恋の駆け引き after OPENING【大人編】 作:しおり@活字は飲み物
序盤から主導権を握られた上に、銀子ちゃんの仕掛けた勝負手にまんまとハマって、完全にペースを乱されてしまった。
しかも、スカートとかを脱がせる前に押し倒してしまったのは、完全に手順を間違えたようだ。
やっぱり始める前にシャワーを浴びるのが定跡なのには、十分意味のあることだったのだと、その時になって思い至った。
スカートは銀子ちゃんの協力もあって何とか脱がせられたけど、ストッキングがあんなに脱がしにくいものだとは想像もしていなかった。
ツルツル滑る上に薄くて肌にぴったり張り付いているから、脱がそうと思っても上手くできなくて、腰の辺りをあちこち触ってしまった。俺としては真剣に脱がそうとしてたんだけど、銀子ちゃんからしてみれば普段触られないところを何度も撫でられたみたいに感じたらしい。
結局は俺は上手くいかなくて降参し、銀子ちゃんも耐えきれなくなったみたいだから、銀子ちゃんに自分で脱いでもらったんだけど……
その…ストッキングを脱ぐ時の動作とか黒ストッキングの下から白い脚が段々と現れていく様子とかが妙にエロくて
このまま、欲望に任せてコトを進めたい気持ちは山々だったけど、それじゃあこの前と同じになって最後まで致せないかもしれない。
少しでもリードしなければ…と思い、銀子ちゃんをとろとろにする際には出来るだけ
銀子ちゃんの手を握って、銀子ちゃんが痛い思いをしないように、でも気持ちいいと感じてもらえるように。
寸止め作戦は結構上手く行ったみたいだけど、途中でバレてしまったから、文句を言われる前に少し前に探り当ててあった銀子ちゃんの一番弱いトコロを一気に攻め立ててみた。
少しすると急にスイッチが入ったみたいに彼女の様子が変わって、かわいく鳴く声も震える体も今までで一番感じていることを伝えてきた。
初めて達したであろう銀子ちゃんはくたりと力なく横たわりながらも荒い息を繰り返していて、すごく色っぽかった。
これは、前よりいい感じに仕上がったのかもしれない…
このタイミングを逃してはならないと思い、少し離れて準備を済ませて銀子ちゃんを振り返ったら、その光景の美しさに思わず息を呑んでしまった。
高級な旅館の仕立てのいい布団の真っ白なシーツの上に横たわる彼女の肌は微かに薄桃色に染まっていて、まだ初めての余韻を残して、荒い呼吸を繰り返してた。
シューマイ先生は、顔を見ただけで分かるって言ってたけど、あながち嘘じゃなかったのかもしれない…
女の色香っていうんだろうか。
花の種類なんていくつも覚えてるわけじゃないけど、流石に白い百合くらいはお祝いの花束とかでもらって知っている。
蕾のままの白百合が、もらった数日後の朝起きると甘い香りを
彼女の、その凛とした美しさに魅せられる人は今までも多かったけど、長年の悲願を叶えたせいなのか、それとも俺が開かせたのか。
今までよりも近くにいるようになった俺にだって分かるくらい、空銀子は以前にも増して、美しくなったと思う。
「やい、ち…?」
俺の視線に気がついた銀子ちゃんが誘うように俺の方に両手を伸ばす。
本当にいつまで経っても
それでもこんなに、手が届くほど近くにいるなら、どんな危険を犯してでも手を伸ばすしかない。
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八一の左手が私の右手に触れて、指と指を絡めてきゅっと握った。
「痛かったら、教えて?」
「うん……あっ」
頭のてっぺんから足の指の先までを 順々に八一の右手と唇が触れて、形を確かめるみたいになぞる。
くすぐったいだけのところもあれば、ぞくぞくしたり、甘ったるい声が出ちゃったり、無意識に繋いだ右手に力が入っちゃうところもあった。
そんな反応してしまうところを見つける度に、八一は私に報告するみたいに囁きかけてくる。
「耳たぶがかわいい」とか「おへそがかわいい」とか「足の爪がかわいい」とか……
なんか見透かされるみたいで悔しいから、
「かわいいって言っておけばいいと思ってるでしょ」って突っ込んでみたけど、
「かわいいんだから、しょうがないでしょ?」って返されてしまって、意味が分からないけど、反論できなくなってしまった。
身体中を確かめられたら、今度はさっき発見された私が反応してしまう場所を重点的に攻められ始めて、じわじわと体が熱くなって、声が漏れそうになって、体の震えが止められなくなっていった。
何か、おかしい…
この前みたいにとろとろになりそうになって、快感に鳴きそうになって、体に、手に力が入る度に、ぴたりとやめられてしまう。どんどん体は熱くなって、少し触れられただけで反応しちゃうのに、途中で止められてしまうから気持ちよくなり切れないというか……
なんだろう、その、寸止め? されてるみたいな…
ふと何もされてない時に八一の顔を見ながら八一の手をキュッと握ってみたら、目が合ってイタズラがバレた時みたいな笑い顔をされた。
もしかして、わざと焦らされてるの!?
「ちょっと!」
「バレたか」
「なっ!?……んんッ!!」
抗議するより早く、繋いでいた右手を離されて、八一の両手が私の太ももをしっかりと掴んで開く。
「ああっ! 待ッ!! あっ!」
今さっき探り当てられた、私が一番感じるトコロを強く刺激されて、甲高い声が止められない。
無意識に背中を反らして逃れようとするけど、しっかり掴まれているから逃げることもできずに、愛撫に身を任せるしかなかった。
一気に高みに登らされて、つま先からジワジワと感じたことのない感覚が這い上がって来る。
なんだろうと思った、そのすぐ後には頭が真っ白になって、もう何も考えられなくなっていた。
「あっ! んんっ! ああっ!!」
全身を快感の波が襲ってきて、自分が自分じゃないみたい。
波が途切れたら、糸が切れたみたいに一気に脱力してしまって体に力が入らないし、全力疾走した後みたいに息が荒くなっていた。
何が起きたのか、まだよく分からないけど、怖いくらい気持ち良かった。
もしかして、これがネットに書いてあった『イク』ってやつなの…かな?
少し離れていた八一が戻って来たのに気がついて、どうしたんだろうと思っていたら……なぜだか、すごく切ない顔をしていた。
「やい、ち…?」
同じ部屋ですごく近くにいるのに、どこか遠くにいるみたいに思えて不安になったから、まだ力の入らない体を起こして、八一の方に両手を伸ばした。
八一は、ハッとしたみたいに目を見開いて、すぐに私のところに来て強く抱きしめてくれた。気づいた時には唇を奪われて押し倒されていて、離れていた間に少し冷えた身体があっという間にまた熱を帯びた。
後から思い返すと、この時が『本番』の始まりだったのかもしれない。
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前回は上手くいかなくて痛い思いをさせてしまったから、今回は慎重にしつつも、さっき初めて達したであろう銀子ちゃんの熱が冷めないうちにコトを進めていった。
銀子ちゃんの
全体を包み込まれる初めての感覚に意識が飛びそうになる。
少しでも動けばすぐ果ててしまいそうだったから、奥歯を噛み締めてこれ以上刺激しないように気をつけながら、銀子ちゃんの体に覆い被さって、快感の波をやり過ごす。
「はぁ…ぜんぶ、入った……」
「んっ……」
「痛くない?」
「なんとか……」
「はぁ……もう、気持ちよすぎて、死にそうだよ」
「よかった……やいちも、気持ちよくなれて……」
「くっ……こんな時に、そんなかわいいこと、言わないでよ……」
「だって、この前、我慢させちゃったでしょ?」
「気付いてたの?」
「この前の分まで、気持ち良くなって欲しかったから…」
ああ、もう……
なんで今のこの状態で、そんなかわいいこと、言っちゃうんだよ……
「それなら……動くよ?」
「え? なん……ああっ!!」
「はっ……くぅ…」
「んっ…!」
上体を起こして銀子ちゃんの細い腰を両手で掴む。ゆっくりと半ばまで引き抜いてから、もう一度奥まで入れる。
ただそれだけなのに、未知の快感が背筋を走る。
あの時の感覚に似てる…
三段リーグを戦っていた時の、一度目のチャンスを見送って、次にいつ来るか分からない好機をじりじりと待ちながら、恐怖心から早く楽になりたくて攻めたくなる気持ちを必死に抑えて、少しでも優位を保つために指し続ける…
今すぐにでも果ててしまいたい。でも、この強い快感を1秒でも長く味わっていたい。初めての相反する感覚を制御出来ない。
「あっ…! んんっ!」
気づいた時にはスピードがどんどん加速していって、銀子ちゃんが甘く喘ぐ声が余計に俺を急き立てていく。
「あっ! やぃッ! 激しッ!!」
「クッ…! だめだよ、し、しめちゃ…」
「えっ…? な、なに? わかんない…」
無意識に俺の動きを止めようとしたのか銀子ちゃんの脚が俺の脚に絡みついて、力を込めたせいで膣内の締め付けが強くなる。
狭くて、キツくて、熱くて……
意識を保っているのがやっとというくらいの気持ち良さの渦の中で、感情までもがぐちゃぐちゃにかき乱される。
彼女の『特別』になりたい。
彼女の中がどれほど熱くて気持ちいいのかを知っているは、世界中で俺だけで、これからもそれを知るのは俺だけでいい。
他の誰にも知られたくないし、渡したりなんかしない。
今も昔も将来も、俺だけの『特別』な女の子でいて欲しい。
このまま終わりたくなくて、動きを止めて、辛うじて体重をかけ過ぎないように気をつけながらも、銀子ちゃんの上に倒れ込む。
「はぁっ……」
「んっ!」
「ッ…!?」
耐え切れずに吐き出した息が彼女の首筋に当たって、刺激してしまったのか膣内がきゅっとしまって、無自覚な誘いに余計に歯を食いしばるハメになった。
もっと深く繋がりたくて、キスをする為に銀子ちゃんの顔を覗き込む。
いつもはない、眉間に刻まれたシワ。前の時は痛みに耐えているだけだったけど、今はそれだけじゃないのが、なぜか分かる。
紅く染まった
無理にやり過ぎたか!?
「ごめん…痛かった?」
熱くなった頬に手を添えて、親指で涙を拭いながら、恐るおそる聞いてみる。でももし『痛いからやめてくれ』と言われても、もうここまできてしまったらやめることは難しいけど…
「はぁ…へいき……なんか、分かんないけど、嬉しくて…」
「っ!?」
「やいちが、すごく、近くにいるから…」
この前の時と違って泣き笑いみたいな表情を見せる銀子ちゃんを見下ろして、脳味噌は麻痺したみたいに
ああ、学が足りない。
なんで、こんな時にこんなありきたりで
それでも気持ちが
「ぎんこちゃん…好きだ…」
「ん…どう、ふ……あっ! んん!」
「好きだ……ずっと、好きだった……」
「んっ!」
「ずっと、好きだ……」
「あっ…!」
「これからだって、ずっと、ずっと、好きだから……」
「ああ、やいち…わたしも、すき…だいすき…」
俺が彼女の耳元で囁く度に、彼女の体が微かに震える。
彼女がうわ言のように俺に囁きかける、その度にただでさえキツい膣内が俺を急き立てるように甘く締め付けてくる。
限界は突然やってきて、背筋を電流が走るみたいに強い快感が頭まで突き抜けた。頭が真っ白になって、辛うじて掴んでいた理性の手綱をあっけなく手放したら、今までで一番の快感の波に飲み込まれた。
銀子ちゃんの両手が俺の背中をぎゅっと掴んで爪を立てる、そのチリチリとした痛みだけが、俺に今この瞬間が現実だと教えてくれていた。
続きます。