アザーン諸島ベノール王国での政変発生。
正当な王位継承者のリシュア王女を握った事でターコン島に新政府を樹立。
サイノン侯爵、ダノン将軍を中心に捉えられていた犯罪者やターコン島の守備隊で寝返って忠誠を誓った兵士200人に私が買った人間奴隷500人を献上して反乱軍を組織。
反乱軍の武器と防具はオランとアノスから買ってきて、船も私が用意したガレ―船五隻と攻めるにはきついが守るにはとりあえず大丈夫だろうという戦力を用意しておいた。
更に、オランとアノスの両国の使者として騎士アーヴェルと聖騎士タイデクリーを送って正当性をアピール。
アザーン諸島を巡る海賊との戦いは新たな局面に進んだことになる。
「しかし、何でここまで助けていただけるのでしょうか?」
今や拠点となっている捕虜収容所の所長宿舎の一室にてサイノン侯爵が私に確認を取る。
向こうからすれば破格の支援である。裏がない訳が無いと勘繰るのは当然なのでぶっちゃける事にした。
「アザーン諸島を牛耳っている『赤き血の兄弟団』。
あれ、幹部連中がファラリス信仰をやっているみたいで」
「なるほど。
それは聖王国アノスは黙っておりませんな。
ですが、オランが絡むには理由が弱いと思うのですが?」
「大陸では、今、空前の造船ブームが起こっているのですよ。
その流れで、オランとアノスの海上交通も活発になりつつあります。
その目の前に海賊が居座れると邪魔でしょうがない」
嘘ではないが本当でもない。
ロマールの西部諸国侵攻から始まった海上輸送のひっ迫で船が不足し、エレミアの船が無くなり、玉突き事故的にオランの船も引っ張られなんて話は今のサイノン侯爵
にしても仕方ない話である。
ましてや、クリスタルドゥームという世界の危機が起ころうとしていたなんて言わなくてもいいだろう。
「本音を言うならば、オランとアノスの狙いは海賊討伐であって、ベノール王国については関心は低いのです。
ですが、ベノール王国が海賊に操られているというのであれば話は別です」
こちらは偽りのない本音である。
海賊の視線をベノールに集めて、ザラスタに巣食う海賊勢力を一掃する。
その為の支援である。
「ゼラ高導師の魔法でベノールに繋ぐ事はできないのでしょうか?」
「できなくはないですが、多分負けますね」
ベノールを解放しても海賊が生き残っていたら意味が無い。
また政変を起こされてベノール王国が完全制圧されたら本末転倒である。
何しろベノール王国だけでなく、ザラスタとアザニア王国にも海賊は浸透しているのだから。
「それに、我々が深く関わり過ぎると、『海賊に変わってオランやアノスが操っている』と言われかねません。
お手伝いはします。準備も支援もしましょう。
ですが、ベノールの奪還はベノール自身でやってもらわなければならないのです」
そんな訳で、もう少し修業である。
アシュレイたちをオランの商人護衛の依頼を受けさせ、カルダモンたちはザラスタで猛威を振るっている暗殺者の掃討を。
ただ、今のレベルではきついので、レイアとイジェルファとアクシリア、ラヴェルナとローンダミスをつける事に。
ザラスタ解放の為には、暗殺者を潰し、その後海賊の秘密基地を潰す必要があるからで、海賊幹部の死の導師シュバードと毒蜂ザシェイアの両方を相手にする可能性があったからである。
「で、私をこっちにつけて何を企むつもりなのよ?」
マイシリカが自分の住処である四大魔術師の塔に新しく作られた地下室でぼやく、
ここに居るのは私とルーファスの他シャミナ・クリシィ・ジェニの他、マティアラとリーマも居たりする。
長い付き合いか、確実に知らないといけない人間のみだけ集めている。
「ほら、ハーフエルフの住居を何とかしないとと思ってね。
それを用意しておこうと思って」
遠見の鏡でその場所を映す。
オランのホープの村にある遺跡で、冒険者『見つける者』が探索し終わった遺跡となっている。
その下に地下都市がある事、それが古代魔術の都フリーオンに関係がある事、そのフリーオンが魔精霊アトンによって滅んだ事、無の砂漠に封印しているので精霊使いは絶対に触るなと警告した上で『見つける者』の魔術師バレン導師と交渉してこの遺跡の管理権を譲ってもらったのである。
「そんな遺跡何でもらったのよ?」
「それは後々のお楽しみってね♪
ディメンションゲート」
ゲートを繋いでオーファンから一気にオランへ。
ホープの村に一泊して管理の移譲と遺跡への立ち入り禁止を明言して翌日に遺跡へ。
なお、ゴブリンの情報は聞かなかったという事は、まだゴブリンは来ていないらしい。
「……なるほど。砦みたいなものなのね」
「まぁ、秘密は他にもあるのだけどね。
遺跡を確認するわ」
空の遺跡に居たのは動物ぐらいで、狼を追い払い、ストーンゴーレムとウッドゴーレムで遺跡を修復し、上部についてはひとまず安全を確認する。
「……何かおかしいのよね。ここ」
「マティアラ姉さんも感じた?変なのよここ?」
「あ、マティアラとリーマも感じた?私もなのよ。
何だか精霊が弱いような気が……」
「正解。
この街は精霊をコントロールしていたのよ。
それが、古代魔術王国の滅亡に繋がったのだけどね」
遺跡の一つにあった転移の扉を修復して起動させる。
そのまま地下に降りると狂った精霊たちが襲い掛かって来る。
この面子で苦戦する事はなかったが、その精霊たちが狂った源である魔法装置まで行くのには8回もの襲撃を撃退する羽目に陥り、この一件だけでも古代魔術王国がろくでもない事をしていたのを嫌でも察してしまう。
「じゃあ、装置を停止するわね。
パーフェクトキャンセレーション!」
装置の停止だけでなく、パーフェクトキャンセレーションを拡大してかけて精霊を閉じ込めていた結界そのものを停止させて解放する。
精霊界に帰っていく奴も居れば、とどまって悪さをする精霊も居る訳で、地下都市から狂った精霊が居なくなるまで9日ほど滞在せざるを得なかったのである。
その滞在期間の間、地下都市の修復と四大魔術師の塔との転移の扉を繋げる事でハーフエルフの受け入れを開始する。
これで魔力の塔を建てる準備がやっと始まったのである。
リザルト 経験点1000
ルーファス
ゼラ
ファイター3 ソーサラー10 他スキルあり
残り経験点4500
シャミナ
シャーマン7 シーフ1 コーティザン5
残り経験点5000
クリシィ
シーフ8 バード4 ダンサー5 フォーチュンテラー1 コーティサン4
残り経験点
ジェニ
ファイター・プリースト(マイリ―)7
残り経験点8500
マイシリカ
ソーサラー6 セージ7
残り経験点6500
マティアラ
シーフ6 シャーマン3 レンジャー2 セージ1 コーティザン5
エルフ語習得
残り経験点500
リーマ
シャーマン5 レンジャー4 セージ2 コーティザン5
エルフ語習得
残り経験点