玄関に入った瞬間、楽郎の胸ぐらを掴んで引き寄せ、キスをした。バランスを崩した楽郎が壁に手をつき、舌を絡ませながら俺を壁に押し付けて、空いている手を服の下に滑り込ませてくる。
俺は片手で胸ぐらを掴んだまま、もう片方の手で楽郎の後頭部を撫で、片足を楽郎の腰にまわして密着すると、下半身を擦り付けながら腰を動かした。
「ん……ふぅ……んん……楽郎……ハァ……好き……ンン……大好き……」
「ハァ……ハァ……俺も大好きだ、慧……」
気分が昂揚してたまらなくなった俺は、その場にしゃがんで楽郎のベルトを外し、ガチガチにそそり立ったものを露出させて、先っぽを舌先で舐めた。微かな塩素と先走りの、卑猥な匂いがする。
「汚いから駄目だって……」
「逆にエロい……」
「……いやらしいな」
いやらしいのは君のチンコだよ。
奥まで咥え込んで舌だけでしごくと、俺の口の中で、楽郎の分身がドクドクと脈打っているのがよく分かる。ぬるくて少ししょっぱい、独特の味が口内に広がった。味わいながら時折見上げると、気持ちよさそうな楽郎と目が合い、幸福感に包まれる。
あえてイキにくいように緩急をつけて二十分ほど焦らすと、楽郎はたまらなくなったのか、俺の頭を掴んで腰を振ってきた。えずきながらも喉奥まで咥え込み、自分のベルトを外してファスナーを下ろすと、下着に手を突っ込んでしごく。楽郎の唸るような喘ぎ声に、ますます興奮する。
楽郎が俺に息継ぎをさせようとする度に、離れそうになる腰を掴んで引き寄せた。
もっと、どす黒い情欲にまみれた
口も喉も楽郎のものでいっぱいに塞がれ、苦しさが過ぎると、ふわふわとした浮遊感と
あっ、その
「あ~出そう……ハァーッ、ハァーッ、あ~出る、慧、出すぞっ……アアッ──!!」
「ン──ッ!! ……グヴェッ……ングッ……ンフーッ、フーッ、フーッ、ンッ、んぶ、ンフーッ、フーッ……ん……」
「あ、あ、はあっ……気持ちいい……」
俺は楽郎の精液を飲み込んだあとも咥えたまま、舌で丁寧に舐め取って掃除した。
「慧……大丈夫か?」
「ハァーッ、ハァーッ、ハァーッ、ハァー……俺もイッちゃった……」
「……パンツの中に出したの?」
「うん……」
酸欠で頭がクラクラした状態のまま玄関の上がり
「……いけるかな」
「?」
呟くや否や、楽郎は俺の背中に腕をまわして肋骨の辺りに手を添え、もう片方の腕を腿の後ろに当ててぐっと持ち上げた。俺は慌てて楽郎の首にしがみつく。
「お。思ったより軽いな」
「あわ……あわ……」
「リアルであわあわ言うヤツ」
お、お、お姫様抱っこ!
楽郎はそのまま歩き出す。
「あわわっ、あわわっ」
「ハッハハハ! 結構余裕じゃねーか」
ち、違う、わざとじゃない! 笑うな、揺れるぅ!
「風呂場直行でいいな?」
俺はこくこくと何度も頷いた。
楽郎は浴槽のふちに俺を座らせ、キスと愛撫をしつつ、服を脱がせていく。
「あ、こら! パンツのにおいを嗅ぐな!」
「……慧の精液の匂いがする」
「……当たり前だろ……」
「勃ってきた」
「もうやだこの変態……」
「汚いチンコが逆にエロいとか言ってた奴のセリフとは思えないな」
「……それ言われたらもう何も言えない」
楽郎は、俺の服をバスルームの外に出し、自分の服も脱いで放り出すと、吐水口の水栓ハンドルを操作する。
浴槽のふちに腰かけて壁に寄りかかりながらその様子をぼんやりと眺めていると、楽郎はおもむろに俺の足元に
心臓がドキッと跳ね上がる。
かわいすぎかよ……。なんだこの愛おしい生物は。
「……愛おしさが過ぎる……」
気付けば口に出ていた。
「おい。ナチュラルに俺の心を読むな」
「……ふふ、残念。俺の心の声でした」
「……ドンピシャすぎて一瞬マジでエスパーかと思った」
「フフフフッ」
二人して、にやにやしてしまう。
楽郎は吐水口の水がお湯になったのを確認してシャワーに切り替え、しゃがんだまま俺の足先から上へと、ゆっくりシャワーをかけていく。
「温度大丈夫か?」
「うん……ねえ、立ってみて」
「ん? ……こう?」
「うん……」
「……なに?」
「楽郎の腹筋がエロい……」
「ええ……腹筋ってエロいの?」
「めっちゃエロいよ」
なんなら、腹筋でチンコしごきたいくらいエロい。言わないけど。
「へえ。そりゃ鍛え甲斐があるな」
俺は楽郎の腰を引き寄せると、腹筋の溝に舌を這わせながら、指でその感触を確かめる。楽郎の唇から漏れる甘い吐息に、身体の奥底から劣情が燃え上がって、下半身が痛いくらいに反応する。
楽郎は俺を立ち上がらせてボディソープの泡を手に取り、俺の口腔を舐めながら体中に泡を塗り広げていく。裸で抱き竦められると、楽郎の熱が伝わってきて安心する。
一通り体を洗うと、俺の片足を持ち上げて浴槽のふちに乗せ、俺のものをしごきながら洗い、タマを優しく揉み洗いして、穴も丹念に洗う。俺はその間中ずっと、嬌声と我慢汁を漏らし続けた。
楽郎がスッと離れる。
「ハァッ……ハァッ……」
「足そのまま、待て」
「わん……」
楽郎はボディソープの泡を追加すると、俺の中に指を挿入してきた。ボディソープが潤滑剤となってするりと入ってくる。俺は、楽郎の硬く反り返ったものを撫でた。
「んんっ、あっ、ンン……ね、楽郎のコレで俺のナカ洗って欲しい……」
「……生で挿れていいのか?」
「うん……もう準備はしてあるから……楽郎さえよければ……」
出かける直前まで念入りに綺麗にしたから大丈夫なはず……。
楽郎は、いそいそと自分のものを洗うと、シャワーで流して、再び泡を塗りつけた。
「ふふっ……」
「え、なに?」
「いや……意外とそういうとこ几帳面だなーと思って」
「そういうとこって?」
「一度きちんと洗ってくれるとこ」
「ああ……几帳面ってより、極力慧に嫌われたくないだけ。まあ、もう慧が舐めてくれたあとなんだけど」
「………………」
「……なんだよ」
「なんか、胸がいっぱいになって……」
「ふっ……なんだそれ」
楽郎は安堵したような、柔らかい笑みを浮かべた。俺は浴槽のふちに片足を立てて腰かけると、立てた膝の上に両手を乗せて手の甲に頬をつき、楽郎の顔を見上げる。
「楽郎」
「ん?」
「大好きだよ」
「……うん、俺も」
「ねえ、俺の目を見て言ってよ」
手の甲を口元に当てて顔を背けながら応える楽郎をからかうように、文句を言う。
楽郎は俺を一瞥してまたそっぽを向き、手のひらで口元を覆って逡巡したあと、意を決したのか、俺に向き直り、再び足元に跪いた。
「慧、大好きだ。……愛してる」
さっきも玄関で愛を囁き合ったばかりなのに、こうして向き合って、赤面しつつ真摯に告白されると、もうどうしようもなく胸が熱くなる。
胸だけでなく、全身が燃えるように熱い。今度は俺が顔を背けてしまう。
「……もろにカウンター喰らった……」
「全裸で告らされて俺もダメージ負ってんだからそれくらい耐えろ。……おら、ケツ出せケツ」
あからさまな照れ隠しだが、顔を見られたくない俺はこれ幸いとばかりに従った。その代わり、浴槽のふちに手をかけて突き出した尻をフリフリと振り、楽郎を挑発する。
「ほらほら、おいでおいで~」
「くっそー……悔しいがそそられる……」
「まんまと」
「……ぜってぇ
あ、しまった。バスルームで本気モードは不味い……。
後悔するも、時すでに遅し。
楽郎はシャワーで泡を流すと、唇や舌や歯、
幾度となくドライオーガズムを迎え、最後に精液をだらだらと垂れ流したところで、俺の白濁液とボディソープの混合潤滑剤で穴をほぐされた。泡だらけの楽郎のものが、俺の穴にあてがわれる。ぐりぐりと押し付けるだけで入ってこない。
「駄目だ。勝手に動くな」
我慢できなくて四つ這いになり、自ら腰を動かして迎え入れようとするも、叱られてしまう。
「お願い、はやく……」
「なんだ?」
「楽郎のおっきなおちんちんがはやく欲しいです……淫らな俺のケツマンコ突きまくって
「相変わらず非の打ち所のない完璧なおねだりで笑うわ」
楽郎は焦らしながらゆっくりと挿入していく。挿入を催促するように動いてしまう俺の尻に、痛烈な平手のスパンキングが飛ぶ。
「ああっ!!」
「勝手に動くなと言ったはずだが?」
そう言われても、俺の腰は意思を持ったように勝手に動いてしまって、もう制御不能だ。バスルームにスパンキングの音が何度も何度も響き渡る。
「あんッ!! ごめんなさいっ……んっんっああっ!! あんん、んんん、ごめんなさい、ごめんなさい……ンアッ!! あぁあ、イイ、んんんッあ゛あ゛っ!! あっあっんっんっンア゛ッ!! あんっ、んんっ、んんっ、アァッ!!」
声を抑えようと必死で口を閉じても、尻を強く平手打ちされる度に口が開いて声を発してしまう。
「ハァッ、ハァッ、ケツも手も真っ赤だ……お前、淫乱にもほどがあるぞ……」
「あっあっあっ、ごめんなさい……っあ゛んッ!! んんッ、んんん、もっとぉ……あぁあ、もっと突いてぇ……」
「ハァ……そんなに突いて欲しけりゃ、要望通り犯してやるよ」
楽郎は俺を仰向けに転がして腰を高く持ち上げると、膝立ちの状態で一気に挿入し、ガンガン突いてきた。楽郎の怒張して反り返った肉棒が、俺の前立腺を容赦なく責め立てる。
「あ゛ぁあ゛ぁあ゛ッ!! あ゛ンンンンンッ、んんんんんっ、んああんんっ、だめだめだめっ!! あイッちゃうイッちゃうイク──ッ!! アァアァアいくッ──!! ──ッ!! ハッ、ハッ、ハ……──ッ!! イクッ──!! イッ──!! ──ッ!!」
「漏らし放題だなぁ? 顔までびちゃびちゃじゃねーか」
勢いよく吹いた潮を顔にまで浴びた俺は、さらに大きくエビ反りになって痙攣しまくる。息が苦しくなり、体がうねって足が暴れ、勝手に楽郎から離れようとする。
「おら逃げんな」
深く激しいピストンと共に引き戻される。
「あ゛あ゛──ッ!? やぁあんんんっ、うぅうぅうッ、うぐぅうぅッ、ひうぅうぅうッ、アまたイクッイクイク──ッ!! ──ッ!! あイッ──!! ハッ、ハッ、ハッ、ヒグッ──!! ううッ──!!」
楽郎の宣言通り、喘ぎ声は
「ほらイケイケ、もっとイキまくれ!」
「あ゛、あ゛、おねが……もっ、だめッ、だめだめだめ……──」
視界が白くなったと思ったら、強烈な快感に意識が引き戻された。
「──あああ゛ッ!!」
「誰が寝ていいっつった?」
楽郎が俺の乳首を捻り上げ、肉棒を強くしごいている。
「やあぁあぁあぁッ!! やだやだやだッ、それや゛めッ……あぁあぁあっ!! うぐぅうぅうッ、ゔんんんんんっ、んんんんんっ、はあ゛ぁあぁイッちゃうイッちゃうイッちゃう──ッ!! ──ッ!! ~~~ッ!!」
「ハァッ、ハァッ、ハァッ、出すぞ……中に出すぞッ!」
ああ、きて、きて……俺の中に楽郎の精子いっぱい出して孕ませて……。
現実ではイキすぎて、俺の願望が声になることはない。
「あ゛~~イクイクイクッ──!!」
「あっあっすごいっ、あっイク……──ッ!! ──ッ!! イクッ──!!」
楽郎の熱い精液が、俺の中で脈打ちながら勢いよく放出されていく。
凄い……こんなに瞭然として感じるものなんだ……あ~、またイキそう……あーイク、イク……。
「ハァッ、ハァッ、ハァッ、あ~やべぇ……もう体力の限界だわ……」
「らくろぉ、らくろぉ……あぁん、んんん……好きぃ……大好きぃ……」
「……お前は元気だな……」
楽郎のものを中に咥え込んだまま腰をくねらせる俺を見て、楽郎が呆れ返る。
だって気持ちいいんだもん。
楽郎が俺の中で果てたあとの、この時間が好きだ。言い知れぬ幸福感に包まれて、それだけで脳イキしてしまう。
「今さらだけどお前、ドMだろ」
「俺も思った……。でも、たぶん楽郎限定。他の人にSっ気出されるとイラッとする」
「そもそも慧ってめちゃめちゃプライド高いよな?」
「う……そうなんだよね……」
「まあ、Mって何気にプライド高い人が多いらしいし、実際はSの方がMに尽くしてんだよなぁ……」
「ん~さもありなん
なら、楽郎様にはこれからもどんどん尽くしていただかなくちゃな。
「……ろくでもないこと考えてやがる」
「なぜバレたし」
「顔に書いてあるぞ」
「いやん」
「あ~……、ちょっと体力復活してきた……さっさと洗って風呂場から脱出するぞ」
「セックスしないと出られない部屋みたいな」
「アホ」
全身綺麗に洗ってバスルームから出た俺たちは、一旦休憩するつもりでベッドに入り、そのまま朝まで爆睡した。
気が付けば風呂ックス回。