※この作品はR-18です。

壊滅の劫火   作:獄華

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 仕事と勉強を両立させたいんだけど、勉強しようとすると不可思議な力が働いてPS4やSwitchでようつべ見たりして寝落ちするのなんとかならんかな。


壮麗な白銀の世界で悪逆無道は跋扈する

 

 

 「今日は楽しかったな」

 

 

 「えぇ、そうね……」

 

 

 明らかにその声音に元気はない。

 陽太の「楽しかった」と言う言葉には概ね同意したいが同時にこんなにも……押し寄せる濁流のように不機嫌な気分になったのは初めてだ。

 

 

 病弱な同級生と共に過ごし別れた二人は勉強する為陽太の家目指し歩いていた。

 誰の目からも分かるように藍紅の顔は不機嫌だ。

 藍紅にも自覚はあったし、陽太も小さい頃からの幼馴染みとして気付いていた。

 

 

 

 

 原因は大方想像はつく。

 

 

 「あー、その悪かった。だから機嫌直してくれよ」

 

 

 「何も言ってないじゃない。機嫌を直すも悪くするもないわ」

 

 

 

 

 

 

 

 あっちゃー。こりゃ完全に拗ねてるな。

 

 

 内心思いながら頭を掻く。

 病弱で中々来れない舞雪と一緒に今日は街を出歩き三人で年頃の子供らしいことをした。

 タピオカティーやらプリクラやら……喫茶店で他愛のない談笑などもした。

 その時の藍紅は陽気に振る舞っていたが、やはり自分の彼氏が他の女子と仲良くするのは言葉に言い表せられない思いがあったようだ。

 

 

 

 「寧ろ悪いのは幼稚な私よ」

 

 

 フッ、と鼻で笑いながら藍紅は続ける。

 

 

 「たまにしか登校出来ない綺里華さんがせっかく楽しんでたのに陽太と仲良くしてる姿に嫉妬しちゃって……本当、18にもなって子供みたい」

 

 

 

 「そうか?。俺は逆に嬉しいけどな」

 

 

 

 「どうして?」

 

 

 

 「だってそれだけ俺の事を思ってくれてるってことじゃん。彼氏からすればこんな嬉しいことはないぜ」

 

 

 藍紅は数秒、陽太の焼きつくような笑みを浮かべた顔を見ながら「馬鹿……」と照れ臭く溢した。

 

 「本当、お調子者ね貴方は」

 

 

 「固いお前にはピッタリさ。さぁ早く家行こうぜ」

 

 

 「……うん!」

 

 

 

 なんだかんだ打ち明けたら気持ちが軽くなった。

 本当には陽太は強くて安らぎを与えてくれる。

 藍紅にとっては一種のオアシスと言ってもなんら過言ではない。

 

 

 

 

 

 

 綺里華さんのあの表情は一旦忘れましょう。

 もっと仲良くなった時直接彼女に……ううん。

 私の記憶だけに留めて於けばいいわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後、何度か学校に来た舞雪と接する度に三人は一緒に遊び『親友』と言える関係にまでなった。

 特に舞雪と藍紅に至っては互いを下の名前で呼び合える程に……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「藍紅ちゃん。一緒にプリクラ撮りましょ」

 

 

 「えぇ。分かったわ。舞雪」

 

 

 「嫌だ。藍紅ちゃんったらさっきのパフェのチョコが口についてる」

 

 

 「あらまぁ。私ったら」

 

 

 互いに顔を見合い笑った。

 親睦を深める内に藍紅が懐いていた綺里華への不審感も解けていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ‥‥‥‥

 ‥‥‥‥‥

 ‥‥‥‥‥‥

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あっという間に顔以外全て凍りついちゃったわね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 あんなに仲良くなれたのに‥‥何故こんな状況に‥‥。

 それにこの力は‥‥?。

 

 

 

 

 

 

 「やっべえ‥‥もう冷たいとか言う次元じゃないぞ‥‥‥全身が痛え!」

 

 

 

 「舞雪!どうしてこんな事をするの!?」

 

 

 

 「あら。これはまたおかしなことを言いなさるのね。決まっているじゃない」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『貴女から陽太君を奪い私の物にする為よ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 笑みを崩さず、ヒシヒシと殺気と怒りを感じさせる彼女の様子がただただ恐ろしかった。

 同時に舞雪のあの時の顔はやはり自分への当て付けなのだと理解した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「二人共完全に凍りついたら陽太君は一生氷のまま私が保管してあげる。藍紅ちゃんは‥‥‥全身砕いて殺してあげるわ」

 

 

 

 「ふざけんなぁ!。藍紅をお前なんかに殺られてたまるかぁ!。畜生こんな氷‥‥打ち砕いて‥‥!」

 

 

 「砕けるわけがないわよ。陽太君。勾玉所有者でもない貴方達は私の氷から抜けられない。‥‥尤も所有者であっても古龍である私のイヴェルカーナと同等じゃなきゃ意味は無いけどね」

 

 

 

 

 

 勾玉?古龍?イヴェルカーナ?。

 

 

 

 

 分からない言葉が頭を支配する。

 

 

 

 

 

 

 

 「ほーう。では貴様の力を食わせてもらおうか」

 

 

 

 

 「誰!どうやって私の世界に‥‥!?」

 

 

 

 声がした方を振り返ると紫色の粉塵を撒き散らしながら背中や肩や腹の脇から紫色の炎を出す男が立ちつくしていた。

 

 

 「その能力の性質‥‥怨虎竜マガイマガドね」

 

 

 

 「当たりだ冰龍イヴェルカーナの勾玉使い」

 

 

 舞雪の意識は完全に二人から乱入者へと向けられた。

 

 

 「分からないわ。少し特殊な力を持つとは言えマガイマガドは所詮牙竜種。そもそも他者が作り出した世界に入る手段なんて最上位のかの龍達を除いて私は知らない」

 

 

 「俺の勾玉の覚醒能力の1つだ。俺は他の奴等が作ったモンスターの幻影(世界)に入り込むことが出来る。相手が古龍だろうがなんだろうとな」

 

 

 

 「牙竜にしては中々立派な能力ね。‥‥‥それで私も食らおうと言うわけ?」

 

 

 

 「察しが早くて助かる。来いマガイマガド!」

 

 

 

 「イヴェルカーナ!」

 

 

 

 

 二人は召喚の勾玉を翳し其々が持つモンスターを繰り出した。

 

 

 

 

 「喰らい尽くせ!」

 

 

 

 「させないわ。反対に凍らせてあげる」

 

 

 

 「ヒァァァァァァァァァァァッ!」

 

 

 

 

 

 「グォォォォォォォォォォォォ!」

 

 

 

 

 

 

 互いに咆哮しあい鬼火と氷を其々纏う。

 鬼火を纏った尻尾の叩き付けを回避し空中から攻撃を仕掛けようとしたイヴェルカーナにマガイマガドは食らいつき空中で入り乱れながらもマガイマガドを叩き落とすと地面に当たる前に自身が持つ能力、『鬼火』の反動で高く跳躍し襲いかかる。

 イヴェルカーナは幾度か振り払うも負けじとマガイマガドも何度も跳躍し、とうとうイヴェルカーナの首根っこを抑えつけかの天彗龍のように鬼火を発動させイヴェルカーナを地面に叩きつけた。

 しかしそこは古龍種、一筋縄ではいかない。

 叩きつけられた直後アブソリュートゼロを放ち反対にマガイマガドを吹き飛ばした。

 

 

 

 「流石は古龍と言ったところか」

 

 

 

 「貴方も牙竜種にしては些か過剰な戦闘力をお持ちね」

 

 

 

 

 

 

 あの地面に叩きつけようとした瞬間も氷のブレスを放ってやがったか。

 まだまだ喰らいたりねぇな。

 

 

 

 

 

 

 「楽しい戦闘だった。今日の処はこれで帰らせて貰う。あぁ、そうだオマケ付きでな」

 

 

 「あら、逃げるの?此れからが楽しい戦いだと思っていたのに。まるでコロコロ考えが変わる現代人みたいね」

 

 

 「何とでも言え。つーかバリバリの現代人思考の若者だし」

 

 鬼火と共にマガイマガドとその所有者は一瞬で姿を消した。

 

 

 

 「ふふふ、生意気だけど中々可愛いわね」

 

 

 

 そう言えばオマケって何だろう?。

 

 

 

 

 

 「まさか!」

 

 

 

 

 嫌な予感がし温泉地帯を見ると陽太と藍紅の姿はなくなっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あっあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!前言撤回よ!あの適合者め!」

 

 

 

 

 

 誰もいない渡りの凍て地に舞雪の悔恨の咆哮が響いた。





 
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