※この作品はR-18です。

聖剣ほったらかし伝説   作:一条和馬

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【3】★

「こういうの知ったらさ、試したくなるのが人間の性ってモノじゃないかしら?」

 

 

 デュランに覆いかぶさり小悪魔的な笑みを浮かべるアンジェラ。しかしその顔には同時に羞恥の色も見て取れた。

 

 

「……緊張してんのか?」

「そっ! そんな事ないわよっ! その証拠にほら! こ、ここここんな事だって出来ちゃうんだから!」

 

 

 そう言って顔を真っ赤にさせていたアンジェラはデュランの両手首を掴み、腕を強引に自身の胸へと引き寄せた。

 

 

「お、おいアンジェラ!?」

「きゃうっ」

 

 

 なんとか振りほどこうとしたデュランだが、力むタイミングを間違えた焦りからアンジェラの豊満な胸を鷲掴みしてしまう結果となってしまう。

 

 

「……」

 

 

 ここまで来れば後に引けない。というか自身の中の雄がそれを許さなかった。

 

 

「んっ……ど、どうかしら? これでもリースより大きいのよ……?」

「……」

「……な、何か言ってよ!」

「あ、あぁ! その、なんだ……すっげー柔らかい……」

 

 

 もっちりとした柔肌は服の上からでも分かる程に弾力があり、そして揉みしだく度に自分の上で小刻みに震えるアンジェラの身体を眺めている内、デュランの下半身にも熱が溜まり始める。

 

 

「ふ、ふふ。どうやらデュランもその気になってくれた感じ?」

「……俺だって男だよ」

 

 

 何も言い訳出来ず、渋々認めざるを得なかったデュラン。

 彼は今、一国の王女に馬乗りにされながら内心興奮していたのだ。

 ぎこちなくも下半身を揺らしながら誘惑を続けるアンジェラに対してデュランの理性はガリガリと削られていくが、最後の最後で踏ん張り胸から手を離して彼女の肩を抱いた。

 

 

「やっぱり、ダメだ」

「デュラン?」

「アンジェラ。もっと自分を大切にしろ。こういう事を勢いや流れでしてしまったら、きっとこの先後悔してしまう」

「……後悔なんて、絶対しないわよ」

 

 

 しかしアンジェラ側の決意は固い様だった。デュランの腕から逃れる様に仰け反った彼女はその勢いのままデュランの胸元へとダイブする。お互いの胸を押し付け合う形となり、それぞれの微かな吐息さえも意識してしまう密着状態だった。

 

 

「……ジャドの牢獄に幽閉された時、怖かったのよ。これから何をされるのかって、不安で仕方がなかった。あの時デュランに助けられてなかったら、私やリースはここまで来れなかったと思う」

「助けるつもりでウェンデルから追いかけたのに実際は先に捕まってたんだ。俺からしたら情けない話だよ」

「それでも、よ。それだけじゃなく、アンタはここに来るまでの間、何度も私達を助けてくれたじゃない」

「俺は魔法なんてからっきしだからな。身体を張って守るくらいしか出来ない」

「私だって、精霊の力を借りないと魔法の一つも使えない落ちこぼれよ。そんな自分にコンプレックスを抱いてたの。でもデュランは身体一つでも戦える事を身を以て証明してくれた……そのお礼に身体を預けるのは自然な流れだと思わない?」

「……思えないな。こういうのは、その、好きな人とするべきだ」

「私の胸の高鳴り聞こえるでしょ!」

 

 

 そう言って更に胸を強く押し付けるアンジェラ。バクバクと脈打つ心臓の音が伝わるが、同じく動揺していたデュランにとってそれがアンジェラのものなのか、自分のものなのか冷静に判断する事が出来なかった。

 

 

「……これから先、色んな場所を旅する訳でしょ? この前みたいに捕まらないとも限らないわ」

「そんな事はさせない。俺がお前を守ってみせるさ」

「そんな恥ずかしい事、よく平気で言えるわよね……リースにも同じ事を聞かれたらそう答えるの?」

「当たり前だ。二人とも大事な仲間だからな」

「仲間……そうよね、仲間。デュランなら絶対私達を守ってくれるって信じてる。……でもやっぱり不安なのよ。万が一にもデュランが負けっちゃったり、私が捕まったりして、その、あの暗い牢獄の中で死んじゃったり、知らない男の人に乱暴されたりするのを想像すると、怖くて怖くて仕方ないの」

「アンジェラ……」

 

 

 異性との付き合いはからっきしのデュランだが、流石にここまで言われて反応できない程の朴念仁ではない。アンジェラは確かに、怯えていたのだ。

 

 

「……お願いデュラン。私の心も守って。こんな不安なんて気にもできない程に私の中にデュランを満たして。……私を助けて」

「……あぁ、分かった」

 

 

 彼女の決意は伝わった。後はデュランが応えるだけだった。

 

 

「ただその、俺は初めてだから……」

「私だってそうよ、バカ……」

 

 

 名残惜し気に離れたアンジェラがドレスに手を掛け、程なくして一糸まとわぬ生まれたままの姿となった。

 

 

「……」

「……アンタも脱ぎなさいよ。私だけ恥ずかしい思いするの、不公平じゃない」

「あ、あぁ……すまん」

 

 

 あまりの美しさに言葉を無くして固まっていたデュランだが、アンジェラの言葉で意識を取り戻し、同じ様に着ていた衣服を全て脱ぎ捨てる。

 

 

「……ふぅん、そこそこイイ身体してるんじゃない?」

「アンジェラはとても綺麗だ」

「なぁっ!? ……い、いや? デュランも引き締まってて最高だし?」

 

 

 なんですぐ見解を変えたのかは分からないが、きっと自分がお世辞を言っていると思って返したのだろうと一人納得するデュラン。そんな彼女が余計に愛おしく見えた彼は初めて自分の意志でアンジェラの肩に触れ、そのまま抱き寄せる。

 

 

「お世辞でも嬉しいよ。でも、俺は本心から君が綺麗だと思ってる」

「あわ…あわわ……」

 

 

 手繰り寄せたアンジェラの身体がモジモジと小さな抵抗を見せるが、震えながらも腰に手を回してくれた事で本心は嫌がっていない事を察するデュラン。

 

 しかしここからどうするのが正しいのか、デュランには見当が付かない。

 

 暫く裸で抱き合っていたデュランとアンジェラだが、やがて冷静さを少し取り戻したアンジェラが小難しい顔をしていたデュランの顔を見て察する。

 

 

「……え、もしかして何をしたらいいのか分かんない感じ?」

「遺憾ながらそういう事になる……」

「男の子って自分の部屋にエッチな本を隠し持ってるものじゃないの?」

「マジで持ってない」

「驚いた……じゃあその、本当の本当に……?」

「どうしたらいいんだ?」

「わたっ、私に聞かないでよ!?」

 

 

 頬を赤らめながら頭を振るアンジェラだが、待ちわびる様な仕草を見て察するに、彼女はどうすればいいかを理解している様だ。

 

 

「もう! 分かったわよ! 今回はお姉さんがリードしてあげるわ!!」

「すまん……」

「謝らなくていい!」

 

 

 遂には顔全体を真っ赤に染め上げたアンジェラがデュランへと向き直る。恥を堪えて無理をしているアンジェラに対して、デュランが出来るのは真っ直ぐ見つめ返すのみだった。

 

 

「……まずはキ、キスするの」

「お、おう……」

 

 

 目を閉じて待機するアンジェラに対し、デュランはゆっくりと顔を近づけ、彼女の唇に一瞬自身の唇を合わせて、そして引いた。一瞬だが、自分とは全く違う柔らかい感触に動揺を隠せない。

 

 

「……これだけ?」

「え?」

 

 

 しかし、当のアンジェラは不満顔だった。

 

 

「キスって、これじゃないのか?」

「もう、デュランって見た目以上にお子様なのね! ちょっと舌出して!」

「ほ、ほうひゃ?(こうか?)」

「んっ!」

「むうっ!?」

 

 

 言われるがままデュランが舌を出すと、アンジェラは大きな口を開き、その舌を咥え始めた。自身の知るキスの概念とはかけ離れた行動に困惑する中、アンジェラは必死にデュランの舌先をチロチロと舐めたり、吸ったりを繰り返した。

 

 

「……ぷはっ! こ、これが大人のディープキスよ。口の中でお互いの舌を絡め合って、体液を交換する事が戦闘開始の合図なの」

「なるほど。今度は俺からやってみよう」

「え? いやいやもうこれは終わったからはむっ!?」

 

 

 意図を理解せず中途半端にしか舌を出さなかった先程とは違い、理解した上でアンジェラの口内に自身の舌を侵入させるデュラン。

 

 

「んー! んーっ!!」

 

 

 一方でアンジェラの舌は口の中で逃げる様に暴れ回るが、その行動がデュランの加虐心を煽り、更に執拗に彼女の舌を責め立てる。

 

 

「……んっ♪ んっぷ♪」

 

 

 やがて観念したか、それとも何かしらのスイッチが入ったのか逃げる事を辞めたアンジェラの舌は自分からデュランを求める様になり、お互いの口内を行き来する程に激しいまぐ合いを始めた。同時に抱き合う互いの力も強まり、アンジェラの乳房はデュランの胸板に潰され、デュランのペニスはアンジェラのおへその下辺りにゆっくりと沈んでいく。

 

 

「……ぷはっ。アンジェラっ!」

「きゃっ!」

 

 

 どれ程の間そうしていたかも忘れかけていた頃、一度口を離したデュランがアンジェラをベッドの上に押し倒し、その上に覆いかぶさって再び彼女の唇に舌をねじ込んだ。

 

 

「アンジェラっ……アンジェラっ!」

「デュラ……んゥ♪」

 

 

 アンジェラの名を呼びながら、デュランは両の手で彼女の胸を揉みしだき始めた。互いの汗でべっとりと濡れた乳房は手を当てるだけでは滑ってしまう為、力を込めて掴み、掌から逃げようとする胸を必死に追いかける。

 

 

「ひょっ、ひょっほはんはひゅらん!(ちょ、ちょっとタンマデュラン!)」

 

 

 何かに気が付いたアンジェラがデュランに制止を呼びかけるが、お互いに舌を絡ませた状態で上手く話せるはずもなく、そしてその動きが更にデュランを昂らせた。

 

 

「ひっひゃう! わらひ、きすだへでひっはらぁ!(イッちゃう! 私、キスだけでイッちゃうから!)」

 

 肩を叩いて抵抗しようとするアンジェラだが、快楽に飲み込まれた身体は自由が利かず、辛うじて当たった手はデュランの汗によって滑り落ちてしまう。

 

 最も、仮に言葉が通じてもデュランは「イッちゃう」の意味を理解出来ないのだが。

 

 

「ま、まひぇない! ま、まひぇへひゃるほんは!(負けない! 負けるもんか!)」

 

 

 このまま一方的になすがまま終わる事だけは避けたかったアンジェラの年長者としての意地が、彼女に限界を超えた力を与えた。デュランの首に腕を回し、最後の反撃に出る。しかし根本的にフィジカルの面で負けていたアンジェラが体力勝負で叶うはずもなく、程なくしてデュランの口内に押し戻した主戦場は瞬く間に元のアンジェラの口内へと戻る。

 

 

「も、もうひゃめ……ひっひゃう……ひっひゃうううううう!」

 

 

 直後だった。

 

 

「はひっ……はひいいいいいいいいいい!」

 

 

 突如痙攣を始めたアンジェラに流石に驚いたデュランが身体を離す。すると同時、目の前には白眼を向きながら下半部から大量の透明な液体を拭き出すアンジェラの姿があった。

 

 

「アンジェラ!」

 

 

 状況をよく理解していなかったデュランは慌てて理性を取り戻し、彼女の上半身を抱き起した。

 

 

「アンジェラ大丈夫か!? しっかりしろ!!」

「あへ……あへぇ……」

 

 

 血相を変えて叫ぶデュランだが、アンジェラの方は白眼のまま口から涎を垂らし、意識を失っていた。

 

 

「俺は……俺は一体何をしてしまったんだ……ッ!」

 

 

 内から湧き出る肉欲を怒りで抑えながらデュランは乱れに乱れたアンジェラの身体をそっとベッドの上に寝かせた。タオルで汗を拭いてやる頃には小さな寝息が聞こえていたが、アンジェラのベッドは二人の体液を吸って水浸し状態だった。仕方なくリースのベッドにアンジェラを寝かせたデュランは、モヤモヤした気持ちを抑えながら自身の寝床に戻り、今夜の事を必死に忘れようとした。

 

 

 

【多分続く】

 

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