亡国機業は壊滅しました。 作:張三李四
「シギュンのやつ、死にやがった」
胸に、これは助からないな、と思うほどの大穴が空いている。即死を免れ十数分息があっただけ、幸運と言えるだろう。離れに突入した他の亡国機業構成員たちのほとんどが事切れている。いずれも対IS戦に特化した専門家たちであり、育成にかけた年月を思えば、壊滅的打撃を被ったに違いなかった。
「逃げるべき、だよな」
しかし、全裸では逃げるのに支障を来す。衣服を探そうと周囲を見渡し、彼女はとんでもない光景を目撃してしまった。
「マジかよ……」
《
「お前えええっ!!!」
クロエ・クロニクルである。両瞳を見開いて《
「グガアァ!!」
突き飛ばされ、地面に押し倒される。
クロエは全盲とは思えない動きで肩を極め、「フッ!」と気勢を吐いた瞬間を肩を外す。
「…………グッ……ウウウウウウッッッ!!」
クロエは追撃の手を緩めない。体重移動と同時に軽く持ち上げた膝を鋭く下へ降ろす。
「チ、チ、チ」クロエは舌打つ。
二つの音を捉えた。なりふり構わず逃走する者、仲間を助けるべく反撃に移る者が発する鼓動だ。
「今たすけ…………!?」
スコール・ミューゼルが金髪をたなびかせ、陶器の灰皿を投擲しようと持ち上げる。
だが、クロエにとっては遅すぎる動きだ。
《
特殊訓練により、どのように身体を、筋肉を動かすべきか精緻に理解した。鍛錬された動作に対して、どのように動いて、どのように壊すか。必要な知識は頭にたたき込んでいる。
そして、篠ノ之束が手許に置き、可愛がっていたのは、クロエ・クロニクルに利用価値があったからだ。
《
クロエは、スコール・ミューゼルへと低い姿勢のまま走り出す。
畳に立ててあった水のペットボトルを掴むと、飛び跳ね、身体を回し、遠心力で威力を倍加させたまま、スコールの頭部を痛打した。
「ック…………」
よろめいた金髪の女を、すかさず押し倒す。彼女の股を腕力で押し開き、持っていたペットボトルを膣口に押しこんだ。さらに脚を使って埋没させてしまった。
「アァアアアアア!!!」スコールが叫ぶ。
つい先ほどまで篠ノ之束への陵辱し、愉しみのあまり興奮を覚えていた。濡れてはいたが、突然の異物挿入に、激痛に襲われて股間を押さえてうずくまった。
顔を殴り、腹を蹴る。クロエは表情を変えることなくスコールへの暴力を止めない。首に手を掛け、親指を立てながら締め付ける。
「ダリル! 戻って!!」女医が室外へと逃げたであろう、スコールの姪を呼び戻す。が、足音は遠のくばかり。
女医が、誰を最優先に救助すべきか、一瞬の逡巡をしたとき、トントントン、と軽く紙をたたいたような音がした。
先ほど、亡国機業構成員の生命を奪ったもの。
音に気づいたのはクロエも同じで、スコールの首を締め付けていた手を緩める。
(あれは、こちらを、わたしを攻撃してこない、……)
束が見つけたソリッドⅣの特性、その一端。数多のISコアと同じく、非常に選り好みをするという点だ。選別対象が何であるか、束はクロエには教えこそしなかったが、不思議と
(わたしは、
篠ノ之束はある精神疾患を抱えていた。精神医学におけるソシオパス、反社会性パーソナリティ障害と呼ばれる疾患だ。ISを用い社会秩序の破壊をもたらし、自己利益のためには身内や友人をも騙す。自らのしでかしたことに良心の呵責はなく、責任感も何ら有していない。
クロエ・クロニクルは篠ノ之束に感化され、その出自から、目的達成のため機械になりきることができた。
彼女たちを殺害することは、クロエにとって、あまりにも簡単だ。
(もっと……、償いを、……させなければ……)
もしも自分が篠ノ之束ならこうするだろう、ということ。目には目を、歯には歯を、
ゾクリ、とクロエの背筋が震えた。
忌むべき股間の一物が屹立する。クロエ自身、頭に血が上っている感覚はあるが、何より覚えたばかりのセックスをしたくてたまらなかった。《
立ち上がって、先ほど痛めつけた
唯一銃撃可能な女医は、彼女のなかの順序にしたがって篠ノ之束を優先しているようだ。ダリル・ケイシーは、伸びた紐からして恐らく死亡したに違いない。
「…………手前ッ…………」
「どうしても、我慢ができない……」
「はァ?」
クロエが座って告げ、
反撃したときとの雰囲気の変化、クロエの意図に気づいて抵抗の意思を示した。
「おいおいおいおい……、止せ、止せ!」
「…………っ…………ふっ…………、ううううふぅぅぅ……っ……」
クロエは
残弾は大量にある。発情しきった一物の震えを我慢する必要はなかった。
「止せ、止せ、ヨセェェエエエエエエ!!!」
「い、イク、イク…………ぁあぁぁぁぁ……」
大量の精液が恥骨にまき散らされる。硬いままの亀頭で、剃毛のおかげで露わとなった
「ウァアアア…………」
喘ぎとも言えぬ嘆きめいた声が響く。幹を奥へと突き進めると、締め付けこそ緩いが、ふわりと包み込まれる感覚があった。
「これ、いい……」
「抜け、抜けえぇエエエエ、早く終わらせて、抜けヨッ!!」
クロエは規則正しく息を吐きながら、正常位のまま腰を前後に揺らした。
「けっ、気持ちよくねえぞ」
視界の端にスコールの姿を捉える。少しでも長く、クロエに犯され、貴重な時間を稼ぐ。
「もっと、腰を使えよ。このヘタクソが!!」
「…………そう、だったら……」
クロエが一物を引き抜き、
「…………お尻を高く、……」クロエが屈んで耳許で囁く。
髪を掴まれては従わざるを得ない。
「クソッ…………くそぉ……」
服従を示す犬の姿勢。
クロエは膝を突いて股間を進め、精液と愛液にまみれた一物を後ろから膣口にあてがった。
「ァ、やめ…………んんんぅううぅぅぅ……!!」
亀頭がズブズブ……と埋没する。膣口の蕩けるような、激しい締め付けがたまらなく快感だった。正常位のときとはまったく別物となった肉襞の摩擦に、クロエは暗い感情を募らせる。
(蜘蛛を、
次話、『ミューゼル一味《3》』投稿まで少々お待ちください。
《お知らせ》※12月7日追記※
肩から指までサポーターを付けた状態で執筆することになったため、1話あたりの文字数が減少します。
その分『ミューゼル一味』以降の話数が増加します。
ご了承のほどよろしくお願い申し上げます。