※この作品はR-18です。

ウルトラ怪獣魔物化計画 ultra monster changed monstergirl   作:不死身のケダモノ

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 皆様こんにちは!そして初めまして!
 俺は不死身のケダモノと申す者でございます!
 記念すべき処女作は…モンスター娘界隈の老舗「魔物娘図鑑」と、モンスター界の老舗「ウルトラシリーズ」の「ウルトラ怪獣」をコラボさせるというモノにいたしました!
 
 まず、簡単にコラボ元を説明させて頂きましょう。

 魔物娘図鑑:健康クロス氏が2004年に作り上げたモンスター娘を題材としたR18作品。
 他の作品に見られるような血生臭い展開や寝取られ描写はなく、全てが愛の力とセックスで解決する平和な世界で、安心して見られる事でカルト的な人気を博した。
 世界観はザックリ言うと、サキュバスが魔王になったことで魔物が全員美女やロリっ娘の姿の「魔物娘」になってしまった中世ファンタジー世界。
 元々がセックスで何でも解決できてしまうサキュバスが親分を務めるようになった為、そこに生きる魔物達の習性や世界のほぼ全てもエロ関係に塗り替えられた。
 
 例:人間を食べる魔物が魔物娘になって「性的な意味で」人間を食べるようになる。

 魔物娘は元が「メス」なので、人間の男性を見つけると襲い掛かって夫にしてしまう。
 不倫をしたり寝取られたりする事は一切なく、幸せな生活を送れる事が約束されている。

 可愛い子ちゃんや美人のねーちゃんと永遠にイチャイチャできるユートピア。
 それが魔物娘図鑑。
 魔物娘図鑑はいいぞ。

 ウルトラシリーズ:ライダーや戦隊に並ぶ日本の特撮のビッグネームが一つ。
 主に勇敢な若者が、巨大で力強いヒーロー「ウルトラマン」に変身し、怪獣や悪の宇宙人と戦うのが基本の流れなのだが、最初に作られたシリーズである「ウルトラQ」には「ウルトラマン」は一切出ず、怪獣や怪奇現象に翻弄される人間がテーマとして描かれていた。
 この小説では、「ウルトラマン」ではなく彼らと対立する存在である「ウルトラ怪獣」を主題にしている。
 独特のデザインと迫力満点のその姿は、子供の頃に虜になった方は多くいるはず。
 実際作者もウルトラマンより怪獣派です。
 そのウルトラ怪獣だが、案の定というべきか昨今の擬人化ブームの波に乗って美少女になっており、プロジェクト名は…「ウルトラ怪獣擬人化計画」。
 新たなウルトラシリーズの可能性を見出したこのプロジェクトは、見た者の心を「侵略」してしまうだろう。
 実際そこからウルトラマンにハマる方や、子供の頃からウルトラマンと育った「大きなお友達」のファンも大いに楽しませている。

 この小説のタイトルの由来も、魔物娘図鑑において人間や生物、物体が魔物娘になる現象の「魔物化」とウルトラ怪獣擬人化計画のタイトルを引っ掛けたもの。
 そこに気づいた方が居ればご一報ください。
 良ければ一緒に飲みに行きましょう!(笑)

 冗談は置いておいて…ウルトラ怪獣魔物化計画をお楽しみください!


第1話 ゴメスが押し倒す!

 ここは人間、魔物、神族や、エルフ、妖精…………様々な種族が暮らす剣と魔法の世界。

 それだけ聞けば普通のファンタジー世界と大差ないだろう。

 しかし、この世界は他の世界とは一線を画す要素がある。

 「怪物」、「悪魔」、「竜」、「堕天使」、「妖怪」…一括りに「魔物」としよう。

 世界中に分布するモンスターである彼らは、なんと全員女性に近い姿をとっているのである。

 しかも美女や美少女ばかりで、不細工は1人もいない。

 それもその筈。彼ら…もとい彼女らを統べる存在である「魔王」は淫魔の「サキュバス」だからだ。

 かつての魔物達は、身体も心も醜く、人間達はおろか仲間内でも世界の支配を巡って争い合う野蛮な種族であった。

 だが、先代の魔王から代替わりして魔王となったサキュバス…新魔王の力によって全てが「魔物娘」へと変化させられたのである。

 

 その「魔物娘」とは、先程の「魔物」が「サキュバス」である魔王の力で美女や美少女の姿となり、性質もかつての「人間と対立し、人間を襲って喰らう食物連鎖の上位の存在」というモノから、「極めて好色かつ、常に伴侶となる男性を求めており、人間の男性を見つけると積極的に襲いかかり、犯してしまう淫らな存在」へと変化したものだ。

 積極的に男性に襲いかかるとはあるものの、精気を全て吸い取って殺してしまうようなマネはせず、それどころか博愛の感情を持ち、気に入った男性がいれば夫にしてしまう。

 襲った相手が人間の女性である場合は自らの魔力を注入して自分達と同じ「魔物娘」に変えていく。

 更に彼女らとその夫は、お互いのエネルギーを補給する性行さえできていれば生きていられる為、どんな場所でも生きてゆける。

 

 このような性質により、旧時代のように血生臭い争いをする事なく(ただしイカ臭いものになったが)、世界のほぼ全てを手中に収めることに成功した魔物娘達は各地で栄華を極めていたのだ!

 

 一方で人間や天使、神などで構成された勢力かつ魔物娘達と対立している「教団」という存在もあるが、魔物娘の勢力に押されている…それも圧倒的にである為、今のところそれ程の脅威でもない。

 今のところほぼ敵なしの彼女らにかかれば、あっという間にこの世を覇権を握るのも時間の問題……

 

 だがしかし…現在戦っている教団すら上回る超常的…「ウルトラ」な第三勢力が突如として現れたのである!

 

 『ガァオグゥアアアアアッ!』

 

 「こっちよ!」

 「うわあああああん!ママああああああ!」

 「一般市民の皆様は兵士の指示のもと避難してください!」

 「配置につけ!侵入を許すなぁ!」

 

 所変わって魔物が治める国の一つである「アルトラク」の首都、「デウス」。

 この街は今「襲撃」を受けており、住民達は軍隊の指導のもと速やかに避難している最中であった。

 しかし、今回の「襲撃」はいつもの「教団」が神の信託を大義名分に攻め入ってくるモノとは訳が違う。

 より強大で、狂暴で、無秩序…そしてなによりも「巨大」な存在。

 この世界の生態系の頂点に立っている魔物娘ですら恐怖や危機感を覚える脅威がデウスを襲ったのだ。

 

 『ガオゥオグァァァァァァ!』

 

 「怯むなぁ!相手から目を離すんじゃない!」

 「標的接近距離、こちらの射程内です!」

 

 前線に出て得物を構える騎士達、城塞に配置された櫓(やぐら)に立つ弓兵、魔術師…そしてそれを指揮する軍師と王族。

 国と民を護るべく立ち上がった彼らと対等するは、頭に一本の鋭い角、セイウチの様に上顎から突き出た二対の牙、毛深い眉毛と口髭の付いた厳しい顔、全身を覆う緑の鱗、腹を守る茶色の分厚い甲殻、筋肉が詰まった太い尾…まるで古代生物のような怪物だ。

 身長40mはあろうかというソイツ…「古代怪獣ゴメス」は歴戦の猛者達の威圧に屈せず進軍を続けている。

 

 「今だぁッ!撃てェ!」

 

 紫色の鎧を身につけた麗人、ヤグラに立つ迎撃部隊を率いる部隊長の魔物「デュラハン」の号令を受け、異形に向けられて一斉に砲撃が放たれた。

 魔界で採れる金属のである「魔界銀」でできた矢尻の弓矢、それでできた大砲の弾、魔物の魔力のエネルギー弾が雨霰のごとくゴメスに降り注いでいく。

 

 『ガァオグゥアアアアアッ!』

 

 いつも攻めてくる教団の部隊なら数秒持たずに鎮圧できてしまう砲撃の嵐を浴びせられても、ゴメスには効いておらず進行は止まらない。

 幸い、目や口の中といった防御の薄い場所に攻撃が当たっている事で侵攻速度はわずかながらに落ちている。

 

 「敵の移動速度、低下!砲撃の効果と思われます!」

 「よし!まだ砲撃を続けるんだ!攻撃は効かなくとも時間は稼げている!」

 「了解いたしました!お前達!攻撃の手を緩めるな!」

 

 『グァオオオオオオオオオオオオ!』

 

 「騎士隊!突撃ー!」

 「「オォォォォォォッ!」」

 

 侵攻速度が鈍った隙を突き、剣、ハンマー、ランス、マスケット銃を構えた騎士達と彼らに率いられる兵士がゴメスの足元へと突撃し、脚や尻尾に攻撃を見舞う。

 攻撃を受けた箇所にはゴメスの分厚い皮膚に、先程の弓矢の矢尻及び大砲の弾と同じく「魔界銀」で作られた武器による傷が次々と生まれ出す。

 豚耳の生えたぽっちゃり娘の「オーク」、目為は幼いロリっ子の「ドワーフ」等の力自慢の魔物達の重い一撃、手足と尻尾がトカゲのようになった「リザードマン」、褐色の肌を持ったエルフの一種「ダークエルフ」等の素早い魔物の手数の多い攻撃と、魔物娘と結婚した事で同じく魔物と化した人間男性「インキュバス」が後方からマスケット銃や大型弓による射撃はゴメスにじわじわと追い詰めてゆく。

 魔物達の「夫婦が成せる」バッチリな連携攻撃が巨獣を翻弄していたのだ。

 

 『グワォアアアアアッ!』

 

 「わあああああああっ!?」

 「総員退避!総員退避ー!」

 

 砲撃と近接攻撃の痛みにより、凶暴化したゴメスが尻尾を振り上げる。

 一撃がモロに炸裂した者こそ居なかったが、尻尾が振り上げられた際に発生した風圧により、多数の兵士と騎士が吹き飛ばされてしまう。

 吹き飛ばされた彼等は、地面へと叩きつけられる前に空を飛ぶ事のできる半人半鳥の魔物「ハーピィ」や両腕が翼になったドラゴンの一種である「ワイバーン」に1人残らず救助されて拠点へと戻って行った。

 吹き飛ばされずに残っていた騎士団も暴れるゴメスの攻撃を掻い潜って逃げに徹している。

 

 『ガオゥオグァァァァァァ!』

 

 「騎士団撤退!攻撃ペースを早めるんだ!」

 「了解です!」

 

 騎士団が稼いでいた分の火力を補う為に、先程の部隊長デュラハンが発破をかけてゴメスにより激しい攻撃を仕掛けた。

 しかし、先程の攻撃で怒り狂ったゴメスは痛みを感じなくなり、先程よりパワーアップした砲撃の嵐を受けても怯まず進軍を再開している。

 それどころか、歩行スピードも早くなっていて今にも城壁に追いつかんばかりの勢いだ。

 

 「隊長!砲撃が効いていません!」

 「なんだと…!?だが、慌てるのはまだ早い!激しく暴れているという事は、奴が追い詰められている証拠だ!だが…万が一の可能性もある!内部の市民や王族をより奥へと避難させろ!」

 「ハッ…隊長!危ないっ!」

 

 『ウガォオオオオオオッ!』

 

 鋭い爪の生えた手がデュラハンに向かって振り下ろされるが、咄嗟に部下の人間男性が身を挺して助ける。

 手が振り下ろされた城壁は、ゴメスの贅力で粉々に崩れ去ってしまった。

 いつも攻めてくる教団軍の総攻撃どころか、「ドラゴン」や「バフォメット」といった上級魔族の攻撃にすらビクともしない城壁があっさり破壊されたのを見たデュラハンと男性は額に汗を浮かべる。

 ここに居たのが2人だけなのが幸いだ。

 

 『グゥルルルルルル………』

 

 城塞の残った部分に取り残された部隊長デュラハンと男性を、ギョロリと見下ろすゴメス。

 その眼は獲物を仕留める肉食獣の、静かで残酷なモノだった。

 本来肉食動物は獲物を仕留める際、むやみやたらに獲物を痛めつける事はせず、むしろ少ない回数か一撃で殺すのが殆どである。

 反撃を喰らって致命傷を負わないようにする為、確実に獲物を逃がさない様にする為が主な理由だ。

 そして、更にもう一つの理由として「怒り」というものがある。

 自分よりも圧倒的に弱い筈の獲物に翻弄された肉食獣は稀に「ブチギレる」のだ。

 生態系の上位に君臨する彼等は本能的にプライドが高く、そういった自然の定理を無視した奴に凄まじい殺意を覚える。

 強者である自分のメンツに泥を塗った憎っくき敵を全感覚を研ぎ澄ませ殺しに行く。

 故に、アッサリと「殺せて」しまうのである。

 このゴメスも、先程から自分を散々な目に合わせた魔物娘達に怒り心頭だった。

 ただでさえ一口で食べられそうな虫けらの分際で、自分を散々コケにしたお前らは絶対に食い殺す。

 そんな怒りと殺意を、ゴメスは2人に向けて放っていたのだ。

 

 「うっ…!」

 「…!貴様に私の部下は食わせんぞ…!」

 

 『……………フゥーッ…!』

 

 ゴメスの殺気に恐怖を覚える男性だが、負けじと睨み返して体に力を込める。

 部隊長デュラハンも部下である男性を庇い、目の前の敵に剣を向ける。

 気迫こそゴメスに負けはしないものの、あまりにも力の差は圧倒的で蟷螂の斧に過ぎない。

 今度こそ2人を仕留めようとゴメスが右腕を振り上げようとした、その時!

 

 『ヴォ………ヴヴヴ……………ヴォー…………フォヴォー……………………」

 

 ―――グラッ…ドズゥゥゥゥゥゥゥゥン………… ―――

 

 突如、腕を振り上げようとしたゴメスが地響きを立てて仰向けに倒れたのだ。

 しかも、目を閉じてグゥグゥいびきをかいて眠りこけてしまったのである。

 これには思わず力んでいたデュラハンも拍子抜けし、怯えていた男も我にかえって立ち上がり、先程の醜態を恥ずかしそうにしていた。

 実は、先程の魔物の魔力が込められた砲撃と魔界銀の武器による打撃でゴメスは自分の「精」を傷つけられて昏睡してしまったのだ。

 この世界における「精」とはこの世界の生物が持つ生命エネルギーで、人間の男性が特に多く保有している。

 先程の「魔界銀」は魔物の持つ「魔力」を通しやすく、この金属で作った武器はその「精」及びを「魔力」を傷つけて体の外へと放出させてしまう作用がある。

 そのため、先程の総攻撃で力が抜けきってしまったゴメスはこうしてぐうぐうと眠りこけているのだ。

 

 『ブフゥー…ブフゥ…』

 

 「え、えーっと…勝ったんでしょうか…」

 「そのようだな…」

 

 先程荒々しく大暴れしていたのが嘘の様に能天気に眠りこけているゴメスに対し、上司と部下の2人は呆然とするしかない。

 死を覚悟し力の限り身構えたは良いものの、まさかのオチに頭がついてこられなかったからだ。

 

 「……さてと。サイトよ、今日のお前…中々カッコ良かったぞ。」

 「そ、そうですか…」

 「私は今、お前のそういう一面に惚れてしまった。私と…付き合って欲しい。」

 「ありがとうございま…えっ?付き合って欲しい?演習でしょうか?」

 「……すまない、恋人としてという意味だ。」

 「ええええええええええーーーーーっ!?って、ちょ!何体触ってきてるんですか!?今任務中ですよ!」

 「大丈夫だ。すぐ終わるし、責任も取る。」

 

 元々、魔物というのは不真面目で欲望に忠実なものが多い。

 ましてや煩悩や欲望の化身たる淫魔の性質が加わった魔物娘だと尚更だ。

 この部隊長デュラハンことルイズは元々真面目で職務に忠実な人物なのだが、身を挺して自分を助けた上、己より遥かに強大なゴメスを相手にガンまで飛ばしたサイトの男気に惚れてしまい、敵を無力化したとはいえ職務中であるにも関わらず、彼を襲って押し倒してしまったのである。

 しかも、かなりゾッコンな模様。とてもじゃないが断れる雰囲気じゃない。

 

 「あぁ…思い出すだけでたまらない…お前は最高の男だ…」

 「ルイズ隊長!駄目です!駄目ですってばー!離して!離し………ああああああああああーーっ!」

 

 こうしてめでたく、サイトは上司のルイズに逆レイプされてお婿さんとなってしまったのだった。

 この後、2人は職務怠慢で反省文と謹慎のコンボを食らってしまう事となるのだが、それは別のお話。

 そして、場面はまたまた変わって破壊された城壁近く。そこでは大変な騒ぎが起きていた。

 

 「おい…マジかよ…」

 「こんなことってあるのか…」

 

 「精」が尽きて昏睡したゴメスの確認に向かった軍隊と王族は驚愕の表情を浮かべていた。

 

 「すぴぃ〜…すぴぃ…」

 

 先程、倒されて眠っていたゴメスがなんと「魔物化」していたのだ!

 20数メートルもある城壁から上半身がはみ出るほど大きかった体は、160cm程度と人間の女性程度に縮まって……否人間の女性そのものと化している。

 顔と胴体こそ愛らしい女性であるものの、頭からは象牙の様な一本角が突き出し、可愛らしい顔には濃い目の眉が浮かび、手から肘と足から脛にかけては緑色の鱗で覆われ、臀部からは太い尻尾が生えていた。

 魔界銀の武器は攻撃した相手から精を放出させるというものだけではなく、持ち主である魔物娘の魔力を通しやすいという性質もある。

 この2つが性質が合わさり、「武器に込められた魔力が、攻撃により漏れ出した精の穴埋めとして対象の内部へと流れ込む事で「魔物化」を引き起こす」というシステムが成り立つ。

 このように至った経緯も、魔界銀の武器や大砲の弾で巨体の「怪獣」であるゴメスの内蔵する膨大な精をほぼ全て出させた上に、それらによりできた傷へ魔力のエネルギー弾や武器の使い手の魔力が一気に注ぎ込まれた事により起きたものだ。

 スケールこそ巨大ではあるが、「魔界銀で傷つけた傷に魔力を流し込み、魔物化を引き起こさせる」という原理に則っていたので起こるべくして起こったと言っても差し支えない。

 

 「なんという事だ…」

 

 先程までの大暴れが嘘のように、熟睡しきったゴメス(魔物化)を見てインキュバスの中年男が呆気に取られている。

 身に着けている服は派手さこそないものの最高級の素材で作られており、上品な仕上がりだ。

 彼はルトラク国の国王「バンジョ」。

 わずか20歳にして国王に即位し、教団軍の侵略、財政難、大臣の子息の誕生日サプライズ計画露呈の阻止等といった多くの危機からルトラクを救ってきた敏腕国王だ。

 

 「こやつは…一体?」

 

 目の前にいるゴメス(魔物化)に対し、バンジョの娘…「ハーピー」の魔物娘にしてルトラク王国の王女である「トワイ」は怪訝な表情を浮かべている。

 

 「おそらく…もしかすると…」

 「どうなされたのですか父上?心当たりがあるのでしょうか?」

 「ああ。こいつは…もしかすると、「ウルトラ怪獣」というヤツかもしれぬ。」

 「「ウルトラ怪獣」…?」

 

 聞きなれない単語に、トワイが首を傾げる。

 座学そっちのけでスポーツや狩りに打ち込んでいる体育会系の彼女は、そういった専門用語には疎い。

 

 「トワイ。ウルトラ怪獣というのは、近年になって現れだした未知の怪物達の総称だ。」

 「思い出しました父上!確か、我が国より少し近い「ファストマン」国で初めて観測されたんですよね?」

 「うむ。そのと通り。その時は青い球となって移動する巨大な悪魔のようなものが目撃されている。コイツに襲撃を受けた国は損害こそ被ったが、なんとか撃退できた上に死傷者が出なかったのが幸いと言っていいだろう。」

 

 ファストマン国で出現した「ウルトラ怪獣」は、最初「ドラゴン」のように魔王様の影響をあまり受けなかった魔物娘が旧魔王時代の姿をとっているモノかと思われていたのだが、保有する魔力が魔物やインキュバスのものとは全く違う上、人間どころか魔物ですら「そのままの意味」で襲う為、魔物側はそれを「新たな種族」である同時に「新たな勢力」であると定めた。

 本来「怪獣」とは紀元前3~4世紀の中国にて書かれた地理書にて記載されたものが発端であり、同書には伝承が伝えられている神や妖怪…それこそ「魔物」が多く記されており、「怪獣」もその「魔物」を示す言葉であった。

 この世界にある中世中国と似た地域「霧の大陸」でも「怪獣」の概念があり、図鑑世界全体でも「よくわからん生物」という意味合いで使われており、新種の生物を指す俗語として使われることが多い。

 そんな「怪獣」の中でも、とりわけ異彩を放ち災害級の力を有する奴らは「超越」「極端」を意味する「ウルトラ」を頭につけられて呼ばれる。

 これが、剣と魔法が主体である中世の世界には場違いであろう「ウルトラ怪獣」の単語が使われる所以だ。

 

 一応メタ的な話をすると、この世界は健康クロス氏が作成したR18コンテンツである「魔物娘図鑑」という作品と特撮作品「ウルトラマン」を無理やりコラボさせた二次創作で、魔物娘達がウルトラ怪獣をどうにかするという行動や、この世界観の理屈づけをしやすくする為こんな設定が作者によって用意されたのだ。この屁理屈は考えるのに2日費やしたんだぞ…マジで…。

 

 さて話を本編に戻すとしよう。

 

 「しかし、我ら魔物すら凌駕しかねない存在が現れてしまうとは予想できませんでしたね。」

 「だからこそ…だ。私はコイツを…ウルトラ怪獣という存在を国をあげて研究することを決意した。今回はなんとか抑え込むことが出来たのだが、次もそうはいかんだろう…。だからこそ、コイツから得られるモノで可能性を探りたい。トワイ。お前はどう思う?」

 

 父からの問いに王女はしばらく悩んでいたが、同じように決意を決めて答える。

 

 「私も父上に賛成します。愛と希望、そして淫乱に満ちたこの世界を守る為にも彼らを知る事が大切でしょう。それに今の彼女はこうして私達と同じ「魔物娘」となっているのです。これはかなりチャンスだと思います。」

 「そうか…お前もついにそんな事が言えるようになったか…先月までただスポーツや夜遊びに明け暮れるだけのバカ娘がここまで成長するとは…私は世界一の幸せ者だ!」

 

 娘の成長ぶりに感極まり、マンジョが本音を漏らしてしまう。

 本音の対象となったトワイは自分に対するあんまりな本音と称賛を同時に聞いた事で、複雑な心境が入り混じった顔で父に迫った。

 

 「父上?」

 「うわっ!?聞いていたのかお前!?」

 「私は確かにスポーツも夜遊びも嗜んでおりますけども!最近は勉強だってしてるんですから!私の通う学院のテスト結果も見たでしょう!?1966人中ビリだったのが41位になったんですよ!だから馬鹿じゃ…」

 「わかったわかった!お前は頑張ってる!偉い!すまん!すまん!…お、お前達!コイツを王国の研究機関に運んでくれ!」

 「ははっ!た、直ちに!」

 

 怒った娘にもみくちゃにされつつ、マンジョが近くを通ったリザードマンの兵士に指示を飛ばす。

 切羽詰まった中でも的確な指示を出せるのも長年の経験のお陰だろう。

 早速指示を受け、リザードマンは女性の姿となったゴメスをお姫様抱っこで研究班へと引き渡しに行くのであった。

 

 それから数週間。

 

 「特に…異常なしっと。」

 

 アルトラク王立研究所の生物部門では、大柄で骨太な男の研究員が観察記録を綴っていた。

 対象は勿論、捕獲されたゴメス(魔物化)である。

 クマ一頭が満足にくつろげるスペースの檻に入れられた彼女は腹ばいになって、膠(にかわ)でできた骨ガムを美味しそうにしゃぶっている。

 目を覚ました当初は檻を破ろうとしたり、他の研究員のおやつの菓子パンを奪って食べる程凶暴だったのにも関わらず、今ではすっかり野生が抜けきっていた。

 

 「うー」

 「よしよし、今日も可愛い。」

 

 檻越しからゴメスが甘えた声を出すと、研究員の男「ワンバレ」は向こう側で座りこんでいるの彼女の頭を撫でてやる。

 彼女の野生が抜けきった理由の一つには、ワンバレが彼女とスキンシップを多く取っているのもあった。

 担当の観察者に選ばれた彼は、はじめのうちこそ警戒心むき出しのゴメスに尻尾でぶたれたり、引っかかれたりと散々な目に合っていたのだが、それでも真摯な態度で接し続けた為、安心感を覚えた彼女から認められたのである。

 

 「むぅ…うーっ!うー…う。」

 「どうした!?具合でも悪いのか!?」

 

 ワンバレが頭を撫でていると、ゴメスが口をパクパクと動かし始めた。

 まるで、何かを吐き出したそうな感じでうなり声の様なものを上げている。

 病気かと思ったワンバレ咄嗟に彼女の手を取って脈を調べるのだが異常はなく、口の中も一瞬見えたもののそれからも病気の兆候は見られなかった。

 

 「どうした?一体何だ?しっかりしてく…」

 「…………わんばれ、すき。」

 「えっ?」

 

 なんと実はゴメスは苦しんでいたのではなく、喋ろうとしていたのだ。

 しかも、内容はワンバレへの思い。

 

 「好き…か。ありがとう。ゴメス。俺も好きだよ。」

 「…!ありがとう!すき!ごめす!わんばれ!だいすき!」

 

 人間の女性がベースとなっている魔物娘にかかれば、言葉を学習して話すのも動作もない。

 実はゴメスは、普段から面倒を見てくれているワンバレやその仲間の研究員等の言葉を学習していたのだ。

 中々思いを伝えらえなかった者が、努力の末にそれ伝えるという…愛を何よりも重んじる「魔物娘図鑑」の世界らしい感動的な顛末だった。

 しかし。忘れてはいけない。

 「魔物娘図鑑」は本来「R18作品」。それも「人ならざる美女が気に入った男をお持ち帰りする」事が頻繁に起こりうる世界。

 その「人ならざる美女」である彼女に気に入られてしまったワンバレは、死にはしないが大変な目に合うのは確実…今がまさにそうだ。

 

 「うおー!あいのぱわー!」

 「わあああああッ!?」

 

 突然興奮したゴメスが檻に頭突きをかまし、それに驚いたワンバレは思わず飛びのく。

 

 「おりゃ!おりゃ!おりゃー!」

 

 彼女の頭突きを2、3発食らった所で檻は大きく歪み、彼女が抜け出せてしまうほどの大穴が完成してしまった。

 この檻は旧魔王時代の姿に戻ったドラゴン属の魔物娘ですら破るのは難しいものなだけに、ウルトラ怪獣の化身である彼女のパワーの凄まじさがうかがえる。

 檻を破壊して得意げな表情を浮かべたゴメスは、へたり込んでいるワンバレに向かって飛びつき押し倒した。

 

 「ゴ、ゴメス!?一体何のつもりだ!?」

 「きまってる!ごめす!わんばれ!だんなにする!」

 

 そう、ゴメスはワンバレの事を「思う」と同時に「想っていた」のだ!

 彼の頭脳系労働者とは思えない逞しい体、どれだけ傷つけられてもひたむきに自分と向き合おうとする心の強さに彼女は惚れこんでいたのである!

 

 「ゴ、ゴメス!俺は今は仕事しているんだよ!いくらなんでも今はダメだ!」

 「そんなのごめすはどーでもいい!わんばれのよめ、なりたい!」

 

 早速彼女は、夫婦になるにあたって必要な「既成事実」を作るべく行動を起こす!

 

 「じゃまだー!ふくじゃまだー!」

 「わああああああああ!?高いんだぞその服!?」

 

 数週間前にルトラク王国の障壁を粉砕した鋭い爪で、ゴメスはワンバレの服を思いきり切り裂き…大の大人の男の彼をあっという間に生まれた頃の姿へと変えた。

 

 「わんばれ、いいからだ…」

 「やめて…恥ずかしい…恥ずかしいよ…」

 「お?わんばれ、ちんちん、なかなかおおきい!」

 

 普通の女性程度の大きさしかないゴメスに押し倒された上、素っ裸にされたワンバレの股間のイチモツは見事にそそり立っていた。

 どうやら彼は一方的にやられるのが好きな「M」のようだ。

 

 「ふうふ!なるには!せっくすする!だから、ごめす、わんばれと、する!」

 

 肉づきの良い尻がぶるんと揺れ、ワンバレのイチモツに向かって垂直に落とされた。

 

 「ふぅおぅっ!?んおっ!?あばぁっ!?」

 

 魔物になる前の貪欲さをそのまま体現したかのように、ゴメスの膣はワンバレのイチモツに思いきり食らいついている。

 普段使っている大人のオモチャとは比べ物にならない締まり具合にワンバレは抵抗できず、ただただ喘ぐ事しかできない。

 

 「きもちーか?はあっ♡」

 

 愛したオスが自分の中に入ってきている事でゴメスは嬉しそうに顔を蕩(とろ)けさせる。

 犯されているワンバレの方も満更でもなくなり、彼女の尻を掴んできた。

 

 「はあぁっ!気持ちいい!気持ちいいっ!ゴメスっ!」

 「あっ♡わんばれ、ごめすのだんな、なるか!」

 「なるぅっ!だからっ!出させてっ!中に出せてくれぇ!」

 

 彼女のマ○コの名器ぶりと、目の前で揺れる乳、妖しく蕩け切った顔に限界を迎え…ワンバレはついに彼女の夫となる事を決めたのだ。

 

 「あふぅ♡ごめす、わんばれのよめ、なった!いいぞ、ごめすのなか、だしてぇ!」

 「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」

 「んふぅ♡」

 

 ついに許しが出た事で、我慢を決め込んでいたワンバレのチ○コから彼のザーメンがゴメスの中へと注ぎ込まれた。

 大人のオモチャでしたときよりも多く…ざっと10倍は出たであろう。

 子宮が愛する夫の精液で満たされている事でゴメスは満足感を覚え、膣をイチモツから離す。

 そのまま四つん這いとなって彼の上半身へと進んだ所で体を密着させ、胸板に頬をすり合わせ始める。

 

 「ごめす…わんばれ…すき…」

 「はは…」

 

 こうして、晴れて二人は夫婦となったのだ。

 この後、ワンバレは研究対象の脱走を許してしまった上に支給品の研究服と施設(ゴメスのせいとはいえ)破損させた事でクビ…の筈だったが、研究所の所長から「ウルトラ怪獣の魔物娘を惚れさせ、初めて夫婦となった」偉業を称えられてそれはチャラになった。

 それどころか、特別ボーナスまで支給された上に、新たな研究部門の部長に出世させられ…二人の暮らしはウハウハなものになったのだから羨ましい。

 一方のゴメスは初めて魔物化して男性とセックスしたウルトラ怪獣として世界中に衝撃を与えた。

 そのお陰で、より魔物達や人間のウルトラ怪獣に対する関心が高まり、世界各地で彼らに対する研究が進められる事となった。

 これから先、この世界には様々なウルトラ怪獣が来訪する事になるのだが…魔物娘たちは一体彼らにどう関わっていくのだろうか?

 そして、破壊・の化身たるウルトラ怪獣達はエロスに満ち溢れた世界でどのように振る舞い、生きるのか。

 これから先…この世界に生きる魔物娘達は日常から離れ、ウルトラ怪獣達が闊歩する不思議で奇妙な非日常の世界へと入っていくのである…

 否、ウルトラ怪獣達も、彼らから見れば奇妙な存在である魔物娘達の世界に飲み込まれている事には変わりないが…

 

 第一話 ゴメスが押し倒す! 完




 解説 今回の出現怪獣

 古代怪獣ゴメス
 10~40m(今回出現個体:40m)
 体重:3~4万トン (今回出現個体:3万トン)
 初登場:ウルトラQ 第1話 ゴメスを倒せ!

 記念すべきウルトラ怪獣第1号。
 それも、この小説内でではなく…ウルトラシリーズ全体で。
 コイツがいなけりゃ始まらなかった。

 ウルトラQに出現した個体は身長10mと怪獣の中でかなり小柄なのだが、体重は3万トンもある。密度ヤバすぎだろ…
 学名は「ゴメデウス」で、一見恐竜の様な見た目をしているのだが古い哺乳類の一種である。
 ウルトラマンZでは新生代第三紀(人間が出てくる少し前の時代)に生息していたという設定が追加された。
 この手の怪獣はやはりそうなのか、食性は肉食で獰猛。
 鳥の怪獣である「リトラ」の吐く強酸が弱点で、劇中ではこれでトドメを刺されてていた。
 ウルトラQ劇中では、冬眠していた最中に起きた道路工事の影響で暴れだすが上記の通りリトラの吐く強酸で倒される。

 平成に入っても時折出現することがあり、その時の個体は40mもありウルトラマンや他のウルトラ怪獣と共演する際のフォローとして巨大化している事が多い。
 2020年12月1日現在の最新作ウルトラマンZでは小型(とはいえ初代の二倍近く)の個体が大暴れしており、防衛メカのセブンガーにやっつけられた。
 このセブンガーとのバトルのロケは調布駅で行われたのだが、ビックカメラ京王調布店がデカデカと映ってしまっていた為監督は大人の事情で怒られないか心配していたそうである(笑)

 なお、このゴメスだが実はあのゴジラの着ぐるみを改造して作られた怪獣である。
 更にその後はまたゴジラに戻された訳だが、この後さらに「ウルトラマン」に出てきた「ジラース」という改造されるのだからすごい。

 ジラースがゴジラを改造して作られたのは、マニアの間ではよく知られている事だが、ゴメスもゴジラを改造して作った怪獣だと知る人はあまりいないだろう。

 ゴメス(魔物娘)

 ウルトラ怪獣属 怪獣型

 ○生息地 洞窟、地底
 ○気性 凶暴 素直
 ○食糧 肉食 野生動物など

 ○図鑑世界で初めて発見された新種の種族「ウルトラ怪獣」の一種。
  「ウルトラ怪獣」とは最近図鑑世界に現れるようになった存在で、どこから来たのか、一体どういう存在なのかがわからない新たな種族である。
  多くは巨大かつ凶暴な怪物で、人も魔物も文字通り「襲う」教団や旧時代の魔物より危険な存在なのだが、なんと魔物化することが確認されている。
  ゴメスもその「ウルトラ怪獣」の一体だ。
  普段は地底に潜んでいるが、空腹やストレス等を覚えると地上に出て大暴れしだし、非常に危険な存在と化す。
  体格こそ平均的であるが、力は「ウルトラ怪獣」らしく非常に強く、ドラゴンですら破れない檻を破壊して脱走した記録が残っている程。
  野生動物に近い生態を持つ為か、ワイルドで男らしい男性を好んで(性的な意味で)襲う。
  肉食獣らしく凶暴だが、根はとても純粋で素直なので彼女からの信頼さえ得れば甘えてくる事もあり、実際に彼女を観察していた研究員は(無自覚にも)そのテクニックを利用して彼女を惚れさせてしまった(笑)
  その後、その研究員とゴメスの間には5匹の娘が生まれたそうである。

 
 
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