※この作品はR-18です。

魔法科高校の性春生活   作:八住 楓

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第41話 戯れと試験結果

「どうでしたか!?」

 

 A組の教室に戻ると俺の存在を確認したほのかちゃんが駆け寄ってきた。

 

「九校戦についてのお話でしたか?」

「うん。何の競技に出るかは決まってないけど九校戦メンバーに選んだって言われたよ」

「ホントですか!? おめでとうございます!」

「ありがとう。二人も選ばれたんだよね?」

「はいっ!」

「うん!」

 

 ほのかちゃんだけでなく雫ちゃんも興奮したように声が上擦っていた。特に雫ちゃんは昔から九校戦を見ていたし嬉しいだろうな。

 雫ちゃんの喜ぶ顔見てると俺まで嬉しくなってくる。

 

「どうしたの?」

「夢が一つ叶ったね。おめでとう」

「ありがと」

 

 俺がいきなり雫ちゃんの頭を撫でたものだから不思議そうに首を傾げていた。

 やっぱり可愛いんだよなぁ、ほっぺたをツンツンしたくなる気持ちを抑える。

 エリカちゃんたちとエッチしてなかったら制御できずに襲っていたかもしれないな。まだ下半身に余裕はあるけど、無邪気に喜ぶ二人を見てるとそんな気持ちにはなれなかった。

 

「今日はお祝いですね!」

「そうだね、どこかに食べに行く?」

「いいかも! はる君は食べたいものとかありますか?」

「うーん、そうだなぁ」

 

 二人が食べたいと言える空気ではない。言ってもいいけど今は性欲より食欲が勝っている。

 

「外食もいいけど俺はやっぱり二人の手料理が食べたいな」

「……ハルカは外食好きじゃないもんね」

 

 俺は外食をしないで家で食事することが多い。別にお金に困ってるわけではない。

 

「嫌いなわけじゃないよ。外で食べるご飯は美味しいしたまに食べたくなることもあるしね」

「じゃあどうして?」

「俺はほのかちゃんと雫ちゃんが作ってくれた料理が世界で一番好きだからだよ」

「はる君っッ!!」

「すき」

 

 甘い台詞を吐いても雫ちゃんも浮かれてるからいつものツッコミではなく腰に突撃をもらった。

 

 料理人が作ってくれた料理が美味しいのは当たり前。見た目だって綺麗だ。だけどプロの料理人には出せない味を二人は生み出す。

 どんなに見た目が悪くても、味が悪かろうとも、俺は胸を張って二人が作ってくれた料理が美味しいと、大好きだと言える。

 

 愛情というスパイスは罪な存在だ。俺の舌を狂わせ、こうも幸せな雰囲気を演出してくれる。

 

 二人に抱きしめられ身動きが取れなくなる。

 甘い香りに包まれながら女の子特有の柔らかさを堪能しつつ、二人の頭を撫で続ける。

 何度味わっても最高という言葉以外見つからない感覚。夏だというのにずっとくっついていたいと思える。

 二人の体温の熱を感じながら下校時間ギリギリまで抱き合っていた。

 

 結局夕食は外食ではなく二人が料理を作ってくれた。

 手間がかかるし大変じゃないかと聞いたら、俺が喜ぶ顔が見たいから、という心揺さぶられる答えが返ってきた。

 幸せな空間。改めて彼女たちと出会えてよかったと思えた瞬間だった。

 

 

 その日の夜、あとは寝るだけという時に二人が俺の部屋を訪れた。胸に自分の枕を抱え、お揃いのパジャマを着て俺の両隣を陣取った。

 

「あんまり抱きつくと暑いんだけど」

「冷房強くすれば大丈夫です!」

「雫ちゃんは寒がりじゃなかったっけ?」

「ハルカの体温で温まるから大丈夫」

「……仕方ないな」

 

 今日は強く言えない。

 ほのかちゃんは俺の腕に足や手を絡ませ、完璧な弧を描く胸を挟ませてきた。雫ちゃんは俺の鎖骨から首筋にかけて唇を擦り付けてくるし寝れそうにない。

 

「今日はしないんですか?」

「今日はしないよ」

「……はーい」

 

 不満そうに間延びした返事。納得はしてないようだ。

 

 細くしなやかな指が服の上から俺の逸物を撫でてきた。既に服の中では戦闘準備が出来上がっているし、ほのかちゃんは俺を誘惑しながら逸物の反応を楽しんでいる。

 禁止してるわけじゃないし、朝起きたら性の匂いに溢れてそう。

 

 ほのかちゃんが俺の感触を味わっている間、雫ちゃんはずっと俺の反応を伺っていた。

 

「んぅ?」

「柔らかい」

「キスしたいの?」

 

 上品で潤みのある下唇を指先でめくり上げると雫ちゃんが目を合わせてくる。キスしたいのは雫ちゃんの方じゃないのかな、と心の中で思いながら軽く唇を重ねた。

 

「もいっかい」

 

 二回目は、くちゅっ、と音が鳴る。決して唇は厚い方ではないが、濃密に保湿されていて弾力のある唇だ。一度くっつけると離れるまで時間を有する。

 

「んふっ、好き」

「俺も好きだよ」

「ふふっ」

 

 だらしない笑みを浮かべている。やはり九校戦メンバーに選ばれたのが嬉しかったんだろう。いつもの数倍緩んだ表情だ。

 

「九校戦の時も同じ部屋で過ごせたらいいのに」

 

 九校戦期間中は軍の施設である宿舎のホテルで過ごすことになる。二人一部屋で当然男女は別々のフロアが用意されている。

 

 

 九校戦、正式名称「全国魔法科高校親善魔法競技大会」はその名の通り、第一高校から第九高校までの魔法科高校生たちが全国から集い魔法競技を競い合う大会だ。

 九校戦で活躍した生徒が軍人の道に進む事も少なくなく、軍としても優秀な魔法師を確保するために九校戦には全面的に協力してくれている。

 そのため選手や学校関係者たちに貸し切りという形でホテル提供してくれるというわけである。

 

 一高もそのホテルに宿泊することが決まっているけど、実はそのホテルは宮守グループが軍に無償で貸しているものだったりする。

 

 つまり宮守グループがホテルを軍に提供し、それを軍が九校戦で提供するというわけだ。  

 

 さすが日本中のホテルや不動産を牛耳ってると言われてるだけはある。性神様の加護はチートだけどそれと同じくらい身内がチートすぎる。前世でそんなに徳を積んだつもりは無いけどこの豪運だけは手放したくない。

 

 だから俺が頼めば部屋をお偉いさんが泊まるようなスイートルームにすることも可能。まぁそれは着いてからのサプライズということにして、真由美ちゃんたちには俺の部屋は不要だということを伝えなきゃな。

 

 閑話休題

 

「九校戦中はこうやってくっつける時間減っちゃうかもね」

「えっ!?」

 

 ほのかちゃんの手が止まる。驚きで俺の腕に絡みつく力が強まった。

 

「ど、どうしてですか?」

「だって他の人もいるんだからもしエッチしてる時に部屋来られたら大変だよ?」

「あっ……」

「ほのかちゃんとは恋人だって言ってるから良いかもしれないけど、雫ちゃんとしてるのが見つかったら、ね?」

 

 恋人同士でもこの世界の常識ではアウトに近い。

 古風な言い方をすれば「結婚まで純潔を守り続ける」のが一般的なご時世では、俺たちの関係は理解されないだろう。

 重婚制度が導入されて性に関する意識が変わりつつあるが「性交渉を断る自分カッコいい」という風潮がまだ存在する。

 

 まぁ俺が十師族の一員になって重婚できるようになったらそんな意識変えていくけどね。

 性行為は生殖を目的とするための行為ではない。愛や癒し、潤いなど、人間だけが持つ様々な心地よい豊かな感性が、何重にも折り重なって人生を幸福に導いてくれる素晴らしい行為だ。

 

「うぅ、でもはる君とエッチした後の方が魔法の調子が良いんです。試合の前にもはる君とエッチしちゃだめですか?」

「そうだなぁ……」

 

 宿泊施設の監視システムにもよるが、部屋までは監視されることはないだろう。入室と退室時間さえ誤魔化せれば行為に及ぶことも可能。

 さすがに外でやるには危険が高すぎる。できないわけではないが……。

 

「私もハルカとエッチした後の方が魔法力が高い気がする」

「でも疲れて眠っちゃわない?」

「……」

 

 性行為は三十分や一時間じゃ終わらない。二人とも一度スイッチが入ればそれだけじゃ満足できない身体になってしまったし、誰かが果てるまで続くこともしばしば。

 

 それにエッチした後に魔法の調子がいいのは気のせいではない。

 性技の一つに『宮守遥と性行為した相手の魔法力上昇』というのがある。魔法科高校に入学が決まったときに手に入れたモノで、これにより性行為した後は魔法力が上昇する。

 人によって上昇幅に誤差はあるけど、通常時より魔法力が上昇するのは確認済み。

 ドーピングではないし、ルール違反でもない。科学や魔法では説明できない愛の力がなせる業だ。

 

「疲れない程度にならいいよ」

「ホントですか!?」

「大丈夫? ハルカも試合あるんだから無理してほしくない」

「大丈夫だよ。俺もほのかちゃんと雫ちゃんたちと繋がった後の方が力出るから」

「その割にはぐっすり寝てるけど」

 

 それは活動限界による強制睡眠のせいですね。

 

「それにエッチしなくても二人と一緒にいられるだけで幸せだから良いんだよ」

「……ズルいです」

「ん?」

「やっぱりはる君はズルいです!」

「どうして?」

「一緒にいるだけで幸せとか……私だって幸せですっ!」

「ありがと」

「……はる君好き好きぃ」

 

 子犬のように俺の胸元に顔を擦りつけては肌をスリスリしてきた。アダルトな雰囲気ではなく甘え上手のほのかちゃんがいた。

 

「でもハルカは油断できないよ」

「油断?」

「うん。今年は『クリムゾン・プリンス』こと一条将輝を擁する三高がいるから」

「十師族『一条』の御曹司だよね?」

 

 甘えん坊さんが会話に混ざってくる。

 

「ハルカ」

「なーに?」

「ハルカは十師族じゃないよね?」

「……違うけどどうしてそう思ったの?」

「優秀な魔法師は容姿が良い場合が多いから、前からハルカは十師族と関係があるって思ってた」

「俺が十師族だったら今頃ほのかちゃんや雫ちゃんたちと恋人だって堂々と宣言してるかな」

「そうだよ雫」

「だよね……変なこと言ってごめんなさい」

「いいんだよ。雫ちゃんはそれくらい俺がカッコいいってことを言いたかったんでしょ?」

「違くないけど違う」

 

 なかなか聞けなかったんだろう。十師族の中には自分たちが十師族であることを秘密にする人たちもいるし、こういう話題は本人たちにとってナーバスな問題だ。

 

「あっ、じゃあ深雪は……?」

 

 ほのかちゃんは思い出したかのように疑問を声に出す。

 

「深雪は……」

「深雪ちゃんが十師族であろうと違ったとしても友達である事には変わらないでしょ?」

「勿論です」

「当然」

「じゃあ気にする必要ないんじゃないかな。そんなこと言ったらほのかちゃんや雫ちゃんだって十師族なんじゃないのか!? こんな美少女が普通の魔法師なわけないっ!!」

「もう、はる君ったら!!」

「ばかっ」

「ハハハっ」

 

 彼女たちだったら深雪ちゃんが四葉家の人間とわかっても問題ない。嫁姑問題はわからないけどね。

 

 俺の活動限界が来るまでそれぞれが思うままに親睦を深め合っていた。翌朝目が覚めたら二人が全裸で俺の腕に抱きついていたのは言うまでもない。

 夏の熱に照らされ、汗だくだった俺たちは仲良く三人で朝風呂に入ったとさ。

 

 

 

 それから暫く時が経ち、七月十日。

 真由美ちゃんが俺のところにやってきて、九校戦出場競技が「アイス・ピラーズ・ブレイク」と「モノリス・コード」に決まったことを伝えられた。本格的に九校戦への準備が始まろうとしている。

 

 そんな中、学校に到着すると期末試験の結果が送られてきた。

 

2095年度1学期結果

総合      実技     理論

1位司波深雪  宮守遥    司波達也

2位光井ほのか 司波深雪   司波深雪

3位北山雫   北山雫    吉田幹比古

4位宮守遥   光井ほのか  光井ほのか

5位十三束鋼  森崎駿    

9位             北山雫

15位             柴田美月

18位             明智英美

20位             千葉エリカ

 

 

 俺は実技一位、理論はランキング圏外だが赤点は無しの総合四位だった。実技一位とはいえやはり理論が足を引っ張ってしまった。

 勉強会したのに二十位にも入れなかったのかとエリカちゃんに煽られたけど、俺は煽られたら煽り返す性格だから今日の夜はエリカちゃんをとことん煽ってあげよう。いまさら謝っても遅いし逃げても無駄だよ?

 

 そもそも俺は、勉強会中ずっと深雪ちゃんや彼女たちのカラダを視姦してたから当然の結果ともいえる。サンスクリット語やエノク語を学んでも右から左に流れ、真剣な表情の深雪ちゃんの唇が今も鮮明に脳内に記憶されている。

 入学試験の理論で平均六十点だったことを考えれば今回の結果はよくやった方だろう。

 

「やった~~!」

「まあ当然の結果」

「はる君が実技一位!! おめでとうございますっ!!」

「ありがと」

「深雪も総合一位おめでとう!」

「ありがとうほのか」

 

 総合トップ四が集結しているせいでクラスメイト達の視線を一身に浴びる。特に俺は美少女三人に囲まれているから羨望の的となっていた。

 「奴は四天王でも最弱」とばかりに嫉妬に狂った視線を向けられるがモブの視線など気にならない。

 美少女の匂いに包まれながら優越感に浸っていると男子が声を荒げた。

 

「なんだよこれ!?」

 

 モブの声によって俺へのヘイトが反れた。どうやら司波達也の理論の成績に異議を唱えているようだ。

 

「実技の感覚がわからないのに理論が理解できるわけないだろ。いったいどんなズルしたんだよ」

「採点間違いでもあったんじゃないか?」

 

 ブランシュ事件が解決しても二科生に対する態度は変わらない。むしろ事件について箝口令が敷かれたことで、二科生が勝手に暴れたことになっているため余計に酷くなっている部分もある。

 

 特にA組男子は実力至上主義なところがあり、クラス内でも九校戦メンバーに選ばれた人とそうでない人とで発言力に差が出ている。俺は例外らしいが。

 

「成績が良かった人を貶めて何か得るものがあるのかな? 貶すより自分の努力の足りなさを恥じるべきだと思う」

「だね。次はもっと理論頑張んなきゃ」

「……ハルカが邪魔しなければ頑張れた」

 

 邪魔とは失礼だな。俺は雫ちゃんと保健体育の実技に勤しんでいただけなのに……。雫ちゃんだって積極的だったし、仕方ないから今夜はエリカちゃんと共にたくさん可愛がってやろう。

 

 深雪ちゃんの機嫌が氷点下になっているが、丁度いい感じに冷房の役割を果たしてくれて助かっている。やはり深雪ちゃんは攻略するべきと考えさせられた。深雪ちゃんがいるといないとでは夏場の快適度が違う。

 

 俺はほのかちゃんや雫ちゃんを宥めるように、深雪ちゃんの頭を撫でたら一瞬にして冷気が消え、代わりに驚きの表情が飛んできた。

 

「ごめんね、急に頭撫でちゃって」

「い、いえ、こちらこそ申し訳ありません」

「俺に撫でられると落ち着くらしいんだけど、落ち着いた?」

 

 頭を撫でられると美月ちゃんやエリカちゃんは照れ、ほのかちゃんや雫ちゃんは目を細めて喜ぶ。

 

 この数ヶ月で深雪ちゃんとは少しずつ距離を縮めることに成功している。おかげで頭を撫でても冷気が飛んでくることはない。

 人前で異性に頭を撫でられた羞恥心からか、頬が僅かに赤らんでいた。

 白い肌、濡れ羽色の髪の毛に紅潮した頬。

 

 その全てを今すぐにも汚してやりたいほど性の感情が沸々と煮えたぎってきたが、ほのかちゃんに腕を取られて我に返った。

 

「深雪が困ってますよ」

「あぁ、ごめんね。深雪ちゃんがあまりにも素敵だったから」

 

 彼女が俺に惚れてるか惚れてないかで言うと惚れてないだろう。友達として接してくれているけどそれ以上の関係ではない。可もなく不可もなくと言ったところか。

 深雪ちゃんに対して口説き攻めや告白攻めは通用しないはず。地道に好感度を上げていくしかないんだよな。

 

 理論の成績について盛り上がっていたため俺が深雪ちゃんの頭を撫でたのを目撃した生徒は数名だった。過激派な生徒に見られていたら大変なことになっていたかもしれないが、ここでも俺の運の強さが発揮してくれたようだ。

 

 

「深雪」

「どうしたの雫?」

「私、負けないから」

「……私もよ」

 

 俺を取り合っているわけではない。

 彼女たちも九校編では二種目に出場するが、そのうちの一種目で雫ちゃんと深雪ちゃんは戦うことになるかもしれない。

 アイス・ピラーズ・ブレイク。原作では深雪ちゃんが圧勝したが、この世界の雫ちゃんがどう立ち向かうのか楽しみである。

 

 順調にいけば二人は相まみえる。

 

 雫ちゃんは深雪ちゃんに宣戦布告し、深雪ちゃんもそれを受けた。

 緩やかな雰囲気から一転、ひりついた緊迫感が二人の間に流れる。

 

 九校戦は既に始まっていた。

 

 




遥との性行為で雫とほのかは原作より成績が上がってます。
魔法力が上がっているとはいえ、エリカは九校戦メンバーに入れませんでした。

そろそろ5人目攻略に動きたいですね。

【次回の投稿は1月16日19時です】
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