新しい年が始まる。
日もとっぷりと更けた、イバラシティーにあるとある高級賃貸マンションの一室。
初早森 兎乃(うさもり うさの)は、化粧台で身だしなみをチェックしながら壁に掛った時計を見てぽそりと呟いた。
「そろそろ来るかな」
時刻は夜の八時。夕飯はとうに済ませてある。
ピンクの髪にトレードマークの兎をモチーフにした帽子。
それに合わせた装いは和の国の新年らしい晴れ着である。
印象の強い彼女のピンク色と和装とは、一見ミスマッチさを想定してしまうが、彼女の大人びた雰囲気に合うようにと用意された着物が彼女を淑やかな魅力で包んでいた。
彼女が自分の装いにおかしなところは無いかと見ていた所で、キンコーン、というチャイムが鳴った。
来客だ。
「はーい」
一人暮らしにとっては広すぎる程な間取りの上に玄関の扉もしっかりしたものなので、外になどその返事が聞こえるはずもないが、つい声を出してしまう。
パタパタと着物を乱さぬように歩きながら玄関へと向かうと、彼女がドアを開けるより早くにガチャリ、と鍵が開けられる。
入ってきたのは壮年の男性だ。
彼は入って来るなり被っていた自身の帽子を脱ぐと兎乃に渡す。
「ただいま、兎乃」
「はい。おかえりなさいませ、おじさま」
一人暮らしのはずの女性の部屋に自前の鍵を使い入ってきた男性は、何の不思議もないかのように帰宅の言葉を告げながら着ていたトレンチコートも脱いで兎乃に渡す。
兎乃もまた当然のように彼を迎え入れて、コートを受け取りハンガーに通してから壁に掛ける。
彼こそが兎乃と愛人契約を結んでいる「噂のおじさま」その人である。
多額の金を惜しげも無く彼女につぎ込むチナミ損保の重役だ。
そんな"おじさま"が軽く二回りは下に離れた兎乃の家にさも当り前な事として帰ってきている事。
それ自体が既に二人の関係のただならぬ様を示していた。
だがそこでクスクスと兎乃が含み笑いを見せる。
「ふふっ」
「どうした?」
「いえ。おじさまがここに来る時に『ただいま』と言われるのも、大分慣れてきましたねと思って」
その顔には多少茶目っ気のある笑いが見え隠れしている。
言われたおじさまの方も、それに苦笑して小さく肩をすくめた。
「確かにね。だがもう一々今日来たのが何回目かだなんて考えるのもバカらしいだろう?」
「それもそうですね。ふふ」
着物を着込んだ淑やかさのままに裾を口元に当てて笑う兎乃の姿は、未だ20歳であるとは思えない程にしっとりとした色気を見せていた。
彼はそんな兎乃の若い色気にふらふらと吸い寄せられ、奥へと先導する為に背を向けた兎乃へと背後からがばりと抱きついてしまう。
「きゃっ。お、おじさま?」
「兎乃。その着物は良く似合っているよ」
四十も半ばを過ぎた壮年らしからぬ情熱的なハグだが、それもプライベート空間ゆえの人目の無さだろう。
兎乃は一瞬驚いた後に優しく微笑むと、ピンク色の髪にキスをもらってから振り返り、自分からもおじさまへと抱きつく。
身長154センチの兎乃に対して彼女のおじさまは180以上はある為、頭一つ分近く離れた兎乃の頭部がおじさまの胸元辺りへとぽすりと収まる。
「ありがとうございます。おじさまの見立ての通りですね」
「いやいや、兎乃のセンスの賜物だよ。手配した着付け師もいい仕事をしてくれたみたいだ」
「はい。お陰様で。でも、朝と夕方に2回も着付けをお願いしたのは流石に不思議だったみたいですよ」
「はは。それは仕方ないな。私が見たかったのだからね。初詣は楽しめたかい?」
「ええ。ありがとうございます」
返ってきた言葉に満足そうに頷くと彼は兎乃の肩を掴んで少し距離を作り、改めて彼女の全身を上から下までしっかりと見つめ直す。
「うん。やっぱり良い」
「あ、ありがとうございます。そんな風にまじまじと見られると照れちゃいますね。本当に変じゃ、ないですか? その、髪とか……」
悪い言い方をすれば舐め回すように視線を這わされて、兎乃は少し恥ずかしそうにしながら、自身の髪と帽子とを手櫛で気にしてみせる。
しかしおじさまの方は全くそんな風には思ってはいないようだった。
「いや、とても良く似合ってるよ。その着物は兎乃の可愛らしさを存分に引き立てている。贈った甲斐があるというものだよ」
惜しげも無く彼はそう称賛を贈る。
あまりにてらいの無い彼の言葉に、兎乃は頬を赤らめつつ頷く事しか出来なかった。
「そ、そうですかね。……おじさまは本当にお上手ですね。それが年の功ですか?」
「いやぁ。私はそんな器用な人間ではないさ。本心だよ」
「ふふ、信じておきますね。さ、立ち話も楽しいですけど、今日は大分溜まってらっしゃると聞いてますから……、すぐにアッチに、行きますか?」
そういって彼の言葉をかわすと兎乃は目を細め、リビングとはまた違う一室へと目を向ける。
そこは今のところおじさま以外と使うことの無い特別な部屋。
愛人契約を結んだ二人が『契約』を履行する為の専用の部屋だ。
「あぁ、がっついて悪いが今日は酒よりも肴よりも兎が食べたい気分なんだよ」
「あら、いいですね。それでは新年早々の兎肉を、心を込めてご馳走致しますね」
「素晴らしい。それは楽しみだ」
二人のその言葉を受けて、がちゃり、と防音の効いた密室は開かれたのだった。
~ 〇 ~
二人が入った部屋は中々に広く、全体的に落ち着いた暗めの色調で、隅にはキングサイズのベッドやガラス張りのシャワールーム、革張りのシックなソファーなどが置かれる広々とした部屋だった。
別室に繋がっているだろう扉もあり、この部屋から先だけでも一人住まいには広すぎるであろうことは明白だった。
空調の効いた室内は外の寒さなど知らぬように暖かく、二人の気持ちを冷ます事なく迎えていた。
そんな部屋に入り扉を閉めると兎乃はおじさまの手をするりと離れて、ラグだけが置かれた部屋の中央へと向かう。
そして入口に留めた彼の方を振り返ると、帯紐をしゃらりと緩め、自身の着物の肩に手をかける。
「さて、今ほどのおじさまはとっても紳士な感じで素敵でしたけど、おじさまと二人きりでこの部屋に入った途端にこんなことをしてしまう私を見たら、どうされますか……?」
するり、はらり、と肩から着物が脱げ落ち、兎乃の白い肌が露わになる。
緩んだ紐に合わせて裾もはだけていき、艶めかしい太ももが際どいところまで晒されていく。
ぺたり、と床に女座りで座り込むと顎を上げ、見上げるようにしておじさまへと視線を向ける。
「お・じ・さ・ま♪」
胸元まではだけた着物を下から胸を押し上げるようにして支え持つと、兎乃のたっぷりとした北半球がむにゅりと持ち上げられて強調される。
ブラジャーなど最初からつけていないのは明白だ。
当然足の付け根まで見えそうな程に広がった着物の裾の中側も同様なのだろう。
緊張の欠片も無い程に自然体での誘惑。
一体どれほど肌を重ねあわせれば、未だスーツを着込んだままの男性の前でこれほど色気に溢れた肌の魅せ方をすんなりと行うことが出来るのか。
既に彼女に充分に慣れたはずのこの壮年の男性でさえ、知らず足が前に出る程に引き寄せられてしまっていた。
「っ。これはたまらんな。せっかくの着物を酷く汚してしまいそうだが、構わないね?」
「もちろんです。だってここにある"今"は、すべておじさまの物ですから」
「あぁ、全て私のモノ、だな」
壮年となっても未だ旺盛な獣欲のままに彼が口元に強い雄の笑みを浮かべる。
その口角の上がりを見て、兎乃も嫣然と微笑んで両手を広げる。
「はい。ですからどうぞおじさまのお好きなように、私を召し上がってくださいね」
言葉と共に、ぱさりと抑えていた着物がはだけ落ちて、兎乃の豊満な胸がたゆんと揺れる。
男はもう堪らないとばかりに身をかがめ覆い被さるようにしながら、彼女のおっぱいをぐにゅりと揉みしだく。
「んあっ」
兎乃の口から甘い声が零れ落ちる。
甘いのは声だけではない。
着崩した肌からは甘くフルーティで花のようでもある香りがふわりと漂ってくる。
おじさまは兎乃の体温と混じったその匂いを、大きく鼻で吸って肺に溜める。
「とても良い匂いだ。女性的で、くらくらしてしまいそうだな」
「新しく香水も買ってみたんです。いかがですか?」
「あぁ、とても興奮する。理性のタガが外れていくのが分かる程に君を無茶苦茶にしたくなる。ただの香水ではないねこれは?」
「えぇ。フェロモン香水と呼ばれている特別なものなんです。ベッド専用、らしいですよ♪」
「素晴らしい」
フェロモンで彩られた淫靡なウサギの生肉につられ、彼は我慢が出来ないとばかりに彼女を押し倒してしまう。
「きゃんっ♪」
「悪いが、最初から優しく、などしてあげられそうにもないな」
「大丈夫ですよ。今日はおじさまに乱暴にしていただきたくて、その為に、煽っているんですから♪」
押し倒されたまま上へと手を伸ばし、彼女のおじさまの顔へと手を当て、愛おしそうにその皺の刻まれた頬を撫でる。
二人の関係は確かに愛人契約だけであり、番いとしての愛情までを持ちあうことなどないが、それでも確かに今この瞬間だけは余人の入る隙間すらなく二人の心は繋がっているのであった。
兎乃から示された愛情への返しを獣欲で示すように、彼は兎乃の胸を激しく揉み、唇へとキスを寄せる。
「はむっ、んっ。ちゅあ、はぷ……っ。んんっ」
「君は、最高の女だよ兎乃。ふははっ」
紳士然としていた仮面が削ぎ落されるようにして男は兎乃へとのめり込んでいく。
兎乃の全てを確かめるように大きな手が着物の下へと潜り込み、彼女の肌をなぞりあげていく。
柔肌を傷つけぬようにわざわざ手入れされた男の指先が滑るように兎乃の腰を尻を確かめていく。
「んふっ、あっ。ふぁぅ。ん、おじ、さまぁ……❤ んちゅ」
「下着もつけずに私を待っていてくれたのかね」
「はい。それも朝の着付けの時から、ですよ♪」
「お友達の前でノーブラノーパンだったとは、そそるじゃないか」
指先の動きに身体をくねらせながら、キスの合間に甘く囁いていく。
男の興奮をどんどんと引き寄せるようにして、兎乃の細腕が男の逞しい腕を自分の秘所へと導いていく。
「……だって、今日はおじさまに会える日でしたから、気持ちの準備をしておきたくて❤」
「ここがもう濡れているのは、その成果、ということかな」
「はい❤ おじさまに玄関で襲われてしまってもいいと思っていましたから❤」
ぬちゅり、と男の太い指先に兎乃の愛液がぬめりつく。
熱を帯びた兎乃の身体は彼が弄るまでもなくしとどに濡れ、香水などよりもよほど強い雌のフェロモンを漂わせている。
「あふっ。んんっ。おじさまの、太い指が、んんっ、入って……っ。あっ❤」
「相変わらずきつきつだね、このえっちなうさぎまんこは」
「あんっ❤ はい、おじさまに悦んでもらう為のエッチな穴ですから❤ んんっ」
じょぷっじょぷっと鳴る水音は既に受け入れ態勢が出来ていることを示していた。
兎乃はしがみつくようにして二人だけの部屋に喘ぎ声を漏らしていく。
「あふっ。んっ❤ あっ、おじさま、わた、わたしっ、もうっ❤ んくっ❤」
「そうだな。私ももう我慢の限界だよ」
前戯の間にいつの間にかズボンやパンツを脱いでいた彼は、組み伏せた中でしがみついてくる兎乃の入り口へと自身の猛った強直を押し当てる。
ぐちりっ、と艶めかしい音が鳴るや兎乃の表情にすぐに恍惚としたものが浮かぶ。
「んんっ、それっ、それですおじさま❤ おじさまの太いのを私に……っ❤」
「あぁ、遠慮など無いさ……っ!」
ずぶぅっ!
「んはぁぁっ!❤」
頭一つ分は違う体格差によって、床に押し倒された兎乃の肢体は彼女のおじさまの肉体に押し包まれるようにして犯される。
全身を逃がさぬとばかりに抱きこまれたまま、ピストンが激しく音を立て始めていく。
どちゅっどちゅっ、ずぬぅぅっ!!
「あはぁぁんっ、おじさまっ❤ おじさまぁっ❤ あぐっ、んっ❤ 深いっ、のっ❤ あぁんっ❤」
「奥まで、ぐっぷりと咥えこんで、全くなんてっイヤラシイっ!」
「ふあっ、あふっ!❤ だって、おじさまの、んっ❤ 太くて、熱いのがっ、あくぅっ❤ 挿入って、るからぁっ❤」
兎乃の若く張りのある肉と男の肉とが打ちつけられ、ばちゅっばちゅっと激しく音を立てる。
一日かけて作り上げた兎乃の雌の匂いにダメ押しのフェロモン香水が合わさり、辺りには既にむわりとした交尾の香りが溢れていた。
成人してから一年も経っていない若い雌の肢体が、老成した雄の蹂躙によって開いていく。
突くたびに剛直に貫かれた兎乃は顔をのけ反らせるようにして快楽へと耽っていく。
「あうぅっ、んんっ!❤ おじさまの硬いのが奥に、ぐりぐりっって、はぐぅんんっ❤」
びりびりとさえ感じる刺激が兎乃を刺していく。
膣奥までねじこまれた剛直が子宮口さえもぐりぐりと押しつぶすようにして、何度も叩いているのだ。
ごつっごつっとさえ響く鈍い抽挿音に腰を合わせながらも、兎乃は絶頂へと押し上げられていく。
「んくぅっ!❤ お、おじさまっ❤ はひっ❤ あっあっ❤ 私っ、んんっもうっ❤」
「イクかね? 私も。そろそろ、だっ」
「ふあぁっ❤ はげし、っくっ❤ あっあっあんんっ❤ お、おねがっ、中っ、中にっ、んんあっ❤ くださひっ❤ はぁんっ!❤」
「あぁ! もちろんだともっ!」
乱れた着物のことなどお構いなしに喘ぎ、濡れた雌の声をあげる兎乃へとおじさまの腰の動きが早まっていく。
ずぶっずぶっずぐぅっ!! じゅぶじゅぶっ、どじゅっ、ずぶぅぅぅっっっ!!
「んはぁぁっっっ!❤ おじさまっ、おじさまぁぁっっ❤❤❤」
「くうっっ!!」
どびゅるっっっっ、どぷぅぅっっっっ!!!
「あはぁぁぁっっっんんんんっっっ!!❤❤ っっっくぅぅぅっ~~~~っっっ!!❤❤❤」
兎乃の最奥まで捻じ込まれた肉棒から白濁汁が放出される。
一滴も余すことなく胎内へと押しこもうとして、亀頭の先が子宮口へと押しつけられて子種汁がそこから溢れていく。
「んぁっ❤ あふっ❤ んぁぁっ❤ おじさまの先端が、私の赤ちゃん部屋とキスして、そこからどくどくって、はぁぁぅぅっ❤ んんぁっ❤❤」
中出しで征服される快感に打ち震える兎乃が、おじさまの太マラにいかに自分が嬲られているのかを丁寧に伝えてくる。
激しいピストンと濃厚な中出しによって絶頂へと至った兎乃は、荒い吐息を吐きながら恍惚とした表情を浮かべている。
「はひっ❤ ひはっ❤ はふっ……❤ んはぁ……っ❤ おじさまのは、ほんとに、太くて長くて硬くて、反則、ですよ。んっ❤ はふぁ❤」
「自慢のモノだからな。何度でも私の形に合わせたチンポケースにしてあげようじゃないか」
「んふぁ❤ 紳士なお顔なのに口からは下品な台詞が出ちゃうんですね。私のえっちなおじさまは」
「はは。歪んだ本性、というやつだよ」
「ふふ。悪い人、ですね。んっ❤」
組み敷かれ抑えられるようにしたまま、未だガチガチに勃起した肉棒で犯されつつも兎乃の表情は嬉しげであった。
そして、まだ始まったばかりの雄と雌のまぐわいがこの程度で終わるはずもない。
男として更に兎乃を貪ろうと腰を動かし始める。
「あぁんっ❤」
だが、ふと視界に入ったものを思い出して、兎乃は自分を嬲る男へと質問を綴る。
「あっ、そ、そういえば、おじさまっ、んっ❤」
「ん、どうした?」
「ひとつ、あっあっ❤ お聞き、したいこと、がっ❤ んっ❤」
「今してることより大事なことかね?」
何か話しをしようとしている兎乃をピストンで遮るのが面白いのか、彼はずぶっずぶっとリズミカルに彼女を突きながら努めて平静そうに兎乃へと尋ねる。
「あっ❤ んひぅっ❤ お、おじさまっ、ま、待ってっ❤ あっ、それずるっ、いっ❤ ですからっ❤」
「ふむ。この程度で止まるようなら大した要件でもないらしい。続けさせてもらおうかな」
「やっ❤ あっ、そ、そうじゃっなくてっ❤ あんっあんっあんっ❤ わたっ、この間の、こう……っ」
ずぶぅぅぅっっっ!!
「ぃぃぅぅぅっっっ!?❤ んはあぁっ!❤❤」
既に一度イったばかりで敏感になってしまった兎まんこの弱いところが、兎乃の言葉をわざとふさぐようにして突かれてしまう。
びくびくっと軽い痙攣が兎乃に走るのを、男は愉しそうに見下ろしながら腰を振り続けている。
ぱんっ!ぱんっ!ぱじゅっ!どちゅんっ!
「んんぅぅぅっっ❤❤ お、おじさま、あんっ❤ い、いじわるっ❤ 私、ただ、聞きたい、だけ、ッでっ❤ はぅぅっ❤」
「分かった分かった。もう一回シテからな」
「あぐっ、んんっ、あんっ❤ わ、分かりましたっ、はうっ❤ こ、これシたら、ちゃんと聞いてください、ねっ❤ あっ❤」
「あぁ、もちろんっ、だともっ」
確かに好きにしていいとは言ったが、あえてイジワルをしてくるような彼を困ったように眉根をしかめてにらみながら、再び彼女は押し上げられていく。
「んっ❤んっ❤あっ❤ あぁんっ❤ おじさまっ❤ あっ❤ そこっきもちっ❤ んんっ❤もっと、あぁんっ❤」
先ほどのような甘い声が兎乃から上がり始めていく。
だが、彼女のおじさまはもう少しばかり意地が悪いようだった。
「あぁ、そういえばさっきなにか言おうとしていたんだったね。なんだったかな」
「ふあっ❤ あっ❤ えっ、そ、それは、これが終わってっんっ❤ からってっ❤」
「いやぁ、最近物忘れが激しくてね、このままだとこれが終わる頃には聞いてた事も忘れてそのまま3回戦に行ってしまいそうだなぁ」
「んんんぁっ❤ いじわるっ❤ おじさまは、あっ、ほんといじわるでっ❤ あぁんっ❤」
淫靡な快楽に耽ろうとする兎乃をいやらしく現実に引き戻そうとしながらも、腰の動きは早くなるばかりで彼女を責めたてていく。
「ほら、なんだったかな」
「あっ❤ あんっあっ❤ で、ですか、らっ❤ こない、だのっ❤ んんぅっ❤ こう、じっ❤ 工事がっ❤」
「ふむ。工事?」
なんとか絞り出した兎乃の言葉を聞いて彼がオウム返しに言葉を返す。
「なんだったかなそれは」
「んんん~~~っっ❤❤ お、おじさま、絶対、あっ、分かってっ❤」
どちゅんっ!
「んぐぅっっ❤ ず、ずるひっ、ですっ❤ あっ❤ そこっ、んんっ弱い、ってぇ❤ あぐぅっ❤」
ごりごりと硬い肉先で奥を突かれ、兎乃が舌を出して喘ぎながら涙目に抗議をする。
だが、その訴えが認められることはなさそうだ。
ごちゅっごちゅっごちゅんっ!
「はぅぅっ❤ んぁっ❤ も、もう、りゃめっ、れすからぁっ❤ んひぁっ❤」
「ようやく余裕が剥がれてきたみたいだね。愉しくなってきたな」
「あぁんっ❤ あっ、まっ、こっからラストスパートっ、はっ❤ ほんとっ、んっ❤んっ❤んっ❤んっ❤んぅぅっっ❤」
もうなにを話す事だったかも飛ばされてしまい、兎乃は悲鳴にも近い嬌声を上げるしか出来なくなってしまう。
そして、深いストロークで膣が捲り上がりそうな程の激しいピストンによって、何度も小さなアクメを引き起こされていく。
「ひっ❤ あっ❤ あぐぅっ❤ おじさまっ❤ んおっ❤ はげひっ❤ んふぅぅっ❤ らめっ、も、もうっ、ふぐぅぅぅっっ❤❤」
そして、2発目の中出しが兎乃の中に決められる。
どびゅるっ、ぶびゅるるるるっっっ
「んくぅぅぅ~~~~~~っっっ!!!❤❤❤」
がくっがくんっと先程までの妖艶とした余裕などもかなぐり捨てるようにして兎乃が顔をのけ反らせてアクメってしまう。
びゅぐっ、びゅぶるっ、っと流れ出るような激しい激しい射精音が兎乃の下腹部から鳴り響き、その溢れんばかりの孕ませ汁が子宮にまで流れ込んでいるであろうことは間違いなさそうなほどであった。
「あふっ❤ はひっ❤ ひんっ❤ひっ❤あっ、はひぃ…………っ❤❤」
快感信号に満たされた兎乃が汗も涙も構うことなく零しながら、ぜーぜーと喘ぎ、息をなんとか整えようと荒れた呼吸を繰り返す。
その間に、兎乃をたっぷりと堪能した肉棒がぞるり、と膣穴から引き抜かれる。
「んんんぅぅぅっっ~~~❤❤」
それまで膣内を締めていた極太を一気に引き抜かれる喪失感から、思わず声が漏れてしまう。
肉穴を埋めていたモノが無くなり、すぐには締まりきらぬ膣口からは、ごぷりごぷりと白濁とした交尾の証が零れて溢れてくる。
「はふっ❤はっ❤んふぁっ……❤ はぁっ、はふ……っ❤ んっ(ごくっ」
乱れすぎて口内に溜ってしまった唾を飲み、汗で顔に張り付いた髪を手で拭って払い、くてりとラグの上に倒れ込む。
綺麗に掃除の済んだ部屋や、きちんと着つけられていたはずの着物の惨状を構う暇などはない。
まずは無理矢理に奪い取られた愛人としての余裕ある態度をなんとか取り戻すことが大事だった。
小娘のように嬲られイカされるばかりではいかないと、兎乃は大きく息を吐きながらも徐々に自分を取り戻そうとしていく。
「ふぅっ、はふっ。んっ。おじさまは、私をこうやってイジめるのが、本当にお好き、ですね……。はふぅ」
「君のその大人びた余裕を剥ぎ取るのが楽しくて仕方がないんだ。いつもどうやっていじめようかと頭を悩ませているんだよ」
「それは、本当にいい趣味、ですね……。んっ」
それでも毎度のように快楽の向こうに送られれば徐々にとはいえ慣れてくるものだ。
かろうじて身を起こせるほどになると、先送りにされてしまった質問を思い出して口にする。
「ところで……、先程の質問の件、ですけれども」
「あぁ、この部屋に工事を入れた件だったか」
「はい」
兎乃はそう答えると億劫そうに半身を起こし、乱れきった着物を引き寄せるとラグの上にぺたりと座りながら上を見上げる。
そこにはちょうど兎乃の真上に位置する天井部に鉤型のフックがつけられていたのだった。
「あのフックは、どんな風に使う為の、物なんですか?」
「あぁ、なに。ちょっとした私の趣味だよ」
「趣味、ですか?」
兎乃は小首を傾げるが、先程までの彼の性癖を考えれば大よその答えぐらいは分かる。
道具をどう使うにせよ、彼はまだ兎乃で愉しむつもりであろう、ということだ。
おじさまの表情から自分への尽きぬ情欲を感じ取ると兎乃は淫靡にほほ笑む。
先ほどは剥された余裕に兎乃が小さな不満をこぼしたようにも見せたが、二人にとってはそれすらも愉悦の内である。
愛人契約という範疇の中でお互いが最大に愉しむ為に、求める事求められる事に否やなどあるはずもなかった。
「あぁ、私はイジワルな、大人だからね」
ピッという電子音が彼の手元から鳴ると、ウィンチが回る音がしてフックが下へと降りてくる。
そして彼は兎乃へと屈みこむと壮年とは思えぬほどのしっかりした膂力で兎野の身を引き上げ、立たせると彼女の腕をバンザイさせるかのように上へとあげた。
「ん、そうだな。本当は手錠を用意してあったんだが、折角だし帯紐でも使うか」
「私の両手を縛って吊し上げるおつもりなんですか?」
「あぁ。拘束されて逃げられない君を嬲るというのも、楽しそうだろう?」
それは本当に悪く楽しそうな笑みだった。
今の今まで床へと押し倒して存分と言えるほどのセックスをしていたのだ。
これから拘束が必要なはずもない。
だが、彼の多少歪んだ性癖があえて兎乃に対してこうすることを望んでいるのだ。
「ふふ。とても変態ちっくですね」
「だろう? こんな欲求を素直に満たしてしまっては犯罪だからね。合意の上でレイプさせてもらうのが一番、というわけさ」
「あら、それなら私は少しは嫌がった方がいいですか? もうすでにおじさまに二回も中出しで犯された後ですけども」
てきぱきと彼女の手首を結ぶように着物の帯紐を巻き付け、天井から降りてきたフックへとそれをかける男に兎乃は微笑んで話しかける。
二人ともが愉快そうに話し合ってはいるが、兎乃の身体は乱れきった着物の大半がはだけており乳房も秘所も隠せずに晒け出されており、肌は激しいセックスの余韻で赤く汗ばみ、下腹部からは吐き出されたばかりの白濁とした液体が太ももへと垂れこぼされているままだ。
そして結んだ両手首の隙間にフックを通して兎乃を吊るすと、彼女の両足がきちんと地面についていることを確認しながら男がフックを巻き上げていく。
「あぁ、いや。君の演技は上手すぎて本当だと勘違いしそうになるからやめておこう。前にやってもらった時は危険すぎるモノに目覚めそうだったからな。ん、よしこれぐらいでどうだろう。痛くはないかな?」
「あら、本物のレイプ魔に目覚めてしまいそうだったんですか? それは危なかったですね。はい。ちょうどいいですよ。んっ、うん。この位置からだと一人では抜けられないですね」
拘束する者と拘束される者とがまるで日常の会話でもしているかのように談笑し、自然な流れで兎乃の自由が奪われていくのは傍から見る者がいれば中々に不可思議な光景であろうことは間違いなかった。
がちゃっがちゃっと兎乃が身を捩るが深い返しで外れ防止までついたフックからは彼女の手が逃れられそうな様子はない。
かろうじて地に足はついているのでジャンプする事も出来るが、返しまでついたフックを外す為には中々に曲芸めいた身体技能が必要そうだった。
もちろんこれはそういうプレイなのだから本気で逃げようとする必要などない。
ただ形として逃げられないことが大事なのであった。
「これで私はおじさまに何をされても抵抗出来ない、ですね」
「うむ。ここは防音の効いた密室だ。泣こうが叫ぼうが助けは来ない、というわけだな」
示し合わせたように息の合った会話をすると、二人は視線を合わせて笑い合う。
そしてそれまでのエロスの雰囲気が消えてしまわぬ内に、彼は兎乃へと手を這わせる。
2発分のセックスでもその手のいやらしさは存分なものがあったが、今度のものはよりねっとりとしたものだ。
頭の先から首筋を通り、脇を通りながらおっぱいを揉み、細くくびれた腹部を撫でると腰を触り、肉付きのよいお尻を揉みしだいてからすらりとした足の内側をゆっくりと撫でおろしていく。
「んんっ、ふっくっ、んんっ」
既に十分以上に感じ切っている兎乃の身体は、激しい性行為には及ばないながらも全身から送られる刺激に身をくねらせて悶えてしまう。
しかし、兎乃はその執拗な全身愛撫から逃れることが出来ずにただもどかしさだけを募らせるように身体の火照りだけが増していく。
「はふっ、んんっ、おじさま。んっ、だめぇ……っ」
「切なげに悶える兎乃の表情もたまらないねぇ。コリコリと乳首が勃って膨らんでいるね」
「んはぁっ❤」
背後から乳房を鷲掴み、指先でカリカリと乳首を弾くとひと際強く兎乃の身体が跳ねる。
今や些細な刺激も快感へと直結するように繋がってしまっていた。
そのまま乳首だけをたっぷりと執拗にいじられ続けていく。
「はぁっ、はぁっ、はふっ。んんっ❤ はぁっ、あふぁ……っ。ひんっ!んんっ!」
十分もすれば兎乃の乳首は刺激から痛々しいほどの真っ赤に充血して膨らみ、こすられるごとに快楽を溜めていってしまっていた。
胸ばかりを弄られて放置プレイをされている股ぐらからは、先ほど注がれた白濁液の名残以外にも透明な愛液がとろとろと溢れ出し、兎乃の腰は物欲しそうにくねっては待ちきれぬ貫通に焦がれていた。
「んんっ、おじさまぁ。こんなのばっかりじゃ、私、もぅっ……。んくぅぅっ!❤」
「どうかな。まだ案外余裕がありそうだ。ローターでもつけてもっと焦らしてみようか」
「んんぅっ、そんなっ。私こんなおっぱいだけじゃ……っ、お願い、おじさまのを……。はぁうっ❤」
兎乃の懇願の言葉が終わる前に乳首に押し付けられたローターの振動が更なるもどかしさを彼女に与えていく。
そして更にしばらく置かれればすっかりと兎乃は出来上がってしまっていた。
「はぁーっ❤ はぁーっ❤ はぁーっ……っ❤ お、おじさま、私、ほんとに……っ❤ はぁぅぅっ❤」
決してイクことまでは出来ない程に調節された快感が、着崩れた着物のみをまとう兎乃の理性をぼろぼろに崩していく。
そこまでの間も男の愛撫は全身止むことなく、耳から首筋や脇、ヘソなど、股以外のあらゆる場所を舐め、なぞって愛し続けていった。
「お願ひ……❤ お願いしますから、私に……、もう❤ おじさまのを……っ❤」
「そんなに私のが欲しいのかい?」
「はひっ❤ だってもぅ、こんなに焦らされて我慢、なんて、できないです……っ❤」
「よしよし。じゃぁ、私をその気にさせるぐらいエッチなおねだりをしてみなさい」
「はひぃ❤」
たっぷりともてあそばれた後で、ようやくおねだりすることを許してもらえる。
その気になどなっていないはずがないのだ。
彼も今すぐ兎乃をぶち犯したい衝動を我慢しながら、兎乃を責め続けているはずだ。
それを知っているからこそ、彼女の口からはすらすらと淫靡な言葉があふれてくる。
「はぁんっ❤ 私は捕らえられたエッチなウサギです……❤ 焦らされ続けたとろとろウサギおまんこが、おじさまの極太おちんちんが欲しくて欲しくて疼いてます❤ こんないけないピンクウサギにはエッチなお仕置き棒をいちばぁん奥深くまでねじ込んで、おじさまの専用オナホールになっちゃうほど、ズボズボズコズコ気のすむまで犯してください❤❤」
「素晴らしいね。それでこそ君だよ」
「はい❤ おじさま❤」
兎乃渾身のおねだりは見事におじさまの合格点を得られたようだ。
彼が背後から兎乃の腰を掴み、尻肉に挟むようにして肉棒を押し当てゆっくりとそれをスライドさせる。
「んふぅっ❤ おじさま、早く、それを私に……っ❤」
「よぉしよし。これだな?」
「はい。私のウサギおまんこに……❤って、えっ、あれ……?」
尻に当てられた肉棒の期待に目をハートマークに変えた所で兎乃が気づく。
その肉棒の大きさ、太さがそれまでの比ならぬほどに膨れていることに。
「あ、あれ、おじさま。おちんちんの、サイズ、が……っ」
「おや、気づいてしまったのかい。ちょっと本気を出してね。三回りほど太く長くしたのさ。これなら君のドスケベ兎穴を私の肉棒の形に成形してしまえるからねぇ」
「ひゃいっ。ま、待ってくださっ、わた、私今、本当に感じちゃってて、今そんなとんでもないの、ぶちこまれ、たら……っ(ごくりっ)」
「どうなるだろうねぇ。楽しみだ」
「ひぃっ、ひいっぅっ……❤」
顔は見たこともないような巨根に怯えながらも、快楽を求める本能がソレを想像し身体をその極マラへとすり寄らせてしまう。
「さぁ、行くぞ」
「ひぁぁぁぁ、だめっ、ダメです。おじさま、私、そんなの、そんなのほんとに……っ❤」
どずぅぅぅうっぅっっっううぅうっっっ!!!
「ふぐぅぅううっっぅうっっっ!!!???❤❤❤」
後ろから逃げられないようにしっかりと腰を掴まれたままで、兎乃のキツマンに男のデカ過ぎる肉棒が押し広げんばかりにねじ込まれてしまう。
その太棍棒での蹂躙はそれまでの焦らしによって限界まで来ていた兎乃をあっという間にアクメらせてしまう。
びくりっびくりっと、ただ挿入されただけだというのに両手を上にあげて縛られたままの兎乃は目を白黒させて、その艶やかな肢体を波立たせるように痙攣させてしまう。
「あ……っ❤ はひぃっ……❤❤ くひぁ……❤❤」
パクパクと口を開けて、自分の胎内まで満たす巨根の衝撃になんとか耐えようと喘いでいる。
だが、それはずるずるずるぅっと大半が抜き出された事で正気に戻される。
「ふはぁぁぁっぅぅぅっっ❤ はひぃっ……❤ ふぁぅっ、ま、待ってくらさいっ❤ それ、もしかしてまたっ❤」
「当然だろう?」
ずぬぅうぅぅっっっ!!!
「ひぐぅぅうぅぅつっっっ!!!!❤❤❤」
ずぶぅぅぅっっ!!
「んはあぁぁぅんっ!❤❤」
どちゅぅっ!!
「くあぁぁあぅぅんんっ!❤❤」
ばちゅっ!ばちゅんっ!
「はひんっっ!!❤❤ はぐっ❤ ひあんんんっっっ!!❤❤」
一突き毎に兎乃がはしたないまでの悲鳴をあげる。
大きすぎるデカブツによって内臓まで圧迫されそうな程の挿入感は苦しそうでさえあって、兎乃の瞳からは自然とぽろぽろと涙が零れ落ちてしまう。
だがその本心では身体すべてが満たされそうな程の圧倒的な犯されているという感覚で恍惚としきっていた。
口でどれほど言おうとも本能に忠実な身体が、デカすぎて長すぎて硬すぎる肉棒でのレイプに悦んでしまう。
「あはぁぁぁんっ!!❤ くひぃぃっ❤ こんりゃの❤ あひぅっ❤ おかひくなっちゃひますぅぅっ❤❤」
常日頃の大人びて余裕のある女子大生の姿などどこにもない。
少年や大人の男性と話しても底を見せぬもう一枚を持って微笑む兎乃などここにはいない。
ここにいるのは両手を宙づりに拘束され、二十以上も年の離れた壮年男性にわずかの抵抗も許されずにレイプされ、ただ大きすぎる巨根に心までもが犯されている一人の少女しかいないのだ。
広いはずの室内全体に響き渡るほどの絶叫にも等しい喘ぎ声が延々と啼かされ続ける。
やめてと許しを請うても、止めても懇願しても収まらずにただその膣穴を蹂躙され続けるだけのおじさま専用のオナホール。
彼女が言った通りに、背後からただ使用されるかのように乱暴にファックされ続ける。
「くひぃいぃっんんっ❤❤ もうっ❤ ゆるひっ❤ ゆるひれっ❤ はひっぁっ❤ らめれすこんにゃのっ❤ ひぐっひぐぅっ❤ くひぃいんっっ❤」
何度もイカされているが、それがオナホールの使用を止める理由にはならない。
きっつきつのギチマンを犯し続けながらもただ兎乃のみをイかせ続ける肉棒からのレイプに終わりはなさそうにすら見える。
そうして、兎乃の言葉すらもはやおかしくなるほどの長い時間をかけて、彼女のうさぎまんこはおじさま仕様の肉穴へと作り変えられていく。
彼の肉棒が最もフィットする形へとなってしまうのだ。
「へひぁっ❤ おひいっ❤ おっ❤ んおぉっ❤ おほおっっ❤ りゃひぃっ❤おじひゃまぁ❤ひあんっあんっ❤ あんんぅっ❤❤」
そしてようやく兎乃を堪能しつくすほどに犯した肉棒から精液が溢れて彼女を満たしていく。
どぷびゅるるるっ、びゅぐるるるぅっっ!!
「んふぁあぁぁっっっっ❤❤❤ はひんっ❤ ひぃぅぅっっ❤ あへっ❤ へひゃぁ……❤ ひにゃぁ……っ❤」
そのままぐったりと首を落として意識を失ってしまう。
ここまでにどれほどの時間が掛けられただろうか。
徹底的、と言えるほどに兎乃は犯され尽くしてぐったりと倒れてしまう。
「ふぅぅ……。いかんなやり過ぎてしまった。……本当によくこの子は私なぞに付き合ってくれるものだ」
気絶した兎乃をフックから外しながら彼がねぎらいの言葉をかけ、身体を休めさせる。
彼のその時の表情はそれまでの愉悦に満ちたものとは違い、どこか苦しそうであった。
「こんなうら若い乙女を、私のような年かさの人間の愛人にしてしまうなど、業の深いことだとは分かっているのだがな。彼女の為を思えば愛人などという不名誉なことをさせるべきではないと、そうは分かっていても離れられぬ己の未熟さよ」
「………………………………」
意識の無い兎乃を抱き上げるとまるで懺悔のように呟く。
彼女は何も答えることは出来ない。
だが、それでもかまわないとばかりに彼は兎乃をベッドへと連れて行くと、ゆったりとベッドへと寝かせ、自らもその横に寝転がる。
そして嗚咽のような後悔の言葉が彼の口からは滔々と流れ続ける。
聞くに堪えない言葉の数々は彼の社会的地位にそぐわぬ惰弱なもので誰に聞かせられるものでもなかった。
生きることにさえ疲れた中年が出会ったのは兎乃という救いの光。
その光に不自由を与えている己を恥じながらも応じてくれる彼女への感謝の言葉。
「………………………………」
意識無きその身で懺悔を受ける兎乃にすり寄る様にして、壮年の彼もまた意識を闇へと送っていったのであった。
~ 〇 ~
翌朝。
陽がまだ昇るよりも前の時間。
兎乃はパチリと目を覚まして身を起こす。
冬であっても温度も湿度も完璧にコントロールされた部屋だ。裸で重なり合うように寝ていたとしても身体に不調は無い。
僅かにボンヤリとしていた頭を直ぐに覚醒させて視線を落とせば、そこには仰向けに寝ていた自分の腰辺りに、縋りつくようにして眠る彼女のおじさまの姿があった。
「あら」
それを見て兎乃が小さく微笑む。
四十も半ばを過ぎた壮年がまるで赤子であるかの様に娘ほどに歳の離れた兎乃に抱きついているのだ。
彼女はそんなおじさまの短髪に手を通してくしゃりとその頭を撫でる。
「ふふ。仕方ない人ですね、ほんとに」
優しげにふわりとした笑みをこぼす。
彼を起こさないようにそっと頭をどけ下から抜けると、広いベッドから降りて自分の惨状を確かめる。
「これは……、ちょっとお風呂入らないといけないかな」
溢れんばかりの性欲を浴びせられたのだろう。身体のあちこちに白く乾いてカピカピになった白濁液だったもの達がこびりついている。
身体から発せられる栗の花に似た臭いも、花の女子大生が朝から漂わせていいものではとてもない。
困った様な顔で苦笑すると、ガラス張りのシャワー室へと向かう。
本来の部屋部分にもちゃんとした浴室があるのだが、そこは契約された愛人の務めである。
ふと目を覚ました時に、相手がシャワーを浴びている様を見つけた時の男の興奮はどれほどだろうか。
例え相手が張り切り過ぎたが為に彼女のシャワー中に起きる可能性が低くても、相手を喜ばすことの出来るチャンスがあるならば逃さない。
それは兎乃なりの小さな気配りであった。
もちろん彼女が汚れをさっぱりと落としてシャワーから出てきても、おじさまはまだ寝たままだった。
しかし兎乃はそれを見ても特に気にする様子も無く、再び彼の頭をくしゃくしゃと撫でる。
「ふふ……」
「んむ……。ぐぅ……」
「…………ここでなら、ぐっすり眠れるんですね」
ぽそりと物悲しげに呟くと、名残惜しそうにその髪から手を離して続きの部屋へと向かう。
そちらにはキッチンが据え付けられており、兎乃が彼をもてなすために必要な物が全て用意されていた。
「……さて。あんまり重いのよりはちゃんと朝食らしくかな」
ピンク色のエプロンを付けるとキッチンに立つ。
トントントントントン……というリズミカルな音がモダンなキッチンから鳴ってくるのであった。
そして、数時間後。
「ふがっ。む、ふぁぁ……。ん、もう、朝か……」
「おはようございますおじさま。日も高くなってきましたよ。お寝坊さんですね」
「……もうそんな時間か。カーテンを開けてくれ」
「はい」
兎乃がピッとリモコンを押すと自動でカーテンが引かれていき、陽射しが室内に射し込んでくる。
おじさまはその光を眩しそうに見つめながら視線を兎乃へと流す。
兎乃はいつものニットワンピにタイツを履き、ピンク色のエプロンをつけていた。
もちろんトレードマークの頭の兎耳帽子も忘れてはいない。
「うむ。良い朝だ」
彼は何かを確かめるように深く頷く。
ニットワンピを押し上げる兎乃の乳房。タイツ越しに見える兎乃の太もも。色気とあどけなさを併せ持ってこちらへと微笑む優しげな顔。
彼は改めて深く深く頷いた。
「うむ」
彼は紳士であるので余計なことは口にしなかった。
「なんだか分かりませんけど、そろそろ起きられますか? それと、あの、良ければ朝食を作ったので、めし上がっていかれませんか?」
「む、作ってくれたのか」
「はい。簡単なものなのでお口に合うかは自信がないですけどね」
「いやいや、兎乃の手料理だろう。それは楽しみだ。是非食べさせてくれ」
「はい。では、すぐ用意しますので、着替えてらしてください」
「分かった」
パタパタと兎乃がキッチンへと入っていく。
彼はそのお尻についているピンクの丸尻尾を見つめながら三度頷く。
「やはりいい」
改めて良さを噛みしめてから彼は、兎乃を待たせぬようにと急いできちんとした年齢相応の格好へと着替えを進めるのであった。
数分後。
「では、どうぞ」
「おぉ! 素晴らしいな!」
テーブルに広げられたのは、焼き魚、納豆、お豆腐、味噌汁、煮物、白ごはんに漬け物。
イバラシティの朝に相応しい和の朝食であった。
おじさまは満面の喜色を浮かべながら箸を取る。
「こんな朝食は久しぶりだな」
「ホテルみたいに豪勢な食事とはいかないですけどね」
「なんの。高いだけの食事には飽きていたからな。ありがたいよ」
それは家庭的な暖かい食事の光景。
パン屋で働きピンク色を身に纏う兎乃とは少し違うイメージのある、和食。
華やかな彼女の表の顔からは中々見られないそれもまた彼女の一面である。
思わずほっこりと心まで温まる気分を味わい、男は四度目の深い頷きをしながら煮物を口に運ぶ。
「……! 美味いな……!」
「いいレンコンが手に入ったので、おじさまに是非食べていただきたかったんですよ」
「味が浸みているのにシャキシャキとして、いい舌触りだ」
「ウラドの辺りは産地ですし、まだ掘りたてのが譲ってもらえましたので」
「実に素晴らしい」
おじさまはその素朴ながらも心づくしの利いた兎乃の朝食に舌鼓を打つ。
兎乃の最近の友人たちとの様々な話しを面白く聞かせてもらい、彼は笑いながら箸を動かしていく。
二人だけの楽しい朝食は彼に時間を忘れさせるほどだった。
ほどなくして食事も終わり、二人の逢瀬の時間にも終わりがやってくる。
支度を終えたおじさまは玄関へと立ち、革靴を履きながら兎乃へと話しかける。
「うむ。実に楽しい時間だった。やはり君は良い女だよ」
「ありがとうございます。おじさまに楽しんでいただけたならなによりです」
靴を履いた彼へとトレンチコートを着せながら、兎乃が謝意に対して丁寧に言葉を返す。
男が帽子を被り、この部屋を彼が出て行けば二人の距離はまた遠くへと離れてしまう。
兎乃にとっても自分の全てを認めてくれる年配の頼れるおじさまと分かれるのは惜しい。
だが、それを惜しむとも寂しがるほどに子供でもない。
兎乃は艶然とも言える程の大人びた笑みを見せる。
「それではおじさま。また。ご連絡をお待ちしていますね」
「あぁ。時間が出来そうな時に声をかけさせてもらうよ。そういえば足りない物はないか? 不自由などはしていないか?」
「えぇ、ありがとうございます。仕送りは十分頂いているので大丈夫ですよ」
「パン屋のバイトに喫茶店でまで働いているのを知ってる身としては、パトロンもどきとして不甲斐なさを感じるばかりだがね」
兎乃の余裕の言葉に男は苦笑しながらそう返す。
とはいえこれはジョークだ。
彼に、恋愛も含めた兎乃のあらゆる自由意思を妨げるつもりは欠片もない。
「私は人寂しい兎ですから。あそこが気に入っているんです」
「そうだったな。気を悪くさせたならすまないね」
「いえ。全然大丈夫ですよ」
謝る彼に対して兎乃は全く気にしていないとばかりに手を振るが、今の会話は彼にとって計画通りだったらしい。
多少大仰な身振りでポンと手を打ってみせる。
「いやそれでは申し訳が立たない。おおそうだ。それでは今度、君に温泉旅行でもプレゼントしようじゃないか」
「え、ええ?」
「うむ、実はな。オオキタ区に『超絶美人の湯』があるだろう?」
「えぇ。とてもいい場所らしいですね」
「あそこの高級旅館と長期の保険契約を結んだのだが、返礼として宿泊させてもらおうと思っていてね。一人で行ってもつまらぬし兎乃を招待したいのだが、どうだろうか」
すらすらと出てくる言葉を聞けば最初からそのつもりだったのだろう。
まあ、要は不倫旅行への誘いである。
謎のもったいつけた言い回しがあったとはいえ、兎乃に断る理由があるはずもない。
「それは、おじさまをお一人で行かせるなんて、させられませんよね。でも、奥様と娘さんはよろしいんですか?」
「クリスマスで義理は果たしているさ。旅行ぐらい私の好きに行ってもよかろう」
「では、心置きなくご一緒させていただきますね」
「うむ。日時はまた追って連絡する」
「はい。お待ちしていますね」
それを締めの言葉にして二人は軽く口づけをかわす。
「ではまたな」
「はいおじさま。いってらっしゃいませ」
「あぁ、ありがとう」
そうしてガチャリと兎乃を愛人に持つおじさまは彼女の元を去っていく。
彼が扉を締め、姿が見えなくなるその時まで、兎乃は静かにほほ笑んで手を振っていた。
分厚い扉がその役目を果たした所で、ようやく彼女は動きを止め、静かになった家の中で一人立ちつくし小さく呟く。
「早く会える次の日を楽しみにしていますね。私の、おじさま」
イバラシティに多くの友人知人を持つはずの兎乃は、一人のパトロンとの一時の別れさえ惜しみ、ポツリと寂しそうに呟くのであった。
(続く)