あの…………とうとう討伐対象にされてしまった”獰猛化クシャルダオラ変異種”皇 雅人(すめらぎ まさと)ことマサトです。
いじけてしまって閉じ籠って居たので、外の様子はサッパリ分かってません!
何も考えられず……無気力で……。
なので、彼女達がどうなったか……とか、村や街が非常事態だとか、状況は何一つ分からずじまい……。
なので、彼女達が助けられた事すら知らず……。
彼女達は、ポッケ村に戻って次の日に目が覚め、医者の検査を受け……異常はなかったようで、リーダーさん達に助けられたんだよ。と言われたんだとか。確かにリーダーさん達が助けてますよ、私には無理だったんですから……。
それから、ラージャンと淫らな行為を進んでしてしまっていた事と私がどうして来なかった?今も全く現れない事に落ち込み、更に1日が過ぎました。でも、自分達の前に私が一向に姿を見せない事に焦りも出ていたようで……。
「失礼する、全員いるかな?村長さんが呼んでいる。会議室に来るようにとの事だ。」
彼女達の部屋に来たのはリーダーさんと共に彼女達を助けた女性ハンターの1人……。
「あ、あの……。」
「何か?」
神妙な面持ちでサラが質問していました。
「マ、マサトは居ますか?村の外側にでも戻って来てませんか?」
「いえ、居ないわ。恐らくその事についても話があると思うわ。」
それだけを言うと部屋を離れて行きました。
「ど、どういう事?マサトが居ないことが何か関係があるの……?」
「話を聞きに行くしかないみたいね。」
「そうですね、あの時以来私たちはマサトさんの姿を見ていません。聞きに行くしかありませんね。」
彼女達は頷きあって会議室へと向かいました。ここは村長さんの家です、サラにとっては自宅同然なわけで……会議室が何処にあるかはよく知っていました。
扉の前に立ち、ノックします。
「サラです。全員来ました。」
「入りなさい。」
中から、村長さんが招きます。サラ達は、失礼しますと中へと入りました。
少し幅があり細長いテーブルがあり、対面に椅子が数席あり、その端の1席に村長さんが座って居ました。
「に、兄さん……。」
アマネラは勿論、全員が少し驚きます。筆頭リーダーさんも村長さんの隣の席に座って居ました。無言で腕を組み、目を瞑って表情1つ変えずに……。
「皆座りなさい。」
そう促されて、彼女達は席に着きます。
「まず、最初に言っておく事があるでの……今後一切のマサト殿との付き合いを禁ずる!良いな。」
「え………。」
「そ、そんな……。」
「ど、どうして……。」
彼女達に動揺が走ります。いきなり付き合いなし!って言われてもね……。
「そして明日、ギルド本部と龍歴院に出頭命令が出ておる。今回の件について事情を聞きたいそうじゃ。」
「ね、おばあちゃん、マサトは何処に居るの?何故今も姿を現せてくれないの?」
「それに、いきなり付き合いをするなと言われても何が何だか分かりません!」
「私達は今回リーダーさん達に助けられたと聞きました。それについては感謝致します。ですが、マサトさんはその場に居なかったのですか?」
サラ、アマネラ、ミリザ……皆思いは同じでした。ただ、ラージャンとの情事だけが思い出されその後私に会った、もしくは見た記憶がないので不安になっていました。いつもは私が傍に居るんですけど、残念ながら……。
村長さんもリーダーさんも無言でした……それが余計に彼女達を不安に掻き立てます……。
「ま、まさかマサトさん火山に来てないとか?」
「そうだよね、マサトさんが来ていればラージャンなんて……。」
「あたし達が大変な時に、別に彼女を作ってたとか?」
「え、だからここに顔を出せないの?」
あらあら、妄想が凄いですね。まあ、私がどうなったかを聞いてないので仕方ないんですけど。
「お邪魔するぜBayby。」
そう言って中に入って来たものが居ました……アフロヘアーにサングラスのアイルー、そうですmybrotherのカリスマ美容師ネコさんです。
「あんまり、brother、悪く言うなら、代わりに、おいらが、殴ってやるyo、これじゃあ、brother、あんまりだぜbaby。」
「何で貴方にそこまで言われなきゃいけないの?」
「そうです、現に未だに私達の前に姿を現してません!おかしいでしょう?」
「お前らyo、mybrotherはな……mybrotherはなぁ………ウグッ……。」
仁王立ちで、左右の手を握りしめサングラスの間から一粒の涙が流れ落ちます……。
「え……。」
それを見た彼女達も黙ってしまいました。
「行ったのだよ彼は……君達の所に……。」
「「「「「「ええっ!」」」」」」
リーダーさんがカリスマネコさんをフォローするように話しました。
「じゃあ、どうして……?」
「そこから、おいらが話してやるyo……。」
彼女達は、カリスマネコさんを見つめます、聞き漏らすまいと……真実を知りたいと……。
たまたま、フリーのアイルー3匹が採掘に来ていたらしく、偶然にもその場に出くわしたそうで……ラージャンと言い争いになっていた事、私が彼女達を助けようと動いた時にラージャンのブレスが直撃したこと……大きな傷を負ったまま、崖下に転落していった事……。それで大変な事だとカリスマネコさんに相談に来てくれた事…………。
「う…嘘……じ、じゃあマサトさんは……?」
「彼は死んだ……。」
「や、やだなあ……みんなドッキリだよね……マサトが死んだなんて……嘘でしょ……嘘だって言ってよ………嘘だ!! う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁ……!!」
サラが大きな声で泣き叫んでました……。
「な、何かの間違いだよ!マサトさんが死んだなんておかしいでしょ!?……ホントなの?………ホ、ホントに?……えぐっ……。」
「うっうっうっ……。」
全員泣きだしちゃいました……余程ショックだったようですけど、私は助けられなかった側なので私は必要はなくなったとその時は思っていたので彼女達の気持ちを知る由もないことで……。
「おいらの、頼みを、聞いちゃくれないか、リーダー?」
カリスマネコさんが、リーダーに話しかけます。
「なんだね?」
すると、突然カリスマネコさんが土下座して額を地面に擦りつけます!
「あんたの、その手で、brother、討伐、してほしいyo! これ以上、brother、姿を、見てられないyo! 頼むぜbaby!」
その言葉に彼女達が泣きながらも、驚きを隠せないで居ました。何故って、今死んだと聞かされたばかり……。
「…………分かった、私もそうしようと思っていた所だ。引き受けよう。」
そう言って、片膝をついてカリスマネコさんの肩に手を掛けてました……。
「恩にきるぜbaby!」
涙だらけの顔で、リーダーさんを見上げていました。
訳が分からなそうなのは彼女達……。
「そ、それはどういう事ですか……!?」
「マサト殿は獰猛化したのじゃ……。」
「「「「「「えええっ!」」」」」」
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「ココット村より、救援要請です!ど、獰猛化した黒炎王がっ!」
「こちらはベルナ村に獰猛化したライゼクスがっ!」
「こちらには、孤島で獰猛化したラギアクルスがイビルジョーと交戦中!」
あら………私が籠っているせいですか?随分と派手に暴れてますね……まさかジョーカーの狙いはこれですか?獰猛化モンスターを増やし、各地で暴れさせて人々を脅かすと言う……。狙いが読めても、殻に籠っていてさっき出てみようかと試しましたが拒絶されました。
それ以上は、諦めて私も何もしなくなりました。また眠りに着きます、お休みなさい……。ま、私が出れたとして何もする気が起きませんけど。
ギルド本部、龍歴院は大騒ぎ!! 大陸中のG級ハンターの非常招集が掛かり、その対応に追われていました。
筆頭ガンナーさんや筆頭ランサーさんも部下を連れて各々出向き対処に追われていました……。
しかし、獰猛化を生み出している根源を絶たなければ事態は収まらないと意見が一致し、私の討伐が決まってリーダーさんに通達が届いてました。
いや、他のクシャルダオラでしょうけどリーダーさんと戦っているのは映像で見たことがあります。リーダーさんならあるいは私を倒してくれる……私もそう願うと思ってました。彼女達が今も私の事を思ってくれているとは知らずに……。
「リーダー!連絡が入りました!奴は今、塔の秘境に!」
先程の女性ハンターが、扉を開けて急ぎリーダーさんに取り次いできました。
「分かった、すぐに向かおう!」
「はっ、準備します!」
女性ハンターは踵を返し、急ぎ準備に戻ります。
「では、村長殿 私は行きます……。」
「くれぐれも頼みましたぞ……。」
「はい……では。」
リーダーさんが扉から出て行こうとした時でした。
「わ、私も行かせてください!」
「私も行きます!」
「私も……。」
「私も一緒に……。」
「ダメだ!!お前たちは彼に関わるのは禁ずると言っただろう!」
「お、お願いです!」
「兄さんっ!」
「…………アマネラ……お前達も大変だったのは私も理解はしている……だが、お前達を以前助けた命の恩人は一体誰だ?」
「そ、それは……。」
アマネラさんもサラもみんなもうつ向いてしまいました……。
「私もその温泉に赴き、彼と酒を酌み交わす約束をしていたのだ……。」
「えっ!兄さんが!? そこまで……。」
アマネラさんもそんな約束をしていたなんて全く知らないので動揺するばかり……。
「彼は待っていると言ってくれていた……。握手を交わしてな……そんな彼が約束を違えると思うか……失礼する。」
そう言ってリーダーさんは部屋を後にしていました。その後ろ姿は語らずとも寂しそうでした……。
「さて、ワシも村の者を集めて対策せねばな……お前たちは明日の準備をするように。」
村長さんも村を守るという役目があります。取り敢えずは、対策を練る為に外へと向かいました。
「なんでこうなったんだろう……?」
「私達はマサトさんに頼り過ぎてたのかなぁ。」
「そうだね、彼が傍に居る事は凄く嬉しいけど……私達が助けてあげる事を、忘れてたんだね……。」
その時リザさんが急に立ち上がり、会議室から出ようとします!
「ちょちょっと待ってリザ!何処に行くの!?」
アマネラさんも慌ててリザさんを呼び止めました。
「あたしは彼の所に行く!」
「な……兄さんにも止められたでしょ! それにマサトさんは獰猛化してて……意識があるかどうかも分からないんだよ!」
「それでも行くよ!直接会って謝るんだ!」
「リザ……。」
「あたしは自分から彼に興味を持って……彼に初めてを捧げて……優しかったし、嬉しかったんだ♪ でもあの時、香りの所為だとしても自分からラージャンに……これはあたし自身も許せないからさ……もし彼が許してくれるなら付いて行くし、その場で嚙み殺されてもあたしは本望だよ。彼が一番好きって思うから……。」
「リザさん……。」
う、う、う、嬉しい事をっ!ウルウルウル……ごめんよ、私がもっと強かったら……。今の私は彼女達がそんな風に思っていてくれた事など、全く分かりえぬ事でした。
「行きましょう、サラさん!皆さん!」
「ミ、ミリザさん!?」
「リザさんの言う通りです!みんなで彼に謝りましょう、じゃないと死んでも浮かばれませんし……。」
「え、それって死んじゃう事前提で言ってる!?」
6人は久しぶりに笑い合ってました……。何か吹っ切れるものがあったのでしょう。やっぱり彼女達の笑顔は可愛いし素敵です……。
「よし、行こう!!マサトの所へ!」
彼女達は頷き合って、会議室を飛び出して行きました……………………。
まだありますよ、次をどうぞ♪