし」
「やったあ!ありがとう、お兄ちゃん。大好き!」
ミュナは俺に飛びついて頬にキスしてくる。次のカレーの具は何にしようかとすぐ考えてしまう辺り俺もよくよく現金なものである。
「ミュナも料理とか覚えた方がいいのかな?そしたらお兄ちゃんとあのお約束ができるよね?」
「……火を使うのは万一があったら危ないからそれ以外な」
万一火事でも出したら大事どころか不審火になってしまいかねない。火も包丁も使わない手軽なレシピ集でも今度探してみようと思いつつ残ったカレーを冷蔵庫にしまって皿を洗う。
「そう言えば大家さんからお菓子貰ったからデザートに食べるか」
「わーい。なんだろなんだろ」
箱を開けると変わった形の茶色い焼き菓子が並んでいた。見たことのない形で思わずミュナと顔を見合わせる。
「なんだこれ」
「あ、紙が入ってる。カヌレ、だって」
「言われてもわからんな。ん……うまい」
「ミュナもミュナも。わ、これ美味しい!」
田舎では名前すら聞いたことのなかった洋菓子だったが、初めての味と食感にすっかり一つ、また一つと後を引いてミュナと二人で一気に一箱完食してしまった。
「美味しかったねー」
「だな。大家さんに今度ミュナの分までお礼言っとかなきゃ。家賃払ってないけどミュナにとっても大家さんだしな」
「お願いー。これ、この辺で売ってるのかなぁ」
「後で調べてみるか。……と、動くなよ」
ミュナの口元に食べかすがついているのに気づいたので手を伸ばしてつまみ取る。そのままゴミ箱に捨てようとしたら、ミュナがおもむろに指に吸い付いてきた。
「おいこら、いきなり何を……」
「ちゅ……れろ……あは、カヌレの味がするね」
舌が伸びて指に巻き付き、その状態でミュナは頭を往復させてじゅぽじゅぽといやらしい水音を立てる。
いきなりの刺激に下半身に一気に血が集まり痛いぐらいに勃起してしまう。
「あ、お兄ちゃんも食べかすついてる」
ミュナは舌を指から離して俺の唇をれろりと舐める。階下からシャッターの閉まる音が響いた。
「……ね、診療所閉まったみたいだね」
「……そうだな」
「お兄ちゃん、さっき抱きついた時にシャツにあたしの鼻水ついちゃってるね」
「……え、マジか」
「お洗濯しないといけないよね。はい、ばんざーい」
婉曲な誘いに苦笑しながらも素直に言われるままに万歳するとミュナは器用にシャツを剥ぎ取った。
「ズボンもちょっとカヌレがくっついてるから脱ごう脱ごう」
「まぁ、洗濯は確かにしなきゃいかんからな」
「えーと、えーと、パンツ、パンツ……今洗うのと後で汚してから洗うのどっちがマシ?」
「それはただのカツアゲじゃないのか」
最後はもはや言い訳ですらなかった。ミュナは俺の服を全部抱えてとてとてと洗濯籠まで駆けて行き、そのまま自分も素早く脱いで戻ってきた。
「どーん!」
「おっとと」
勢いよく飛びついてくるミュナを受け止める。股間にミュナの胸が当たり甘い刺激に腰が砕けそうになる。
「お兄ちゃん、背高すぎー。座ってー」
「お、おう」
要求を受け入れ、腰を下ろすとミュナは俺にしなだれかかってきた。
「えへへー、ぎゅー!」
ぎゅっと抱きしめられ、ミュナの体温と体重がはっきりと感じられる。
「そういえば、お互いはだかんぼでぎゅっとするのってお風呂以来じゃない?」
「確かにそうだな」
あの時とは違ってお湯の温度と浮力がない分より鮮明に感じられる。俺よりも小さく軽いミュナだが体温は少し高くて暖かく柔らかい。ミュナの唇が近づき、キスを受ける。普段の淫靡なキスとは違う唇と唇が触れ合うだけの優しいキス。ミュナの抱きしめる力が強くなる。
「ぷぁっ……お兄ちゃん、すっごくドキドキしてるね。ミュナもだけど」
唇を離したお互いの間に唾液の橋がきらきらとかかっているのが煽情的でつい見入ってしまう。
「お兄ちゃん、もっとぎゅーっとして」
「こ、こうか?」
ミュナの小さな身体は柔らかくて壊れ物のようで、もっとと言われても加減がわからず怖い。恐る恐る少しずつ抱く力を強くしていく。
「ん……良いよぉ。めっちゃカプサイシン出てるよ」
「それは唐辛子だ……むぐっ」
ツッコミは再びのキスで強制的に中断された。二度目のキスも唇が触れ合うだけで、ミュナはぎゅっと俺のことを抱きしめ続ける。俺のモノが弾みでミュナのすらりとした太腿に軽く触れて甘い刺激が広がった。股間にもう一つ心臓があって脈動しているのではないのかと錯覚するほど下半身の感覚が鋭敏になっている。
「えへへ、じゃあ次はこっちでちゅーしちゃうね」
「うあ……っ」
唇が離れ、ミュナはほんの少し身体を下にずらした。次の瞬間俺の胸に広がる柔らかい感触。ミュナの乳首が俺の乳首に触れて彼女の言う通りキスするかのように絡み合っている。柔らかさの中にほんの少し感じる硬い感触。ミュナが身体を動かす度に少しずつその硬さが増してきている。
「右の次は左もちゅー……」
「ん……っ」
ミュナは左側へと狙いを変えた。その煽りで俺のモノがミュナの脚に優しくぺちんとはたかれ刺激に声が漏れる。ミュナも少しずつ息を弾ませてきている。胸に感じる硬い感触がはっきり明確になりつつあった。
「あはっ、次はっ……勿論……っ」
「くっ……やば……」
ミュナが更に身体を下にずらす。俺のモノの先端にくちゅりと湿った感触が広がる。それだけで暴発してしまいそうになるのを深呼吸して必死に堪える。ミュナの呼吸に合わせるように先端に広がる感触もほんの少しだけだが前後していて否が応でも期待を煽る。
「じゃ……最後は……どこでキスするか……わかるよね、お兄ちゃん」
「おう……」
ミュナも俺もまるでシンクロしたように深呼吸を一つした。
ずにゅにゅにゅにゅにゅにゅっ!
「あはっ、来たぁっ!」
「おおおおおおっ……」
びゅるびゅるびゅるびゅるっ!
ミュナの一番深いところに先端が触れた瞬間に決壊したような勢いで精が迸る。ごきゅごきゅと音が聞こえるかのようにミュナの魔壺は俺の精を飲み下していく。
「んん……っ、美味しい……」
ミュナは繋がったまま俺に身体を寄せてきた。ミュナをもう一度軽く抱いて頭を撫でるとミュナはまるで猫のように俺の胸に頬ずりをする。
「えへへ、お兄ちゃん大好きー」
「そういえばさ」
「なーに?」
「ミュナ、最近あの甘いの出してないよな」
「お兄ちゃんがあれ無しでもしてくれるからねー。でも、意味がないわけじゃないんだよ」
言葉の意図を聞き返すよりも前にふわりと鼻腔に甘い香りが広がる。
「なっ……何を……うわっ!?」
「えへへ、ミュナのこれってお兄ちゃんの理性とか抵抗を吹っ飛ばす以外にも使えるんだ……」
ミュナの中に入りっぱなしだった俺のモノがむくむくと痛いほど屹立を始める。俺だけではない。ミュナの膣壁もぞわぞわと締め付けを増した。
「こんな感じ……っ、それにっ、ミュナも……感じやすくなる……のっ……!」
「うあああっ……!」
そのままミュナは腰を上下させる。ただでさえこちらは普段以上に膨張しているのに加えミュナの肉壺はきつくうねり、それにピストンまで加わっては一度目の比ではない。一度出したにもかかわらずすぐに限界が近づいてくる。
「ん……お兄ちゃんっ……ミュナ……もう……」
「「ああああああああああああっ!」」
お互いの声が重なる。ミュナは俺の上でびくんびくんと身体を震わせ、それに伴って膣壁が根元から先端まで搾り取るかのようにわななく。
びゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるっ!
一度目よりも更に長い長い射精。全身が溶けてミュナの中に啜られているのかと錯覚するような感覚に背筋がぞわりと粟立つ。
「んんっ……駄目ぇ……間に合わないぃ……」
結合部から白濁液が逆流して漏れ出ている。ミュナは絶頂の余韻に浸っているし俺は長い射精で疲弊して動けるはずもなくどくどくと溢れた液体は床を零す。畳の部屋でなくて良かった。それだけが頭の隅に過ぎった。
「ごめんなさい……やりすぎちゃった……」
「おう、もうやるんじゃないぞ……」
「床……掃除しなきゃ……ミュナがやるから……」
「いいさ、二人でやろう。洗濯もして……風呂入るぞ……ただ、ちょっと休憩……」
「ミュナも……そうだ、お兄ちゃん……」
「どうした?」
「大好きだよ!えへへ……」
繋がったままミュナは舌を伸ばしてぺろりと俺の唇を舐める。ぴゅるりと搾り出されるように最後の一滴が俺のモノからこぼれ出た。
十数分後、二人で消耗した身体に鞭打って後始末をして洗濯と風呂を済ませたが、夕食は昼と同じくカレーになった。
給湯器が死にました
20年以上使ってたので仕方ないのですが、時期が悪く修理に二週間かかるとのことでその間は銭湯通いを余儀なくされ、そのせいで執筆時間が圧迫されて間が空いてしまいました。
作中ではタイトル通り5月なので二人は裸でくっついてますが現実では12月なんでこいつら馬鹿じゃなかろかと思いながらキーボードを叩いていました。
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