※この作品はR-18です。

【楽慧】並行世界の日常【R18】   作:アマヤミ

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第三話 甘い夢の続き

 マンションのエレベーター内には、俺と楽郎しかいない。

 

「いやーごめんね。最近男性ファンにマンション付近まで尾(つ)けられたことがあって、結構怖かったんだよね」

 

 本当です。正直半泣きだった。

 

「お前それ大丈夫かよ……」

「まあ、なんとか。直前で気付いたから、マンション素通りして撒(ま)いたよ」

「……いつでも駆けつけられる身分でもないけど、なんかあったらすぐ言えよ」

「うん、ありがと。むしろ俺が警察に駆けつけるから大丈夫だよ」

「そうか……。にしても、男にまで尾け回されるのかよ」

「んー。ほら僕って、総受け認定されてるから。無理やり襲っても喜んでもらえると勘違いする人が、一定数いるみたいなんだよねー」

「……………………」

 

 外面を出して軽く言った後にハッとした。楽郎から不機嫌オーラが溢れまくっている。

 

 そういえば俺、楽郎に襲われたんだっけ……。これ、楽郎と勘違いストーカーが同類って言ったも同然じゃない……? むしろ嫌味になってない?

 

「あー、変な話してごめん。えーっとぉ、楽郎のことは別に、その、嫌じゃないから……」

「……………………」

 

 もしかしなくても、これやっちゃったな。うわぁ……最悪な空気で部屋の前に着いちゃったよ……。

 

「…………あー、送ってくれてありがとね……」

「……………………」

「…………あの、部屋入る?」

「お邪魔します」

 

 あ、入るんだ……。

 

 ………………

 

「ほんっとうに申し訳ない!!!!」

 

 玄関に入って鍵をかけた瞬間、楽郎が唐突に頭を下げた。あまりに綺麗な姿勢に、謝罪会見みたいだな、と思う。

 

「正直に白状すると、この間のことは途中まで記憶にない!!」

 

 あ、へぇ~……そうなんだ……。まあ明らかに前後不覚になってたもんね。

 

「あの、ちなみに覚えてるのはどの辺りから……?」

「……本名で呼ぶ許可が下りた辺りから……」

「あ、あぁ……結構覚えてるね……」

 

 それ割と序盤じゃないかな……うわっ……俺って、ちょろすぎ……?

 

「それで、その時はすでに、何て言うか……」

「あぁ、うん……出来上がってたよね、俺……」

 

 わざわざ自分から本名で呼んでくれって言い出すくらいだしね。

 

 眼鏡を外して腕を組み、眼鏡を持っていない方の手で眉間を揉み込む。

 

 はい、はい。何となく読めてきたぞ。

 

「だから、俺が発端だろうとは思ったけど、合意まではいかなくても、同意は得ているものとばかり……」

 

 うん、うん。

 

「つまり楽郎は、さっき俺が言った〝無理やり襲っても喜ぶと勘違いする人がいる〟って言葉で怒ってたわけじゃないんだね?」

「いや、それは怒ってたけど」

 

 怒ってたのかよ。

 

「単純に、その勘違い野郎に対してすげぇムカついた。……そしたら、何故か慧が動揺しだして、急に俺にフォロー入れてきたから……」

「それで察しちゃったわけだ……」

「まあ、うん……。俺もその勘違い野郎と同じなんだ、って……」

 

 どっちにしろ俺がやらかしてんじゃん!

 

「あのさ、これだけははっきり言っとくけど。楽郎とストーカー野郎を一緒にしないでくれる?」

「………………」

 

 時間を置けば拗れるだけだ。ここで納得させるしかない。

 

「楽郎は、誰かのプライバシーを暴こうとしたことはある?」

「…………あるが」

 

 あるのかよ。

 

「雑菌ピアスのポエムシリーズを……」

「え、なんて?」

 

 こんな時に妙に気になるワードを出してくるのはやめろ!

 

「その人(?)は、君のプライバシーを暴こうとはしないの?」

「根掘り葉掘り暴こうとしてくる」

「だとしたら、楽郎のそれは自衛、もしくは反撃の手段でしょ」

 

 暴いていいのは、暴かれる覚悟のある奴だけだ!

 

「そうじゃなくて、全く害のない人のプライバシーを暴こうとしたことは?」

「んーないな」

「リアルで、全く害のない人を執拗に尾け回したことは?」

「ない」

「匿名で、全く害のない人の尊厳を傷付けたことは?」

「……アバターとプレイヤーネームは匿名に入りますか?」

「え? いや、うーん……」

 

 ……待って。混乱させないでくれる?

 

「とにかく! 俺が言いたいのは、君とストーカーは全然違うってこと! そんで、君に触られるのは多分嫌じゃないってこと!」

「………………」

「……あと、この間のことは別に気にしてないから謝るな」

 

 俺の性的嗜好に多大なる影響を与えたことは、君の性的嗜好が受けた影響と相殺してやるよ。

 

「…………控えめに言って菩薩(ぼさつ)かな?」

 

 菩薩。

 

「〝俺の菩薩〟って呼んでいい?」

「そこ天使じゃだめなの?」

 

 なんで菩薩なんだよ。

 

「俺、日本人だから」

「天使派は日本人じゃないみたいな言い方やめろよ」

 

 狭い玄関で靴履いたまま何やってんだこれ。

 

「いいから部屋上がれ。喉乾いたわ。何か飲む?」

「何がある? お邪魔します」

「水と、コーヒーと、……んー緑茶もあったかな?」

「あ、俺これあるからいいわ」

 

 ライオットブラッドじゃねーか。

 

「それは喉を潤すためのものでも水分を補給するためのものでもないから」

 

 さっさとバッグにしまいなさい。

 

「俺と同じのでよければ水になるけど」

「じゃあそれで」

 

 冷蔵庫からミネラルウォーターのボトルを二本取り出す。

 

「ん」

「さんきゅ。ここ座っていい?」

「お好きにどうぞ」

 

 ダイニングテーブルにミネラルウォーターを置いて、楽郎と向かい合って座る。

 

 はあ。なんかどっと疲れが……。

 

「シャワー浴びて寝たい……」

「…………あー、じゃあ、お暇(いとま)させてもらいまーす……」

「待って待って。もう少しゆっくりしていけば?」

「え……でも、なんか本心が漏れたみたいな感じでしたので……」

「いや、まあその通りなんだけど……なんで敬語?」

「なんとなく」

「…………家の方は、門限とかあるの?」

「んー連絡すれば大丈夫」

「ふーん……」

「………………」

 

 めっちゃ水飲むじゃん。それ絶対エナドリで対応できるもんじゃないでしょ。

 

「……お風呂沸かしたら楽郎も入る?」

「いいね」

「じゃあ待ってて。テレビつけてていいよ。リモコンそこに入ってるから」

「その前にトイレ借りていい?」

「いちいち聞かなくてもいいよ。前も使ったし場所は分かるよね?」

「うん」

 

 浴槽にお湯をためている間、ソファーに並んでテレビを見る。

 

「テレビって普段あんま見ないんだけど、昔に比べてCMの本数減ってない?」

「んー、確かにそうかも。俺もテレビ見てたのガキん頃だけど。たまにネットに、大昔のバラエティ番組とかがネタとして上がってるよな」

「あのCMの数は凄いよね」

「このあと、衝撃の結末が!」

「アハハ! そうそれ! 何回同じ映像見せるんだよっていうね」

「あとネットに上がってる映像拾ってきてタレントのコメント乗せただけのやつが、番組として成立してたの凄くね?」

「あー、昔はネットに接続してない家庭もあったらしいから、需要はあったんじゃない?」

「どうやって生活してたんだ……」

「いや生活はできるでしょ」

「……………………」

「ネット依存が過ぎる」

 

 俺も人のこと言えないけど。

 

 給湯器のメロディが鳴り響いた。

 

「お風呂沸いたね。先に入る?」

「お先にどうぞー」

「じゃあ、お言葉に甘えて」

 

 洗面所で歯を磨いてから、バスルームに入る。念入りに体を洗ったあと、頭を洗い、湯船に浸かった。全身の力が抜けていく。

 

「んあぁ~~………………」

 

 ……寝そう……。

 ……………………駄目だ。出よう。

 

 体を拭いて部屋着に着替え、脱衣所のワードローブから新しい下着と白い長袖カットソー、スウェットパンツ、バスタオルを取り出す。

 

「次どうぞー」

「んー」

「バスタオルと着替え出しといたから」

「おーありがと」

 

 楽郎が洗面所に向かうのを見送って、フェイスタオルで髪を拭きながら水を飲む。

 と、洗面所から楽郎が戻ってきた。

 

「慧」

「ん?」

「歯磨きたいんだけど……」

「あー、えっとね。前のやつが洗面台の下のジッパーバッグに入ってるから、探してみてくれる? それ使うの嫌なら捨てて、ストックから新しいの出していいよ」

「いや、大丈夫。ありがとう」

 

 歯ブラシスタンド買い足しとこうかな。

 

「……あー、ちょっとだけ横になろう」

 

 寝室に移動して、ベッドにカラダを預ける。

 

「……ふ~~……」

 

 ……………………

 

「慧……」

「………………」

 

 今、何か聞こえたような……。

 

「慧」

「………………ハッ」

 

 あれっ!? もう出てきたの? 早くない?

 

「ごめん。起こすかどうか迷ったんだけど……。黙って帰るのも……と思って」

「えっウソ、寝てた??」

「うん」

「ごめん……てか、帰るの? 泊まってけば?」

「…………あー、じゃあ、うん」

 

 怠い上体を起こして、寝室から出ていく楽郎の背中を見る。俺が出した部屋着を着ている。一応着替える前に声をかけてくれたらしい。

 

 ……寝ちゃってたかー……。

 

 楽郎がミネラルウォーターを二本、手にして戻ってきた。

 

「……家に連絡入れた?」

「うん」

「じゃ、どうぞ」

 

 ベッドをぽんぽん叩くと、楽郎はサイドテーブルにミネラルウォーターのボトルを置いて、ベッドに腰かける。

 

「………………」

「…………どした?」

「いや……前は、気が付いたらああなってたから……」

「あぁ……ははは!」

 

 なんだ。可愛いとこあるじゃん。これ前後不覚に陥ってなかったら、絶対に間違いなんか起きなかったな。俺も運が悪いというかなんというか……。

 

「まあ、こっち来なよ」

 

 ベッドに潜り込み、掛け布団を持ち上げて誘うと、楽郎は大人しくベッドに入ってきた。

 

「いらっしゃい」

「…………眠そうだな」

「……まあね」

 

 ちょっと今日、はしゃぎすぎたかな……。

 

「寝ろよ」

「ふふ。寝ていいの?」

「眠いんだろ。寝てろ」

 

 あれ……本当にいいの? 確かに疲れてるし、眠い。でもそれとこれとは別なんだよなぁ……。

 

「………………」

「…………俺が眠れないんだが」

 

 はっ……気が付いたら楽郎のズボン越しに、膨らんだものを手でスリスリしてた。てか、もうパンパンじゃん。

 

 スリスリしながらぼんやりと楽郎の口元を見ていると、俺の頬に楽郎の手が触れた。親指で俺の唇を撫で、甘く掠れた声で囁く。

 

「……キスしたいの?」

 

 楽郎の口元を見つめながら顎を上げて、無言の答えを返す。

 楽郎の唇が、舌が、俺の下唇を舐めてはついばんで、たまに甘噛みし……あ、入ってくる……と思うと、上唇を軽くついばんで舐めたり……中々入ってこない。俺から舌を入れようとしても、すっと離れてまた唇にキス。

 

 ……もしかして、焦らされてる?

 

 焦れったくなって追いかけるうちに、いつの間にか俺が楽郎に覆い被さって、上から押さえつけていた。もう我慢できなくなって、楽郎の下の歯に指先をかけて抉じ開け、強引に舌を挿入する。

 

【挿絵表示】

 

 口腔の温かい体温を感じながら舌を絡めると、楽郎の、少しひんやりとした手が服の下から滑り込んできて、ぞくぞくする。

 楽郎は、俺の呼吸に合わせて舌を入れたり離れたりして、長く濃厚なキスを続ける。その間も、俺の体を強く抱きしめつつ撫でまわし、俺の足の間に片足を差し込んで、下半身を擦り付ける。

 

 擦れ合う硬い感触と荒い呼吸が、互いの興奮を如実に伝えてくる。

 

「ハァ……んぅ……ハァ……ンン……」

 

 ……こいつ、キス上手すぎ。こんなとこまでスペック高いのかよ……。

 

 楽郎の唇から離れて、首筋へと軽く吸いながらキスを落としていき、襟ぐりを引っ張って鎖骨を舌先でくすぐるように舐める。

 楽郎の唇から小さく声が漏れ、同時に俺の腰や尻を揉み上げながら撫でてくる。

 楽郎のカットソーの裾をたくし上げて胸を舐めながら、下着の中に手を差し込んで、硬く膨らんだものに触れる。

 

「ガチガチだね……」

 

 耳を舐めながら囁くと、楽郎は目を閉じてくすりと笑った。

 音を立てて吸い付きながら、首筋から鎖骨、胸から脇腹へと唇と舌を這わせていき、ズボンを引き下げて骨盤を舐めたり甘噛みしたりする。

 

「ンン……くすぐったい……」

「ふふふっ」

 

 ズボンと下着を楽郎の足から抜き取り、下半身を露出させると、片手で楽郎のものをさすりながら足の付け根から内腿にかけて、何度も吸ったり舐めたりする。上目遣いで反応を窺うと、俺の顔を見ている楽郎と目が合った。

 楽郎が、俺のもう片方の手に指を絡めて握る。

 

 楽郎の顔を見ながらタマをそっと舐めると、繋いだ手に力が入った。 

 石鹸の香りがする。気分が高揚しているからか、舐めることに抵抗は全くない。

 舌先だけで根元から先端まで裏スジをつつー、と舐めたり、舌全体を使って舐め上げたりして楽郎の反応を見る。

 

 ん~、どっちが好きというよりも、組み合わせ次第かな? じゃあ、とりあえず手順通りに……。

 

 タマを口に含んで転がし、舌先で先端まで舐め上げる。次に舌全体を使って何度も裏スジを往復し、手でタマを優しく揉みながら、汁が漏れ出すところを舌先で刺激する。

 楽郎が、空いている手で俺の髪を耳にかけ、そのまま耳を触る。

 俺は先の方だけ口に含んで、汁を塗り広げるように口内でカリを舐めまわす。

 このまま奥まで咥えると見せかけて、また裏スジ舐め。

 

 おー、びっくんびっくん跳ね上がる。

 あはは、本人みたいに元気な分身だな。

 

 楽郎が繋いだ手にぐっと力が籠り、顔を見上げると、かなり辛そうな表情で軽く下唇を噛んでいる。

 

 これは相当我慢してるな。そろそろ期待に応えてやるか。

 

 裏スジを一気に舐め上げて口を開くと、裏側に舌を当てつつ、奥まで咥え込んだ。

 

「……ングッ……」

 

 う、これ、結構キツくない? なんとか動けはするものの、めっちゃ苦しいし、顎が痛い。こいつのがデカいだけ? もしかして、楽郎もあの時こんな風に感じてたのかな。

 …………。

 

「あ、ハァ、ハァ、……うぅ……ッハァ」

 

 正直辛いけど、楽郎の反応かなり良いし、一応、手には頼らず口だけで頑張ってみるか。

 

 舌を最大限に使い、吸い上げながらストロークする。

 

「……あぁ~、……出そう……ッ」

 

 マジか。じゃあ最後は……。

 

 口腔の隙間をなくし、密着させながら深くピストン……した瞬間、楽郎の腰が痙攣し、喉に液体が勢いよく当たって口の中に広がった。二度、三度と勢いよく当たる。

 

「あぁっ……ハァッ……ぁ、ハァッ……」

「………………」

 

 めっちゃ出たな……何回出た? うおぉ、デュルデュルしとる……。

 

 こぼれないように口腔を密着させたままそっと引き抜くと、楽郎が気怠(けだる)げに体を起こして、カットソーを脱ぎ、片膝を立てて座った。

 口に精液を含んだまま、チラッと楽郎の顔を見ると、じっとこちらを見つめている。

 

 う、う~ん……。君、これよく平気な顔して飲めたね……。

 

「…………んっぐ…………」

「……あーん」

「あぇ……」

 

 俺が眉根を寄せて白濁液を飲み込むと、楽郎は俺の口に親指を捩じ込んで下に押し開いた。そのまま舌が入ってくる。さらさらとした唾液を流し込みながら、俺の口腔をくまなく舐め取っていく。

 

 わ~……お掃除だこれぇ……。

 不覚にもキュンと来た。

 

 口の中のねっとり感がかなり薄らいだところで、楽郎からミネラルウォーターが差し出された。すぐ飲めるようにキャップが外してある。

 

 スマート過ぎて腹立たしいわ。

 

「めっちゃ気持ち良かった」

「どうも……」

「俺のために勉強してくれたの?」

「……なんのことだか」

 

 下準備を察するな。

 

「嫌そうな顔して俺の精液飲むの、すげぇそそられた」

「…………変態」

 

 楽郎はクスクス笑いながらミネラルウォーターをサイドテーブルに戻すと、俺の正面に胡座を組んで座り、膝の上に片肘をついて俺を見る。

 

「脱いで」

 

 楽郎のリクエストを受け、黙ってカットソーを捲し上げる。じっくり見られながら裸になっていくのは、かなりドキドキする。

 ボトムスを下げると、俺の分身が待ってましたとばかりに勢いよく飛び出して、楽郎がくすりと笑う。羞恥に頬が熱くなった。

 全裸になると、楽郎が俺の手を引く。

 

「おいで」

 

 俺は導かれるまま、楽郎の上に跨がって座った。剥き出しの肌が合わさる。

 

 こ、これはいわゆる、対面座位……!

 

「…………これ俺が受けじゃない?」

「悪いな。今は俺の番なんだ」

 

 くっ! ズルいぞ! なに爽やかな笑顔浮かべてんだ!

 

 楽郎が俺の体を抱きしめて、上体を波打たせながら首筋にしゃぶりつく。

 

「んはぁ……!」

 

 いきなり激しい……!

 

 楽郎は、体を力強く抱きしめながら背中を撫でまわし、鎖骨をしゃぶりながら甘噛みしてくる。その間もずっと下半身が擦れ合っている。楽郎のもめちゃくちゃ硬い。

 俺は思わず楽郎の首に腕をまわして、しがみついた。

 

「ハァッ……、ハァッ……、ハァッ……」

 

 あ~肌のこの密着感ヤバいな……すげぇ気持ちいい。

 楽郎が俺の尻を鷲掴みして、俺の腰を前後に動かしながら体を波打たせて、そそり勃つ肉棒を激しく擦り合わせた。その動きを理解して、俺の腰も勝手に動き出す。

 楽郎が俺の胸に吸い付く。

 

「ぁハァッ……アァ……あぁ……」

 

 互いの先走りが溢れて混ざり合い、動くたびにぬるぬると濡れ、どんどん感度が増していく。

 快感に脳が痺れ、全身が性感帯になってしまったような錯覚に陥る。

 

「ぅあ~……きもちぃ、きもちぃ……! うー、楽ろッ……らくろぉ……、あぁ、あぁ、もうイっちゃうぅ……!」

「……ハァッ……なんだそれっ……ハァ、ハァ、……狙ってんのか……ッ」

「あぁあっでる、でる、でる、出るぅぅ────ッ!!!!」

「うっ────!!」

 

 同時に絶頂に達する。精が尿道を一気に駆け上がり、強烈な快感が全身に走る。

 腰ががくがくと震え、だらしなく口を開いたまま頭が真っ白になっていると、口内に楽郎の舌が入ってきた。優しく俺の舌を舐めまわして吸い付きながら舌を抜き、唇を一度、軽く吸って離れる。

 二人分の白濁液で体がぬるぬるになっている。

 何も考えられずにぼーっとしている俺を、楽郎がそっとベッドに横たえ、精液を垂らさないように気を付けながら、ティッシュで拭い取ってくれる。

 

 至れり尽くせりだな……。俺、思考が働かないとほんと使えないな……。俺のベッド汚さないように気遣ってくれるとか……こんな時でも頭の回転速くてすぐ行動できるのすげぇな……普段から脳みそ酷使してるから鍛えられてんのかな…………。

 

「楽郎…………」

「……ん?」

「ちゅーして……」

「………………」

 

 何も言わずにキスしてくれる。正直イジられても文句言えない醜態だと、自分でも思うのに。

 俺は、何とも言えない幸福感に包まれたまま、目を閉じた────。

 

 

 




おやすみなさい。
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