※この作品はR-18です。

催眠生活に必要なものは   作:はつのとうこ

7 / 41
七話

「いや、童貞卒業するまでにやる事があるんじゃないか?」

 

 ふと冷静になった俺はひとまず櫻井のデカパイを揉みながら今後について考えを巡らせる。

 いや、うん、もう櫻井は俺のものにする。奴隷ルート確定。この力があれば、嫌われたりしないだろう。

 でも後で設定を付け足していくとボロが出るかもしれん。俺たちの設定の「基礎」を作るべきだ。

 

「そうだな……まずは、櫻井は俺に絶対に逆らえない」

 

 一つ目の命令はこれ。これは当たり前だ。チンポに従った的な意味でも、催眠的な意味でも。

 

「え、あれっ、真田君……!?」

 

「櫻井、はい眠ってー」

 

 目が覚めた瞬間、櫻井はいきなり自分の乳を揉まれている事に目を白黒させていた。気の毒だがここで騒がれても七面倒臭いだけだ。俺はそのおっぱいを揉んでいるせいで興奮の真っ最中なので、すぐに停止状態に催眠した。

 これから櫻井をどうやって扱っていくか決めてはいないが、少なくともおっぱい揉まれた程度でピーピー騒がれても耳障りだな。

 となると、次はこうか。

 

「櫻井は俺が大好きで、その好意を一切隠せない」

 

 虚ろな目が生気を取り戻す。

 再びパチクリと瞼を開閉した櫻井は、自分の胸元を無遠慮にまさぐる俺の両手を見て、ニマッと口角を上げた。

 

「あんっ、おっぱいむにむにされてっ、あふっ……♡♡ さっ、真田君……♡♡♡♡」

 

「うおっ、怖っ、早く眠れっ……!?」

 

 急に猫撫で声になった櫻井に俺はドン引きしつつ、さっさと眠らせる。

 さっきの声はなんだったんだ。櫻井の口から聞いたこともないような声音の可愛らしい声が。櫻井は勿論かわいくもあるんだが、いつも俺と話しているときはどちらかというと綺麗な感じだったもんで、ギャップが凄かった。

 ……とはいえあんな感じで櫻井みたいな美少女に誘惑されたら、とても逆らえないな。今度やってもらおう。

 そして三つ目の命令。

 

「櫻井は、俺のために奉仕することこそが生きる意味だと思っている」

 

 ようやく俺はおっぱいから手を離すと、命令を入力し終わった彼女を見つめた。

 三つの命令のまとめとしてはこうだ。

 まずは俺を裏切らないこと。これがなにより大事。今後何かしらの手違いで櫻井に嫌われたり会話できなくなった際、俺の不利益になる事をさせないためだ、

 次に俺を愛する事。これは重要度的にはそうでもないが、男の欲望的に抑えきれなかった。

 三つ目。これは俺のやりたい事を何でも手伝ってくれるように、という考えだ。三つ目に関してはこの後のやる事で必要だと判断した。

 

「櫻井、気分はどうだ?」

 

 流石に何度も「命令」しすぎた。電子機器でも無理に電源をオンオフすれば壊れてしまう。それを人間でやってしまうと、一体どうなるのか。

 櫻井は自分のメガネをかけ直す。目の前で手を振ってみてもちゃんと視線はそれを追いかけるし、問題はなさそうだが、さて本当のところはどうかな。

 そうして一分ほど待っただろうか。やがて、櫻井とろんとした目で俺を見つめ始めた。

 

「真田君、私熱でもあるのかな……♡」

 

 櫻井はそう言うと、素早く俺の手を取って、自分の乳房に押し付けた。柔かな乳肉に、俺の指先がめり込む。

 

「ここが熱くて、たまらないのぉ……♡♡」

 

 それは俺の二つ目の催眠のせいだな。

 

「そ、そうか、うん、俺に協力してくれたらそれを治してやろう」

 

「本当? 分かった、真田君を手伝うわ♡ 私の生きる意味だもの♡♡♡」

 

 んで、それは三つ目。うん、作用しているようだな。

 櫻井はそう言うと、任せてと言わんばかりに胸を張った。ばるんと揺れる巨乳に、早く目的を達成しないとと内心焦った。この分だと興奮しすぎて、喋るたびにコイツが停止状態に……ん、あれ。今なんで発動しなかった? 今確実にコイツに話しかけたよな。

 

「おかしい、俺は勃起継続中だぞ……停止状態になるはず……」

 

「どうしたの、真田君?」

 

「……仕方ない、それも調べるか。よし、櫻井、お前はもう俺から逃れられない。という事でお前には俺の能力を知って欲しい」

 

 

 

 ──お前、催眠って信じるか?

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 櫻井と俺は隣り合わせでベッドにうつ伏せになると、頭をつき合わせてノートに書いた俺の考察を見せた。

 もちろん俺のベッドなんて一人用で、俺と櫻井は肩をくっつけてなんとか乗っている状態だった。必然、距離だって物凄く近距離だ。

 櫻井の息遣いが耳元で聞こえる。やばい、さっきまであんな傍若無人な事してたのに、一度性欲的な意味でも落ち着いたせいか、全然心臓のドキドキが止まらなくなっていた。

 いや、こんな童貞全開の緊張してる場合じゃないぞ俺。

 

「櫻井、どう思う……?」

 

 俺はとりあえず昨日の出来事を説明したページを見せた。俺よりも頭の良いコイツなら、何か俺が見つけられなかった法則を思いつくんじゃないか。

 隣を見ると、櫻井はニコニコしながら俺の唇にむしゃぶりついてきた。

 

「はむっ、むちゅっ、ちゅっ、ちゅむっ……♡♡♡」

 

 慌てておでこを押さえて引き剥がすと、タコみたいに俺に吸い付いてきた。コイツ俺に逆らわないんじゃないのか。

 

「ぉ、おいっ……!!」

 

 怒った声を上げると、流石にそれ以上はキスを続けず、なにやら美味しそうな視線で俺の口を眺めるだけになった。

 

「櫻井、頼む。なんでも良いんだ」

 

「……分かったわ」

 

 櫻井は嬉しそうに微笑むと、改めてノートを見た。俺はその間、櫻井の突然のキスに心臓が破裂しそうなほど脈打っていた。

 さっきは勢いで奴隷にするとか言ったけど、櫻井とのこの距離感が全く慣れない。美人は三日で飽きるとか言うが、その前にドキドキで死ぬんじゃないか。

 櫻井は俺に頼られた事がよほど嬉しかったのか、丸メガネをかけ直すと、熱心に俺のノートを読みだした。

 

「……」

 

 クラスの美人委員長が、こうして俺のために。俺の部屋で。俺のベッドで。

 どんな状況だこれ。一昨日までの生活が嘘みたいだ。

 俺は脇の下からはみ出す横乳を眺めながら、ドキドキとただ時間を浪費した。

 

「……うん、大体は」

 

 櫻井はものの数分で読み終わると、頭の中でその考えを咀嚼するように目をつむりながら頷いた。

 

「ひとまず、真田君はこれで何がしたいの?」

 

「その前に一応聞いておくと、お前これ信じてる?」

 

 いきなり催眠だなんだと言われて、俺だったらそう簡単に信じられない。

 櫻井もどうせそうだろうと思ったのだが、彼女は頷くでも首を横に振る訳でもなく、妙な顔で唇を尖らせた。

 

「真田君の言う事だもん、信じるよ。でもやっぱり実際に見ないと心から納得は出来ないかな?」

 

「……なるほど」

 

 櫻井の言葉に納得した俺は、とりあえず能力がどうやって発動するのか知りたいと告げた。

 

「興奮の他にもトリガーがあるかも、って事?」

 

「そうだ、現に今俺はお前の隣にいるせいで勃起しているが、こうやって会話してもお前は停止状態にならない」

 

 櫻井は一瞬目を細めて舌舐めずりをしたが、最後まで聞くとその肉食獣のようなオーラは即座に身を潜めた。しかしこのチャンスを逃す手はないと彼女の手はもぞもぞと動いていた。

 俺の股間に狙いを定めて蠢く櫻井の右手を押さえつけながら、付け足すように、後はいちいち停止状態にするのがめんどくさい、とも伝えた。櫻井は肩をすくめて「もう狙わないよ」と手をひらひらさせると、話の続きをした。

 

「それは多分簡単。何か合言葉を設定して、真田君の言う、停止状態? ってのになるように催眠すればいいだけだよ」

 

「……例えば?」

 

 櫻井は顎に手を当てると、「スリープとか?」と自信なさげに答えた。

 

「どういう事だ?」

 

「例えば、スリープ、櫻井って聞くと、私はこの停止状態になっちゃうって催眠をかけるの」

 

「……んん?……ああ、そうか、たしかに! なるほどな、流石学年トップ」

 

 そうすれば一々興奮して話しかけなくとも停止状態に持っていけるのか。ショートカットを作るとは、考えもしなかった。

 櫻井は苦笑しながら首を振った。

 

「こんなので学年トップ取れるなら、催眠術師が一番頭良くなっちゃうよ……まぁ、いいや。それで、もう一つ、最後にオーダーってつけると命令として読み込まれる、みたいなのを催眠すれば、何個も命令を追加出来るんじゃないかな?」

 

「……なるほど」

 

 コイツに相談して良かったな。いちいちチンポを勃たせて停止状態にするのが面倒だとは考えていたが、こうもあっさり解決するとは。

 確か櫻井の言う通りにすれば、楽に催眠が可能になるな。

 

「でも、出来るかどうかはまた別だね……」

 

「ん、そうなのか? 聞いた限りだと一度停止状態に持ち込めればすぐ済む話だろう?」

 

「真田君が命令してるのは、私詳しくないけど多分パソコンで言うところのソフトウェアとか、アプリケーションとか、そういう誰でも触れる外側の部分だと思う。でもその停止状態そのものに干渉するのは、OS、つまり根本の内側に手をつけるのと感覚的に同じなんだと思うよ」

 

 OSも誰でも触れるだろと思ったが、言いたい事はそうじゃないだろう。

 櫻井の言葉を俺なりに噛み砕くと、一般人がパソコンを操作するのと、パソコン本体の基盤やら何やらの機械をいじるくらいの違いがあるという事だろうか。いまいち要領を得ないが、あの状態が人間にとって異常な状態というのは感覚的に理解しているつもりだった。

 

「……言いたい事は分からなくもないが、やってみなければ分からない事だ。それより問題はさっきから興奮してるのにお前を停止状態に出来ない事だ」

 

「あーそれは……♡」

 

 櫻井はクスッと笑うと、そのまま身体を起き上がらせてベッドの上に座った。

 

「それは多分、命令が思いついてないからじゃないかな? 聞いた限りだと、最初の停止状態の時からおっぱい触りたいと思いながら喋ってたんでしょ?」

 

 櫻井は自分の推理を披露しながら、スルスルと服を脱いでいく。命令を思いついていないと停止状態にならないという説は俺の中ではあんまり信憑性はなかったが、目の前の圧倒的なエロスに何もかもどうでも良くなる。

 彼女は白いカーディガンを脱ぎ、黒のチューブトップを脱ぎ、その他諸々も脱いでいく。くびれたお腹がセクシーで、勃起が収まらない。

 最後に黒いブラジャーとショーツだけになると、櫻井はニコッと笑った。

 

「だから、命令したい事を思い浮かべながら話したら、すぐ停止状態になると思うよ?」

 

「……じゃあそうなる前に尋ねるけど、どうして脱ぎ始めたんだ?」

 

「これからどれだけの命令を入力するのが分からないけど、真田君がそうやって催眠してる間退屈しないように……意識のない時でも、いっぱい触って良いからね♡♡」

 

 

 その後、俺は言われた通りスリープとオーダーの催眠をかけた。櫻井の読み通り、命令が思いついた状態で話しかけると、あっという間に停止状態になった。

 そして、櫻井の上手くいくか分からないという不安は外れ、彼女は見事に「スリープ、櫻井」だけで停止状態に陥るようになった。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。