ベッドに押し倒された摩利は抵抗しようと暴れるが、手を握りしめ、指を絡めてくるせいで逃げられない。
それどころか遥に見つめられて硬直してしまった。
「は、はるかっ……」
「愛してる」
「ッぁ……」
貞操の危機だというのにロマンティックなムードが流れる。
顔が近づくにつれて匂いが増してきた。遥の生温かい吐息が顔にかかるが、不思議と不快ではないことに驚く。
本当の恋人同士の感覚に陥り、鼓動が高鳴ると同時に身体の芯が火照りだした。顔が火を吹くほど熱くなる。
「ダメだ……やめてくれ……っ」
摩利は頬を真っ赤にさせながらも悲痛な表情を浮かべる。彼女の頭にあるのは恋人に対する負い目だった。
その思考を読み取った遥は優しく語り始める。
「俺が無理やり摩利を犯すんだ。だから摩利が恋人に負い目を感じることは無いし、全部俺が悪い。責めるなら俺を責めろ」
「そんなこと……ン、ふっ」
絡められた指が離れ、その指で髪を梳かれた刹那、電流が身を駆け抜け、背筋がゾクゾクした。
両足が震えだし、全身が浮遊間に包まれる。自慰行為をした時の感覚に似ていたが、不思議と後ろめたさや虚しさはなく、それどころか甘い期待感が夏空の雲のごとく膨らんだ。
「摩利の処女は俺が貰うから」
聞きなれない低音ボイス。牝の本能と性的な好奇心が、摩利の中に残る不安と罪の意識を塗りつぶしていく。
視線を下げると分厚い胸板に心臓がドキリと跳ね、はしたなくも喉をコクンと鳴らし、意識せずとも腰をくねらせてしまう。
「摩利みたいな魅力的な女性を放っておくなんて……修次さんは剣の腕前は超一流だけど、女性の扱いは二流みたいだ」
「しゅ、修のことを悪く、言う、なっ」
身体は遥の一挙手一投足に反応するが、心はまだ恋人を想っているようだ。最後の抵抗とばかりに摩利は声をふり絞った。
「摩利の口から他の男の名前が出るのは嫉妬するから……俺が忘れさせてやるよ」
「なにを……あっ、やめっ、ンァッっ」
最後の抵抗も虚しく摩利の身体が大きく跳ねる。
髪に触れていた手が制服の中に潜り込み、ブラジャーの上から乳丘を鷲掴みにされる。突然の蛮行に驚いたのも束の間、乳房を手のひらで練られた瞬間、子宮の奥がキュンとひりついた。
「あっ、や……めっ、ぁぁっ……んハァッ」
愛液が膣襞の狭間から滾々と溢れだし、クリトリスが疼きはじめる。
金縛りにあったように身体が動かず、今はもう逃げ出す事すらままならない。茫然自失している隙に唇を奪われ、摩利は目をこれ以上ないというほど見開いた。
「ン、ン、ふ、ふぅぅっ!?」
これが摩利のファーストキス。遥との週に一度の交流でも許したことのないキスがいとも簡単に奪われた。
心の準備ができぬまま、息継ぎの仕方もわからず、両手が苦しげに宙を掻く。遥は身体を押しつけ、情熱的なキスで性感を煽り、左手の指先で乳丘の突起物をピンピンと弾いた。
「ン、む、むふぅ……ッッ!」
息苦しさから口を開け放てば、舌が潜みこみ、口の隅々まで舐めまわされる。続けざまに舌を搦め捕られ、唾液をジュジュッと猛烈な勢いで吸われた。
恋人とのレモン味の甘酸っぱいキスとはかけ離れた口づけ。しかしこれが大人同士の交わすキスなのだ。経験豊富な男相手に摩利はなす術もなく口腔を犯される。
目をゆっくりと閉じ、無理をして受け入れ態勢を整えるも、動悸はいまだに収まらなかった。
――ヤバいヤバいぞこれ……無理やりなのに、こんなに……気持ちいいなんて……
愛の泉は途切れなく湧出し、とうとう恥割れから溢れだす。身体の反応を知られたら、はたして彼はどんな顔をするのか。凄まじい羞恥心に苛まれた直後、大きな手が乳房から離れた。
「かわいい摩利。すごくかわいい。今すぐにでも食べちゃいたい」
「ハァぁっんッッ!」
制服の中に潜り込んでいた手が、今度は制服の上から髪、頬、首、胸、下腹部へと指先が擦られる。キスによって敏感になった身体は、くすぐったさよりも快感の方が勝り、ビクンと震えた。
鼻から息を出し、手首を掴んで制したところで唇がほどかれる。遥はじっと見つめてくるが、恥ずかしさから目を合わせられない。
かといって視線を泳がせておくこともできず、自然とソレへと向いた。
栗の実を思わせる宝冠部、真横に張り出した肉傘、稲光を走らせたような静脈。真由美の膣を出し入れしていた時よりもひと回りは大きく見える。反り勃つ巨大な逸物が、自分の膣内に入るとはとても思えなかった。
「そんなに見つめられたら興奮してくるじゃないか」
「ち、ちがッ!」
摩利に見られた逸物はバチンッ、と遥の下腹部に跳ねあがり破裂音を響かせた。
ビクビクとしなる逸物はグロテスク以外の何ものでもなかったが、なぜこんなにも胸が締めつけられるのだろうか。
瞬きもせずに凝視していたのを遥に知られ、さらに身体の熱が上がった。
「速く摩利の中に挿入たくて濡れてきた」
射精したばかりの鈴割れがおちょぼ口に開き、精液とともに透明な粘液がじわっと滲み出てきている。
生臭い匂いがぷんと香り立ち、小鼻を膨らせるも、嫌悪感は少しも湧かない。それどころか胸騒ぎが止まらず、平常心が保てなくなる。
自分でも気づかぬうちに、摩利は唇のあわいで舌を悩ましげにすべらせていた。
「そんなにキスしてほしいんだ」
「え……ンっ、むふぅ……んぅチュッ……」
再び唇を奪われ、手のひらが背中から尻を這いまわる。尻肉をギュギュっと揉まれただけで脳の芯が震え、肢体から力が抜け落ちた。
「はるぅ…チュパぁッ……ちゅちゅぷっ……」
抵抗しようと遥を押し返していた腕の力は弱まり、光の速さで身も心も奈落の底に落ちていく。もはや理性は少しも働かず、拒絶という選択肢はガラガラと音をたてて崩れていった。
遥の舌が中でうねるたびに性感が上昇し、自ら頬を窄めて吸引してしまう。しかも腕は遥の胸から背中にまわり、ギュっと身体までも堪能している。
――あぁ、だめ、だ……も、もぅ……止まらない……きもちぃぃッ……!
昂奮と期待感が波状的に襲いかかり、牝の本能が覚醒する。ひと際熱い潤みが膣から噴きだした瞬間、尻を揉みしだいていた遥の手が摩利の頭に伸びた。
髪の毛を梳くように撫でられる。赤ん坊をあやすような優しさがありながらも熱を帯びた撫で方。ここまで来たらもう後戻りはできない。
禍々しい獰猛棒に目を釘づけにしながら、今の摩利は感情をコントロールする術すら失っていた。
「あぁンッ」
年下の男に淫らな行為をリードされている事実が信じられない。正常な思考が働いたのは束の間。みたび情熱的なキスを仕掛けられ、牝の本能が理性を丸呑みする。
拒絶する気は起こらず、ここまできたら流れに身を任せるしかなかった。
「ン、ン、ンンぅぅっ……」
鼻から自分でも信じられないような甘ったるい声を洩らし、自ら逞しい身体を抱きしめる。遥の右太腿が足を割り開き、股間に押し当てられただけで女陰が熱化した。
まるで遥が今の恋人のような感覚に陥り、今まで味わったことのない高揚感に包まれる。
これが恋愛が与えてくれる女の悦びなのかと。
遥は耳たぶを甘噛みし、続いて首筋に唇を這わせていった。
電流が絶えず身を駆け抜け、情欲の戦慄に総毛立つ。
摩利が受け身になったのを確認すると、遥は慣れた手つきで一瞬にして下から制服を脱がせると、フロントホックのブラを外し、乳房がまろびだし、乳首を指先で転がした。
一瞬にして恥部を隠す布切れ一枚になってしまった。あまりの手際の良さに抵抗する暇も、驚く暇も与えられず、摩利は甘い吐息を溢す。
「はぁンッッ……ぃやぁッ……はぁっ、はあぁっ……ッッ!」
「かわいい反応。可愛いよ摩利」
「ンンッッっ!」
遥の言葉が呪文のように聞こえ、身がぶるぶると震えだす。
「ハァぁっっ……ぁぁッッッ!」
摩利の胸は大きすぎず、かといって小さくもなかった。剣術によって腹斜筋が見えるほど鍛え抜かれた身体には邪魔なのでは、と思うほどには立派なたわわがあった。
その先端に生えた紅ピンク色の突起物を口に含まれた瞬間、摩利はあまりの快感に両足を突っ張らせた。
摩利の下着の趣味は実に女性らしかった。上下共に淡い青色の下着で、下は紐パンツと言われるものを穿いている。
遥はマジシャンのように紐をほどくと、下腹部は完全に無防備な状態で、大切な箇所を隠すものを抜き取った。
摩利はとっさに足を閉じたものの、細長い指は躊躇うことなくYラインの中心部に差し込まれる。
「あ、ぅぁぁああッッッ!」
指先が頂上の尖りに触れた途端、強大な快感電流が股間から脳天に突き抜け、摩利の身は大きく仰け反らせた。
「もうびちょうびちょだ」
「い、やぁ、や、め、てくれぇ……」
「ココが一番感じる場所なんだね」
クリトリスと呼ばれる部位。そこを愛液に濡れた指先で転がすと、にちゅにちゅと卑猥な音が鳴り響き、甘美の電磁波に身が焦がれる。
「ンンぁッッ、ダメッ……ひゃぁぁンッッ!」
自慰行為とは比較にならぬ気持ちよさに戸惑う一方、知らずしらずのうちに腰がくなくなと揺れていた。
子宮の奥が疼き、愛の泉が秘裂から無尽蔵に溢れこぼれる。七色の閃光が脳裏で瞬き、髪の毛一本一本まで快楽一色に染められる。
「本当に初めて? こんなに感じてるなんて、摩利はとても淫乱なんだね」
「ちがっ、ぁンッ!」
指の往復が素早さを上げた直後、性感はさらなる上昇のベクトルを描き、全身が天空に舞い上がる感覚に包まれた。
「だ、めぇ……はるかっ……だめ、だッ」
「何が駄目なんだい? こんなに濡らして、いけない子だ」
顔の前で親指と人差し指を付けたり離したりするとクチャ、ヌチャッと卑猥な音が鳴る。全て摩利の身体から分泌されたものの音。
今や言葉責めすら快楽のスパイスと化し、摩利は極みへと追いつめていく。
絶頂を迎えた姿を晒す恥ずかしさと怖れが交錯し、歯列を噛みしめて肉悦に抗うも、指が与えるバイブレーションに自我が崩壊した。
「あッッ、くるッッ……ほんと、にッッ……ダメ……ぁぁ!」
恥骨が迫りあがり、尻が小さなグラインドを開始する。性感をこれでもかと撫でられ、切ない痺れが子宮を灼く。
「はるか、はるかッッ……だめだめ、だめ、だから……」
頭を振り、男装が似合いそうな凛々しい顔つきをした摩利が涙目で懇願すれば、ピアニストを彷彿とさせる指が恥部を目にもとまらぬ速さでスライドした。
「あ、ぁっ……ぁぁ、ぁっ……ンンンッッぁぁぁあっッ‼」
両足で踏ん張るような体勢から、身をアーチ状に反り返す。眉間に縦皺を刻み、尻の肉をわななかせる。
――あ、あ、あ……イクっ、イッちゃう……遥の手で……イックッッ!
ついてに絶頂に導かれた摩利はベッドに沈んだあと、全身を痙攣させた。頭の中が真っ白になり、今は何も考えられない。
もどかしい思いはすっかり消え失せ、中心部で炸裂した快感は甘いしぶきと化して身体の隅々にまで拡散した。
指だけでこれほどの愉悦を感じるのだ。真由美や雫のようにあの巨大な肉棒で貫かれたらどうなってしまうのか、と頭の隅でふと思った刹那、またもや下腹部に電流が走った。
虚ろな目を下方に向ければ、いつの間にか足がM字に開かれ、遥がデリケートゾーンに顔を埋めている。
「あんッ……はぁぁぁあッッ、ンンッ!」
慌てて制そうとした瞬間、うねる舌がクリトリスをとらえ、快感の高波が再び打ち寄せた。
「ひっ、ぃぃンッッ!」
ぶちゅ、くちゅ、ぬちゅ、ずちゅちゅちゅっ! と、ふしだらな水音が高らかに響き渡り、身が裂けそうな羞恥心が襲いかかる。
「おぃ、は、ぅ、か……きたないから……はぅぅッッンンッ、やめ……ぁぁ」
シーツを引き絞って泣き声をあげるも、遥はかまわず女陰を貪り、肉悦から両足のつめ先が内部に湾曲した。
「摩利の身体に汚いところなんてないよ。とても綺麗だ。実際に穢れを知らない、純粋な人じゃないか」
遥はそう告げると、恥丘の膨らみにかぶりつき、小さな肉粒を陰唇ごと口中に招き入れる。
「あああぁぁぁ……ふわぁ……んやぁぁ……」
肉芽をくにくにとこねられ、浮かせた恥骨を自ら打ち揺すった。骨の髄まで蕩かされ、なりふり構わず快楽の海原に身を投じた。
もはや、躊躇いは微塵も残っていない。処女を捨てるのではなく、奪われるのでもない。今は、目の前の男に捧げたいという気持ちが勝った。
愛欲が燃えさかり、女の情念が遥の反り立つソレを欲する。
遥は女陰に軽く息を吹きかけたあと、左右の鼠径部から内腿をチュッチュ吸いたてた。
「ちゅぷっ……ちゅぅぅぅっ、くちゅぱぁ……ちゅちゅっ」
「あ、ンっ、やぁっ、んハァッ……」
全身が性感帯と化してしまったのか、ソフトな愛撫でも身体が釣りあげられた魚のようにひくつく。
舌先が再び中心部に近づき、大いなる期待感が込みあげるも、唇は無情にも女陰を飛び越え、逆側の内腿を舐めまわした。
「あ、はぁぁっっ……んはぁ、はぁっ……やぁんッッ!」
それを何度も繰り返され、もどかしい思いがじりじりと身を焦がす。
摩利は目尻に涙を溜め、媚びた視線を下腹部に注いだ。なぜ、ストレートに快楽を与えてくれないのか。焦らしのテクニックだとは予想だにせず、脳漿が沸騰し、体温が臨界点まで上昇する。
摩利は目尻を下げ、鼻にかかった声で限界を訴えた。
「は、る、か……あ、ぁ、ぁ、はるかぁ……もぅ……」
的確に自分の性感帯を責める遥ならば気づいてくれるはずと腰を揺すっておねだりしてしまう。しかし遥は意地悪そうな笑みを浮かべるだけだった。
「もう、なんだい?」
「あぁ、んぁッ……はぁっ……くぁぁ……っっ」
恥ずかしさのあまり、大きな快楽を与えてほしいという言葉が口から出てこない。唇のあわいから湿った吐息をこぼし、ただ切なげな目で遥を見つめる事しかできなかった。
「すごいなぁ、クリトリスが勃起して、中もトロトロだ。ぐちゅぐちゅ言ってる」
またもや熱い息を吹きかけられ、腰がビクビクと弾んだ。身体を弄ばされるだけ。
余裕たっぷりの遥が心から恨めしかった。まさかこれほどまで性的な翻弄を受けようとは夢にも思っていなかった。
今や性感覚は剥き出しにされ、全神経も頂点まで研ぎ澄まされている。クリトリスは疼きが収まらず、子宮の奥がキュンキュンとひりついた。
身体が遥のソレを求めて止まらない。
摩利は唇を震わせながら声を振り絞った。
「はるか……」
「どうした?」
「は、はやく……」
「ん、早く?」
「んぅ、ふぅ、ァぁ……」
「挿入てほしいの?」
ねっとりとした舌は相変わらず大陰唇をなぞりあげ、頭を掠め女のプライドを瞬く間に忘我の淵へと沈めていく。
無双状態に入ると理性を失って女性を犯すようになるが、ここまで遥が摩利を襲わないのは無双状態が摩利に伝染してしまったせいかもしれない。
単純に、遥が多くの女性と肉体関係を持ったことで無双状態さえもコントロールできるようになったのかもしれないが、どちらにせよ性行為しなければ無双状態からは解放されない。
「いれて……」
このまま焦らされ続けたら、人格が破壊されてしまうのではないか。涙の雫が零れ落ちた刹那、摩利はついに身をまとっていた鎧を脱ぎ捨てた。
「いれて、ほしい。いれて、くれないか?」
普段の綺麗な声からは想像もできないほど弱々しく、掠れた声で哀願すると、遥は顔を上げ、これ以上ないというほどの笑みを浮かべた。
「その選択が、間違いではないと教えてあげるよ」
遥は身を起こし、手に含ませた唾液を肉棒になすりつける。
コチコチの逸物には当然避妊具などは付いていない。摩利自身、生理前で妊娠の可能性は低かったが、例え妊娠してしまっても受け入れるつもりでいた。それほどまでに性の匂いに酔っていた。
挿入間際の女性が何をすればいいかわからない摩利は、遥の動きを目で追いかける。
遥は腰を落とし、亀頭の先端を自分の狭間にあてがった。
――あぁ、いよいよ……初めてが……遥に……ッッ!
肉体が遥を欲し、性感は沸点をとうに超えている。
しかし、自分の腕ほどの大きなソレが入るのか不安だった。いまさら拒絶する気はなかったが、それだけが怖かった。
「安心していいよ。俺が、摩利を気持ちよくしてあげるから」
「あっ……んっぅ、はむっ……ちゅぅっ……」
陰唇が割り開かれ、巨大な圧迫感が摩利に押し寄せた。
修次と恋人になり、いつそういう時が来ても良いようにと知識を得ようと読んだ文献に記されていた一文。『初めてを捧げる時、二度の強烈な痛みが全身を襲う。一度目は挿入時』
そこには股が裂けるような痛みと記されていた。摩利はどれ程の痛みが襲ってくるのか不安でたまらなかったが、いつまで経っても痛みが襲ってこない。それどころかキスによる快感が身体を支配する。
「はぁぁぁぁッッッ……ンふぅぅぅっ」
摩利の唇を塞ぎながら、指でクリトリスをさわさわと弄る。恐怖で薄れていた快美が腰を打つ。
「んチュッ……チュチュッ……はぁっ……ちゅぱちゅぷっ……」
身体中の力が抜け落ちたところで雁首が膣口をくぐり抜け、勢いあまってズブズブと埋め込まれた。
「ンンンんッッッッ……ンふぁぁぁぅぅぅッッ‼」
ブチリと何かが破れる音が摩利の頭の中で響いた。そして疼痛が女陰に走ったが、それも一瞬のこと。
思わず喉を晒し、太い腕にしがみついた。
「おめでとう。初体験を済ませたようだ」
「えぇ……あぁっ……そ、ぅか……」
膣内いっぱいに満たす男根の感触、ドクドクと脈打つ熱い血潮は処女喪失の現実を如実に物語る。
文献に書かれていた『二度の強烈な痛み』のうちの二つ目がこれだった。『処女膜を貫かれると女性には強烈な痛みが生じる』というもの。
膣内のひりつきがそれなのだと、摩利は目から涙をこぼした。
「痛い?」
「ちがう……」
摩利は十八にして男を知った。
優しげな顔を向けてくる男が初めての相手。一生忘れることのない、この感情を押し殺すことなく、それが涙となって溢れ出てくる。
「はる、か……」
「ん?」
「きす、してくれないか?」
今までキスを拒んでいた摩利はもういない。
「いいよ」
キスをしている時だけは、女陰に走る疼痛がなくなるのだ。舌を絡めとりながら入りこんでくる唾液を吸引していると、遥は腰をゆったりと引いた。
「ンゥゥゥウウッ!」
眉根を寄せ、遥の腕に爪を立てるが肉棒はソフトな律動を繰り返す。徐々にピストンが速まると、摩利は唇を離した。
「ぁんっ、ぁ、ぁ、ぁっ……はんっ、はぁぁっ……」
喘ぎ声が我慢できない。
自分でも信じられないほど、口から出てくる男に媚びる甘い声が次から次へと病室に響き渡っていく。
「摩利のおマンコ、ぐちゅぐちゅなのにペニスに絡みついてきてすごく気持ちいいよ」
「んぁっ……はぁん……んっ、ぁッッッ……」
あえて卑猥な言葉を口に出したのだが、摩利の蕩けた表情を見た遥は愉悦の笑みを浮かべる。
「俺のペニスと摩利のおマンコの相性が良いんだな。馴染んできたようだ」
しばらくすると抽送がスムーズになり、キス無しでも痛みが薄れてきた。
愛液と破瓜の血が潤滑油の役目を果たしていたのだが、もちろんそんなことは露知らず、次第に馴染んでくるという遥の言葉を鵜呑みにした。
「おおっ、すごい……キュンキュン締めつけてくる。摩利、どうだい?」
「んあぁ……最初は、驚いたが……いまは……」
『気持ちいい』という言葉は聞こえなくとも読みとることができた。
「じゃあもっと気持ちよくしてあげる」
「え……ひ、ンッっ!?」
摩利が遥の顔を見た瞬間、遥はピストン運動を加速させ、煮え滾った男根を打ち込んでくる。にちゅくちゅと、結合部から卑猥な音が洩れ聞こえ、同時に快感が緩やかな上昇カーブを描いた。
ピストンのたびに、雄々しい波動が身体の芯にズシンと響く。えも言われぬ悦楽が、定期的に襲いかかり、摩利の口から甘い声が飛んだ。
「あ、あぁ、きもちぃぃ……ぁん、っ、ぁ……いぃ、あぁ、すき、かも……」
無意識のうちに心の内を告げたとたん、逞しい腰が反動をつけて膣肉を掘り起こし、再び遥の腕に爪を立てる。
「あぁぁっ、やばっい……またっ、くるから……はるかぁっ!」
「いいよ、イけ」
「はあふうはあぁっっ!」
摩利の一番奥に突き刺すが、遥の巨大な逸物は半分と少ししか入っていない。
摩利の膣が、まだ男根に適合していないのだ。それでもこの快楽。これから何度も交わり、このサイズの逸物が全て収まった時、摩利はどんな表情を見せるのだろうか。
「あっ、イクっ、イックっっぅぅぅっッうウウッ!」
巧みに腰を操り、摩利は快感と幸福の狭間でひたすら煩悶した。
バンバンと肉の打音が鳴り響き、男の象徴がひと際膨張する。媚肉が狂おしいほど痙攣を開始し、亀頭やら肉棒をギュウギュウと引き絞った。
「はあはあはあっ」
腰の動きがピタリと止まるや、逸物が激しくひくつき、摩利は薄れゆく意識の中で遥が射精したのだと認識した。
怒張が膣から抜き取られる間も、目を固く閉じて身を震わせる。当然のことながら、シーツに付着した赤いシミは視界に入らなかった。
サブタイトルでは97話ですが、全体で100話。
ここまで読んでくれた全ての人に感謝。
【次回の投稿は6月8日 or 9日19時予定です】