※この作品はR-18です。

ねとられーるがん   作:ゴブリンの薄毛頭

9 / 13
09 黒子と初春と

 

 

「お、お名前を教えて下さいですの・・・」

 

 

 

 

 

「オレ?オレは継国煌平だよ」

 

 

 

「君は何ていうの?」

 

 

 

 

 

「わ、わたくし、白井黒子といいますの!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いいいいいやったあああぁぁっっっ春がきたあああぁぁぁっっ!!!!

 

 

 

 

 

女の子を!カッコよく助けて!恋が!やっふうううぅぅぅ!!!

 

 

 

 

 

は!そうだ、オレの中身が残念なヤツだとわかったら千年の恋も冷めるかもしれないし。こう、クールに、カッコよく。

 

 

 

 

 

「怪我はない?」

 

 

 

「はい・・・あ、あの・・・」

 

 

 

「君が無事でよかった」

 

 

 

オレの出来る渾身のスマイルで!

 

 

 

 

 

「あ、あああ・・・//////」

 

 

 

 

 

うひょー顔が真っ赤になってる!可愛いいぃっ!!

 

 

 

 

 

「白井さーん!」

 

 

 

「ふぇ!?あら・・・初春。どうしたんですの?」

 

 

 

「ジャッジメントの先輩とアンチスキルの人が探してましたよー?話しを聴きたいとかで」

 

 

 

「え!?ぐぬぬ・・・」

 

 

 

 

 

白井さん、という女の子はこっちと郵便局を見比べて、

 

 

 

 

 

「そうですの!見たところ武道を嗜んでいるご様子。是非わたくしのしがない友人に稽古をつけてもらえませんですの?」

 

 

 

「え!?あの、白井さん!?」

 

 

 

「いいよ?」

 

 

 

「わぁ、ありがとうございますの!さぁ初春、わたくしが戻るまで煌平さまをここに縫い止めておくんですのよ!?」

 

 

 

「えー!?あの待って・・・」

 

 

 

 

 

白井さんは行ってしまった。花飾りの女の子を残して、なんか話しが見えてこないが。とりあえず

 

 

 

 

 

「修行。する?」

 

 

 

 

 

「えっと・・・あの、じゃあ、お願いします・・・」

 

 

 

 

 

花飾りの女の子は初春飾利さん、というらしい。この子もかなりの美少女だ。

 

 

 

 

 

・・・・・

 

 

 

 

 

で、こっちも改めて自己紹介して。

 

 

 

 

 

「へー煌平さんっていうんですかー」

 

 

 

 

 

初春さんは、なんか癒される独特な声を持っていた。あと雰囲気も。

 

 

 

 

 

「武道は基本しか教えられないけど剣なら色々教えられるよー」

 

 

 

 

 

「剣道ですかー?剣道は・・・訓練所で習ったんですけど結局上手くできなくて」

 

 

 

 

 

「訓練所?」

 

 

 

 

 

「はい、ジャッジメントの訓練所です。ジャッジメントになりたかったんですけど、全然受からなくて」

 

 

 

「・・・ジャッジメントになればトロくって何も出来ない私でも、少しは変われるんじゃないかって志願したんですけど」

 

 

 

「やっぱ私なんかじゃ・・・」

 

 

 

 

 

「あ、すみませんネガティブになっちゃって。全く同じことを白井さんにも言って、励ましてもらったばかりなのに・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まかせろ・・・」

 

 

 

 

 

「へ?」

 

 

 

 

 

「オレが必ず強く育てる・・・!」

 

 

 

「強くなれなかったら強くなれるまで付き合う。変わりたいなら変われるまで付き合ってやる・・・!」

 

 

 

「だから安心しろ・・・!君は絶対に無理なんかじゃない!」

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・」

 

 

 

初春さんはポカーンとした表情をしていた。ちょっと飛躍しすぎたかな・・・

 

 

 

というか、また重たい相談を受けてしまった。いやとても誇らしいことなんだけどね。

 

 

 

 

 

 

 

「お待たせしましたのー!」

 

 

 

 

 

白井さんが帰ってきた。初春さんはまだ固まったままだった。

 

 

 

 

 

「さぁ煌平さま、是非この後・・・どうしたんですの初春?」

 

 

 

 

 

「あ、いや、何でもないです・・・」

 

 

 

 

 

そのあと、二人と連絡先を交換した。あと明日は休日なので早速修行するとか、このあとは用事があるとか、そんな話しをした。

 

 

 

 

 

白井さんはまだ喋りたそうにしてたけど、ジャッジメントの仕事が残ってるとかでメガネお姉さんに連行されていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日は色んなことがあった。可愛い女の子を見つけたと思ったら強盗に遭遇して、可愛い女の子が強盗を返り討ちして、

 

 

 

 

 

と思ったら更に強い強盗が現れて、女の子がピンチになって、無我夢中で助けたら黒歴史みたいなことをのたまったり。

 

 

 

 

 

その女の子に話しかけられたり。もしこれが切欠で彼女が出来たら・・・

 

 

 

 

 

・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうだ。オレは今日ポケセン行こうとしてたんだ。彼女が出来たら人形なんて不要だけど、母上からも「あなたの欠点はすぐ考えがブレるところです」とか言われてるんだ。考えは初志貫徹しないと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

というわけでやってきました。リアルポケモンセンター、場所は第十五学区。繁華街があってテレビ関係の施設が多い。

 

 

 

 

 

ポケセンの中は、オレよりずっと年下の男の子でいっぱいだった。ちょっと恥ずかしいな・・・

 

 

 

 

 

隅っこに男の子達を眺める女の子がいた。11月なのに薄着で、高校生くらいだろうか?きっと姉弟とかなのだろう。

 

 

 

 

 

ゲームやゲーム機、漫画にアニメなどなど、ところせましに並べられている。

 

 

 

 

 

ぬいぐるみコーナーは一人もいなかった。人気ないのだろうか・・・

 

 

 

 

 

お目当ての1/1ピカチュウ人形を抱き上げてみると、ちょっと重い。思ってたより大きいし。

 

 

 

 

 

周りに誰もいないのでピカチュウをぎゅーっとしてみる。ついでに頭に顔を埋めてクンクンしたら、ちょっと薬品の匂いがした。

 

 

 

 

 

しばらく時間を忘れてピカチュウをもふもふしてたら・・・なんていうか、視線を感じる。

 

 

 

 

 

 

 

ふと横を見ると、

 

 

 

 

 

女の子と目が合った。

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・」

 

 

 

 

 

「・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

ぴゃああああああああ見られちゃあああああああああああああ

 

 

 

 

 

 

 

うう・・・恥ずかしすぎて死にそう・・どうしてこんなことに・・・

 

 

 

 

 

 

 

とりあえず急いでその場を立ち去ったけど、女の子はずっとこっちを見てた。はぁ・・・

 

 

 

 

 

 

 

まぁ、1/1ピカチュウを買えただけよしとしようか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日、土曜日。今日は初春さんと修行、あと白井さんも見にくるそうだ。

 

 

 

 

 

場所は涙子と出会った公園。人気が少なくて広い、雑草が多いけど修行するには悪くない場所だ。

 

 

 

 

 

二人はオレより先に着いてたみたいだ。二人で何やらコソコソ話しをしている。

 

 

 

 

 

「あー。つまり白井さんは私を、イケメンさんに近づくダシにしたいんですねー?」

 

 

 

「オホホホホなーんのことですのー?」

 

 

 

 

 

「お待たせー、早いねー」

 

 

 

 

 

「あ、煌平さまー!お待ちしてましたのー!」

 

 

 

「おはようございまーす」

 

 

 

 

 

今は朝の8時、早朝というには遅い時間だけど。

 

 

 

 

 

初春さんはジャージ、白井さんは昨日と似た服だった。

 

 

 

 

 

 

 

「にゃーん」

 

 

 

「あれ、ずっと前の猫ちゃんじゃん」

 

 

 

まだこの辺に住んでたんだなー

 

 

 

「煌平さんの猫なんですか?」

 

 

 

「やー飼ってるわけじゃなくて、昔から動物に好かれる体質なんよ」

 

 

 

と、猫ちゃんの頭を撫でる。するとゴロゴロと喉を鳴らしながら手にすりついてきた。

 

 

 

「わぁー可愛いですねー!」

 

 

 

「煌平さまと野良猫って、絵になりますのね・・・///」

 

 

 

ほぅ、と白井さんはうっとりしたような声を出した。

 

 

 

 

 

絵になるって・・・褒めすぎでしょ///

 

 

 

とりあえず猫ちゃんは白井さんに渡して。

 

 

 

 

 

「で、修行するんだけど。まずオレのことは師匠と呼ぶように、オレは君のことを飾利と呼ぶから」

 

 

 

実は師匠って呼ばれるの気に入ってたり。

 

 

 

「はい!よろしくおねがいします師匠!!」

 

 

 

「よろしくね飾利」

 

 

 

おお、元気がいいな。

 

 

 

「あの煌平さま?でしたらわたくしのことも黒子とお呼びになって・・・」

 

 

 

「? わかった。よろしくね黒子」

 

 

 

「あ、あああ・・・///」

 

 

 

ふふ、照れてる。可愛い・・・

 

 

 

 

 

「先ずは準備運動からしよっか」

 

 

 

「はい!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちょっと、これは予想以上かもしれない。

 

 

 

「はぁ・・・はぁ・・・」

 

 

 

まさか準備運動で息が上がってしまうなんて・・・

 

 

 

黒子のほうを見ると、アチャーみたいな顔をしてた。

 

 

 

どうしよう?こればっかりはズルできないし・・・

 

 

 

 

 

「そうだ、アレしよう」

 

 

 

「アレ・・・ですか?」

 

 

 

「そうそう、オレの能力。透視能力で君の筋肉や骨格の弱点を調べる」

 

 

 

「なるほど・・・」

 

 

 

「ちなみにハダカは見えないからね」

 

 

 

それでも飾利は少し恥ずかしそうにしてた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

というわけで。

 

 

 

「君は全体的に骨格が歪んでる。座り仕事が多いんじゃない?」

 

 

 

「! はい、確かにそうですけど・・・」

 

 

 

おまけに猫背で姿勢も悪い。

 

 

 

 

 

「まずは骨格の矯正からやろう。そこのベンチに横になって」

 

 

 

 

 

 

 

ベンチにタオルを引いて飾利をうつ伏せで寝かせて、

 

 

 

 

 

「あの、煌平さま?いくらなんでも大丈夫ですの?」

 

 

 

「大丈夫。オレを信じて」

 

 

 

飾利もちょっと、これ大丈夫?みたいな表情をしている。

 

 

 

「いくよー」

 

 

 

ますは肩から。

 

 

 

ボギッ

 

 

 

「はぐっ」

 

 

 

「初春ー!!」

 

 

 

次は首。

 

 

 

ベギッ

 

 

 

「あがぁっ」

 

 

 

次は背中。

 

 

 

グギ

 

 

 

「あががが」

 

 

 

最後、腰。

 

 

 

ゴギッ

 

 

 

「・・・・・」

 

 

 

「ううう初春しっかりするんですのー!」

 

 

 

「・・・あれー!?なんかすっごく調子がいいですよー!!生まれ変わったみたいです!」

 

 

 

 

 

よかった。実はこれにもズルがある。痛覚を遮断する術と治癒系の術を混ぜ込んだのだ。

 

 

 

特別なアクションや呪文も必要としない、まるで手品にしか見えない術だ。

 

 

 

飾利は腕をぐるぐる回して大げさに喜んでいる。もちろんこれで終わりじゃなくて。

 

 

 

 

 

「次はマッサージもしちゃうからそのまま寝てていいよー」

 

 

 

「はい!」

 

 

 

 

 

次はマッサージ。専用のぬるぬるしたのがあればよかったんだけど。素手でいくしかない。

 

 

 

「マッサージは血やリンパの流れを正すために行います。君は肩こりも酷いので」

 

 

 

 

 

まず首。今度はぐりぐりとした刺激に変える。

 

 

 

「はうあぁ・・・これ気持ちいです・・・」

 

 

 

飾利は極楽そうな感じだ。

 

 

 

もちろんこれも治癒術を掛けてるんだけど。

 

 

 

次は肩。

 

 

 

背中。

 

 

 

腰。

 

 

 

足。

 

 

 

足の裏。

 

 

 

「うぇあっはぁ・・・」

 

 

 

飾利はなんか変な声をだした。

 

 

 

前は・・・セクハラになるからやめとこ。

 

 

 

「これでおしまい。気分はどう?」

 

 

 

 

 

「最っ高です!これどうなってるんですかー!?」

 

 

 

ふふふ、どうせ魔法だよ。といったところで信じないだろうから教えないけど。

 

 

 

「あの煌平さま、是非わたくしも・・・」

 

 

 

「? いいよ?ここに横になって」

 

 

 

黒子もやってほしくなったみたいだ。

 

 

 

黒子の、カラダに・・・

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

「じゃ、まずは肩から」

 

 

 

「あ、はい・・・ぁっ!、んぅ・・・」

 

 

 

黒子のカラダは・・なんていうか、柔らかかった。それに・・・少しいい匂いがする。

 

 

 

オレの指先が触れる度に黒子が変な声をだして、

 

 

 

「ん・・・ひゃっ!・・ぁ・・・」

 

 

 

黒子の耳が真っ赤になって。

 

 

 

「次は背中と腰」

 

 

 

「あ・・・こうへいひゃまぁ・・・」

 

 

 

黒子は脂肪が少ないから何となく硬い印象があったけど、全然そんなことなかった。むしろすっごく・・・

 

 

 

「ぁ・・・ゃ・・・」

 

 

 

ちらりと飾利のほうをみると、飾利は猫ちゃんと遊んでいるようだ。

 

 

 

「次は足ね」

 

 

 

今度は太ももをもみしだく。むにむに、ぐにぐにと。

 

 

 

「そこは・・・ぁ」

 

 

 

足の付け根も、むにむに、ぐにぐに。

 

 

 

「はぁ・・・はぁ・・・」

 

 

 

黒子の息が荒くなってきた。もしかして・・・

 

 

 

「最後は足裏ね」

 

 

 

なんとなく、黒子に意地悪したくなって、

 

 

 

「ほら!」

 

 

 

足裏をこちょこちょとくすぐる。

 

 

 

「ぶひゃ!ぶひゃひゃ!」

 

 

 

完全に不意打ちだったのか、聞いたこともないすごい声を出した。

 

 

 

「これでおしまいだよ。おつかれ、黒子」

 

 

 

「あぅ・・・もう・・・」

 

 

 

黒子は起き上がるともじもじしだした。

 

 

 

 

 

透き通る世界。人体透視能力。ホントは武道に使うんだが、悪用するとちょっとマズいことにも使える。

 

 

 

黒子のおヘソのあたりを覗いてみると・・・

 

 

 

 

 

・・・・・

 

 

 

 

 

黒子は絶対にオトす。彼女にする。さっき以上のこともヤる。絶対に。

 

 

 

まぁ、今はとりあえず。

 

 

 

「飾利ー!終わったよー!」

 

 

 

「はいー!」

 

 

 

「にゃ~ん」

 

 

 

飾利は猫と結構遠くまでいってたみたいだ。

 

 

 

 

 

 

 

「じゃ改めて、剣の修行しようか」

 

 

 

 

 

 

 

まぁ、察してたけど。

 

 

 

「セイッ!」

 

 

 

飾利が素振りしたらすっぽ抜けて竹刀がぶっ飛んでった。

 

 

 

 

 

「あぅ・・・」

 

 

 

「大丈夫、元気出して」

 

 

 

持ち方とか、姿勢とか。理論的なことはすぐ理解できたんだが、それを実践するのが難しいようだ。

 

 

 

頭はいいけど体がそれに追いつかないんだろう。それに、

 

 

 

「君は体に無駄な力が入りすぎだ」

 

 

 

「力・・・ですか?」

 

 

 

「そうそう、まずは深呼吸しよう。ゆーっくり息を吸って」

 

 

 

「スゥー・・・・・」

 

 

 

「ゆーっくり吐いて」

 

 

 

「ハァー・・・・・」

 

 

 

「もう一回」

 

 

 

「スゥー・・・・・、ハァー・・・・・」

 

 

 

「肩の力を抜いてだらーんとして」

 

 

 

ついでに肩をぐにぐに揉む。

 

 

 

飾利は結構リラックスできたみたいだ。

 

 

 

「力を入れるのは腹筋、丹田だけ」

 

 

 

「腹筋・・・」

 

 

 

お?結構分かってきたかな?腹筋を透視するとなかなかいい感じの動きをしている。

 

 

 

 

 

「じゃ、構えてみて」

 

 

 

もう一回竹刀を構えさせてみる。うん、さっきより出来てる。

 

 

 

「焦らなくて大丈夫、大切なのは落ち着くこと、冷静でいること」

 

 

 

「落ち着く・・・」

 

 

 

「そう、じゃもう一回素振りしてみようか。速く振らなくていいよ、まずはゆっくりから」

 

 

 

飾利は、ゆっくり剣を振り上げて、ゆっくり剣を振り下ろした。

 

 

 

「これを少しずつ速くしていこう。ほんの少しずつ、ちょっとずつ」

 

 

 

「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

飾利は、やっぱり物覚え自体はいいほうなんだろう。

 

 

 

素振りを少しずつ速くする過程で体を透視しながら、こーするといい、あーするといいというのを指導していたんだが、

 

 

 

 

 

ヒュン

 

 

 

 

 

ヒュン

 

 

 

 

 

ヒュン

 

 

 

「ハァ、ハァ・・」

 

 

 

お昼前にはちゃんと素振りできるようになった。よかった・・・

 

 

 

「そろそろ休憩にしようか」

 

 

 

「はい!」

 

 

 

元気がよくてなにより。

 

 

 

 

 

「煌平さますごいですの・・・本当に初春が体を動かせるようになるなんて・・・」

 

 

 

「え? ふふ、オレじゃなくて飾利がすごいんだよ」

 

 

 

と言って飾利の頭を撫でてあげる。

 

 

 

「えへへー」

 

 

 

うぅ、飾利も可愛いな・・・

 

 

 

「あ、あの煌平さま、わたくしも・・・」

 

 

 

「? いいよ?ほら」

 

 

 

黒子の頭も撫でてあげる。

 

 

 

「えへへ///」

 

 

 

はぁ、黒子も可愛い・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お昼を食べることになった。ファミレスは飾利がジャージだからやだ、と言ったのでコンビニ弁当を買ってきた。

 

 

 

公園のベンチに3人で座って雑談しながらハンバーグ弁当を食べる。

 

 

 

 

 

「白井さんはこう見えてジャッジメントきっての天才って言われてるんですよ。12歳でレベル4に到達して」

 

 

 

「オホホホそんなことありませんのよー?」

 

 

 

「ほえーそれはすごい」

 

 

 

 

 

「呼吸法なんかもマスターしちゃって、ジャッジメントの訓練所でもマスターできたのは白井さんだけなんです」

 

 

 

「ジャッジメントの訓練で呼吸術習うの?」

 

 

 

「はい。新しい能力開発法として呼吸法が紹介されて以来、殆どの学校では選択授業で留めてたんですけどジャッジメントとアンチスキルだけはほぼ必修。ということになったんです」

 

 

 

 

 

えぇ・・・そんなことになってたんか。

 

 

 

 

 

「でも私は呼吸法も全然出来なくて・・・出来るようになれば運動も能力も格段に上がるって言われてるんですけど・・・」

 

 

 

「大丈夫ですのよ初春、アレはやり続ければいつか絶対習得できる類のものですもの」

 

 

 

「・・・えへへ、私がんばります!」

 

 

 

 

 

 

 

「よければ呼吸術のほうも教えようか?」

 

 

 

「え、師匠はアレも詳しいんですか?」

 

 

 

「もちろん、そもそもオレと担任の先生が広めたものだし」

 

 

 

 

 

黒子と飾利はきょとんとしてしまった。

 

 

 

 

 

・・・・・

 

 

 

 

 

「呼吸法の始祖・・・」「ですの・・・」

 

 

 

「そうそう。で、弟子一号に教えたやつを担任の先生が論文とかで広めたってわけ」

 

 

 

おお、飾利と黒子がキラキラとした目で見ている。

 

 

 

「お昼食べ終わったら教えてあげるね」

 

 

 

「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とりあえず剣の修行は中断して、午後からは呼吸術の練習を見てあげることになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

呼吸術の修行は結構難しい。

 

 

 

話しだけ聞いたとか論文読んだだけとかじゃわからなくて当然だろう。飾利が習得に苦戦するのも当然だ。

 

 

 

つまり、指導した先生もよく理解出来ていなかったのだろう。

 

 

 

 

 

「ええ!間違いだらけなんですか!?」

 

 

 

「うん・・・残念ながら」

 

 

 

そう、飾利の呼吸術はただ息を吸い込んで止めるだけ、これではいくらやっても習得できないだろう・・・

 

 

 

 

 

「そんなぁ・・・」

 

 

 

飾利はシュンとしてしまった。

 

 

 

「まぁまぁ、とりあえず今日できる限りのことは教えるから」

 

 

 

「はい!よろしくお願いします!」

 

 

 

飾利は結構物覚えがいいし、あまり時間はかからないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今は夕方の4時。涙子に教えた経験もあるし、飾利は理論的なのも知ってるし。あまり時間はかからないだろうとは思ってたが、

 

 

 

 

 

「わぁー見て下さい師匠ー!出来ました!私、出来ましたー!!」

 

 

 

 

 

まさか飾利まで一日で習得してしまうなんて・・・世の中どうなってんの?

 

 

 

「ぐぬぬぬぬぬ・・・・」

 

 

 

「黒子?」

 

 

 

「わたくしは一年かかりましたのに・・・」

 

 

 

「大丈夫、オレは四年かかったから」

 

 

 

 

 

 

 

それに呼吸術の奥義はここから、これを24時間続けることにあるんだから。

 

 

 

 

 

 

 

「今日はここまでにしよっか」

 

 

 

「はい!ありがとうございました!」

 

 

 

「うん、おつかれ。しっかり体を休めてね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「煌平さま?よろしければこのあと・・・その・・・」

 

 

 

「あ、みんなでどっか食べに行く?」

 

 

 

「はい!是非!」

 

 

 

「飾利は?」

 

 

 

「私は・・・着替えなくちゃならないので・・・」

 

 

 

「そっかー残念・・・」

 

 

 

確かにドロだらけのジャージじゃね・・・

 

 

 

あと黒子が飾利にグーサインしてた。飾利は苦笑いしてた。

 

 

 

 

 

「にゃ~ん」

 

 

 

「ん?君も着いてくかー?」

 

 

 

「みーみー」

 

 

 

「うふふ、煌平さまは猫がお好きですのねー」

 

 

 

「そうそう、猫とか動物全般が好きでねー。可愛い系とかも好きなんよ」

 

 

 

あ、やべ。隠したかった趣味を漏らしてしまった。黒子は特に気付いてないみたいだけど、気付いてないならいいか・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は第七学区にした。黒子が来年から中学生らしいので下見も兼ねて。

 

 

 

 

 

「どこにしよっかー」

 

 

 

「煌平さまのオススメの場所で!」

 

 

 

オススメかーどうしよっかな。駅前に気に入ってるカフェがあるからそこにしよう。

 

 

 

 

 

駅前の適当なカフェ。ケーキなどの甘いものからサンドイッチなどのお腹に溜まるものまで完備。コーヒーも各種類やジュース系などなど、オススメできる店だ。

 

 

 

 

 

店内は混んでたのでカフェテラスで、猫ちゃんも連れてきちゃったしね。

 

 

 

 

 

オレはサンドイッチとココア、黒子も同じものを注文した。オレは・・・ちょっと足りないかな。黒子は足りそうだけど。

 

 

 

 

 

 

 

その後は適当に雑談した。黒子は常盤台という名門女子中へ進学するなど、能力は空間移動レベル4など。

 

 

 

「テレポートかーいいなー。憧れてる能力なんよー」

 

 

 

って言ったら。

 

 

 

「そ、そんな憧れてるだなんて///////」

 

 

 

ふふ、真っ赤になっちゃって。かーわいい・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あとオレの髪は地毛ですのー?とか、ピアスは父上から貰ったヤツなんよーとか。そんな話しをしたり。

 

 

 

 

 

「ジャッジメントの仕事はどうー?」とか、黒子の働きぶりを聞かせてもらったり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黒子と話してると楽しいな・・・。なんていうか。

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

「そろそろ帰らなくて大丈夫?」

 

 

 

 

 

「あぅ・・もうそんな時間ですの!?」

 

 

 

 

 

時間を忘れて話し込んでしまった。

 

 

 

 

 

「煌平さま!是非明日もお話ししましょう!」

 

 

 

「もちろんいいよ」

 

 

 

ホンキスマイル!

 

 

 

「////あ、ありがとうございましゅのぉ////」

 

 

 

すごい・・・黒子の顔から湯気がでそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黒子を駅まで送っていった。改札前で別れて、

 

 

 

「また明日ね」

 

 

 

「はいですのー」

 

 

 

「にゃーん」

 

 

 

やっぱ可愛いな・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ところでさっきから視線を感じる。カフェで黒子と話してた時からだ。

 

 

 

 

 

視線の元を辿ると・・・物陰に女の子。

 

 

 

 

 

何だろう?なんか用事でもあるんだろうか。

 

 

 

 

 

・・・・・

 

 

 

 

 

話しかけてみようか。

 

 

 

 

 

ずっとこっちを見てた女の子の後ろ側にこっそり回り込んで。

 

 

 

 

 

女の子は急にオレのことを見失ってしまい混乱しているようだ。

 

 

 

「あ、あれ?どこに・・・」

 

 

 

「なんか用かい?」

 

 

 

「わひゃあぁあっ!!」

 

 

 

 

 

いや驚きすぎでしょ・・・

 

 

 

「アレ?なんで・・・いやその、あの・・・」

 

 

 

うん?なんか歯切れが悪いな。

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・思い出した。

 

 

 

「君、ポケセンにいた子でしょ。ピカチュウとかの近くの」

 

 

 

「へ?あ、はい。まぁ・・・」

 

 

 

「君もポケモン好きなん?面白いよねー可愛いし」

 

 

 

「あ、うん、あー、やったことは無いけど可愛いかな・・・」

 

 

 

なんか随分緊張している感じだけど。ただこの子は・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この子は・・・

 

 

 

 

 

 

 

この子は・・・!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

めちゃくちゃ可愛いいぃーっ!!

 

 

 

 

 

 

 

すごい。この世にこんな可愛くて美しい女の子がいたなんて。なんていうか、ひょっとして女神の具現か?

 

 

 

 

 

 

 

「にゃーん」

 

 

 

「あ、ごめんよ。ほら抱っこだぞー」

 

 

 

「にゃん♪」

 

 

 

「わぁ・・・」

 

 

 

 

 

うん?女の子がキラキラしながらこっち見てる。ひょっとして猫好きなんだろうか。

 

 

 

 

 

「君も猫好きなん?触ってみる?」

 

 

 

「いいの!?あーでも私、動物に嫌われちゃうから・・・」

 

 

 

「嫌われちゃう?」

 

 

 

「そうー、電気系能力者は体から電磁波が出てるから、動物に嫌われちゃうの・・・」

 

 

 

「まじか・・・」

 

 

 

確かに猫ちゃんがピクピク震えてる。こんなことあるんだな・・・

 

 

 

なんか適当にズルできないかな・・・

 

 

 

 

 

動物使役術。簡単なのしか出来ないけど、一定時間動物を操る、もしくは命令を与えることができる。

 

 

 

呪文がいらない代わりに簡単なアクションがいるけど。その割りに大したこと出来ないし。

 

 

 

 

 

「ほら怖くない、怖くない」

 

 

 

猫の場合、アクションは頭を撫でること。ついでにぎゅーってしておく。

 

 

 

与える命令は『この変なピクピクは怖くない』。効果は10分くらいかな?猫がもっと掛かってもいいと判断したんなら効果は延長される。

 

 

 

 

 

「はい、そっとね」

 

 

 

「へ?え?まさか、ホントに・・・」

 

 

 

女の子が猫ちゃんを抱き上げる。

 

 

 

「ふわあぁ・・・柔らかい・・・温かい・・・思ってたより重い・・・」

 

 

 

猫ちゃんも問題なさそうだし。

 

 

 

 

 

 

 

女の子は痛く感動したようだ。喜んでくれて何より。

 

 

 

「アンタ、動物系能力なの?」

 

 

 

「あー・・・今のはたたの特技だよ。能力は身体能力を上げる感じ」

 

 

 

「特技、今のが」

 

 

 

「昔から動物に好かれる体質でさーこういうのが得意なんよー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ひょっとして、

 

 

 

 

 

 

 

ひょっとして・・・!

 

 

 

 

 

高感度高かったりする?

 

 

 

 

 

ナンパいっちゃう?

 

 

 

まじで?

 

 

 

いっちゃうか!

 

 

 

「ねぇ、君。名前なんていうの?」

 

 

 

「ふぇ!?わ、わたし?」

 

 

 

「そうそう」

 

 

 

「御坂美琴だけど・・・」

 

 

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