亡国機業は壊滅しました。 作:張三李四
ミューゼル一味《1》
「…………ん?」
マキは射精の快楽が一時的に途切れて、辺りを見回す。
(物置…………だったはず……?)
箒に乗っかって腰を振っている最中に、真っ白い光に包まれたところまでは覚えている。
十畳ほどの部屋で広さはあまり変わらない。だが、うずくまっている人がいて、みんな目を押さえている。
「起きて、……起きて、……起きて」
裸で寝転がっている女性を、外国人らしい雰囲気の裸の女性が起こそうとしていた。
「動くな」チャキッ、という軽い音がした。
「はへっ…………ぅ」
ツルン、と箒の膣から一物が抜け、思わず腰を引いてしまった。
顔を上げると、ダークスーツに身をやつした女性が黒い筒のような道具を構えている。
さらに、
しかし、マキはいわゆるIS競技に詳しくなかった。突然
「生体反応3、識別コード《M》、《H》、《
「しゃさつ、しゃしゃしゃっしゃさっ」
物騒な言葉にマキは騒然とした。何かよくわからないが、眼前にある、おもちゃみたいな筒は鉄砲のようだ。
「殺しはなし、ですか。了解」
「か、か、帰っていいでしょうか」マキは声を絞り出した。
「全裸で? 本気?」
マキは両手で身体の至る所を触る。服を着ていない。
箒やマドカを犯していたときは、一応は服を身に着けていたはずだった。
「ぅううう~~~~~~!!!」
顔が真っ赤になる。うつ伏せで倒れているマドカ、仰向けですすり泣いている箒もまた全裸だった。
「識別コード《M》、意識なし。識別コード《H》、負傷、ただし意識あり」
シギュンは箒を一瞥した。
しかも、民間人と思しき少女は、股間にピンク色の液体がこびりついた棒を装備しており、篠ノ之箒の強姦に用いていたことは明白だった。
「おい、お前。両手を頭につけて、そのまま膝をつけ」
顎で促す。
マキはうろたえて、どうしていいのか分からない様子だ。
シギュンが持っていた九七式手槍のグリップでマキの頭を殴る。
「痛いっ!」
「両手を頭につけて、そのまま膝をつけ! 従わなければ射殺する!」大声で言い、もう一度殴った。従わないのでもう一度手を振り上げる。
マキが目を瞑って身をすくませる。
シギュンはトン、と軽く胸を押されたような気がした。
一瞬遅れて、
注意:IS反応×2、登録名称:SOLIDⅢ、SOLIDⅣ
「…………ソリッドⅣ???」
続いて、
警報:ソリッドⅣの攻撃を受けました。操縦者負傷、左胸部貫通、左肺裂傷、心臓一部損壊。生命の危険につき、ただちに治療を開始してください。
「は?」
ゴポォ、とシギュンの口から血が溢れ出す。
身体から休息に力が抜け、立っていることすら難しくなった。
視覚が回復しつつあり、シギュンは目を凝らす。
半透明の棘のようなものがマキの周囲から伸びており、銃に手を掛けている亡国機業構成員たちの胸をことごとく貫いていた。絶命している者もいる。棘の何本かは襖を貫通し、別室にいた者までも同様の運命を辿ったのは想像に難くない。
無事なのは女医だ。泡を吹いて動かなくなった束を手当している。
ほかは、スコール・ミューゼル、
シギュンは自分が死につつあるのを自覚した。
「は?」
マキは銃を持った女が血だまりに崩れ落ちるのを目にして、驚いてしまっていた。
半透明の紐がゴムのように四方八方にのびている。
紐が縮み、マキの股間でひとつになる。
まったく何が起こっているのか、よくわかっていない。
殴られて痛む頭のなかを、妙な声が響いてくるのだけはわかった。
《
血だまりの匂いのなか、股間の一物が反り返る。またしても強烈な幸福感に満たされ、マキは今にも
《適合者検出:今から蘇生を開始します》
マキは自分がおかしくなってしまったのだと思った。
(……ぅぅう、欲情しちゃいけないって、……ぅううう、わかってるのに……)
急に頑なに使命感に襲われ、それ以外に方法がないと考えずにはいられなくなった。
マキはシギュンの側に寄ると、彼女のスーツを手早く剥ぎ取った。半透明の一物を、胸に大穴が空いて死にかけている女の股間にあてがう。
シギュンの鼓動が弱まってきており、あまり濡れていなかったが、強引に腰を押しこんだ。
先端が埋もれたところで腰が震えた。
(うぁあ? うぁあああ? 出ちゃった…………)
ビュルビュル……と白濁液が漏れでて滑りがよくなった。奥まで進むと、まだ温もりが残っていて、筋肉の収縮でキュッキュッとキツく締まった。ゆっくり腰を引き、根元を見下ろす。
(血…………処女……?)
量こそ少ないが、間違いなく毛細血管を引き裂いたことによる出血だった。
マキは腰を前後に揺らしながら、シギュンの虚ろな瞳を見つめる。
(中国系、かな? 日本人にも見えるけど、ちょっと、違うかも……)
化粧で顔立ちを際立たせているが、実際にはもっと年若いのかも知れなかった。
「ヒュー……」としか口から漏れ聞こえなくなっており、マキが二回目に達したとき、シギュンの身体は生命活動を終えていた。
マキは異常だと感じながらも、使命感に突き動かされるまま、シギュンの亡骸を抱き続ける。
端から見ると、死体を犯しているようにしか見えない。
「ふぁああああぁぁあっっ! ……ぅく……ぅ……っ」マキは三回目の絶頂に達する。
《
《初めての蘇生に成功しました。蘇生にあたって、蘇生体の再構成のため、融合眷属化を実施しています。拡張領域を共有したことで、蘇生体も非固定浮遊部位を利用できるようになりました。また、蘇生体がISを所有していましたので、ISコアの命令系統を書き換え、こちらからの制御を受け付けるように変更しました》
「はへっ?」
マキは気の抜けた声を漏らした。
頭のなかの妙な声よりも、シギュンの股間に半透明の一物が高らかと屹立したことのほうに気がいってしまい、妙な声がもたらした情報の半分も聞きとれていなかった。
次話、『ミューゼル一味《2》』投稿まで少々お待ちください。