亡国機業は壊滅しました。 作:張三李四
「うむ。大浴場と名乗るだけはあるな」
箒は眼前に広がる浴場の姿を目にし、湯への期待を膨らませた。
IS学園寮の大浴場は24時間入浴可能だと聞いていたが、その規模は郊外のスーパー銭湯に匹敵する規模だった。
「かけ湯、サウナ、ミストサウナ、シャワーブース、洗い場に水風呂、ジェットバス、日替わりの利き湯、つぼ湯、炭酸泉まである」
「……それは、種類が多いのですか? 私はドイツにいた頃の露天浴場しか知りません…………」
「うむ。銭湯の施設をそっくりそのまま移植した、と言うべきかな。来る途中、隣にレストルームに岩盤浴まであった。いたれりつくせりだ!」箒は鼻息荒く解説した。
洗い場は三つのカランで一つの仕切りだ。クロエを奥の席に座らせ、湯おけに湯をたっぷりと入れた。ひとまず膝上に乗せてカモフラージュする。
箒は真ん中に座った。
「特に用意するわけでもなく来てしまったが、備え付けの石けん類は…………」
箒はひとつひとつを手に取ってクロエに触らせる。違いは並び順だけで六種類あった。シャンプー、コンディショナー、ボディソープ。敏感肌用と普通肌用だった。
「ひとまず敏感肌用だな。万が一ってこともある」「仰せのままに…………」
ボディソープを手に取り泡立てていると、声をかけられた。
「隣、いいですか」
「…………は、はい」
年の頃は二十代後半。日本人の女性だ。箒は胸をバクバク言わせながら応じた。睨みつけられている気がして、少し剣呑な雰囲気を発してしまった。
女性は湯をかぶりながらボディソープの容器を睨みつけている。顔の手前まで言ってようやく文字が読めたようだ。
クロエが小声で耳打ちしてきた。
「箒様、普段は眼鏡なのだと思いますよ…………」
「……そ、そうか」
女性は手早く洗い終え、湯をかぶった後、冷水を浴びて立ち去っていった。
「…………ん、お上手です。箒様…………」
箒はクロエの身体に泡をのせていく。丁寧に、磨くように、クロエの肌を洗っていった。
「…………私が湯女のような気がする」「ありがとうございます」
箒がクロエの身体を洗うようになって、三月ほど経っていた。背中から肩、肘、指先……手折れてしまいそうな骨格のうえに、ほどよく乗った柔肌。
(だが、私は知っている。クロエの膂力がとんでもない、ということを……)
クロエは失明する前は総合格闘技を修めていたと聞いている。剣術と柔術をたしなんでいた箒は、【本気モード】のクロエに大敗北を喫している。
「さて、次は下だが……」
「こちらにも泡を…………あら」
箒が手順を思案していたとき、隣席に腰掛ける者がいた。
洗い場は他にもあって、いくらでも空きがあるにも拘わらず、その少女は隣を選んだ。
(この女、何が目的だ……)
箒は心中で訝しみながら、新たに腰掛けた少女を観察する。イタリア系白人のような気がする。金髪碧眼だが、身体はそこかしこにだらしない脂肪がついていて、なおかつ尻と胸が大きく、グラマラスだ。
「よろー。わたし、ティナ。ティナ・ハミルトン。アメリカから来たよ☆ わたし、二組、よろー」
握手を求められ、箒は一瞬躊躇してから握った。ブンブン、と上下に振られ、勝手に胸元に持って行かれる。
「……篠ノ之箒だ。一組、隣は」
「クロエ・クロニクル、と申します。4組です……」
「クロちゃんね☆ ティナだよ☆ よろー」
箒はテンションの高さに引き気味だった。ティナは手ぬぐいにボディソープを垂らし、高速でこねまわしている。箒はどうにか言葉を紡いだ。
「ハミルトンさんは」
「ティナ☆だよ、サンずけもノー。よろしゅー??」
「……ティナは日本語上手ですね」
箒は会話しつつ、後ろ手に合図する。『済まないが、下は自分で……』
「兄ちゃんが沖縄に住んでて、オタクって言うの? ジャパニーズマンガとアニメにどっぷりつかってるんだよねー。仕事に行く前にディスクを貸してくれたからそれで覚えたんだー」
「そ、そうなんだ。お兄さんはどんなお仕事」
「軍じーん。沖縄は天国だー!! っていつも言ってるし、わたしも行ったことある。やっぱ波乗りっしょ! 箒はボディボードやったことある?」
「い、いや、浜遊びはあんまり」
「もったいなーい! 箒はいい身体! なのに、海行って遊ばなきゃ!! っでさ、石垣島とかにいい波乗り場があるんだよー。夏休みは沖縄の兄ちゃんのところに寄ってから帰省するつもり」ピースサインをしてみせる。
「テ、ティナはアメリカのどこ出身なんだ?」
「カリフォルニア! もうひとり兄ちゃんがいて、カリフォルニア工科大に行ってる! 妹が言うのもアレだけど、兄ちゃん、すんごいイケメンだから……紹介したげよっか? 兄ちゃんも喜ぶし!」
「そ、そのうち……」
「わたし、寮に来たの、一週間前でさ。早く来過ぎちゃって、なかなかみんな集まらなくって! あとで沖縄土産のチンスコーが残ってるからあげる! もらって☆」
「あ、ああ……」
ティナの雑談は止まらなかった。
「箒の部屋、どこ?」「1025号室」
「……箒様」
クロエは慎重に泡を下半身にのせていたが、箒の嘘にめざとく反応した。
「……に、転がりこんでいる」「箒様にはご自分の部屋があるのです……」
「初日からやらかしちゃったやつ!? だったら、うちに来なよ! ひとりで寂しかったんだよー。……と言っても二週間限定だけど!」
「ベッドの空きが……?」
「ルームメイトの到着が遅れてて、二週間後になるってさ☆」
「……ということは、シャワー室の空きが……」
「わたしが使ってないときは自由に使っていいよー」
「助かるっ」
箒は拳を握りしめた。
「クロニクルさんはどこ出身? アメリカじゃなさそうだし、日本語上手すぎー」
「……ドイツ共和国です」ゆっくりと首を向けて言った。
「ドイツね! 旅行で行ったよー。ベルリンとか、ミュンヘンとかねー」
「……そう、ですか……」
あ、と箒が口にした。
クロエの膝上に乗っていた湯おけが転がり落ちた。
「一緒に行った兄ちゃんがさ、浴びるようにビール飲んでて、うまい、うまいって言ってたんだけど、わたしにはまだ早いって飲ませてくれなかったんだよー。そんなに美味しいなら飲みたかったなーって……………………!」
ティナは湯おけを拾い上げる箒と、その隣に屹立しているモノを目撃して何度も瞬きした。
「お、お、ちん……んぐっ」箒がティナの唇に口づけして黙らせる。
(ご、ごまかせたか……?)
箒はティナの視線の動きを確かめる。
(ご、ごまかせてない!)
クロエは箒に構わず泡を洗い流した。てぬぐいを膝上に掛けたが、自己主張が激しくて隠れていない。
「……見つかってしまいましたね……」
(隠す気なかっただろ!!)
箒は無駄な努力と知りつつ、ごまかし続ける。ティナの口に舌をねじ込み、乱暴に舌先を追いかける。
「ティナさん…………取引しましょう」
言って、クロエはカランへ手を伸ばした。
↓
↓
↓
「ここなら大丈夫だろう」
箒はクロエとティナの三人連れでつぼ湯に浸かった。家族向けサイズのつぼで、若干狭い気もしたが、クロエの身体を見られるよりは……という判断だった。
ティナを頂点に三角を作る。クロエは浴場に背を向けるように配置し、彼女の容姿が他者に気づかれないようにする配慮もした。
「さて……」箒はちらっとふたりを見た。
クロエは余裕綽々だ。こうなった原因にも拘わらずむしろ堂々としている。
対するティナは先ほどから頭を揺らしていて、混乱しているかのように見える。
箒が肩を寄せ、触れると、おびえたような視線を向けてきた。
「LGBTには理解してるつもりだけども…………情報量が」
箒が肩を離して咳払いする。
「取引と言うのは、だ」箒は眼力に念を込めた。
「は、はいっ」
クロエが湯の中でティナの手首を握り、自分の股間に誘導して握らせる。
「……っ!!」
「…………こういう身体、ですから……日常生活に支障を、来しています……ですから、介助が、必要、なのです……」
「か、かた、かた、カタカタ」
呂律が回っていないティナを見て、かわいそうだな、と思いつつ、取引を誘導する。
「ボランティアを……としたいところだが、介助を手伝ってくれるなら、バイト代を出したい」
「守秘義務契約していただければ、お給金は弾ませていただきます…………」
「す、すこし、考えをまとめ……!!」
箒がティナの耳元にささやきかける。
「よーく考えてくれ。クロエはこの身体で……いじめを受けてきたんだ……祖国の学校にはほとんど行ってなくてな……できれば、穏やかな生活を過ごしてもらいたい、と思ってる……」
でまかせを口にしつつ、言外に選択肢はない、と圧力をかける。
クロエも箒の意思を察して身体を寄せてきた。
「ひっ……あ、当たって……☆」「…………当ててますから」
上下共に当たっている。人形めいた肌が湯のぬくもりで朱色に色づき、色素の薄い髪が色づいている。
「…………どうか、お力添えを……」
「そうだぞ……」
「……と、とりあえず、け、契約はしょ、書面で」
「わかった……クロエ、身体を離してやれ。困ってる」
だが、クロエは動かなかった。
「クロエ?」
「…………
箒は知恵を巡らせる。頭のなかにはいくつかの選択肢が浮かんだ。
「ここで抜く、誰かに抜いてもらう、静まるまで待つ…………最後のだな」
クロエが物欲しげな表情を浮かべたが、無視して湯に浸かった。
のぼせそうになるまで我慢してようやく危機を脱したのだ。身体を拭き、髪を乾かし、寮の食堂へ向かう。
「わ、忘れ物しちゃった☆ じゃ、じゃ」
逃げようとするティナの腕を左右からつかむ。
「…………案内、頼み、ます……」
「クロエを置いていくなんて、無体な…………」
「や、やだっ……ご遠慮しますっ」
「飯をおごってやる。特上でも極上でも何でも頼んでよいぞ」
「え! いいの!!」
一年寮の夜定食は並、特上、極上の三種類あった。
ティナは迷わず極上を選んだ。
「ぐっ……」「あんがとー」
箒は並定食が載ったトレーを持ちながら、空席を探す。
(いないか。長湯したからな……)
織斑一夏の姿はなく、箒はテーブル席を見付けてクロエたちを導いた。ティナを囲むように座り、クロエはチ、チ、チ、と舌打ちしてから食事を摂った。アルバイトの内容について話しつつ、クロエはあたかも
「クロちゃん。もしかして、見えてない?」
「…………見えてませんよ?」
「うっそだー」ティナは極上定食に舌鼓を打った。
食事を終えた。ティナはトレーを返すクロエの所作を観察しているが、しきりに首をひねっている。
ティナの案内で部屋に辿り着く。彼女が言ったとおり、一人分の荷物しかなく、一方のベッドには生活感がなかった。ティナが吊り戸からちんすこうの箱を取り出し、箒とクロエに小袋を一つずつ手渡す。
クロエはティナのベッドであろう、少し乱れたシーツの上に腰掛ける。ワンピースの膝上をつかんで持ち上げる。
「え……!?」ティナが焦った顔つきになった。
「書面はこちらに…………」
ガーターベルトに筒入れを備えており、中から一通の紙が出てきた。
「土日になんとか、とか口にしていたな……」箒が書面を受け取る。
「草案ですが、骨子は書いてありますので、よろしいかと」
サイドテーブルに丸めた書面を広げ、ピラミッド状に積みあげたコーラから一缶失敬して重石代わりにする。
ティナは文面を一瞥する。
「時給二千円……見習い修了後、昇給あり、特別手当あり……いいの!?」
「もちろん、守秘義務契約にサインする前提だが」箒が釘を刺す。
「だいじょぶー。ベビーシッターのアルバイトしたことあるし、同じようなもんでしょ?」
「基本的には着替えや入浴の補助が主となる。希望するなら勉強も一緒にするといい。クロエは博識だ」
「ん、そこはいーや。勉強は自分でするかなー」
「その辺りは自由意志に任せる。ティナは部活、決まっているか?」
「んにゃ。特定のスポーツやってたわけでもないから、適当に見て回ってから決めるー…………まさか、部活NGなんてあったり?」
「部活は自由だ。私は剣道部だし、クロエもやることがある」
「ほー、そーなん。じゃ、自由にやらせてもらうねー。ほいほいっと」
【シノノノ】アルバイト社員:ティナ・ハミルトン
ティナは筆入れからボールペンを取り出し、書面にサインした。
箒がボールペンを受け取り、雇用主側のサインをした。
「契約締結だな。では、明日七時までに食事を済ませて1025号室に出勤してくれ」
「い!?」
「一時間未満でも切り上げで時給が支払われるが?」
「ぐぬぬぬぬ……わかった☆」ティナは給金の力に負けた。
サイン済み書面をクロエに手渡す。器用に丸めて筒に入れ、ガーターベルトに戻した。
「さて」箒はティナの隣に座る。
「な…………」髪の毛をいじられてティナは色めき立つ。
「アルバイトの教育だが、私が実施する。見習いの間、ティナには私の補助にあたってもらう。それから今週にかぎっては、有志がクロエの介助を行うのでよく見ておくといい」
「な、なななな」箒がティナの手に自分の手を重ねた。
「クロエは特殊な環境で育っており、身体も常人と異なるため、いくつかの制限事項がある。これも明日かいつまんで説明する」
「わっ……」
トサっとベッドに仰向けに倒れ込む。押し倒す形で箒が見おろす。ティナが左右に首を振ってやんわりと拒否を示したが、箒が身体を近づけた。
「ティナは私が囲うからな」箒はクロエに聞かせるように言った。
(守るためだ。クロエが手を出したら壊してしまう…………)
「か、囲う……! 囲うって!?」ティナは耳を疑った。
「運が悪かったと思ってくれ……」「わたしの意思っ……!」
クロエは学習机に座り、じっとベッドの二人を見すえていた。
目蓋を開いて、鈍い金色の瞳をあらわにしている。じっと箒たちの様子を見守る、というよりは監視していると言ったところか。
箒はティナの両目を手で覆い、唇を軽く触れ合わせた。
「あ……」ティナがうめく。
体重をのせ、ティナの頭を抱えて転がるように口づけた。
箒は片目を閉じて、クロエの表情を伺う。
(光っていないな……今は大丈夫だ)
おそらく衣擦れの音に集中しているはずだ。
(それに、クロエの瞳を両目で見てはいけない。幻術を使って催眠を仕掛けてくる。現地調達と言っていたが、大方催眠状態にしてただ働きさせるつもりだったに違いない)
しかもクロエは催眠に加え、催淫もやってのける。
ダリル・ケイシーが逃げ出したのは何かの拍子に、偶然催眠催淫の双方が解けたためだ。
「ん……ぁ……はむぅ…………」
熱く湿り気を帯びた吐息が鼻と口から漏れている。
空気を求めて半開きの口をなめ回す。舌先を間に差し入れ、口内のつくりをマッピングするように丹念に舌先でつついた。
少し唇を離すと、潤った唾液が糸になって伝い落ちていく。もう一度唇を合わせ、ティナが両目を閉じているのをいいことに、クロエの様子を伺う。
(聴覚に集中している……唇だけではだめそうだな……)
クロエは彫像のように動かない。じっと気配を殺していた。
箒は横向きに抱き合い、背中に手を這わせる。ティナがゾクゾクと背筋を震わせ、逃げようとする。
「んむぅ……」「はぁ…………ぁ……」
頭と腰を抱き寄せ唇を押しつける。歯を這い伝って隙間が開いた瞬間、またしても舌を差し込んだ。
「ン……んん……」
ティナが睫毛を瞬かせ、苦しげにうめいた。大きく息を吸ったので、すかさず唾液を吸う。
腰に添えていた手を上着の裾へ移動させる。裾のなかに差し入れ、腹をまさぐる。
「あはっ、ははっ…………肉をつままないでっ……」
唇を離し、ティナの腹を露わにして肉の弾力を確かめる。こそばゆさに笑い声を上げるティナは、スポーツブラをたくし上げられて声を失った。とっさに両手で乳房を隠そうとするが、その左手を箒がつかんだ。
「さっき風呂で見た。今更隠すものでもなかろう」
「だって恥ずいし! お風呂とここじゃっ」
「ルームメイトは裸族かもしれんぞ……」
箒は言って、はみ出している左の乳首を口に含んだ。初々しい薄桃色の乳首は、さきほどつまんだ肉とは感触が違った。
「んん……ぁう…………」
(結構大きいな……)
大きな胸に顔を埋めたのは一度や二度ではない。母や伯母は胸がよく育った。姉もたわわに育っており、おそらく箒も同程度には膨らむだろう。しかし、ティナの膨らみは箒を超えている。
(アメリカ人はグラマラスというが……)
箒は同じアメリカ人の知り合いを思い浮かべる。だらしない巨乳に触れるのは初めてだった。
舌で転がし、唇に挟んで吸った。
「あうう……」ティナの息づかいが熱っぽい。
硬くなった蕾を強く吸うと、上下していた色白の胸がピクンと跳ね上がった。右の乳首もさらけ出して吸ってみる。舌の動きに反応してピクピクと震えるのが、だんだん楽しくなってきた。
十分ほど赤ん坊になったつもりで吸ってから、顔を上げると、ティナの表情が崩れきっていた。顔を近づけると、抵抗することなく唇を許していた。
箒はジャージを下ろして、下着姿になる。下着も脱ぎ捨てて、秘所を指で弄ってみると、濡れていた。
(案外、濡れるもんだな……)
手を離し、今度はティナの下着をスウェットごと脱がせる。
「ま、待ってっ、え、そこまで」
「……囲うってそういう意味だから……」
「だから時給二千円……!!」呟くティナに構わず、足に引っかかっていた下着を取り去った。
ボディソープの匂いがした。鬱蒼とした茂みは髪と同じく金色だが、処理が不十分でだらしなさが垣間見える。
「ティナの……剃ってやろうか……」
「え、遠慮します……」
ティナが顔を背けるが、背けた先に箒の陰毛があって固まった。箒の秘所は言うだけのことはあり、しっかりと手入れしてあった。
「だらしないな……」茂みを舌でかき分けると、抜けた陰毛が引っかかった。
「だらしないって言うなし……」
「ISスーツの股間がきわどいの、知ってるだろう……。はみ出る方がだらしないぞ……」
「ん……やだぁ……きたな、いっ……」
箒はティナの膣周辺を舌でねぶりながら毛並みをたどった。ティナは毛深い体質らしく、肛門の周辺までびっしりと生えていた。
箒は毛の感触を確かめ、鼻を茂みに押しつけた。中心部の少し硬くなった突起をつつく。
「はぅ……ンンンっ、……ふぁぁぁああぁああ」
ティナの内股がきゅっと閉じようとする。構わず頭をずらし、顎で
(舌の先っぽが締め付けられてるな……僅かだがイってるぞ……)
今度は指を入れてみる。入り口はほぐれているが、中は狭く思えた。ねぶりながらゆっくり広げてみると、なんとなく処女のような気がしてくる。
指を差し入れたまま、ティナの
「ンンン…………やぁあ……あううう……」
(クロエは…………)
一瞥すると、クロエがスカートをたくし上げて自慰に浸っていた。
(オカズにされている……)
だが、ここでやめてしまうと、クロエが不完全燃焼になってしまう。しわ寄せは翌日ダリルが受け止めることになるだろう。
「ティナ……最後までするからな」今、ダリルの手を失うのはマズい。
「え、え、え!?」
ティナの困惑をよそに、箒は覚悟を決めた。身体を起こして移動し、ティナの太ももを割って広げた。
「責任は取る。学園を卒業したら正社員確定だ」箒の表情は真剣だった。
「その言い方、いやらしっ」枕営業という言葉が思い浮かび、ティナが目を瞬かせる。
箒は《
《
起動キーは肉眼で捉えることができないため、投影モニターで位置を確かめながら根元をつかんだ。ヴヴッ、と感圧トラックパッドに触れたような反応が返ってくる。
「これも会社のためだ……」「言い方……ンンン!」
起動キーをつかんだまま、先ほどまでねぶっていた秘所に押し当てる。潤いをまとわりつかせるよう前後に擦り、膣口の位置を確かめた。
「っ……あう……!!」
ツルン、と直径1センチほどの起動キーが吸いこまれる。ティナは太ももを広げたまま、足指を折って力をこめていた。
箒は腰を動かさないようにして、ティナの右足首を手に取った。靴下を取り去り、足指を顔まで持って行って口唇でくわえこんだ。
「んんん……はむぅ、はむぅ……」
「! ちょ、つま先、舐めんなあ……」ティナがうめく。
指の股を割り、唾液を絡めていく。震える足首を手で固定しながら、顔を前後に揺すりながら足の親指に
「はむっ、こっちも……」「変態っ……箒の変態ぃ……」
左の靴下を取り去り、両方の足首をぴたりと寄せる。左右の親指を同時にねぶった。
「ジュポッ、じゅぽっ、……はむむ……じゅぽっ、じゅぽっ……」
「うううう……」
足指を愛撫され、ティナは涙目になりながら何度も身体を震わせる。箒は足指を丹念に舐め、唾液まみれにしながら舌奉仕を繰り返す。
膣内の感覚は少しほぐれたようで、起動キーの形に吸い付いてくるのを実感した。
箒は足裏を舐めながら腰を揺すり出す。ティナの体型からふわとろかと思いきや、ギュウギュウ締め付けてくる。起動キーを女体に入れたのは初めてだったが、脳神経でつながっている分、感触がダイレクトに伝わってきて刺激的だった。
「ティナ……大丈夫か、痛みとか」
「少し……」
「わかった。じっとしてる……」
動かない間、存分にティナの足裏を舐める。舌を這わせるたびにビクビクと仰け反る姿が楽しい。息づかいや鼓動が膣壁の襞に伝わり、収縮を繰り返すのもまたよかった。
奥へ、奥へと誘っているかのようで、箒は腰を動かしたくなる衝動を堪えつつ、足を舐めた。
「足ばっか舐めて……」
「飽きない……ずっと舐めていられるんだ……」
自分の性癖を確かめるように口ずさむ。だんだん下半身がせつなくなってきて、箒はゆっくりと腰を動かし始めていた。
内襞を
箒とティナはしばし無言で下半身の感覚に集中する。指の出し入れに近く、痛みが少ないのかもしれない。箒は肉厚な身体の締め付けに酔いしれた。
「気持ちいい……」「あうううん……箒の、よくわかんないの、あんまし、痛くないかも……」
ティナに体重を預け、だらしない胸に身体をあずけながら腰を振り続ける。ぐちゅぐちゅ、と
「すまん、限界だ……!」
「うんっ……ううう……!!」
ぎゅーーっと互いに絶頂を味わいながら抱きしめ合った。
余韻に浸りながら、互いの身体を離す。
「へへ……これからよろー」
「ああ、よろしく頼む」
互いにはにかみあいながら、胸を上下させた。
天井を見上げながら箒は心の中で顔を覆った。
(やってしまった…………!!)
次話、『織斑一夏と箒《4》』投稿まで少々お待ちください。