BanG Dream! NIGHT STORY 作:黒マメファナ
ましろは、付き合ってから恋人の家に行ったことはなかった。部屋汚いから、とかなにもないからとはぐらかされ続けた。二人きりで触れて、止まらなくなってしまうことを、恐れていた。
「終わったよ先生」
「どれどれ」
「んっ♡ すぐ触る……っ♡」
「物欲しそうな顔してたからな」
「して、ないもん……あっ♡」
だが彼にとってましろは大切でもなんでもない、欲を満たすためのものだった。童顔でオドオドしているが、ひと皮剥けば……女の顔をする。彼はそんなましろを求めるために家に連れ込み、その肢体に我が物顔で触れていく。
「あっ♡ やだ、んっ、あっ♡」
「ましろ、口開けろ」
「んぁ……ん♡ ちゅ、んく♡ は、せん、せ……♡」
「いいだろ? 昨日のお仕置き、まだ終わってねーし」
「……っ♡ だした、のに♡」
抱えられ膝の上に乗せられ、誘うわれるように腰に触れられ、ましろはぞくっと僅かな悦びを感じた。まだ終わってないという言葉に、逃げ道を作られ、仕方がない。それなら、セックスでよがって腰を振って、彼を求めても悪くないという気持ちが膨らんでいく。
「満足してねーよ。お仕置きはいつまでされるんだった?」
「……先生が……っあ♡ まんぞく、するまで……あん♡」
「正解、今日は喘ぎまくってもバレねーから、好きなだけ、なけよ」
「んん♡ んぅ、んふ♡ ついかの、おしおき、は……なに♡」
「ああそっか。そうだった、な」
スカートの下で快楽に濡れた陰裂は、たったそれだけで簡単に男の侵入を許した。その男根しか呑み込んだことのない、だがその男根に射精をされる悦びを知った膣は、ピッタリと彼のかたちに変わっていた。
「あっ、あっ♡」
「じゃあましろは追加で俺のが挿入ってる時は、我慢禁止な」
「がまん、きんし……って、なに♡」
そして、お仕置きの際に時間中に彼を満足させられなかった場合はお仕置きを一つ増やして後日セックスをしていくことを、ましろが覚えていたということに口角を上げ、彼女にまた逃げ道という落とし穴を仕掛けていく。
「そのまんまだよ。声を我慢すんのもダメ、イクの我慢もダメ、んで……」
「まだ、あるの、んあっ♡」
「本音を我慢すること……嘘つくの禁止な」
「へ、っんぅ♡」
「もう挿入ってるから……わかるよな?」
「んっ、あっ♡ うん、わかる……♡」
彼は途端に従順に感じ始めたのを見て、昨日とはうってかわりゆったりと彼女の膣に擦り付けていく。
「あ、ひあ♡ せんせ……♡」
「どうした、ここ、きもちいか?」
「あっ♡ んん……そ、んな……っ♡」
そんなことない、と言いかけてましろは嘘を禁止されていることを思い出した。彼だけが知っている、ましろが抗えずに感じてしまう箇所に、肉棒が突き立てられている以上、彼女は強がりさえも言えなかった。
「あん♡ きも、ちい……そこ、きもちい、んっ♡」
「カレシは、ましろのここが弱いの、知ってる?」
「んん♡ しらないよ、だって♡ あぅ、えっち、してくれないもん♡」
それは彼も知ってることだったが、そうだというのにそんな彼女が今ここで自分に抗うことなく抱かれ、感じているという事実がより欲を増大させていった。キスも、デートをした回数すらも、恋人を上回っていく。ましろに自分の存在を突き立て、刻みつけていくという快感に、彼は酔っていた。
「つか、昨日も今日も……かわいい下着だな」
「き、昨日は、あっ♡ カレ、に見られても、いいようにって、ん♡」
「今日は?」
「……せんせいに、見られるから♡」
腰を揺らし、膣内でぐちゅぐちゅと音を立てながら、彼はましろを脱がせていく。彼女の名前でもある白に黒のリボンとレースのついた、彼女なりに見せるために選んだ下着を褒められ、嬉しくなってしまう。カレシはそんなこと言ってくれない。見てくれるのはいつも、浮気相手なのだから。
「あっ、んん♡ せん、っせ♡」
「どうした……ああ、口開けろ」
「ぁ♡ ん、ちゅ♡ んは、れろ……♡ んく、は♡ ディープキス、すき♡」
「カレシは舌入れてくんねーの?」
「うん……っん♡ あふ……きもちいこと、してくれない、ん♡」
嘘がつけないから、我慢してはいけないから。そういう逃げ道を使って、ましろは自己を正当化していく。本当は手を出してほしい。彼のように求めてほしい。そんな不満を発散していく。
「じゃあ、俺がましろを気持ちよくしてやる」
「うん、して♡ あっ、ん、きもちいの……すき♡」
ましろの好きという言葉は、まるで蝶の放つフェロモンのような甘さがあった。それを糸で捕え、嬌声を上げ善がる姿を目の当たりにする度、彼は貪欲になっていく。
「ましろ」
「んぅ♡ もっとして♡ あっ、あん♡」
「いいのか? カレシにナイショで、こんなやらしい顔して腰振ってて」
「っ、だって♡ せんせいが、んっ♡ がまん、しちゃだめって、ひぅ♡」
そうだったなと他人事のように呟く。彼女はもはや快楽という糸に捕らえられた哀れな被食者だった。目の前にいる彼に消費されるだけの、エサだった。その証拠に貪られ、ましろは淫蕩に溺れていく。
「あっあっん♡ せんせ、せんせい♡」
「どうしたましろ」
「キス、して♡ あぅ、いっぱい、して♡」
その言葉に彼は微笑み、ましろの唇にゆっくりと自分の唇を重ねていく。そして、のびてきた舌を捕まえるように絡めて、味わっていく。もう慣れてしまったディープキス、彼を受け入れること、奥にあった気持ちも溢れていくようだった。
「はぁ♡ あっ、ん……せんせい♡ すき……すき♡」
「いい子だ、ましろ。ご褒美にイカせてやる」
「あん♡ せんせい、っん♡ ごほーび、ほしい♡ せんせいの、あっ、ん♡ ほしい♡」
「ああ……」
もうましろを留める枷はなかった。自分を求めてくれる、特別にしてくれる彼に抱いていた想いが溢れ出し、快楽に変わっていく。糸に絡め取られた蝶はもう、ただもっと、と求めることしかできなかった。
「そろそろ、俺もイキそう……だ」
「ん、あ♡ うん、い、イッて♡ ナカで、ナカに……だして♡」
「いいのか? って今更だけどな……なに? 孕ませてほしいの?」
「あっ、んん……♡ だって、だって……っあ♡ そのほうが、せんせいのトクベツ、だから……♡」
カレはこんなに求めてはくれない。だけど、彼にはきっと自分の他にも遊べる玩具がいるのかもしれない。訊きたくても訊けなかったこと、自分はもしかしたら彼にとって特別でもなんでもない、取るに足らない女なのかもしれない。そんな不安が漏らした言葉だった。膣内射精をしてくれるのは、いっぱい時間を使って行為を繰り返すのは、トクベツだからと思いたいましろの歪んだ願いに、彼は口許に笑みを作った。
「なら、本格的に俺のセフレになるか?」
「んっあ♡ っそれ……はっ♡ あっ、ひぁあ♡」
「ああ……セフレより、もっといい呼び名があるな。ましろだけのトクベツなやつが」
「な、に……♡」
淫靡な水音を立てられ、その刺激に甘い息を吐きながらましろは彼をじっと見つめた。期待、快楽、従順、そんな感情をもっていることがわかる彼女の頬を撫で、膣を占拠する肉棒を最奥に押し付け、ゆっくりと力を入れ押し込んでいく。
「んぁあっ……♡ せん、せ……っ♡ それ、きもちい♡ おくまで、きもちいのきてる……っ♡」
「なぁましろ……俺の
「ぺっと……あん♡」
「そしたら、俺はセフレいらなくなるから、もっとハメてやれるな。家庭教師ん時以外にもこうやって呼び出して……遊んでやるよ♪ ︎」
ポルチオへの刺激に呻きながら、耳許で囁かれた言葉をましろは数秒遅れて理解した。自分だけが彼にこうして性欲を吐き出され、強制的に快楽を刻まれるという契約。それは最早ましろにはチャンスでしかなかった。腰を振り、彼の舌に吸い付き、貪っていく。
「……っは、うん♡ なる、なるから♡ ペットにしてください♡ だからもっときもちいの、して♡」
「いいカオ……大丈夫、ちゃんと愛してやるよ」
それは、愛玩という意味の言葉だった。都合よく、気まぐれにましろを穢すような性欲を含んだ声音に……彼女はうっとりとした表情で頷き腰を揺らして、射精を促していく。
「あっあっん♡ ゃん♡ きもちい……♡」
「素直になると、気持ちいいだろ? もっとやらしい本性……剥き出しにしろよ」
「うん……っん♡ せんせいも♡ いっぱい、わたしで、すきなこと、してね♡」
「……へぇ? いいのか?」
「だって……わたし♡ せんせいの……モノだもん♡」
その優越感は、他の何にも代えられない甘美な響きだった。彼女は自分の性欲を充たしてくれる。なんの対価を払わなくとも望むプレイをしてくれる。そんな都合のいい女に成ってくれるという宣言に、彼は言い知れぬ興奮を覚えた。
「なら……今日は泊まれ」
「んっ……ん、わかった♡ せんせいがそう言うんだもん……仕方ないよね♡」
「おい、もうお仕置き忘れたのかよ」
「きゃ──っああ♡ あっ、ぅん♡ やだ、ごめんなさ……っん♡ あん、や、だめ、それだめ、イク、イッちゃうからぁ♡」
ベッドに押し倒し、容赦なく腰を打ちつけられ、ましろは歓喜の悲鳴を上げていく。支配され、彼の色に塗りつぶされていくような感覚は、ましろを絶頂に導いていく。
「イケよ、ほら、ほら」
「あっあっあっ♡ イク、イッ──っああああ♡」
プシ、と水音を立て彼女の身体がガクガクと痙攣するのを、彼は口許に笑みを作り見下ろしていた。荒く息を吐き、脱力しているましろに覆いかぶさり、まるで犯していくようにぬるりと、舌を唇に這わせ、口内に挿入し、ディープキスをしていく。
「んんぅ……はぁ♡ はぁ……♡」
「んで? 本音は?」
「とまり……たい♡ もうおしおきとか、どーでもいいから、せんせいに……せんせいのすきなだけ犯されたい♡」
──倉田ましろは揺籃の時を終えた。彼を見上げ、艶やかに微笑む彼女は……今までの彼女とはナニカが変わっていた。
欲を受け入れるだけだったはずの彼女は、彼の手を握り、積極的に舌を絡めていく。
「んぅ……っはぁ♡ あん♡ おちんちん、おっきくなってる……♡」
「もうそろそろ、イキそうだ」
「うん♡ 最後の速いの……して♡ ぐちゃぐちゃってして♡」
誘われ、彼は腰を打ちつけていく。容赦も気遣いもない、独り善がりな腰に、ましろは悦びの息を吐き出し、甘く嬌声を上げていく。蠢く膣内、受け入れるどころか搾ろうとすら感じる動きは、彼の理性を奪い去っていた。
「だすぞましろ、ましろ──の、ましろ」
「ぅあっあん♡ イッて、わたしもう、イッてる、から♡」
「──っぉお」
「あ──っ♡ はふ……ん♡ でてる……んだ♡ いま、びゅーって、してるんだね♡」
うっとりとした表情のましろは繋がり、膣内に精液を流し込んでいるという余韻に浸りながら、唇を重ね貪り合う。
やがて、ぬるりと固さを失ったイチモツを抜いた彼は、横たわるましろの顔にそれを向けた。
「ほらましろ……キレイにしろ」
「あ……ん♡ うん♡ ごほーししたら、もう一回、いじめて♡」
「もちろん」
「あん♡ えへへ……ん、ちゅ♡ んく、は、れろ……ふぅ♡」
もう、口淫にも文句は言わない。吐きそうなくらいのひどい苦味すら、顔を顰めたくなるほどの臭気ですら、彼女には興奮を煽るスパイスのようなものだった。舐め取り、口に含み、音を立てて吸い出していく。
「んっ♡ んく♡ ぷは……ぁ♡ えへへ、おっきくなった♡」
「キレイにしろって言ったのにコーフンさせんじゃねぇよ」
「あっ♡ んん……っ♡ ごめんなさい、あっ、んく、ごめんなさい♡ すきなだけ、しゃせーしていいから♡」
「ナマで?」
「うん♡」
「んじゃあ……孕むまでな」
「……っ♡」
ましろは黒く染まっていく。挿入されるたび、射精されるたび、彼の性処理をすることへの悦びに身体を震わせた。その全てがゴムをつけることのなく膣内へと流し込まれていくという事実に、ましろは微笑みを浮かべていた。