ある日舎弟がTSしたけど忠犬巨乳がどぷんたぷん 作:芥目たぬき
「アニキぃ、先に座って待っててくだせぇ」
「……おう」
シャワーを浴びてスッキリ———いろんな意味でスッキリしたオレは、いつもの椅子に腰掛ける。
時間はまだ早朝。いつもの起床時間より数時間早い。
ダズはいつものように朝食の準備を始めるらしい。普段なら微塵も興味のない後ろ姿だが、今日は思わずその姿を眺めてしまう。
どうやら、いつもは大男の視線だったのに小娘の視線の高さに変わったことによって、キッチンの立ち回りが慣れないらしい。さっきから何度も空中に手を伸ばしては、背伸びを繰り返したり飛んだりしている。
後ろ姿だけ見ていると忙しない動きがなんとも無防備で、間抜けな小動物を見ている気持ちになってくるが……ムチムチのお尻が無防備なのだ。思わずガン見しても仕方がないだろう。
とはいえ、キッチン回りでぴょんぴょん跳ね回るのは危険だ。
「困ってるなら言え」
「ふぉっ!? あ、アニキィ!? 大丈夫でさぁ!」
おそらく目的だろうフライパンに手を伸ばして取り、そしてダズに押し付けた。
「置く場所変えとけよ」
「あ、あ、アニキィ……! すいやせん……っ!」
「いや別に……急がないから、怪我するなよ」
とだけ伝えて、再び椅子に腰掛ける。
普段ならかけらも興味のない光景ではあるが、大男が薄着の女に変わっただけでだいぶ変わるものだ。
揉み応えがある尻をプリプリと振りながら、デカすぎる乳をぶるんぶるんと揺らしながら集中している後ろ姿がなんとも眩しい。
あのおっぱいほんとデカくて柔らかかったんだよな……
先ほど風呂場で揉んだあの感触が、手のひらに思い出される。指が肉の中に深く沈んでいく柔らかさと、男にはないふわふわの肌。とろけそうなほど柔らかいというのに、まとまりがある不思議な感触。マシュマロよりももっとトロトロに柔らかく、スライムよりももっと肉肉しい分厚さがあるあのおっぱい。
そして、あのプリプリの尻。
弾力がありモチモチとして、指を食い込ませると程よい反発がある肉の塊。むっちりとした丸みを帯びていて、あの卑猥なケツを叩いたらさぞ気持ちいいんだろうな……後ろからガツガツ突いたら気持ち良さそうだな……
「……アニキ? その、オレに不手際がありやしたか?」
「いや全く何も問題はない」
どうやら視線に気がついたらしいダズが振り返ったが、オレは首を振る。まさか視姦しているなんて言えるはずもない。
「そうですかい。……いえ、すぐ準備しやすね」
「おう」
再びキッチンの方を向いて、ベーコンを焼く作業に戻ったダズの尻に視線が集中する。
買ったばかりのショートパンツからはみ出るのではないかと心配になるデカムチ尻と、惜しげもなく晒されている柔らかく揺れている肉厚の太ももに目が奪われて仕方がない。
太く肉付きが良くて丈夫そうな太ももが、近い距離で無防備に出ているんだからガン見しても仕方がないだろう。
そんなに足の付け根ギリギリまで露出して……コイツは何を考えてこんな服を買ったのだろうか。オレはショートパンツでいいなんて一言も言ってないぞ。言ってないよな? コイツの自由意志だよな? なんでわざわざショーパン選びやがるんだよハレンチだぞ。
動くとたまに少しだけ見える、太ももの上にのっかる尻肉のハミだしに性的興奮を抱きながら、顔では無表情にダズを眺める。
「……? あの、アニキ? オレは大丈夫ですぜ」
「ダズ、オレはお前を見てるわけじゃねぇから気にするんじゃねェ」
変に勘づいて、オレの下心丸出しの視線に気がつかないでほしいがために、釘を刺しておく。
ダズの尻と乳を見てるように感じているかもしれないが、それは気のせいである。オレが気のせいだと言ったら気のせいなのだ。
だというのに。
……え?
なんでそんな俯いてるんだ……?
「あの、ダズ? どうした?」
まさか、女とはじめての同棲まがいのこの現状に浮かれまくっていて尻とか乳とかガン見してるのがバレてて、軽蔑されたというのか……?
オレにセクハラするなっていうのか……でもこれに関してはそんな無防備にムチムチで歩いているダズが悪いのであってオレは悪くないのではないだろうか? オレは悪くないだろう。あっでも石化してるときにおっぱい揉んでケツ揉んで○○○に少しだけ触ったのは悪いか。オレが悪いじゃん。
しかし、ダズが口にしたのはそんなことではなかった。
「アニキ……オレは、アニキに迷惑かけてばっかりだ……」
「……………………ん?」
「オレァ、アニキの役に立ちたくて一緒に旅してきたのにッ! なんでこんなっ……こんな身体でよォ、ろくに物も取ることが出来ねぇ、アニキに助けてもらわなきゃいけないなんてッ……オレァ、アニキに申し訳なくてッ……!」
と、ダズは急に泣きそうな声で張り上げる。
オレはどうやら勘違いをしていたようだ。そりゃそうだよな、ダズはエロいことに対して興味ないんだから、まさか自分がそういう対象として見られてるなんて意識するはずもないよな。うん、よかった。オレはまだ軽蔑されていないようだ。
……待て。
いや、よくないだろ。何だってコイツはこんなに思い詰めているんだ。
「そんなことで悩んでたっていうのか」
「……っ、アニキは優しいんでさぁ。オレァ役立たずだってのに……そんなふうに、優しく言ってくださるッ……」
「………………別に優しくはないが」
ダズが震えながら……目元は髪の毛に隠れて見えないものの、声を振るわせてそう訴えてくる。
コイツは、そんなに悩んでいたのか。
いや当たり前だ。オレだって唐突に女の体になったら困惑するに決まっている。泣きたくもなるだろうに、今日の今まで耐えてたというのか。
オレと長く一緒にここまで来たダズだから、ここまで悲観的に捉えているのだろう。
気ままな男2人旅だったのに、男女の旅になってしまう。今まで助け合って来たものの、少しだけ関係性だって変わってしまうかもしれない。
そう言ったことを危惧して、ダズは悩んでいるのだ。
「アニキに迷惑かけちまうオレが、情けなくって仕方ねぇんだ……っ」
「迷惑はない」
……あえていうなら、チンコがイライラさせられているという迷惑をこうむっているわけだが。
「なんでお前が女だと、オレに迷惑かかるんだ?」
「アニキは女嫌いですし……」
「それはその当時の心境だな」
「昨日の夜みたいに、変な輩に絡まれやすくなるでしょうし」
「それはお前の服装のせいだ。服が悪い」
「アニキも、オレが失敗しないか目が離せなくて……アニキの時間を、オレがっ……」
「それはちょっとオレが意識しすぎちゃってるだけだ」
……やっぱりガン見してたのは気付かれてたか。
「アニキィ……オレぁ、もとの身体に戻れるんでしょうか……」
「……戻すんだよ」
もちろんオレ個人としては目の前にこんなにも無防備でエロい女がいることに対して大賛成なワケだが……それはそれとして、自分の親友であり、大事な弟分であるダズが泣くほど困っているなら何としてでも助けなくてはならない。オレのためではなく、ダズのために。
幸いにも、昨日の夜チンピラに絡まれた際にダズの馬鹿力は証明されているわけで、今までの生活が何もかも変わるというわけでもないのだ。
今まで通り仕事も問題なく出来るだろうし、あえていうならダズの見た目がエロすぎることが問題と言えるだろうが……
「今まで通りのオレじゃねぇと、アニキの役にたてねぇってのに……」
「そんなに気になるなら、今まで通りにいかないのか確認してみるか?」
「へ?」
「飯食ったらギルド行くぞ。……昨日も出費が嵩んでるしな」
小柄な女になったからと言って、チンピラどもを片手で制圧できるほどの屈強な力を持っているなら仕事に行ってもきっと問題はないだろう。
ギルド依頼の仕事の所為で女になってしまったのか、それを確かめるためにも———