ある日舎弟がTSしたけど忠犬巨乳がどぷんたぷん 作:芥目たぬき
神様に選ばれた人がアテネだったりアフロディーテだったりしますが、神様本人じゃないです。
でも周りの人からすればほぼ神様と同じことできるんだから、イコール神様扱いされてたかも。
* * * *
科学都市アテナイ。
その地下に広がる立派な遺跡、パルテノン神殿にそれは存在していた。
智と軍略の神より権能を授かった、聖女アテネの聖遺物……すなわち、アテネの死体である。
———黄金の林檎をかけた
2000年前、アテナは死にかけの身体で自身の本拠地に逃げ帰った後、アフロディーテとパリスが追ったものの足取りが掴めなくなっていたのだ。
死後に至っても、自身の故郷を守るために権能を稼働させていたアテネ。
その影響下にあった都市アテナイは智による目覚ましい発展と軍略による難攻不落な強靭さを持つ都として、世界で最も成長した科学都市へと成長したのである。
2000年以上の長い月日が経っても聖女アテネの神の権能が作用し続けたのは、きっと生前の彼女がその土地の人々を大切に思っていたからなのだろう。
そんな彼女の死体が、とある研究チームの手によって数年前に発掘された。ガラスの棺桶に安置されていた彼女は、魔法のおかげでとても美しい状態で保存されていたのだ。
きっと、それがこの都市で発掘されたのでなければ丁寧に扱われて、歴史的に価値のある聖女の遺体として然るべきところに安置されていたのだろう。
しかし、ここは科学都市アテナイ。人類の発展が華々しいこの土地では数千年前の遺体は人権が適用されず、研究素体として扱われてしまった。
そして、紆余曲折の末にアテネの肉体はあらゆる研究者の手によって演算装置へと変貌したのだ。
「あの
アフロディーテは呆然としているクロノスにもわかるように、巨大な鏡に現在のアテネの姿を映す。
———世界を俯瞰する鏡。その巨大な画面には、グロテスクな人工物があらわれていた。
アテネの頭は開かれて、脳味噌には太い線が何本も髪の毛のように繋がっていた。その先には機能性のみを考えて美しさのかけらもない……むしろ悍ましい印象すら覚えられる機械群が聳え立っている。
それこそは
その様は、かつてアテナが生み出した化物のメデューサのようであった。
「私の
人が演算を始めるために機械を操作すると、その情報が脳に届く。脳から眼球に情報が届き、眼球を介して神の権能に接続できる。
そのため、アフロディーテは機械に対してのアプローチを行なったのだ。未完成は美しくない、醜くなるように、とここ最近は呪い続けたのだ。
しかし、あの
「人類は神々の威光を忘れ、
* * * *
一方のダズはというと。
アフロディーテのあまりの美しさに、呆然と見上げることしかできなかった。
会話の内容の1割も頭に入ってこなくて、ただその女の美しさに圧倒されてしまう。途中で自分の話題が出ているだろうことはなんとなくわかったものの、それ以上に目の前の存在から放たれる美しいオーラに恐れを抱いてしまったのだ。
なにせ、アフロディーテは常に最も美しい状態で自身の肉体を維持している。人間の身でありながら老いて死ぬ事がないのは、ひとえに美の権能のおかげだった。
クロノスとアフロディーテは互いに神の権能を持っているために干渉し合う事がない。しかし、ダズはただの力が強いだけの人間だ。
天上の美しさを只人が目撃してしまったのだから当たり前のように精神的に異常をきたして、視覚から与えられる膨大な情報量を必死に理解しようとした。
そして、不可能だった。
「(な、わから、ない……すげぇ……綺麗、だ)」
アフロディーテはダズに直接的に危害を加えようとしたわけではない。それでも、ただ佇んでいるだけでアフロディーテは一般の人間に多大な影響を与えてしまう。あまりにも強力すぎる神の権能は、存在するだけで人々を狂わせていく。
ただ圧倒され、呼吸すら忘れかけてしまうのだ。
そうして、ダズの意識は隣にいる
自分ですらこんなに心を揺さぶられてしまうのだ。もし、アニキも同じようにこの女に釘付けになっていたら……と、言い知れない痛みが心に響く。
「(あ、アニキは……? アニキは、見惚れて……)」
目の前で、もしもアニキがこの女に惚れる姿を見るなんて嫌だと……そう思いながらもクロノスを見たダズは、驚愕した。
クロノスは、当たり前のようにアフロディーテの美貌を受け止めていたのだ。そこら辺にいる芸能人にでもあったかのように、普通の状態で。
自分が、こんなにも心を掻き乱されているというのに、アニキは平然としている。
「(よかった……いや、よかったなんて差し出がましいが、それでも……)」
密かに想いを寄せる好きな人が、他の誰かに見惚れていたら……いい気分ではない。
もちろんダズは自分を弁えているつもりだ。
アニキの迷惑になるようなことはしたくないし、彼に好きだなんて間違ってもいうつもりはない。そもそも、今拗らせかけて気が付かないふりをしている
そうだ———男に戻ったら、こんなに切ない気持ちから解放されるはず。
現在、ダズはクロノスに燃えるような恋心を抱いていた。精神が男なのだからこんな感情を抱くのは間違っているけれど、見て見ぬふりを続けているけど、どうしたって彼のことが好きで好きで仕方がない。
だから、焦った。
こんなに美人な女が目の前に現れて、アニキがこの女を好きになってしまう可能性を考えてしまった。
「(嫉妬? オレは今……一瞬でもアニキが取られると思って、嫉妬した? そんな……)」
ダズは自身の中で芽生えた感情がわからず、混乱する。
———彼に好きな人ができたら応援したいのに。彼に見合う人間なら、自分だって両手をあげて祝うつもりなのに。きっと、今アニキが誰か知らない女を好きになったら、オレは悲しくて泣いてしまうかもしれない。
そして、そんな感情を抱いている自分が許せない。
「(アニキほどの方が、オレなんかを好きになるわけがない。だから、こんな感情捨てなきゃ……オレはアニキと誰よりも長い時間を一緒にいて、誰よりもアニキを理解出来ている。それになんの不満がある? それ以上を求めるなんて身の程知らずだろう? アニキの幸せがオレの幸せなんだから、だから……嫉妬とか、そういう感情を殺さなきゃ……)」
ダズは自分自身の価値を低く見積りすぎるきらいがある。俗に言う、自己肯定感が薄い人間だ。それはクロノスの後ろをいつもついて回っていたから、そのようになってしまったのかもしれない。
自分が一番じゃなくていい。
ただ、好きな人が幸せになってくれればいい。
そうやって思わないと、この身体になってから悩まされている甘く苦しい痛みから解放されそうになかった。
なのに。
なのに———
そうして、アフロディーテの手によってぱさりとクロノスの眼帯がほどかれる。
ダズが直視したことのない、クロノスの赤い
なんで。
「(オレでも……見たこと、ないのに。なんで見て、普通に、して……? 見続けてられる? 石化しない? なんで……?)」
20年近く一緒にいるのに、ダズはそれを見た事がなかった。仮に見ていたとしても一瞬のことで、どんな色彩なのかを覚えていない。
なのにこの女には、それを見る事ができるらしい。ダズの人生において1番美しい女だけは、クロノスの目を受け入れることのできる。
この邂逅は、ダズが「誰よりも1番アニキを理解している」という自負を粉々に砕いてしまったのであった。
* * * *
あてがわれた部屋に戻ろうとした時に、メイドがやってきてダズを別室に連れて行った。
昨日は同じ部屋だったのに、今日は別々の部屋にするようにとアフロディーテから通達があったらしい。オレもダズもぼんやりとしていて適当に頷いていた。
そして、今はオレ一人でぼんやりと天井を見上げている。あまりにも壮大なスケールでいきなり語られて、困ったのだ。
———アフロディーテも、同じ。
神とやらから
そっと眼帯を外す。真っ赤な色をしているだろう右目は、瞼を開けると一気に視界が良くなった気がした。
まさか仲間がいると思っていなかった。そして彼女は、目のコントロールを完璧にこなしているのだそうだ。あの極彩色の、宝石が中に詰まっているような目を思い出す。
オレの、長い旅の答えはここにあった。
幼い頃から普通の人間のように暮らしたいと思って、いろんなところに行って調べ回ったが、やっとこの目から解放されるかもしれない。
石化———ではなく、時間停止らしい。
そう言われた時に、自分の中でスッキリとピースが埋まった気がした。
あぁでも、不満はある。
オレは、神々の威光から人を守るためにアテナの遺体とやらを破壊しなくてはならないらしい。
———いや、神なんて理解したくもないし、信仰するつもりもないが……便宜上、この不思議な力は神からの権能という事にしよう。
神は自分都合だったり、もしくは世界のために生まれてくる前の命に自身の権能を貸すらしい。
150年前の大飢饉の時も権能持ちの人間が現れて、人々の生活に豊かさを施したらしい。その前の戦争の時にも現れて大暴れしたりと、権能持ちは生まれてくるのに理由があるのだそうだ。
そして、今回は神に手を伸ばす人間の歯止めを行わなくてはいけない、らしい。
急にそんな大役を押し付けられても困るものの、取り敢えず保留という事にしておいた。そんなすぐに了承を出せるわけがないし、だからといってここで断ったら、彼女達からすれば生きている意味がないんだから殺される可能性もある。そもそも、この目の制御についても教えてもらいたいからある程度の友好関係は築いておいたほうがいいかもしれない。
それはそれとして、ダズの事である。
オレは男に戻してもらいたいのだ。……たしかに今のダズは可愛くて、女として見てしまうが……自分が間違いをこれ以上犯す前に、さっさと男になってほしい。そうすれば、きっと元の関係に戻れるはずなのだ。
ダズはかわいい。
低身長でちょこちょこ後ろをついてくる小動物みたいなところや、料理上手でオレに対しての気遣いが抜群なところ。オレ以外に対してはやたらめったら噛み付くくせに、オレの言うことだけはなんでも大人しく聞くところ。
柔らかな白肉おっぱいのあの柔らかさも手に吸い付くふんわりとした肌触りも、布越しに触ったコリコリと主張するような恥じらい乳首も、すべすべでむっちりとした太ももも、ぷりぷりとした弾力のある揉み心地のいいケツも、そのくせ無防備に誘ってくるような無邪気さも……全部全部オレをおかしくさせる。
あんなの、好きにならないわけがない。
なんのしがらみもなかったら、めちゃくちゃ結婚したい。
だけど……それじゃダメなのだ。ダズだって、こんなオッサンに片足突っ込んだ男なんかに言い寄られても困るだろう。
なんせ見た目は美少女でも中身は男なんだから。
自分がクズなのは理解してるし、なによりも酷いのが「ダズならなにしてもきっと許してくれる」なんて思ってるところだ。
ダズはきっと何したって許してくれる。だから、オレがダズをいいように扱っていいわけがない。
「……あぁ、ダズ……ごめんなァ」
オレの弱々しい声は、一人寂しい部屋に溶けていった。
アフロ「なーんで付き合ってないん?」
ダズ「オレなんかがアニキと付き合うなんて滅相もない……」
ニキ「ダズに聞いたら付き合いたくないって言ってたもん……」
すけべシーンは
-
ものっっっすごいエッチなのがいい
-
まぁまぁエッチなエロがいい
-
センズリコキコキ