冒険もクリアしノーランド師の要請で賢者の学院の調査団が来るまで私たちは足止めされる事に。
無視してもいいのだが、オラン王宮への取次には賢者の学院経由が楽だし、その賢者の学院にこうして貸しを作ったのだからのんびり待とうという訳で。
パダに戻った私達は休憩……というかいつものように乱交に突入するわけで。
『駆け抜ける風』の男性陣を交えた乱交の翌日。具体的には昼ぐらいまでに盛っていたら、カルダモンの声に耳を奪われる。
「じゃあ、俺達は少し冒険にでかけてきますので」
「冒険?」
ムクリと起き上がる私。
もちろんみんなに使われて外も中も真っ白である。
「ええ。どうせ聞いていなかったんでしょうけど、ノルクが枯れた遺跡の話を持ってきたんですよ。
何でも、その枯れた遺跡の中にある像がいい値で売れるとかで、取りに行かないかと」
なお、私はルーファスと繋がったまま。
ルーファスも腰を振っているから聞いているのだろう。
クリシィは隣でいつものように痙攣しながら失神しているし、ラダとジーンもお楽しみ中である。
シャミナ・マティアラ・リーマの三人も真っ白になって寝ており、その隣にはアラン・オルバン・ギース・フェイドが裸で寝ていたり。
ねっちこく使ってくれたので、実に気持ち良……げふんげふん。
「じゃあ、行く面子って誰?」
「俺とアルミンとノルクにリーヴスとレイアですね」
リーヴスとレイアは恋人なので二人部屋で盛っていたのだろう。
なお、ノルクとカルダモンとアルミンは始めのうちに私相手に腰を振っていたのを覚えていたが、早々に寝たのはこれが理由だったか。
「どうする?」
「ゼラはどうしたい?」
ルーファスが私に5回目の射精をして私が快感を味わっている間の会話である。
せっかくの堕ちた都市だし、拾い物はたくさんある訳で。
「そっちどうする?」
「私、パースっ♥あんんっ♥」
「俺も。留守番は任せてくれ」
いい感じで盛っているラダとジーンは留守番決定。
私はルーファスにキスしてあれをあそこから外して告げる。
「行くわ。んっ……」
「まさかとは思いますが、師匠。
そのままアンバーローブを着ようとしていないでしょうね?」
「まさか」
それを言ったら正座させられるので、私は買って使っていない装備を使うことにした。
そう。ビキニアーマーである。
「少し待ちますから、せめて水ぐらいは浴びてください」
カルダモンの声に諦めと怒りと安堵が乗っているのを気にせず、私とルーファスはこの冒険に加わることにした。
「今日の私は戦士なのでよろしく!」
これでもファイターレベルが3あるのだ。
ちょっとした冒険の前衛ならできるというもの。
なお、今回の冒険、前衛にルーファスとレイアがいるので前衛はいらないと言ってはいけない。
カルダモンとアルミンが『何言ってんだこいつ』という顔をしているが気にしない。
とっておきの衣装。ビキニアーマーである。
なお防御力は0。
隠せる所は宝石で装飾という無駄装備の逸品である。
魔法の発動体は持っているし、マントを羽織っているのであまり見えない。多分。
「何であんたらがついて来るんだ?
報酬もそんな良いものじゃないぞ」
パダの町を目的地に向けて歩く。
なお、周囲の視線を集めまくっているのだが気にしない。
ついでに、ポタポタと白い汁が股から垂れて地面についているのも気にしない。
レイアが露骨に軽蔑の目で見ているのだが、それも気にしない。
そんな私にリーヴスの呆れが乗った質問に私は返事をした。
「そりゃあ、パダですし。
冒険って楽しいじゃない」
「……こいつ、朝方まで男の上が一番とか言っなかったか?たしか?」
「とても遺憾なんだが、魔術の腕は超一流なんだ。とても遺憾なんだが」
「これでも導師なんです。信じてもらえないと思いますが」
「そこの私の中に出した三人!黙る!!!」
ノルクとカルダモンとアルミンのひそひそ話に私は笑顔で一喝。
なお、ノルク3発、カルダモン4発、アルミン2発である。
周囲の視線が更に何とも言えないものになる。
(出したんだ……)
(三人相手にって娼婦か?)
(もしかして、あの女剣士もか?)
(あれは違うだろう)
なんかレイアの顔が引きつっているのだが。
剣の道を極めて彼氏もいる身ではあるが、体の変化は嫌でもやってくる。
魔法で時を止めない限りは。
その点、私の体は時を止めて男が使いたくなるように肉付きが永遠に固定されている。
伊達に自ら肉便器を名乗っていないのだ。
「ちなみに、一応言っておくけど、魔法で私みたいな体に永遠になる事はできます」
ピクリとレイアの耳が動いた。
「ただ、子供産めなくなるけどね。
せっかくの縁だし、その気があるなら話を聞くわよ」
彼女の返事はここではついに聞けなかった。
「あ。ここだ。ここだ」
そんな軽い声でノルクが言う。
枯れた遺跡で探索者もいないせいか、丘にあった入り口は草に覆われていた。
部屋は四つ。枯れた遺跡だから大したものもない。
ん?
像がない?
「あれ?
像なんてどこにもないんだけど?」
「そりゃそうだ。
みんな枯れた遺跡と思っているこの奥にあるんだからな」
私の質問にリーヴスが自信満々に調べる。
「この遺跡の事を賢者の学園で調べた。
とても特徴が似ている遺跡があったんだが、その遺跡の部屋は5つだったそうだ。
つまり、この遺跡まだ部屋が隠れているんだよ」
「ちょっと!?」
私の絶叫にルーファス・カルダモン・アルミンが顔色を変え、意味が分からないリーヴスとレイアが不機嫌になり、部屋を調べようとしたノルクはきょとんとするばかり。
この面子で未発見遺跡に突っ込むつもりだったのか。
いや、枯れた遺跡という先入観があるから、その先のお宝には気づくが、そこが未発見遺跡という意識がないのか。多分両方だ。
やっと気づく。この迷宮は『駆け抜ける風』が解散するきっかけとなった迷宮でこの先の部屋でノルクが命を落とすことになると。
「あ。ここに隠し扉が」
ノルクが隠し扉を見つける。
さぁ、どうやって助ける?
少し考えてノルクが先に進もうとした所を私は手で制した。
「枯れた遺跡なんでしょう?
ウッドゴーレムを作るから、そいつを先に行かせましょう」
「わざわざそこまでするか?」
リーヴスの疑問に私は強引にウッドゴーレムを作って暗い通路を進ませる。
罠を回避する確実な方法は、罠を発動させてしまえばいい。
それは、数分後、鈍い衝撃音と共に証明された。
扉の前に立つと、その重みで上に備え付けられた斧が落ちて来るという必殺の罠だ。
この一件だが、帰ってくると『駆け抜ける風』内部で派手な大喧嘩に発生する。
枯れた遺跡から像を持ってくる事しかリーヴスは言っていなかったので、一部屋とはいえ未発見遺跡に突っ込んだと、ノルクの師匠であるフェイドが激怒したのだ。
既に商人としての道を目指したいギースと、迷宮で彫刻に目覚めたオルバンも今やこれ以上の冒険を望んでいなかった。
フェイドがノルクを連れて離脱。シーフが居ないからとギース・オルバンが新メンバーの募集に難色を示し、リーダーのアランも『駆け抜ける風』の解散を宣言したのである。
ちなみに、パーティーの解散時に一番もめるのは財産分けであるが、これに私が介入して建て替えたのである。
一人二万ガメル。計14万ガメルの支払いで金の延べ棒一本を換金することになったが、これぐらい回収ができるのがこの町である。
いうつもりはないが。
「で、何処まで考えていたの?」
パダの町の外れで、私はリーヴスに尋ねる。
彼は前からカゾフの魔術師ギルドの導師に誘われていたらしい。
リーヴスは堕ちた町を眺めながら苦笑する。
「うまくいけばいいなとは思っていましたが、ここまで上手く、早くいくとは思っていませんでしたよ」
その顔に自虐の笑みが浮かぶが、元の物語にあったような狂気は見えなかった。
人と言うのはそういう意味では、良くも悪くも変わる。
「『駆け抜ける風』はあのままパダの内側で成功できるとは思っていませんでしたよ。
それぞれ強い場所は一流だが、絡め手が弱いし、私は器用貧乏だ。
何よりも貴方と貴方の連れを見て、英雄ってのを思い知りましたよ。
そして、私を含めた『駆け抜ける風』は英雄になれない事もね」
その言葉に、私は口を挟まない。
『駆け抜ける風』は英雄ではない。英雄の物語として消費される側である。
望めば一流の冒険者ではあったが、そこまでなのだ。
「レイアは連れて行かないの?」
「彼女はカゾフでおとなしく暮らすような人じゃないですよ。
明らかに、貴方の連れに惹かれていた。
私はそれを留めて置けるような英雄じゃない」
冒険者をずっと続けられる人間は少ない。
あるものは命を失い、ある者は第二の人生を選ぶ。
それは、まるで子供が大人になるかのように。
永遠に子供が続けられるのならば、リーヴスと話して自分の奥底が見えたのは収穫だった。
だから私は、リーヴスに敬意を持って頭を下げる。
「大地母神の名において、貴方の未来に祝福を」
「知識神の名において、英雄の未来に栄光を。
レイアをよろしくお願いします」
そういってリーヴスは旅立っていった。
宿に戻ると、残ったレイアがもじもじしながら私にこう言ってきたのである。
「あのさ、遺跡に潜る前に言った、永遠になれる体の話って詳しく聞かせてくれない?」
私はレイアににっこりと微笑んで、話をする事にした。
最低で最高の快楽とその代償の話を。
それでも彼女は私たちと同じ肉便器になる事を確信しつつ。
リザルトは後回し。