※この作品はR-18です。

転生して魔法使いになって○○に会いに行く(その後生活)   作:紅霧竜

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戦闘描写練習

これはあり得たかも知れない一つの話

彼らを断片的に記憶し

他者によって改竄され

ヴァンパイアハンターとして活動する

そんな世界

 

 

────────────────────────

 

中世の世

人々は吸血鬼に怯え

夜を恐怖していた時代に

一人の男はそれらを狩る者として生活していた

 

その男は修道服を着ているが、それは濡れた黒のように闇に溶け込む

口数も少なくたった一人で行動し

常に目元を隠す仮面をつけていた

 

「ハンター…新しい依頼だ」

 

ハンターと呼ばれた男は自身の獲物を手入れしている

 

「今回のターゲットは紅い悪魔と呼ばれている…何人も送ったが全て返事はない」

 

男は片手を上げてヒラヒラと振る

 

ハンターの使う武器は[銀製のナイフ]、[調合薬品]そして、[魔法]と呼ばれる超常現象

彼は異質であった

それゆえに一人でありそれゆえに彼らを信じた

 

 

数日後

彼は目撃情報を頼りに目標地点へ向かう

 

そして

 

紅い館を発見する

 

 

門前には足を肩幅に開き後ろ手に組む女性が見える

 

 

「先ずは一つ…」

 

ハンターはナイフを一本放つも

すんでのところで弾かれる

 

「あっぶないですねぇ…ここは…通しません!」

 

ハンターはゆっくりと歩いていく

女性は格闘戦の構えを取る

 

「用件は?と聞かずともわかりますよ…ハンター」

「ならばそこをどけ…無用な殺戮は好まん」

 

およそ5Mの距離

それは互いに踏み込めぬ神域となる

 

二人はわかっている

『先に動いてはいけない』

 

数分…数十分…一時間…

それは訪れる

 

「残念ですが…さようなら…」

「なっ!?魔方陣!?!?」

「殺しはしません…まあ貴方の主が息絶える頃に解けるでしょう」

「きさまぁ!!」

 

女性はその場から動けなかった

正しくは結界の中だけしか動けなかった

 

「私の主には!」

 

結界を殴る

 

「絶対に!触れさせない!!」

 

二発三発と続ける

 

「ここは!絶対に!!」

 

結界が揺れる

そして

 

「通さない!!」

 

渾身の力を込めたそれは結界を破壊する

しかし姿は満身創痍である

 

もはやボロボロの状態では戦えず

 

その場に倒れこむ

 

「ふむ…貴殿の忠誠に幸あらんことを」

 

ハンターは回復の小瓶を置いて立ち去る

 

 

 

 

門を開け敷地に入ると

 

「一斉射!これ以上通すな!!」

「撃て撃て!!足を止めさせろ!!」

「はぁ…」

 

ハンターは指を鳴らす

瞬間、火薬が失くなる

 

「えっ?撃てない!?」

「火薬が…火薬が…」

「さあ…恐怖の時間だ」

 

逃げ惑う使用人達は

こちらへ向かうもの

裏口へ走るもの

自殺を試みるもの

 

それらを介さず進む

訓練されていない人間など羽虫のように蹴散らし

逃げるものはめもくれず

死にゆくものは己が力に

 

 

そして廊下で出会ったのは紫色の服を着た少女

 

「あなたがハンターね…申し訳ないけど…」

「煙幕!そしてブラックペッパー!!」

「ゲホゲホ!?(息が…できn)」

 

狭い通路で煙と胡椒を振り撒けば

おのずと呼吸を制限する

ましてや詠唱が求められる術者には

耐えられぬ物となる

 

「魔女ですか…後で報告をあげましょう」

「ゲホゲホッ…行かせ…ない…コヒュ…」

 

再度胡椒のみ振り撒くと

少女は倒れこむ

 

すると

 

「パチュリー様!!私が援護するので避難を!!皆行くよ!!」

 

出てきたのは悪魔の気配のする少女

こちらへ攻撃しようとするも

 

「遅い…」

 

魔法の詠唱中に足払いされ倒され

 

「さあ選ぶといい…屋敷の主の元へ案内…だれだ?」

 

 

背後から飛んでくるナイフ

そこに誰もおらず

今組伏せた人物の姿もない

 

「なるほど…これは無理な任務だ」

 

ハンターはエントランスへ向かい魔力を解放する

 

「ようこそ私達の館へ…でも貴方はお断りよ」

「ことわりなどもとめてないからな…貴様の主人を出すがいい」

「そうね…あなたが死んだら、会わせてあげる!!」

 

目の前のメイドはその一振で数十のナイフを飛翔させる

 

ハンターはその仕掛けを解こうと魔力を広範囲にばらまく

 

「いつまでも逃げているだけかしら?ヴァンパイアハンター!」

「逃げてはいないさ…つかまえ…」

 

ハンターの罠にかかる瞬間

まるで瞬間移動したかのようにかわされる

 

「なるほど…時間操作か…」

「解ったところで何も変わらないわ」

 

メイドは油断していた

『ただの魔法使い』ならば詠唱させなければいい

 

ハンターは普通ではない力を持っていた

 

 

「さぁ…これで終わりよ」

「終わり…か…本当に終わるのはそちらだがな」

 

メイドは時間を止めハンターを中心に幾重にもドーム状にナイフを配置する

 

「貴方の時間も私のもの…ただの魔法使いに勝ち目はない」

 

再び動き出す時間

その刹那

 

「そのはずだよなぁ?」

「なんで!?なんでここに!!」

 

メイドの背後に立つハンター

その手には縄が握られ

それはメイドの首にかかっていた

 

「はずそうと思わないことだ…触れれば腐敗していくことになるぞ」

 

メイドは縄をナイフで切ろうとするも

言われた通り腐食し、折れる

 

「…私の負けよ…でも一撃与えさせてもらうわ!」

 

メイドは正面にナイフを投げる

それは自身事貫き確実にダメージを与えるはずだった

 

「それほどまでの忠誠…怯えではなくただひたすらに思うその心に免じて貴方も助けようではないか…」

 

ナイフは赤い壁に弾かれ

首の縄も消える

 

「さて…ここには後二人いるな…なぁ?紅い悪魔よ」

「あら?いつから気づいていたの??」

「最初から…横やりは少い方がいいのでな」

 

眼前にはコウモリの翼を持つ青いドレスのような服を纏う少女が居る

 

「咲夜貴方も逃げなさい…私はここまでのようだから」

「お嬢様!?何を!!」

「そうね…貴方と偽りの家族を演じるのは…」

「お嬢様…いえ…レミリア!」

「!?」

 

レミリアと呼ばれた少女は驚いた表情を見せる

メイドからそのように呼ばれることなど

まして今まさに裏切ろうとしている自分に

何を言うのだと

 

「私はあの時拾われ!新しい名を頂いた時よりすでに貴方のものです!!」

「咲夜…」

「今さら帯びる恐怖など…貴方を先に失う以外にありません!!」

 

メイドは己の手首をナイフで切り

血液を持って刃を作る

 

「これが最後の一撃です…(持って頂戴…私のからだ!!)」

 

メイドはハンターへ振りかぶる一つ一つの血液は

新たな刃となり

襲いかかるはずが…

 

「素晴らしい!己の全てを賭けて一撃となすとは!!」

「何がおかしいのよ!」

「ですが貴方に死なれては困るのです…眠りなさい…」

 

メイドは刃が到達する前に気を失う

しかし傷はなく

その体には変化がない

 

「ここまでかりたてるのはよほど好かれているのですね」

「咲夜は元々ハンターよ…貴方と同じ…ね」

 

ハンターが少し悩もうとすると

 

「お兄さんはだぁれ?」

「フラン!どうして!?」

「フラ…ン…フラ…ン…アハハ!そうか!そうか!!」

 

ハンターは急に狂ったように笑いだす

 

「記憶の封印は今解かれた!!レミリア!咲夜!パチュリー!美鈴!!そしてフラン!!」

「こいつは!?まずい!!」

 

ひとしきり笑い終えフランの前にひざまずく

そして顔を伏せ両手は見える位置に置いたまま

 

「私は村井直人…貴方の知らぬところで命救われ…貴方に仕えるためにこの地へ降り立つも…ハンターとして記憶を曲げられた…」

「貴方の言い分はそれだけかしら」

「フランドール・スカーレット様…我が全てを捧げます!貴方の牙となりて敵を滅ぼし!貴方の盾となりて全てから護りましょう!!」

「貴方はそれが望みなの?」

「はい、我が命は貴方様のものです」

「だったら…ニゲナイデネ?」

 

フランは右手を前にだし手のひらを上に向ける

その上には淡く光るなにかがある

 

「ねぇフラン…それなに?」

「これ?彼の心臓」

 

フランはそのままゆっくりとそれを握っていく

 

「貴方は私の家族を傷つけた…その分同じ痛みを与えてあげる」

「ありがたき処置に感謝します…グッ…」

 

ハンターは痛みを感じながらもその姿勢は崩さない

ゆっくりと強く握られ…ゆっくりと痛みは増し

光が圧縮されていき…その痛みはより強く激しくなり

 

「これでおしまい…」

 

その言葉の後…フランは手を開き

 

「これからはよろしくね?」

 

抱きついて放つ一言

 

「ありがたき幸せです…」

「まるで咲夜と私ね…」

「ねえ直人?使用人達がみーんな居なくなったんだけど…」

「そうですね…私がその代わりをしましょう」

 

こうして戦いは幕を閉じた

ハンター達がここへ来ようとも

時の魔術師と黒き魔術師の前では赤子も同然となり

人々は彼らをさらに恐れ近付くことが失くなり

 

その存在を忘れたとき…彼らはもうすでにいなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

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