※この作品はR-18です。

【呪術×結界】成長した利守が呪術高専に入学する話   作:駒由李

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これで腐向けでないのがミソです 利守の式神をいつも看破する伏黒の話
▼あけましておめでとうございます! 今年もよろしくお願いします! そういうわけで書初めがこれです!
pixivより転載


【呪術×結界】「伏黒、あんた気持ち悪いわよ」

 それはまだ虎杖が修行と言う名の潜伏中だった頃。彼の(偽装ではあったが)死を受け入れはじめた3人が、任務に赴くときのことだ。

「墨村遅いわね」

「寝坊でもしたか」

 3人で行動するのにも慣れはじめた釘崎がスマートフォンを弄りながら呟く。それに伏黒も同意を示しながら辺りを見渡す。

 ふと見ると、寮の方から人影が走ってきていた。あの長身は利守だろう。そう思いながら2人は彼を出迎えた。

 利守は焦った顔で言う。

「ごめん、寝坊しちゃって」

「──」

「遅いわよ。とっとと任務行ってとっとと呪霊祓ってとっとと帰るわよ」

「うん。それじゃ行こう。恵?」

「……あぁ」

 伏黒は物言いたげに利守を見ていたが、彼は結局追及しなかった。このときは。

 

「はーやれやれ、大したことない呪霊で助かったわ」

「本当にな」

 任務を終え、廃ビルから彼らは出て来る。本日の補助監督に「それでは帰りましょう」と促され、彼らは車に乗る。

 それから、車中ではしばらく会話がなかった。右から釘崎、伏黒、利守と3人で後部座席に座っていた。その中で、伏黒は隣の利守に言った。

「おい、お前」

「どうしたの恵」

「──『主人』はどうした?」

「は? 伏黒、何言って……」

 途端、ぼふんと「利守」の姿は掻き消えた。

 ギョッとしたのは釘崎と運転していた補助監督だ。その中で、伏黒は「それ」を手に取る。

 ──間流の方印の象られた紙切れ。

 それを手にしてから、伏黒は空いたスペースに座り直す。それからスマートフォンでどこかへと電話をかけはじめた。

「おい利守。お前どうせ体調を崩したな?」

 開口一番そういう伏黒の電話口で、ガラガラ声の利守が「風邪ひいちゃって」と言った。

 

「体調悪いなりに精巧に作ったつもりなんだけどなぁ」

 マスクをしながら咳き込む利守は、見舞いに来た伏黒と釘崎にそういう。

 釘崎は持って来たスポーツドリンクをグラスに淹れてやりながら目を瞠っている。

「本当にあんたそのものだったわよ、少なくとも私の目には。節穴だって言いたいのかコラ」

「勝手にキレないで……」

「俺がこういうのに慣れてるだけだから気にするな」

 リンゴの皮を剥きながら、伏黒が言う。

 利守はじとりと彼を見つめた。

「って言うか、恵っていつもそうだよね。僕が作った式神全部看破する」

「そんなに作ってるアンタにも驚きだけど、全部見抜いてる伏黒も凄いわね……」

「こっちだって言わせてもらえばな」

 伏黒は溜息交じりに言う。

「まず今日の式神は髪の艶が違った。肌の質感も違ったし、声も多少の違和感があった。身長だっておおざっぱだっただろ。戦闘自体には問題なかったが、まだまだ修正の余地がある」

 そう言い切る伏黒を見た利守と釘崎は視線を交わす。そしてひそひそと囁き合った。

「正直ちょっと……アレよね」

「うん。気持ち悪い」

「おいこらどういう意味だ」

「そのままの意味だよ……普段からどれだけ僕のこと見てるの……? 本業の式神使いってことを加味してもアレだよ……」

 そうして、伏黒はしばし倦厭されることになる。

 

「宿儺の問題が片付いてから言うけどさ、お前湿度高い」

「梅雨時の風呂場よね」

「お前ら……」

「え? 何の話?」

 

 

 

 

 

了

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