僕の朝は、寝巻を押し上げる下腹部の隆起との対面から始まる。
言い訳をすると最初から毎朝の始まりがこうだったわけではない。
ピュエラケアの見解によると、ストレスが穢れとして蓄積し続けた結果、
突然変異して肉体に影響を与えた可能性が高いそうだ。
ストレスの原因なんていくらでもある。
二木市の魔法少女との出会いと自分を取り巻く現状、煮え切らない日々への不満。
枚挙に暇がなくて心当たりだらけだが、あくまでも推測でしかなくて断言はできないらしい。
原因が分かるまでは取り除くことが出来ないと言われた。
無理に取り除こうとすれば命に関わるかもしれないとも。
結論として、今は現状維持に努めるしかなかった。
「んっ……」
男性特有の悩みを自分が体験する日が来るとは想像もしていなかった。
寝巻の下で押さえつけられて窮屈にしている器官を外へ解放すべく、まずは腰を浮かせる。
身をよじって両手で寝巻を徐々に足元に向かってずらすせば、今日も悩みの種と直にご対面だ。
「ハァ……っ」
二つの秘すべき場所を外気に晒すと包皮を握って根元へ手を下ろし、亀頭を露出させる。
包皮の中が群れていたせいか、剥いた瞬間にひんやりした感触があり、小さく器官が震えた。
硬く反り返って下腹部に先端を向ける器官の幹を握ると、手を上下に動かして朝の日課を始める。
こんなことをしていたは信じられないかもしれないが、女性の部分は触れたことがない。
というより、男性の器官がもたらす劣情の方が強く、触れようとも思わないのだ。
「はぐ……む……んっ……」
二木市の魔法少女との食事会以来、自慰の時は決まってはぐむんの愛撫を思い出している。
食事会で背徳と快感を同時に味わった感覚が忘れられず、あらざる性の衝動は強くなる一方だ。
最近は学校で、気付けば気の弱そうな女子を探して歩き回っていることもあった。
魔法少女としての力は弱いぼくだが、一般人を気絶させることはできる。
いずれぼくは、同級生を襲ってしまうかもしれない…そんな恐怖が脳裏を過ることがある。
だが、このままではジリ貧も同じで、衝動が理性を凌駕してしまうだろう。
その時は―――
「あっ…あぁ…!」
いよいよ手の中で震える器官は震えが大きくなり、お腹の奥から登ってくる感覚に身を任せる。
亀頭がぷくっと膨れた直後達し、その瞬間に目を閉じた。
瞼の裏に浮かべるのは、食事会の一件で焼き付いた行為後のはぐむんの笑顔とウィンク。
あの表情を思い出すと背中を登る快感に背徳感が重なって、何とも言い難い満足感に包まれる。
はぐむんに悪いと思えば思うほどにそれは大きくなるのだ。
「ハァ……ハァ……」
器官が衝動を放出すれば萎えを感じて縮こまっていく。
床に飛び散った残滓を片付けたらお風呂に入って支度をする。
ぼくの朝の日課はこうして終わり、今日も学校へ向かうのだった。