その後の話。
ザラスタに戻った私たちは豪商ダーヴィスに報告し、彼に虹の谷を案内する事で依頼を達成する。
それは同時に、彼に虹の谷を守ってもらう事をお願いする事に繋がった。
「夢が叶った事もあるし、その夢の正体も貴方に説明してもらった。
ならば、守るぐらいの事は私の仕事だろう」
「お願いします。
支援ならばこちらでもできますが、我々冒険者にとって継続的に守るという事が難しい。
その為にできる事はしておきますので」
支援の中身を具体的に言うと、ザラスタの魔術師ギルドに講師を派遣してアザーン諸島の魔術師ギルドを完全に押さえるとか。
アザーン諸島の海賊退治は、アザーン諸島の現地勢力に海賊が浸透している事もあって長期の戦いが想定されているので、確実な連絡線の確保は絶対条件となる。
オランとの定期航路の設定とそれが入港してくるザラスタとの関係は今後の展開を考えるうえで友好的であるならばある方がありがたい。
「で、こちらの親書ですが、ご返答の方を評議会の方でおねがいします」
「……わかった」
オランとアノスの親書という形で海賊退治をザラスタの評議会にお願いする。
別にお願いを聞いてもらわなくてもいいが、それは大国オランとアノスの介入を意味する訳で、都市国家で当時のアザーン王国から独立したザラスタにとって大国の介入の可能性があるだけで、真面目に仕事をするふりをするだろう。
『ふりをする』と私がまったく期待していないのは、海賊たちがザラスタ評議会に確実に浸透しているからで、海賊側に組していない豪商ダーヴィスがどれだけ頑張るかで今後の展開が変わると言っていいだろう。
「この後、賢者殿はどうするおつもりか?」
ダーヴィスの質問に私は苦笑して告げる。
彼の船の彼の部屋にはアザーン諸島の地図が掲げられていた。
「ルゼルクの三人の子供たちを探しますよ。
彼は未だ生きていますが、海賊はこれからも狙ってくるでしょうし」
その過程で海賊『赤き血の兄弟団』と、その真のボスである赤き血の王と呼ばれるヴァンパイアと対峙する事になるのだが、クリスタルドゥームという世界の危機が発動していない限り、楽に退治ができるというものである。
最悪、別の冒険者や英雄にこの物語を渡してもいいのだ。繰り返すがクリスタルドゥームという世界の危機が発動しない限りは。
まぁ、ここまで絡んで降りるなんてルーファスは望まないだろうが。
「とりあえずは、奴隷として買ったエルフを帰すためにマフォロ島に行く事になるでしょう。
その間に私の船が来ると思いますが、差配はお任せします」
エルフ男子68人と壊れていないエルフ女子82人の150人を乗せてザラスタを出港し、マフォロ島のエルフの集落に帰すのが次の目的となる。
なお、この地で買い込んだ奴隷たちで男子は船員としてオランの航路に振り向け、女子たちは壊れていない人間を解放しつつこれまでと同じように牝家畜として産めよ増やせよに励む事になる。
まだ全員がザラスタに来ていないが、その受け入れもそろそろ考えないといけない訳で、色々とやる事が多い。
「ゼラ。話を聞いておいたわ」
私がダーヴィスの船から帰って来ると、クリシィがそう言って手招きする。
精霊使いルゼルクの三人の子供たち、長男ゼダック、次男ルーゼ、妹のルゼリアの三人で、三人が村を出て必ず訪れたのがこのザラスタだから覚えている人が居るかと情報収集を頼んだのである。
「で、どうだった?」
「ゼダックはかなり優秀な精霊使いだったみたいね。
旅立つ旅費を稼ぐためにこの地で冒険者の真似事をしてそこそこ有名だったみたい」
船賃は普通の冒険者が捻出するにはかなり高額である。
それを用意して旅立ったのだから優秀な冒険者だったのだろう。
「で、そこから先は?」
「『ラディアン』号。
その船に乗ったらしいけど……」
クリシィの何とも言えない顔に私も察するふりをする。
知っているのを知らないふりというのもだんだん慣れて来るものである。
「遭難した?」
「正解。
詳しい話はその船の持ち主だった豪商ハルダー家に詳しく聞けば分かると思うんだけど、そのハルダー家、『ラディアン』号の遭難から立て続けに船が沈んで左前らしくきな臭い噂も出ている。
当主の交代とか海賊の影とかね」
なお、海賊にここまで浸透しているザラスタの街だからこそ、こちらの動きもバレていると思っていいだろう。
既に海賊たちとバチバチに戦っている現状、遠慮なんてする必要もないだろう。
「その負債の額は?」
「今のあなたなら、鼻歌交じりに返せる額でしょうね。
そこまでやると、ここの海賊たちが嫌でも動き出すわよ」
「でしょうね。
それでもザラスタから海賊の影響力を一掃しないとこの後も足を引っ張られるわよ」
「何だか典型的な泥沼よね。
いっそのことここ乗っ取ってもいいんじゃない?」
クリシィの冗談に私もなんとも言えない顔で苦笑する。
ルーファスが望むのならば、それもありだという顔で。
「かもね」
リザルト
1000点+『精霊の泉』1000点=2000点
シャミナ
シャーマン6 シーフ1 コーティザン5
残り経験点7500
クリシィ
シーフ7 バード4 ダンサー5 フォーチュンテラー1 コーティサン4
残り経験点2500
スィートゲイル
シャーマン4 シーフ1 レンジャー2
残り経験点
カルダモン
セージ3 ソーサラー4
残り経験点3500
レイア
ファイター6 レンジャー1 コーティザン1
残り経験点4000
イジェルファ
ファイター5 レンジャー2 コーティザン1
残り経験点2000
ジェニ
ファイター・プリースト(マイリ―)7
残り経験点2000
ゼラ
ファイター3 他スキルあり
残り経験点23000
ルーファス
ナイトウインド
ソーサラー2 シーフ3 セージ1
経験点2000
ダバール
シーフ4 セージ2
経験点2000
ナイトシェード
シーフ4 ソーサラー3 ファイター2
経験点2000
マーティー
シーフ4 セージ3 プリースト(チャ・ザ)1
経験点2000
カインズ
ファイター4 シャーマン4 シーフ2
経験点2000
この二人は『精霊の泉』未参加なので1000点のみ
ラヴェルナ
ソーサラー・セージ7
残り経験点1000
ローンダミス
ファイター8 レンジャー5 セージ3
残り経験点1000