A sign of defeat エロティカルファンタジー世界にて、俺は生きる 作:くっろいの
「誰かぁぁぁ……助けてぇぇぇ……」
スネアトラップ、括り罠に吊るされて数分。なんか頭に血が上るとか体調が悪くなるとかそういうことは起きてないけど普通に上下反転の世界が気持ち悪い……。
「へるぷみーへるぷみー……だれかぁぁ……」
情けないひ弱な声も出てしまう、もうどうしろというのだ……。数分間とは言え、必死に縄を解こうとしたがまあ対人間を想定したと思われる罠。素人に解ける筈もなく直ぐに諦めてぶーらぶらしてた。
そしてそれから更に数分後だ。ガサガサという音と共に、遠くの草むらが動くのが逆さまなりに見えた。一瞬声を上げかけるが慌てて抑える。正直、喜びと恐れが半分半分だ。
助けてくれる人かもしれないし、もしかしたらこの罠を仕掛けた奴が確認に来たのかもしれない。いや確認に来た可能性の方が高いよな……。
そしてそのまま音は近付いて来て、俺の目にも何か分かるくらいの距離になってきた。俺が良く知る人間……ではなさそうだった、非常に残念ながら。
「かかってるよ、かかってる!」
「ひっかかってる、しかもおんなのこ!」
「やった、やった!」
それは緑色の肌をした……少年、いやショタって雰囲気かな? そんな奴らだった。俺が罠に掛かっていることを無邪気に喜び数人でワイワイ騒いでいる。
格好は腰蓑一つ、錆びたナイフや石で出来た道具なども括り付けてあるな。なんというか随分原始的な文明なのかもしれない。
「こくいんもち?こくいんもちかな?」
「かもしれないな、なんかいい匂いがする!」
「はやくおろそう、おろそう!」
……なんというか、憎めない雰囲気というか無垢な少年といった感じだ。ただ一つ、懸念事項があるとすれば……。
「えへ、えへへへ……♡」
「おっぱいはおおきくないけど、かわいい……♡」
「はやく、はやくおまんこ……っ♡」
腰蓑の前面が持ち上がり全員が涎を垂らし、俺に向かって思いきり欲情していることだ!
こいつら見かけは無垢な少年の癖して思いっきり性欲塗れのお猿さんか!? もしかして、この少年らがゴブリンなのかファンタジー!?
「ゆっくり、ゆっくりおろすよー、おとしたらいたいもんねー」
「気をつけろよー、おねえちゃんあばれないでねー」
「いくぞー! せーの! せーの!」
……ど、どうしよう……この少年達、放置すれば確実に俺を犯す、それはもう確定してる。全員勃起してるの丸見えだしこのまま無抵抗だとそうなる。しかし……。
「あ、ばかそっちちから引っ張るなって!」
「でもおもいよぉ!」
「落ちたらどうすんだ!」
なんというか、追い払うには忍びない感じがある……。なんて悩んでいると、少しずつ逆さ吊りの俺が下ろされていき地面に近付く。そして幸いなことに落としてしまった剣は少年達に気付かれていない。あーでも、このまま剣が落ちてることを黙っていたら少年達が怪我をするかもしれない、どうしよう、本当にどうしよう……!?
☞放置する
声をかける
……すまない、純粋無垢そうで性欲魔人な少年達……今俺が出来ることは、ひたすら君達の足の無事を祈ることだけだ……。
「もうすぐだよおねえちゃーん!」
「あ、あぁ、ありがとう……?」
「えへへへ、まっててねー……♡」
くそぅ、二ヘラと笑う表情が可愛いなおい……。
「よぉし、なわを切れー! お姉ちゃん落ちてもいいようにしててねー!」
「え? あ、ああ!」
少年達の中でも一番マシな装備……と言っても錆が比較的少ないナイフを持っている少年が俺に話しかける。他の少年達よりどこか知性があるように感じることから、恐らくリーダーではないかと思う。さっき指示を飛ばしていたのもこの少年だ。
そしてリーダーの少年が縄の根本に駆け寄ると、そのままナイフで縄を切った!
「……っ!」
残り1mくらいの高さから逆さまで落下。普通ならやばい状況だろうが……。
「よっ、ほっ……!」
俺は何故か着地できた。そのまま一度手で着地、衝撃を和らげて足も地に着ける。こんなこと一回もしたことないのに何故か出来ると思い、そして出来てしまった。
「おー!」
「おねえちゃんすごーい!」
「じゃあ、お姉ちゃんいっしょにいこうか!おれたちのすに!」
巣か……やっぱり、この少年達って魔物とか妖精とかそういうのなのか? どっちかと言えば妖精っぽい雰囲気だけど……。って、そんな風に考えている暇はない……!
「……ごめんな。俺は一緒に、いけない……!」
「……え?」
さっきからずっと横目で確認していた剣を引っ掴み、一番近くにいた少年を捕まえて抱き寄せた。唖然としている少年達に罪悪感が湧くが、少年達に輪姦されるのはごめんなのだ。
「……ごめんな、ちょっと我慢しててくれ」
「ひ、ひぅ……!」
「そ、そいつをはなせ!」
他の少年達が怯えて一歩下がる中、リーダーの少年は怒りを露にして一歩前に出てくる。が、その直後に捕まえた少年の首元に剣を近づけて見せる。
……めっちゃ震えてる、泣いちゃってるし声も漏れてる……。ごめん、すっごいごめん、でも俺も嫌なんだ……。
「あ、あう……お、おねえちゃ……」
「ほ、本当に、本当にごめんな……? 俺が離れたら、すぐに開放するから……」
「……ほんとうだな?」
敵意に満ちた目でこちらを見るリーダー。でも足が震えてるのが丸見えなんだ……罪悪感凄い……。
「本当だ、君達が離れて、少ししたらこの子は解放する」
「……分かった。お姉ちゃんも、いやだったんだろうし……おまえたち、はなれるぞ」
「えー……うぅぅ……」
勃起して持ち上げられた腰蓑もそのままに、全員が名残惜しそうな顔をして離れていく……。うん、助かった……のかな……?
数人の少年が時折振り返ることはあるが、そのまま立ち去っていった。もうこの人質の少年を放しても大丈夫だろう、多分。
「……ふぅ。ごめんな、怖かったよな?」
「……いいよ、しっぱいするのもめずらしいことじゃないし……」
やはり常習犯か性欲少年共……。剣を離し、抱きしめていた腕もゆっくりと離す。そのまま俺も距離を取り、剣を鞘に納めた。
「……じゃあな」
「うん、じゃあねおねえちゃん」
そのまま仲間が去って行った方向へと走り出す緑の少年。妖精の一種なんだろうか……? そして、そのまま去るかと思いきや結構な距離まで離れると振り返り、俺に向かって大声で叫んできた。
「あ、そうだー! だきしめられてたとき、おねえちゃんのちっちゃなおっぱいがきもちよかったよー!!」
「な、なぁ!? こいつーー!?」
怒って剣を引き抜くも、距離的に追いかけるのは厳しい。まんまと最後にしてやられてしまった……。
「……くそぅ、小さいって好きで小さいわけじゃないんだぞ……」
元男ということも今は忘れて、妙な敗北感に打ちひしがれてしまった俺である……ちくせう……。