BanG Dream! NIGHT STORY 作:黒マメファナ
帰ってきてすぐ、ユージくんは我慢できないというように私を抱きしめる。後ろから、身体を擦り付けられるようにしながら、上から降り注いでくる大好きな人の唇や舌を受け止めていく。
「花音……」
「ユージ、くん、んっ♡ ちゅ、ふぁ、んん♡」
キス、キス、胸を揉まれてまたキス。彼の愛はねっとりと私の舌を絡みつき、ぐちゅぐちゅと掻き回される。それを嚥下し、まだ欲しくて舌を出す。そうして玄関前で愛を飲み込んで、部屋へと入るなり服を脱ぎ始める。
「なぁ花音……舐めて」
「……いいよ♡」
お風呂入りながらゆっくり解されたいけど、ユージくんはいつもお風呂入る前のおちんちんのニオイに女の子が興奮すると思ってるみたいですぐ鼻先に近づけてはどう? って訊いてくる。キツいよって言うと花音がエッチだからエッチな匂いなんだよって言われる。別にニオイでも興奮しないし、味でも興奮しない。洗ったばっかりの方が好きだなあ。
「ん、じゅる♡ んは、れろ……おちんちん、びくびくしてるね♡」
「花音の舐め方やばいから、もうちょいして」
「……口に射精さないでね?」
「わかってるよ、我慢できないんだろ」
ユージくんのセックスは、優越感で支配されてる。女が自分の汚いところのニオイを嗅いでるのが好き、しゃぶってるのが好き。そんな汚いモノを咥えたりしてそれをおねだりさせてからセックスするのが好き。でもデートはちゃんとエスコートしてくれるし、ご飯のセンスもいいし、ぎゅうってするとあったかくて好き。この人のキスは、いっぱいしてくれるから好き。
「あっあっ♡ ユージくん♡ あんっ♡」
「やらしい声だな花音。激しくするぜ」
「あぁっ、だめ♡ だめなのお♡」
激しいのをするならじっくりしてから、いっぱいイカせてからにしてほしいけど、これも我慢。もっともっと、この人の素敵なところはセックス以外にもいっぱいあるんだから。
「射精すよ花音っ」
「うん、きて♡」
「……っう!」
「あ……ん♡」
射精してしばらくすると、抜きながらどう? 熱いの感じてる? とか聞いてくる。ううん、童貞くんの夢は壊しちゃダメだよね。射精されたことなんてびくびくっておちんちんがナカで震える感じでしかわかんないんだけどなあ。
そんな不満はでも大丈夫、他で埋めれば、ね?
「……松原、さん」
「あは♡ やっぱりまっててくれた♡」
バイト終わり、私は一人のバイトの子を待たせていた。メガネをかけた、独りで慰めることしか知らなさそうな、かわいい男の子。同じ歳だけど、かわいいなあって感じる。なによりその童貞みたいな瞳が、私の裸を妄想してるんだろうなって感じるのが好きだった。
「家、誰もいないってホント?」
「は、はい……」
「じゃあ……一緒に寝てあげる♡ あん♡」
「い、いいんですね?」
「もちろん♡」
腰を抱かれて間近に顔を持ってこられたらもう我慢できなくて、その場でたっぷりと彼から欲を奪っていく。そして家に来て、お風呂にゆっくり浸からせてもらっていると、私が教えた通りに入ってきてくれる。
「あっ、やん♡ いっぱいしよ♡ タマってたんだあ♡」
「……花音」
「ん……♡ なまえ、呼んでくれるの? あっ♡」
「僕は……キミが嫌いだ」
「そっか、あ♡ じゃぁ、どうして……乱暴しないの? 優しく、あん♡ してくれるの……?」
それは、好きにはならないって意思表示みたいな言葉だった。問いかけには答えずに、熱されたような感情のまま、私の身体をまさぐってくる。それが私にはどうしようもなく興奮する。
「いいよ……♡ 遠慮せずに、しよ♡」
「花音……っ!」
「ん、ちゅ、んく……っは♡ ねえ、イカせて♡」
「イッたら……また、アレを?」
「うん♡ 好きでしょ……フェラ♡」
セフレは、恋人のようにプライベートを充実はさせてくれない。デートで素敵なものを見たり、他愛のないおしゃべりをしたり、なんの用事もないのに名前を呼んだり、電話したり、ぎゅーって抱きついてみたり。そういうドキドキがない代わりに、今のカレシでは得られない、カラダの満足を得られる。あんまりカレシばっかりにああしてほしいこうしてほしいってわがままは言えないから、代わりに……それをしてくれそうな人と浮気をする。
「あっ……あっ♡ んん♡ はぁ……っ♡ 挿れただけなのに……もう、だめ♡」
「花音……かわいい、ナカきゅうきゅう締めてくる」
「だって、お風呂でいっぱい、焦らされたんだもん……ほしいよお♡」
甘えるように言うと一生懸命に動いてくれる。腰の使い方はまだまだで時々奥まで届かないけど、誘導してあげて体位を変えるとイイとこに当たって……きもちい。お風呂で解されたからすぐに高まってくる。媚びるように声を出して、それに反応しておっきくなるおちんちんが、私の膣をめくって、ビリビリと快楽を与えてくれる。
「花音……カレシとどっちがきもちい?」
「あっ♡ ん、キミ……のが、イケるよ♡」
「……じゃあ、さ」
「あっぅん♡ あん、それ、すき♡ いいよお、もっと♡」
「僕と付き合ってくれたら、これからも毎日これ、してあげる」
──違うよ。私はセックスがきもちいから付き合ってるんじゃない。キミの言うビッチな花音にはその方がいいでしょって言葉はよくわからない。今のカレシはユージくんだもん。キミはセフレとしての価値があるだけで、ユージくんじゃないから。
「……セフレ」
「違うの?」
「だったら、身体に訊いてあげる。僕の方がイイって、刻みつけて、ぼくのモノにしてやる……!」
「……っ、やめて」
サーっと興奮と熱、出し入れされてきもちいって気分が冷めていく。私がほしいのはキミの身体の関係だけ。微塵にも好きだなんて思わないし、強引だけどねっとりされるの好きだから特別扱いしただけなのに。
「もう、声掛けないでね」
「そんな……!」
途中だったけど家から出ていく。もう少しでイケそうだったのに、惜しいなあと思いながら欲求不満の身体を持て余し、電話を掛ける。
1コール、2コールと半分くらいでなんだと声がする。
「迎えに来て」
「……どこにだよ」
「わかんない。GPS送るね」
「あいよ」
慣れたもので、彼はそれだけの返事をしてちょっと待ってろと言って数分してから車のエンジンを掛ける音がする。ハンズフリーで掛けながら、十分待てと言われて、わかったと近くにあったコンビニで待ち合わせた。
「どうした。フラれたか?」
「ううん。バイトの後輩くん……」
「ああ、セフレじゃなくて付き合いてぇってか」
「うん」
ひとしきり話を聞いてもらいながら車は彼の家に向かっていく。余計なことは言わずにただ愚痴を聞いてくれる年上の……お兄ちゃんみたいなひと。それが嫌で私はいつもオジサンって呼ぶけど、お兄さんって呼べよと言われやだと返事をする。いつものやり取りだ。
「風呂は」
「向こうで入った」
「ふーん、んじゃあ……どっちにする?」
「……あ♡」
玄関前でガラリと雰囲気が変わり、後ろから耳許で囁かれる。彼はただの優しいお兄ちゃんじゃない。私の……一番長くてお気に入りのセフレだ。誘われるようにキスの雨が降る。くちくちと指で下着越しのおまんこのスジをなぞられ、胸を揉み、私が我慢できなくなるように舌を絡めてくる。
「ん、ふぁ♡ あっ、あむ、んっ♡ らめ、もう、イッちゃう……っ♡」
「はえぇよ。久々だし、イッたらフェラ抜きしてもらおうかな」
「あっあっ♡ おく、ぅ……ゆび、あん♡ イク、イク──っ♡」
指と舌だけで、カンタンにイカされる。余韻のキスも、ねっとりとされ、快楽に力が抜けていく。さっきイケなかったとはいえ……やっぱり彼は、それだけのテクがある。女を知り尽くした指、手、瞳、唇。彼だけには……私はワガママすらも封殺され、好き放題されてしまう。
「ほら、しゃぶってキレイにしろよ」
「あっ♡ うん……わかった♡ れろ、ちゅ♡ ん、あ……んむ♡ んっ、ちゅ、じゅるる♡ んく、んっ♡」
「いい顔だな、花音、フェラ好きって顔してんぞ」
崩れ落ちた目の前におちんちんを出され、そのニオイに子宮が疼く。舌を絡め、キスをするとまたぞくぞくときもちよくなってしまう。なんでだろう。この人のおちんちんは不快じゃない。ニオイも味も、私をもっと淫乱にする。カウパーも、喉に通してしまう。
「れろ……♡ 口に、だす……?」
「フェラ抜きっつったろ」
「うん♡ いいよ……お口、犯して♡」
「んじゃあ……してやる」
「んぐぅ♡ ん、ぅ……ぐ、じゅるる♡ んっ、んっ♡」
頭を掴まれ若干イラマチオ気味に腰を動かされる。苦しいけど、いい。腰がぞわぞわして、ぞくぞくする。この人の嫌いなところは、セフレだからってすぐどこでもセックスしたがるところと……嫌って言ってるのにムリヤリきもちよくさせられちゃうところだった。
「イクぞ花音……たっぷりごちそうしてやる!」
「んっんっ♡ んん──っ♡ んく、んぐ……っく、はぁ……はぁ……♡」
「ほら媚びろよ。キスして、おねだりしてみろよ」
「……ん、ちゅ♡ きょう……強引、すぎ……ん♡」
でも逆らわない。逆らう理由もない。不満を発散するには、なにも考えずにほしがること。いっつも我慢してるああしたいこうしたい、ああしてこうして、って気持ちを全部、性欲にしてイキ狂うこと。
「朝まで……して♡ 好きなこと、してあげるから♡」
「ハメ撮りは?」
「……っ♡ いいよ♡」
「膣内射精は?」
「うん♡ ピル持ってるから♡」
「よし……悦ばせてやる。スローでいいよな?」
「……っ、うん……ゆっくり、ねっとり、しよーね♡」
このヒトはわかってる。私の好きなセックスを。私が一番好きな体位も場所も全部全部……知られてる。童貞っぽくないから好みじゃないはずなんだけど、身体の相性は物凄くよくて……今じゃ歴代のカレシより長続きしてる。
「ん、それ、すき♡ すき♡ すきぃ♡」
「そんなに耳元でよがんなよ、犯したくなる」
「だって、だって……っ♡ ぎゅうってしながら、おく、されて、へいきな、わけないよお♡」
本当に、こうやって迫られてる最中は絶対にカレシや他のセフレの話はしない。しないのにプレイは物語ってる。
──俺のがきもちいだろ? って。否定できない。きもちい、きもちい、きもちい。しがみついて、激しくないけど、突き立てられ、身体が悦ぶ。次はどうやってイカせてくれるの? どんなプレイで私を満足させてくれるの? 期待でいっぱいになる。
「どうだ。膣内に射精されるって、それだけでぞくぞくするだろ?」
「……うん♡ する♡」
「セックスなんて結局は子作りだからな。受け入れた男の胤を受け止めんのが一番きもちいし、受け入れてくれた女に胤を蒔くのが一番きもちいんだよ」
「そっか♡ じゃあ……ほしくなっていいのかな♡」
堕ちていく。恋愛としての好きじゃない。カレシになんて間違ってもしたくない。こうやってセックスするのも、相手がいなくて退屈で仕方ない時だけ。なのに……彼とするのが一番、素直になれる。
「ん、ふ……じゅるる♡ はぁ……れろ♡ んっ、んく♡」
「ほんとお前、フェラ好きだな」
「……そうなのかな♡」
「いいことだ。色んなプレイができるからな」
その後、また抱きしめられながらナカに精子を注がれる。余韻に浸る私を虜にしてくるのは、貪られるようなディープキス。求められてるって感じがすき。舌を絡めて、小刻みに腰を揺らしながら、唾液を交換する。
「ん、は……♡ すき……♡」
「俺も、お前とすんの好きだな」
「そっか♡ あん♡ あっ、あっあっ♡」
「激しくしてぇんだけど、痛くねぇか?」
「うん♡ きもちい♡ すき、すき♡ んっ、ちゅ、は、いっぱいなかに、だして♡」
「最高だな……花音」
このヒトは特別だ。カーセックスも許せるし、お風呂でソーププレイもしたことある。ハメ撮りもこのヒトなら大丈夫。しゃぶってるところを撮られるのも、騎乗位でしてるところ撮られるのも、平気。かわいい下着を着けてると褒めてくれる。
──なにより孕まされてもいいと思った人は……セフレの中では彼だけ。だから、だからこそどうしても相手がいない時とか、自分の中で何もかも忘れてセックスしたい時にしか、彼とはしない。気持ちよすぎるから……油断すると、心までもってかれちゃいそうになるから。
「なぁ花音」
「んっ♡ は、なに……んっあっ♡」
「アレ、してぇんだけど」
「えー♡ 優しいのがいいなあ♡」
「明日、なんでも買ってやる……バッグか? 服か? アクセか?」
「あっあっ♡ だめ、だめ……っ♡ アレだけは、だめだよお……♡」
アレはホントにだめだから最初は嫌がるけど、唇を貪られながら突き上げられ、軽くイカされながら誘惑される。結局、流されるがまま、押し倒され、寝バックで挿入される。そこから始まるのは、私が壊れそうになった……恋人にしてほしいなって思ってる狂おしいくらいのセックス。
「んん……あっ♡ や、あん♡ んく♡」
「さて、たっぷり愛してやるからな」
「あい……ん♡ あん♡」
「そういうプレイだろ? それに俺はセフレとして愛してるぜ?」
「そういうの、やだ、あっ♡ あっあっ♡」
「かわいい声だな、俺の花音」
「──っ♡」
俺の、そんなことないのに、身体は悦んじゃってる。狂おしいくらいに愛されて、所有されて、私は自分の快楽のために嘘をついてしまう。ホントはそんなことないのに、ユージくんを愛してるのに。
──愛して愛されるのが最高にきもちいから。所有されて、所有するのが一番イイから。言ってしまう。
「もっと♡ あっ、もっと愛して♡ 私に、それちょうだい♡」
「花音は? 言わねぇの?」
「ん、は、すき♡ すき、すき♡ だいすき♡ 私のおまんこ、独占して♡」
「なら、俺も……独占していいからな」
「うん、うんっ♡ あぅ、あっあっ♡ ひぁあ♡」
そうなったらもう止められない。恋人にホントにしてほしいセックスを、彼に求めてしまう。イチャイチャして、愛されて、そして奪い合うように貪りたいし貪られたい。めちゃくちゃになるくらいに……溺れたい。
「んく♡ すき……んっ、ちゅ♡ やあぁ♡ おく、い、イク、イク……っ♡」
「はは、本性見せた途端、えぐいな……ほらよ」
「あ──っ♡」
「まだまだ、だすぞ花音」
「うん♡ だして♡ 孕んじゃうくらい……いーっぱいせーし♡」
「花音、花音……っ」
「ひぅ、ん……♡ はぅ、あん……どくどく、してる♡」
イキ狂う。何時間も何時間も抱かれ、イカされ、ナカに射精され、それをしゃぶって、飲んで、またはじまる。
ごめんねユージくん。私は、こういうセックスがしたい。でもキミはどう頑張っても、こういうセックスはできない。だから……求めちゃうの。理想のセックスを。
「ぜってぇこんなセックスしてくれるヤツいねぇって」
「……かなあ」
「俺だって毎回コレは無理! ひと月にいっぺんでもう腹いっぱいだわ」
「毎日これがいい」
「えげつねぇ」
だって、愛されてるじゃん。愛されてるって実感なんだもん、1ヶ月に1回じゃ足りない。やっぱり、彼はセフレだから不満がないだけだった。もしカレシにしたら毎日してくれるかもしれないけど、毎日アレはしてくれないもん。
「はー、俺だってお前みてぇにひと月分一回で搾ってくる女は嫌なこった!」
「……ふふ」
「なんだよ」
「今のがひと月分、じゃあ……私以外のセフレさんと、シてないんだあ♡」
「なに笑ってんだ。俺はお前だけのもんじゃねぇんだぞ」
はいはい。また私のために、ひと月分溜めといてね? お金も精子も♡ と言うと
うるせぇクソビッチと罵られた。どうせ私は、セフレとのセックスをしないと満足できないビッチだもーん。
──あーあ、こんな私をぜんっぶ、独り占めしてくれるヒト、いないかなあ。