アザーン諸島の戦いは私たちが出ればその場面では勝てるのだが、それ以外の場所に手が回らないので対局ではひっくり返され続けるという事が続いていた。
その最たるものがアレクラスト大陸とアザーン諸島の航路に出てくる海賊たちで、この掃討にこちら側は失敗し続けていたのである。
その為、経済的に困窮しだしたザラスタ商人たちは海賊側にも秋波を出しつつあり、都市国家で商人たちで構成されるザラスタの評議会がオラン王国とアノス王国の介入を盾に海賊側に回られるとほぼ詰みである。
個人的にはクリスタルドゥームが守られれば放置してもいいのだが、アザーン諸島を海賊とその背後にいるバンパイアに支配されるのはあまりよろしくない。
よって、アレクラスト大陸とアザーン諸島の航路の確保の為に、近くにいる海賊を掃討する。
「放置していたらこんなに大きくなってやがった……」
嘆く私は豪商ダーヴィスからもらった羊皮紙の巻物を机に投げる。
そこには彼が調べた現時点でのザラスタ近海の海賊の戦力が書かれていた。
ガレオン船 7隻
ガレアス船 9隻
ガレー船 17隻
対するこちらの船はオランから来た3隻とアノスから来た6隻のガレー船とザラスタに停泊している以下の船が戦力になる。
ガレオン船 8隻
ガレアス船 2隻
ガレー船 15隻+9隻
戦力的には互角に見えそうだが、これにはからくりがある。
海賊側は船を襲う事に特化して、全て戦力で計算できるのだが、ザラスタ側は商船などで荷などで全てを戦力化できないのだ。これが一つ。
二つ目が質の問題。
アレクラスト大陸側の造船バブルに船員育成が追い付かず、実戦力はゴーレムで櫂をこぐこちら側と、アンデットとゴブリンたちで櫂をこぐ海賊側という最低レベルの質しか確保できていなかった。
その上に海賊有利の状況で命を賭けろと言われてもである。
海賊側のガレオン船は奪った商船だろうからおいておくとして、実際に海戦になったガレアス船とガレー船の数勝負となる。
海賊側の26隻に対してこちら側も26隻だが、戦力として確実に計算できるのはオランとアノスから来た9隻のみだろう。
きつい事この上ない。
「で、暗殺者の影は見えずか……」
私が留守の間にカルダモンたちに頼んだ暗殺者の討伐だが、未だ達成されていなかった。
そのカルダモンが釈明する。
「ピタリと動きが消えましたね。
ベノール王国での政変発生後から」
「向こうからすれば、暗殺で片づけられるなら片づけたいでしょうしね」
リシュア王女は暗殺を恐れて、未だ塔から出ようとはしない。
その警戒もあって、海賊の耳目が南に向いている今こそ、ザラスタの海賊を完全に掃討するつもりなのだから。
「で、私たちの新しい船は?」
「ザラスタで放置されて修理が間に合ったガレアス船が一隻。
後、気になる報告が」
「何よ?」
「海賊たちが暴れた際にアレクラスト大陸に渡った連中がいたらしく、ダークエルフたちを連れてきたとか。
ダークエルフに襲われた船員がそう報告しています」
知ってた。
こっちが外から色々持って来るのならば、相手も同じことを考える訳で。
いままでみたいに飛んで行って、ファイアーボールやスリープクラウド攻撃ができなくなった事を意味していた。
「できる事をやっていくしかないわね……」
万一の裏切りを考えて、オランで船員を募集しテレポートでザラスタへ連れてくるという荒業で修理したガレアス船の船員を50人ほど確保。
今回は戦う事前提なので、マフォロ島のエルフたちを30人ほど弓手として雇う。
櫂は私が用意したウッドゴーレムたちに漕がせるからある意味ここまで省力化できるのだ。
一隻なのでこちらも全力である。
名前ありキャラ
ゼラ
ルーファス
シャミナ
シャーマン7 シーフ1 コーティザン5
クリシィ
シーフ8 バード4 ダンサー5 フォーチュンテラー1 コーティサン4
ジェニ
ファイター・プリースト(マイリ―)7
ラヴェルナ
ソーサラー・セージ7
ローンダミス
ファイター8 レンジャー5 セージ3
レイア
ファイター7 レンジャー1 コーティザン1
イジェルファ
ファイター6 レンジャー2 コーティザン1
アクシリア
シャーマン6 ホーア5
ナイトウインド
ソーサラー3 シーフ3 セージ1
ナイトシェード
シーフ4 ソーサラー4 ファイター2 セージ1
カルダモン
セージ2 ソーサラー4
スィートゲイル
シャーマン5 シーフ1 レンジャー2
ダバール
シーフ5 セージ2
マーティー
シーフ4 セージ3 プリースト(チャ・ザ)4
カインズ
ファイター4 シャーマン5 シーフ2
グリーナ
プリースト(ラーファ)6 ファイター5 コーティザン5
ミレニア
プリースト(ラーファ)8 ファイター3 コーティザン5
アシュレイ・フィード
ファイター3 プリースト2 (ファリス) セージ1
セーリン・ボージュ
ソーサラー3 セージ3
ペペ
シーフ4 セージ1
ホロウ
シャーマン3 シーフ1 レンジャー2
ブルーダ・グンツ
ファイター3 プリースト3 (マイリ―) レンジャー1 クラフトマン5 (木工)
これだけ集めてもまだ不安が出るのがこのシナリオである。
事実、はったりも兼ねてこの面子で出撃して訓練に出たが、付き合ってくれたのはオランとアノスの船のみで、実際に出撃すると表明したのはガレー船10隻のみ。
こちら側は私の船を入れた20隻で数の多い海賊討伐に出撃しなければならなかったのである。