イバラシティーにて、身体と金とをそれぞれ対価とした愛人契約を結ぶ兎乃と彼女のおじさま。
彼らは年明けに兎乃のマンションでの晴れ着エッチを存分に楽しんだ後、別れ際にオオキタ区にある超絶美人の湯への不倫温泉旅行の約束を交わす。
そしてほどなく時間の経った平日の今日、パン屋の女子大生看板娘の兎乃とチナミ損保の重役であるおじさまとは落ち合い、エッチな二人旅へと旅立つのであった。
(電車の乗車率と距離的にオオキタ区内と温泉の配置がなんかおかしいかもしれませんが、創作イバラファンタジーということでご笑覧ください)
兎にエロスを感じるのは、兎の本性ゆえなのか、それとも兎を見た人間の性(さが)ゆえなのか。
ひとけの少ない駅のホーム、誰も使うことのない待合室にピンク色の髪の女性が一人座っている。
いつものうさ耳帽子に長いベージュのコート、首元にはモコモコとした白いマフラーをつけておりとても暖かそうだ。
待合室に暖房はついていないのか白いマフラーの隙間から白い息を吐きながら白く柔らかそうな手袋をはめ、静かに本を読んでいる。
本のページは半分ほどまで進んでおり、傍らに置いてある冷え切ったお茶のボトルもほとんどが中身を失っていた。
静かに本を読み進めていた兎乃だったが、外から聞こえる足音に気付いたのかふと視線を上げる。
同時にガラガラと勢いの良い音がして待合室の扉が開けられた。
「すまん兎乃。待たせた」
「いいえ大丈夫ですよおじさま」
本を閉じて、さらりと兎乃が答える。
現れたのは壮年の男性だ。
スラリとした長身で品の良さそうな黒のコートに身を包んでいるが、息は上がっており、その皺の刻まれた大人の顔に今は余裕の色は無い。
「ありがとう。だが、言い訳だけ言わせてくれ。普段は気にする素振りもない妻が今日に限って妙に絡んで来てな……。妙な押し問答になって宥めるのに随分時間が掛かってしまったんだ。いやその話はイバラインで伝えてあったか。とにかくすまない」
余程申し訳ないと思っているのか、早口めいてそう言った後に彼が謝ってくる。
無論そこで愛人契約を結んだ相手に対して、待たされた怒りを見せるような事を兎乃はしたりしない。
落ち着き払って立ち上がり、わたわたと手を動かしているおじさまの手をゆっくりと握り彼を落ち着かせる。
「分かっていますよおじさま。愛人契約なんて言っても結局は不倫ですから。奥様と娘さんを大事にしないといけないですからね」
「……ありがとう。君は本当に得難い女性だよ」
「それにまだ昼前ですし、旅行自体がキャンセルになったわけではないんですよね?」
「あぁ。予約していた特急は乗れなかったが、これから出発で問題ない」
兎乃に確認されながらおじさまが素直にそう答える。
普通電車では大幅に時間が掛かってしまうだろうが、大筋の予定には支障はない様だった。
それを聞いて兎乃はぽふりと手袋に包まれた手を叩く。
「じゃぁ、お昼はこの近くで食べてから行きませんか? 美味しいお昼をご馳走してもらえたら、私の機嫌も治るかもしれませんよ?」
そう言って下からおじさまを覗きこみ、茶目っ気たっぷりの上目遣いを披露する。
無論ここまでで兎乃が機嫌を悪くした素振りなどどこにも見せてなどいない。
だが、大人にはそうした建前が必要なのだった。
「うむ。分かった。この近くならとびきりの二つ星のがあったはずだ。……それで機嫌を治してくれるかね?」
「ふふ。おじさまが取ってくれる私のご機嫌取り。楽しみです」
幾分か威厳を取り戻したおじさまの言葉に、そう応えるとニコニコとして彼の腕に手を絡め、待合室の外へと歩きだしていく兎乃。
もちろん誰がいるともしれない外でおおっぴらにこんな風に腕を交わすことは出来ない。
この待合室を出るまでのほんの短い間だけだ。
だがその距離感が相手の男の心をくすぐるように満たしていく。
彼はそれまでの焦りも忘れて自身満々に兎乃を連れ、自慢の愛人のご機嫌取りに向かうのであった。
~ 〇 ~
時刻は昼過ぎ。
昼食を堪能した兎乃とおじさまの二人は電車に揺られていた。
だが彼らにはちょっとした不幸が襲い掛かっているところである。
「……むぐっ、ぬっ、すまん」
「い、いえ……、だいじょぶで、ふぎゅっ!?」
ガタン、ゴトンと大きく電車が左右に振れるごとにおじさまも兎乃も情けない声をあげてしまう。
彼らは今、満員電車の中で押し合いへし合いを繰り返す人混みの中に揉まれてしまっていた。
幸いにもおじさまが壮年らしからぬしっかりとした体躯をしていたお陰で、先頭車両の座席も無い角の隅に兎乃を押し込みそれを彼が身体で守る形でかろうじての現状維持を保っていた。
とはいえ、満員電車である。
揺れる車体に合わせて人波も揺れ、その度におじさまの背には数十人分からなる波の重みが押し寄せつづけていたのであった。
結果として、最初は壁に手をつき兎乃に壁ドンをするような体勢でいた彼も、最終的には押し寄せる人の物量には敵わず、兎乃と密着する程に身体をすり合わせてしまっていた。
「この時間のこの電車がこれほど混んでいるとは……」
「なにかイベントでもあったんですかね」
「分からんが、どうやらまだ暫くはこのままみたいだな。やれやれ。特急電車に乗り損ねたツケということか」
「すいませんおじさま。私がお昼を食べたいなんて言ったせいで。押されてるの大丈夫ですか?」
彼に守ってもらえているお陰で兎乃は密着状態ではあっても苦しさまではない。
電車に乗ってすぐ、これほど混む前にコートの前を開けていたお陰で暑苦しいほどでもなかった。
マフラーと手袋も外してある。
対するおじさまの方も、揺れが少ない地点に入ったのか先ほどまでの苦しげな表情も和らいでいた。
「うむ。今はなんとかな。変に身体を動かさなければ大丈夫だ。それと昼の件は関係ないだろう。この混み方は時間をずらすとかでは解消しなさそうだ。それより……」
「? どうしましたおじさま?」
幾分か満員電車に慣れてきたおじさまが、抱きかかえるようにして腕の中に納めている兎乃へと視線を下ろす。
もちろん近過ぎる密着状態の為、そこからは兎乃の頭しか見えず、彼女が周囲に聞こえないような小さな声で彼の事を呼んで顔をあげても、ギリギリ視線を合わせるのが精一杯であった。
だが、姿は見えずともハッキリとしている事がある。
兎乃のコートの中はふわふわとした柔らかそうなニットのワンピースだ。
普段よりもよそ行きを意識した深い編み込みのケーブル柄は上品そうなクリーム色で染められている。
そして何より大事なのは、ぴったりと身体にフィットしたそのセーターは兎乃の凹凸のある豊かな身体のラインをハッキリと映しだしていた。
おじさまが密着しているのは兎乃のそんな身体である。
正面から抱き合うようにハッキリと。
頭一つ分近くは違う身長差から兎乃は自身の豊満なおっぱいを彼の鳩尾辺りにぐんにゅりと押し付けてしまっていた。
「あ、あの、おじさま?」
「うむ。問題は少しだけだ。問題無い」
「えと、目が座ってきていませんか……?」
兎乃とてしっかりと当たっている事ぐらいは分かっている。
だが、ここは満員電車だ。
公衆の面前だ。
おじさまの背のすぐ向こうには見知らぬ人達が無数にいるのだ。
ではなぜ、彼女のおじさまの目は情欲に染まりつつあるのであろうか。
さわり……、と、彼の手が動いた時に兎乃の尻に手の平が擦れてあたる。
「…………」
気のせい、と思いたい程度の軽いものだ。
電車の揺れで当ってしまった程度、と言ってもいい。
だがその後、ガタン、ゴトン、と揺れるたびに幾度も彼の手があたるのだ。
尻や背中などに少しずつ。
「…………おじさま?」
険を滲ませた小さな声で兎乃が抗議するが、彼は知らんぷりだ。
視線をあらぬ方向へと向け、先程まで聞こえていたはずの兎乃の小声に対して何の反応もない。
その間も、手はちょん、ちょん、とさりげなく当り続けている。
さすがに場所が場所なので、兎乃が咎めるようにその手を払っても彼はしつこく兎乃の女性的な尻のラインをニットワンピの上から触ってくる。
「…………っ、おじ、さまっ」
「おおっ、とっ」
二回目の抗議をするも、それは彼の白々しい声で遮られてしまう。
そしてそれと同時におじさまの硬い身体が前に押し出され、それは狙ったかのように、いや確実に狙って兎乃の胸を押しつぶすように圧をかけてきた。
「っっ……っ!」
決して大きくはない刺激だが押し退けようとおじさまの腹に手を当てて押した所で、彼の身体はこ揺るぎもしない。
どころか小さく身体を左右に動かして兎乃のおっぱいの感触を堪能しようとさえしてきた。
「……っ、もう……っ」
完全にこの満員電車の中、兎乃で遊ぶことに楽しみを覚えてしまっているようだった。
彼の身体が、手が、時には足が股下へと入り込んできさえして、彼女を静かに辱めていく。
真綿で締めてくるようなねっとりとした痴漢行為は止むことなく続けられる。
いくら愛人関係ににあるとはいえ、全くの公衆の中でこんな痴漢行為に及ばれることを彼女は決して認めてなどいない。
だが、執拗に続けられるセクハラと、彼の大きな体躯とコートによって確実に阻まれている周囲からの視線の無さとが、兎乃の常識を少しずつ剥ぎ取ってしまっていた。
焦らすような愛撫もどきは徐々に兎乃の雌の部分を引き出していってしまう。
「……おじさま……っ、ダメ、ですって……。っく」
か細い抗議の声も、抵抗しようと彼の身体を押す細い腕も、理性とは裏腹に弱弱しいものになっている。
そんな中で、おじさまの身体がそれまでぴったりとくっつくほどに触れていたところから、一瞬身体同士が離れて僅かながらも確実に距離を作った。
ようやく諦めたのかと小さな安堵の溜息をもらす兎乃。
いつ空くともしれない満員電車の中で、これ以上続けられてはここが公共の場ということを忘れてしまうのではないかという小さな懸念が浮かびそうな程だったからだ。
しかし、その安堵は早計だったようだった。
ガタンッ!という一際強い揺れに合わせて彼の大きな手が、兎乃のニットワンピを押し上げる大きなおっぱいへと押しつけられてしまう。
「んふぁっ……っ! っっ!?」
思わぬ直接攻撃についここがどこかも忘れて、兎乃の口から淫靡な声が漏れてしまう。
慌てて兎乃はおじさまの身体を押していた手を離して自身の口を抑えてしまう。
諦めたなどとんでもない事だった。
彼の目を見ればわかる。
兎乃の醜態をこれ以上ない程に愉しむ悪い瞳をしていた。
「…………っ!!!!」
そのまま遠慮の欠片も無しにぐにゅりぐにゅりと、兎乃のおっぱいを揉みしだいてくるおじさまの図々しさに、兎乃は目線だけで強烈な怒りを示すが、彼は今度は明確な確信犯としてのニンマリと意地の悪い笑みを返すばかりだ。
どう考えても止める気がないのが分かる程の悪党の顔。
満員電車の角に追い詰められ、おじさまの身体で覆われた兎乃に逃げ場はどこにも無い。
愛人契約を結んだ相手である、おじさまの痴漢行為を大声を出して止められる訳も無い。
兎乃の身体は性刺激に抗えず、おじさまの指先が身体を嬲れば甘い反応を返すしか無い。
つまりは。
いつ着くともしれない満員電車の中で、彼女は徐々に興奮から赤らんでくる顔のまま、口から漏れ出る声を必死に抑え、おじさまから押し付けられる痴漢行為に、耐え続けるしかない、という事なのであった。
「…………っぁっ。んっ……っ」
ぐりぐりと、もはや遠慮も無しに太い指先が彼女のおっぱいを押してくる。
柔らかな彼女の乳房は白いふわふわとしたニット地ごと簡単に歪み、兎乃を性的な気分へと押し上げていく。
一本の指で弾力を確かめるようなセクハラは、ブラジャー越しでもその感触を味わいながら幾度か押す場所や角度を変え、しばらくそれを堪能した後に指を離し、彼はぼそりと呟いた。
「…………ふむ。ここだな」
「……っあふ。え……?」
おじさまの言葉を聞き返した兎乃が返答をねだるよりも早く、彼の両手の指がそれぞれ兎乃のおっぱいに突き立てられる。
ドズッ、と音がしそうな程に力が込められた一突き。
「んんぅぅっっ!!?」
くぐもった声が押さえた口から洩れ、兎乃は目を白黒させてしまう。
それは正確な一撃。
厚いニット地やブラジャーを越えて、兎乃の充血しはじめていた乳首を直撃したのだ。
絶対に浮いてなどいない乳首の位置がよくも分かったものだと、一瞬の痺れの後に兎乃はそう思ってしまう。
ただ、そんな考えなど悠長に持っている暇もない。
得たりとばかりに急所を突けた喜びか、彼はそのままぐりぐりと兎乃の乳首を押してくる。
「んぅっ。っぅっ……!」
直接触られたほどの刺激などでは到底ない。
だが、満員電車の中、ほんのすぐそこには全くの赤の他人がいるという状況で乳首を責められている、という背徳感が兎乃の頬を紅潮させていく。
そのまま、服越しの愛撫は丹念に兎乃を発情させていってしまう。
周囲からの視線を遮られたままのエッチでありながらも、服を挟んで真に迫る事のないいやらしさに兎乃は徐々にここがどこかもぼんやりとしながらより激しい行為を身体が求めていってしまっていた。
「お、おじさま……。もう、そこら辺で……っ。んっ」
ぼそぼそと兎乃が告げるが、手の動きは収まる様子を微塵も見せない。
遂にはその男らしい指が股の間に入る事すらも許してしまう。
「んんんっ!?」
びくんっ、と兎乃が身体を震わせる。
その反応を愉悦に満ちた目で愉しみながら、彼が片手をするすると太ももへと這わせていく。
そこはそれまで兎乃をおじさまの卑猥な指から守っていたニット地の存在しない領域。
黒い薄手のタイツはそれまでよりもよほどダイレクトに彼の体温を兎乃に感じさせた。
「だ、だめですよ、おじさま……。それ、以上は……っ。それに今日は私……っ」
「口を押えることに集中していたまえ。兎乃」
「……うっ……。は、はい……」
強い命令口調に兎乃の中の何かが刺激され、思わず従順な態度を示してしまう。
それは背徳感に満ち満ちた中で呼び起されていく雌の心。
不倫をするような年かさの不逞の壮年に、満員電車の中で虐げられることに悦びを感じてしまいそうになる無様な感情。
そんな自分の情けなさにも興奮してしまいそうになり、兎乃はぴったりと閉じていたはずの足がいつのまにか開いていたことにも気付かなかった。
当然その隙を目の前の欲に塗れた変態男が見逃すはずもない。
丈が短く兎乃のアダルティックなエロさを強調するニットワンピースの下から男の手が差しこまれると、タイツとショーツの上からぐりり、と秘部が押しこまれてしまう。
「うんんぅぅっっ!!?❤」
それまでで一番強いくぐもった声が兎乃からこぼれる。
「随分と、火照っているんじゃないか?」
「そ、そんなこと……っ。んくっ」
男の言葉に即座に返そうとするも、そこに説得力などあるはずもない。
兎乃の身体はすでにこの背徳的な状況で行われる痴漢行為を望んで受け入れ始めてしまっているのだ。
おじさまの手が自然と動き、兎乃のニットワンピースは腰上までするすると引き上げられてしまう。
「………っっ!!? お、おじさま、ダメですって……っ!!」
なんとか声を抑えながらもエスカレートしていくセクハラを止めようとするが、その動きに力は無く、ニットの裾を抑えてずり下げようとするその手も男の動きを止められるほどの真剣さはこもっていなかった。
電車の中でタイツの向こうのショーツが丸見えにされるという状況。
このままいけばどこまでされてしまうのかという、感じてはいけない興奮も相まって、兎乃はもう顔も上げられない程に紅く顔を染め上げてしまっていた。
だが、そんな恥辱に耐える動きすらおじさまからは許されない。
「兎乃」
「は、はい……」
「最後までされたくなければ私に視線を向け続けなさい」
「最後!!? ほ、本気で言ってるんですか……!?」
「どれぐらい本気か、証拠でも見るかね?」
「えっ、やっ、まっ……っ!!?」
危険な情欲に支配されたおじさまにされるがままの兎乃が制止を呼びかけるが、それより早く彼は兎乃のニットワンピを胸の上まで引きずりあげてしまう。
「~~~~~~~~~っっっっ!!!?」
「これを押さえてるんだ」
「え、えぇぇっ、な、なん……っ」
「押さえなさい」
「ぅっ……。は、い……」
どんな罰なのだろうか。
兎乃は自分のぷるぷると震えるおっぱいの上に胸元までたくしあげられたクリームニットのワンピースを乗せて、片手で押さえることを強要されてしまう。
何度も繰り返すが、ここは公衆の場なのだ。
コートを羽織りながらも、生おっぱいまでもが垣間見える半裸の姿で立っていい場所では断じてない。
自分の置かれた状況に困惑するあまり冷静さを完全に失った兎乃は、目の前の庇護者とでも本来いうべき男性からの命令に全て従順な雌となって従う以外の選択肢を持てないでしまっていた。
目の前の男性こそ、こんな場所でこんな痴漢行為に及んでいることを知られるわけにはいかない社会的地位のある人間であるはずだ。
本当に最後の一線を越えてしまうようなことはしないはず。
それならば彼の言う事を素直に聞き、事を荒立てないように我慢するしかない。
およそ頭の中で最後に残された冷静さとでも言うべき部分が、兎乃の今の行動をそう肯定する。
結果として、兎乃はおじさまの愉悦を満たす為だけの性玩具に成り果ててしまうのだった。
「おじさま、こ、これいじょうは、ダメ、ですからね……。それに今日は危険日ですからゴムもつけられないこんな所じゃ……っ」
「あぁ、流石に最後までするようなことはしないとも」
「そ、そうじゃなく……。ひんっ!?」
あまりかみ合っていない会話の途中で、兎乃はまたしても彼女らしからぬ悲鳴を上げさせられてしまう。
ニットワンピだけでなくブラジャーすらもたくし上げられ、更にはタイツとショーツまでもが太ももまでずり降ろされてしまう。
「ひっ、~~~~っっ!!? お、おじ、おじ、おじさま……っ」
「声が大きいぞ」
「ひぅっ」
刺すような低い声で命令され、慌ててニットワンピを押さえた手とは反対の手で口元を自ら塞ぎ直す兎乃。
とうとう彼女を守るモノは何も無くなってしまっていた。
今ここにいるのは完璧な痴女だ。
首元までたくしあげられたワンピースとブラジャー。
太ももまでずり降ろされたタイツとパンツ。
むわりとした雌の熱気が外へと開放されてしまう。
「あ……あ……あ……」
「そのままでいなさい」
「あうぅっ……」
正常な判断力を削ぎ落された兎乃はもはや抵抗する事もできない。
足を自然に開いたままの受け入れ態勢であったことも忘れていた兎乃のおっぱいと女性器に、壮年のいやらしい指が直に触れてしまう。
「んふぅぅっっ……っっ!!❤」
待ち望んでいた直接の性刺激。
いや、違う。
こんな事を車内でされる事を望んでいるはずがない。
そんな相反した感情が背徳感を刺激し、兎乃の身体はもう火照りきってしまっていた。
「濡れているぞ」
「えっ。ち、ちがいま……」
「証拠を味わいたいのか?」
口ごたえしたところで分かってしまう。
自分の膣が今どうなっているのか。
残酷な正直さを示す身体に蕩けはじめた瞳がうるんでしまう。
周囲に響くはずもないぬちゅりとした愛液の感覚を確かに兎乃は認識してしまっていた。
「乳首もこんなに勃てて、悪いウサギだ」
「おじさま、も、もうこんなの止め、ましょう……? 宿についたら、幾らでもしてくれて、いいですから」
「それもきっと楽しいがね。君のこんな恥辱に塗れた顔が見れるのは今だけだろうからな」
「変態が過ぎます……っ。んふぅっ❤」
ちょうど電車がトンネルに入り、ゴォーッという騒音が辺りを支配する中で二人だけの秘密の会話が交わされる。
既におっぱいは大胆なまでに揉まれつくしており、膣内にもその太い指が侵入してしまっていた。
「んぅっ❤ んっ❤ んんんっ❤ お、おじさま、ほんとこれは、ダメです、から……っ❤ んひんっ❤」
「こんな半端な所で私がやめるわけがないだろうに」
「そ、それでも……っ、んあっ❤ ぅうぅっ……❤」
遂に行為は痴漢といって済ますことが出来ない所まで達してしまっていた。
これはもう完全に前戯であり、性行為に他ならない。
満員電車で人に押し合いへし合いされながらこんな事までもしてしまう兎乃と彼女のおじさまは、紛うことなく変態と糾されるべき変態であった。
じゅぷっじゅぷっ、としとどに溢れる水音が自分の身体から鳴っている事を兎乃は明確に感じてしまっている。
心の片隅で電車の終着を望みながらも、彼の手を受けいれてしまっている自分の相反する気持ちで兎乃は興奮しきってしまっていた。
「んっんっんんっ❤ おじ、んふぅぅっ❤ んんっ❤」
思わずおじさまの事を呼ぼうとするも、それよりも強い刺激に口元を押さえ直してなんとか快楽を周囲へと漏らさないように我慢する。
だが、その小さな我慢にどれだけの意味があるのか。
彼女の股から垂れる愛液は、兎乃のすべすべとした内腿を伝うだけでは足りずに、ぽたぽたと彼女のずり降ろされたパンツへと零れ落ちてしまっているのだ。
止まらないエッチなヨダレ、とでも言うべき雌の発情液は電車の揺れに合わせて床にまでこぼれてしまう。
気付くものなどいるはずもないが、満員電車の中で前戯という性行為に及んでいるという痕跡がはっきりと床に残されていく。
「ダメですおじさま❤ こんなの……っ、ダメで❤ んくぅぅっっ❤」
言葉通りに止めて欲しいとは思えないほどの蕩けたピンク色の声音を垂らしながら、兎乃の快楽は高まっていく。
「はっ❤ あふっ❤ んんっ❤ だめぇ……っ❤ んんぁっ❤」
「兎乃」
「は、ふぁいっ❤ んんんっ……っ!❤ んふぅーっ❤んふぅーっ❤ んむぅぅっ❤」
口元を押さえる手も理性とは遠いところにあり徐々に用をなさなくなり始めていく。
だが、その度に目の前の痴漢男から命令が下り、彼女は自分の口を押える作業を再開させられる。
こんな所でド変態な恰好を晒けだして、自分は何をしているのだろうか。
そう思う心も目の前の変態からもたらされる愛撫によってかき乱されてしまう。
「お、おじさま……❤ ほんとに、私……っ❤ んくぁっ!❤」
執拗に続けられる行為は入念な豆弄りにまで及び、たっぷりとした時間の果てに兎乃は絶頂間近まで押し上げられてしまっていた。
「はっ❤あふっ❤ はんっ❤ んんんっ❤ くふぅっ❤ あっ❤ くる、おじさま、きちゃいますっ❤ ふぁぅぅっ❤」
「兎乃。口を押さえていなさい」
「は、はひっ❤ んんっ❤ れも、わたしっ、❤ ふぁんんんっっ❤❤」
理性は既にグズグズのトロトロだ。
屈むようにして寄せられたおじさまの低い声がすぐ耳元で響いても、それはむしろ征服される悦びが増すばかりで制止にはなりえなかった。
そんな様子の兎乃を見て、おじさまは仕方ないなとでも言いたげに小さな溜息をつくと、指の動きをラストスパートへと速めていく。
「んんんっっっ❤❤ お、おじさまそれだめ、だめっ❤ ひぅんんんっっっ❤❤」
激しい快感に耐え切れず兎乃の腰ががくがくと小刻みに震えてしまう。
押し付けられた電車の壁に何度も腰がぶつかるが、勢いよく唸る走行音がそんな危険な行為の音を掻き消してしまう。
じゅぶじゅぶじゅぶと撒き散らされる愛液の行方になどもはや構うことも出来ずに、兎乃が首を反らせて達してしまう。
「もっ、らめっ、らめですっ❤ イクっ、くぅっ、んくぅぅぅぅっぅうぅぅぅうっっっっっっ!!!❤❤❤」
どこに残っていたのか分からぬ理性で、なんとか無様なアクメ声を周囲に漏らさず口をしっかりとおさえる兎乃。
だが、そのくぐもった啼き声はおじさまの耳にしっかりと届いてしまっていた。
「んんあぁぁぁっっっ……!❤❤ んふぅー❤❤ んふぅー❤❤ ん、んふぁ……❤ はひぃ……❤」
こんな電車の中で絶頂まで押し上げられてしまった兎乃は思わず力が抜け、崩れ落ちてしまいそうになるが、それをおじさまがなんとか受け止め、彼女を立たせたままにしておく。
「こらこら、こんな所で倒れたらどうする。気を付けたまえ」
「んんっ、す、すいま、せん……❤ はぁぅ……っ❤」
痴漢男の指の動きは止まっていた。
今は膣穴からも指が抜かれている所をみると、兎乃をイかせた事で満足したのか、ようやく許してくれたようだった。
彼女は興奮冷めやらぬ中で粗く甘い吐息を繰り返しながら、おじさまの方を見つめ返す。
「んっ❤ も、もう、大丈夫、ですか……?❤」
「あぁ。これくらいにしておこう」
「よ、良かった……っ❤ んっ、はぁ……❤」
おっぱいもおまんこもエロティックに晒したまま、兎乃が酷過ぎる痴漢行為で乱れきった呼吸をなんとか整えようとしている。
しかし彼女は完全に失念していたのだろう。
電車はいつか止まるのだということを。
彼女が未だ熱いため息をこぼしている途中で、ガタンッとそれまでになかった音がして、電車が止まる。
「え?」
「おっと、電車が終着駅についたようだな。兎乃。なにをしている早く衣服の乱れを直しなさい。周りに気付かれたらどうするんだ」
「えっ、えっえっ!?」
まくしたてるようにおじさまが彼女の耳元で囁いて命令を下す。
だが、状況の変化についていけぬ彼女が冷静さを取り戻す前に、ガコンプシュゥ、という音がすぐ側の扉から鳴ってしまう。
「ま、まままっ、まってっまってっ……っ!?」
慌てた兎乃は人の流れが始まる前に、急いでたくし上げられていたニットワンピースをおっぱいから下ろし、太ももまでずり下げ直す。
ワンピースで良かった、と思う間もなくパンツとタイツが下がったままであることにかろうじて気付くとワンピースの中に手を突っ込んで、裾がずり上がるのにも構わずにパンツを一気に引き上げる。
「んひぅっ……!❤」
ぐちゅりっとしてべちょべちょうに濡れきったショーツの不快感が兎乃の股に広がるが、それに構っている暇などない。
おじさまの腕を添えられ、促されるようにして電車の外へと身体はもう流されてしまっていた。
急いでニットワンピースを下ろし直すと、乱れたニット地を気にするように手で押さえて、歩きだす。
「うぅっ、ま、まって……っ。ひっ❤ んんっ❤」
唐突過ぎる事態についていけない兎乃が、人並みに揉まれながらブラジャーが全く直っていないことにようやく気づく。
反対の手で尖りきった乳首が浮いていることが見えないように胸を隠すと、おぼつかない足取りで車外へと吐き出されていく。
そんなヨロヨロとした兎乃を支えながら、彼女の愛人であるはずの痴漢男は一緒に外へと歩き出す。
幸いにも誰もが外へと意識を向けていた為、壮年の男性に支えられながらたどたどしく歩く兎乃の正面からの姿が注目される事は無かった。
だが、見てしまう人がいれば気付いただろう。
真っ赤に赤面した顔を蕩けた瞳で濡らし、胸と股間をしきりに気にしながら内股で歩く、彼女の醜態を。
どうみても、直前まで性的な暴力に晒されていたとしか思えぬ兎乃の姿は、幸いにも誰にも注目されることは無かった。
そのまま彼女は自らを恥ずかしめ尽くした痴漢男に連れられて、温泉街へと消えていく。
後に残された電車の中では、強い淫臭と水たまりに気付く者はいたが、それは誰が漏らしたモノだったのか。
真相に辿りつく者はいなかった。
~ 〇 ~
「~~~~~~っっっ、おじさまっ!!!」
兎乃の怒りの声が響く。
「うむ。可愛かったぞ」
「っっ。そういうことじゃありません。あんな事、バレたらどうするおつもりだったんですか!?」
適当な事を言っておじさまが誤魔化そうとしてくるが、一瞬怯みつつも彼女ははぐらかされたりはしない。
ここは既に旅館の中だ。
オオキタ区にある『超絶美人の湯』。
その温泉街の中でも最も格式高い高級旅館の一つ。
全ての部屋がコテージとなって敷地の中に点在し、一度に七組までしか泊まれないが、サービスは格別であり一泊当たりのお値段も桁が簡単に変わる世界だ。
だが今の兎乃はそんな格調高さを堪能している場合ではなかった。
興奮しきって赤面した兎乃はろくに顔も上げられないまま、彼が受付をサラリとこなしていくのを待ち、足早にコテージへと歩いてきたのだ。
途中でも場所は分かるからと女中の案内を断ったおじさまが兎乃を気遣うふりをしながらしきりに彼女の身体をまさぐって来た為、兎乃の乱れ具合はコテージの中に入った時にはそれはもうヒドイものだった。
コテージの鍵がかけられるやいなや、即座に玄関で押し倒され激しい手淫によってはしたなくヨがらされてしまった兎乃。
今はおじさまがそれでひと息ついたとばかりに荷物を置き、彼が兎乃に茶を入れてくれと言ったところで彼女がさすがに爆発したのだった。
「うむ。バレたらか。確かに危険は多かったがそのスリルも楽しかったな」
「その危険の代償はおじさまの人生ですよ!? 危なすぎると思いませんか?」
「だが、止められなかった。あんな満員電車の中で身動きも取れない兎乃と触れあったままで、手を出さないなど、もはや男の名折れというものだよ」
「……全然会話が成り立ってませんよおじさま……」
憤慨する兎乃に対して全く動じることなく堂々と言い張る彼に対して、兎乃は思わず頭を抱えてしまう。
更にはあろうことか、いかに彼自身が辛抱堪らなかったのかを語り出す始末だった。
「分かるか兎乃。クリーム色のニットワンピース越しに感じる兎乃の柔らかさ。豊満なおっぱいの感触。車内の熱さで蒸れた雌の臭い」
「め、雌って……。そのおじさま……」
「電車が揺れる毎に身体に感じるたわわな魅力を私がどうして触らずにいられようか」
「わ、分かりましたから……っ」
「しかもだ!!!」
「ひぅっ!?」
「触れば触る程に羞恥心から恥ずかしがる兎乃の淫靡さ! もはや小悪魔。いや兎サキュバスと言っていいほどだろう。私は淫魔の魅力に逆らうことが出来ない哀れな男だったということなのだ」
「今のおじさまが大分哀れな感じなのは私でも分かりますけど……」
「嗚呼! 満員電車の中だというのに目を潤ませて喘ぎ、膣穴からダラダラと愛液を垂らす兎乃のエロさよ。あれを私自らの手で味わえるとあらば、人生の一つや二つ賭けるのに躊躇があるはずもない」
「ひ、ひぃん……」
兎乃の瞳をしっかりと捉えながら拳を握って力説するおじさまに対して、もはや兎乃が持つ言葉は無かった。
確固とした信念に基づいた変態道だった。
彼は兎乃に謂われるまでもなく、全てを失ったとしても彼女を痴漢し尽くしたかったのである。
「そうですかおじさま。そこまで……」
ここまで言い切る相手に対して怒っても不毛である。
車中での疲労も相まって兎乃はがっくりとうなだれて、潔く敗北を認めることにした。
「分かりました……。おじさまがそこまでの想いだったなら、もう仕方ないですね」
「おぉ、分かってくれるか」
「言っても聞いていただけないんですよね?」
「うむ。すまんな」
腕を組みながら強く頷く彼は、放った言葉の欠片ほども悪いと思っている様子は見られ無かった。
そこで兎乃は方針を変える。
「ですけどおじさま。これは契約違反じゃないですか?」
「む?」
「私との愛人契約では『事前の了承無く私が本当に嫌がる事はしない』と決めましたよね?」
「うむ。君の私生活をおびやかしたり、尊厳を傷つけるようなことは誓ってしないと、確かにそう決めたな。もちろん君に彼氏が出来たとしても干渉などしないとも」
どの面でそれを言うのか。
兎乃の言葉を微塵も否定することなく彼は強い肯定を返す。
当然兎乃の次の言葉は決まっていた。
「じゃぁ、『満員電車で何の予防策も無く痴漢行為をした』のはダメですよね?」
「本当に嫌がっていたのか? あれだけ感じながら? 股もゆるゆるに開いていたのに? 途中から胸を私に突きだすようにして弄られていたのに?」
「~~~~っっ。そ、それは、当然、で……その」
平然と言い返され、兎乃は顔を真っ赤に火照らせながらごにょごにょと弱い言葉しか発せられない。
ここに他の耳目があれば彼女もまだ平然とした態度を取れただろうが、ここには兎乃とおじさまの二人しかいない。
取り繕う必要がないという環境が、彼女を正直にさせてしまっていた。
実際には気持ちよくなってしまっていたのだから、仕方のない事だろう。
だが違反は違反である。
「そ、それでもっ、事前承認も無い痴漢なんてダメです。おじさまには罰が必要ですね」
「ほう? この私に罰を与えると? いいだろう。言ってみなさい」
「あら、いいんですね?♪」
大人の余裕の態度で、ぷりぷりと怒る兎乃を愛おしげに見つめてくる。
そんな彼を困らせたくなり兎乃は楽しげに腕を胸の下で組んで微笑む。
自分よりも強い相手がわざわざ主導権を渡してくれるというのだ、やり返すならここしかない。
「では、今日一日おじさまから私に手を出すのは禁止、です」
「むっ?」
「この様子だとこの後の観光にもかこつけて私にセクハラしまくる気だったんですよね?」
「もちろんそうだが?」
「~~~~~っっ」
確かめるような兎乃の言葉に当然とばかりにセクハラ宣言をしてくるおじさま。
その当たり前と言わんばかりの反応に、兎乃は様々な妄想をしてしまい幾度目かの赤面に陥る。
だが、ここで怯んでいるわけにはいかない。
「それこそ街中でバレたりしたらどうするんですか。絶対ダメです」
「ふむぅ。仕方ないな」
「いいですね?」
「分かった。従おう」
思っていたよりもあっさりとおじさまが兎乃の提案を飲む。
そのあまりの簡単な頷きはいっそ怪しいほどだった。
「ほんとに分かってますか……?」
「もちろんだとも。今日この後の観光やその後でも私から君に手を出すことしないと誓おうじゃないか。それでいいね?」
「え、えぇ。それで、大丈夫です」
目をパチクリさせながら兎乃がおじさまの言葉を了承する。
今の時刻は3時過ぎ。
まだ観光をしたり食事をしたり、コテージに据え付けられた露店風呂などで二人で過ごす時間はいくらでもある。
その間、本当に彼が兎乃に手を出すのを我慢できるのか。
彼女は半信半疑、どころか、ほとんと信じてなどいなかった。
だからつい挑発してしまう。
「それじゃぁ、予定は少し変わってますけど当初の観光に行きますかおじさま?」
「うむ。私が一度決めたことをきちんと守る男だということを証明してあげようではないか」
「ふふ。楽しみですね。おじさまがきちんと約束を守れるようでしたら、なんでもしてあげますね」
「ほう? なんでも?」
「えぇ、なんでも。きちんと守れたら、ですけどね」
「良かろう。忘れるなよ」
「おじさまこそ」
嬉々として挑発に乗ってくる彼を半目で見上げながら兎乃は彼の腕を取って、温泉地に広がる様々な観光スポットへと向かったのであった。
なお、愛液で汚れきったパンツ類はちゃんと着換えた後で。
もちろん手は出していないのでこの時行われた視姦はノーカンだ。
兎乃が彼を信じられないのも無理からぬ話しである。
もちろん彼のサイフに仕舞われていたゴムは置いていかせたのだった。
(続く)