オフェリア先輩がギリギリのところで生存ルートに突入するお話
オフェリア・ファムルソローネ。
かつてのカルデアAチームの一員であり、クリプターの一角。
貞操観念の緩いこの世界線とは別の、違う世界線にて、彼女は紆余曲折を経てカルデアと共闘し、命と引き換えに
“その世界線”とは幾つかの前提条件が異なる、この貞操観念の緩い世界線でもまた、彼女は────無数に分岐する未来の分かれ道に立っていた。
『押せ押せ押せ! どんどん押しちゃって!! どのみちここで勝てなきゃ世界が終わる!! 貯めに貯めたリソース全部吐き出しちゃって!!!』
彼女は今、炎の巨人の肩の上で、悪竜の呪いに自我を奪われながら……眼下にて壮絶な足掻きを見せるカルデア一同を見下ろしていた。
共通の“公式”であっても、その計算式を構成する数値が一つでも違えばもちろん“
貞操観念の緩い世界線のカルデアは、他の世界線と比較してもかなりリソースが潤沢な部類に入っていた。
────カルデアが大勢の英霊の現界を維持していられるのは、施設の総電力の大半を魔力に変換して賄っているからだ。
しかし性に関する全てのハードルが低いこの世界線のカルデアは、日常的に精液という魔力リソースを摂取している関係で、他の世界線と比べても自前で賄っているために維持するための要求電力が著しく少ない。
────貞操観念が普通の、いわゆる“ノーマル”の世界線はサーヴァントを強化するためのリソースにも常に四苦八苦している。
しかしこの世界線のカルデアでは、それもまた貞操観念の緩さによって解決していた。
孕ませてきた相手が人だろうと魔物だろうとポコポコ簡単に孕む彼女たちは、その種主に応じた素材や魔物の幼体を出産するため素材に関しても克服していたのである。
つまり早い話が、この貞操観念の緩い世界線のカルデアは、
“性的な手段を絡めてくる相手にはクソ雑魚マンコ揃いなのもあって滅法弱い”
“しかし、日常的にマスターとの肉体的距離が近い分サーヴァントとの繋がりが強く、注ぎ込んでもなお余りある潤沢なリソースで総力戦や正面衝突には滅法強い”
というのが特徴であった。
そのため────絶望的な力の差がある炎の巨人王スルトに、彼らは何とか喰らいつけていた。
「────っはぁ゛っ……はぁー……ッ! うおおおぉまだまだぁぁーっ!!」
全身の魔力回路フル稼働、死に物狂いの表情で、マスターは魔力を送り続けていた。
それに呼応して大勢の英霊が一斉に全開の宝具を解き放ち、地上から天へ向かって様々な光の帯が突き進む。
相手のアクションに合わせた防御や回復、補助の合図を目まぐるしく送り、空想樹から飛んでくる種子は他のサーヴァントが切り払う。
シャドウボーダーも援護を惜しまず、持てる限りの魔術武装や術式礼装でスルトに攻撃を続けていた。
北欧神話の大英雄、シグルド。
戦乙女ワルキューレの長姉、ブリュンヒルデ。
単体ですら常識はずれのスペックを誇る、北欧夫妻のコンビネーションは着実に巨人王へダメージを蓄積させていた。
異聞帯の王、スカサハ=スカディによる原初のルーンによる補助が加わりその連携は更に研ぎ澄まされ、質と量を兼ね備えたワルキューレたちの援護が後押しする。
願いに応える皇帝、ナポレオンが消滅と引き換えに放った“虹”は確かにスルトに直撃していた。
しかし、それでもまだ、あと少し足りない。
拮抗しているように見える状態も、スルトを“海”そのものである津波とするなら、カルデアのこの猛攻は水門を全開にしたダムの放出で相殺しているに過ぎない。
いずれカルデア側に先に限界が訪れる。
あと一押し、違う要素が必要だった。
「ゼェーッ……はぁーっ……!! ゲホッ……う゛、ぐ……!」
それが分かっているマスターの、次の行動への判断は早かった。
これまでの経緯からこの決戦に関わる人物たちの立ち位置や状況は理解している。
元々カルデアは、人類最後のマスターである彼は、人理に刻まれた英霊たちに助けられてここまで来ているのだ。
その行いに対する躊躇などありはしなかった。
彼は大勢のサーヴァントへ可能な限りの補助を行いながら、大きく息を吸って両手を口に当て。
大声で助けを求めた。
「オフェリア先輩助けてーーーーっっ!!!」
────……
(っはははは。ほら、図らずも俺の新兵がお手本を見せてくれたぞ)
巨人王スルトの肩の上。
悪竜の呪縛に自我を奪われかけているオフェリアにもその声は届いていた。
消滅する寸前に最後の力を振り絞り、オフェリアに念話を繋げていたナポレオンはそれを指して笑った。
(アレで良いんだよ。もっと素直に口にしてよかったんだ、オマエは)
“助けて”の一言が口に出せずに追い込まれた彼女とは対極の姿勢である。
快男児の声は尚も続き、少しずつオフェリアの心を溶かしていった。
(そういう意味じゃあ、そうだな。我が愛しのジョセフィーヌを見習うべきだ。あれは佳い女だったぜ。己ってものにどこまでも素直だった)
『マスターくん! ちょっ、飛ばしすぎ!! フィードバックで血涙やら鼻血やら大変な事になってるの分かんない!? 先に自滅したら元も子もないんだよ! 活性アンプルそんな連続で打っちゃダメ!!』
「了解ロリンチちゃん! 連続じゃなく二本同時にキメます!!」
『コラーーーー!!!』
(胸を張れ、オフェリア。オマエは、ただ、あるがままで美しい)
眼下で繰り広げられるカルデアの騒動を他所に、快男児は雁字搦めのオフェリアの背中を押す。
綺麗な虹の鮮やかな彩りは網膜に焼き付いていて、重く縛られていた自我は空模様のように晴れつつあった。
(で、棒立ちでもなんでもいい。その美しさのまま、前でも後ろでも横でもいいから…………)
焔のように紅い真紅の長髪を踊らせて、“魔王”が後光輪を背負った巨大な六本腕の髑髏を顕現させる。
それは北欧の蒼い空をも埋め尽くさんばかりの勢いで火砲を放ち、他にもその規模に勝るとも劣らない様々な攻撃が巨人王にぶつけられた。
揺らぐ巨体。
されど致命傷には程遠く、終末をもたらす神殺しの反撃で数多の総攻撃が相殺させられる。
一進一退を繰り返しどう足掻いても一定以上のラインを押し込めない。
カルデアの溜め込んだリソースにはまだまだ余裕はあるが、それでも着実に備蓄の量は減っていく。
カルデアには確実に、あと一押しの誰かの“助け”を必要としていた。
(倒れ込め!
(────意外に、気持ちがいいもんだぜ。
その言葉を最後に、願いに応える皇帝の声は悪竜の呪いを道連れに消え去った。
途端にオフェリアの思考を濁らせていた曇天が晴れ、意識と自我が急速に回復していく。
呪縛から解き放たれた彼女は短く言葉を紡ぎ、自らの意思でフラリと脱力するように倒れ込み、彼女は巨人の肩から地上へと落下するのだった。
────……
カルデアとの共闘関係へと至ったオフェリア。
その力はカルデア側が欲していた“あと一手”を満たすに充分すぎる程に大きかった。
マスターと一時的に結んでいたシグルドとの仮契約を、本来の主従であるオフェリアに戻した瞬間、シグルドのただでさえ高い戦闘力が爆発的に増大したのである。
これは当然の帰結でもあった。
単なる一般人に過ぎないへっぽこ魔術師のマスターと違って、オフェリアは由緒正しき正統派の高位魔術師。
魔術回路も生まれも何もかもが、マスターとは次元が違うのだ。
加えて、オフェリアがスルト召喚の要石である、自身の遷延の魔眼を破壊したのが何よりも大きな一手だった。
どれだけ強大な存在であろうとサーヴァントとして現界した以上、マスターから切り離されたスルトは大きく弱体化を果たした。
「ッぐ……!! あ、あ、あ゛あ……………!!」
当然その行動の代償は極めて高かった。
「オフェリアさん!!?」
思わずマシュが悲痛な声で叫ぶ。
魔眼はただの眼球にあらず、脳に強く結び付いた存在であり、繊細な処置抜きに乱暴に破壊すればそれだけの多大なる負担がかかる。
眼球から血を流しながらも、彼女はそれでも自分の行いのケジメをつけんとばかりに戦う手を止めなかった。
「だい、じょうぶ……! 一気に……ッ……決める……!」
シャドウボーダーのうえで、カルデアのマスターと肩を並べて重大なフィードバックに身を酷使しながら自身のサーヴァントのバックアップに徹底する。
カルデアのマスターによる、リソース全ツッパで大勢のサーヴァントによる圧倒的物量攻撃も圧巻であったが、オフェリアもそれに一歩も引けを取らない。
一級品の魔力回路でただ一騎にのみ全ての力を集約させ、極限まで力を引き出したシグルドは単体でカルデア総力にも匹敵する火力を発揮していた。
それに共鳴するようにブリュンヒルデまでもが力を高め、均衡は瞬く間に崩れてスルトを追い詰めていく。
当然、その負担はオフェリアにも等しく降りかかっていた。
「く、ァ…………!! ぅ、ううぅうっ!!」
魔眼の破壊による深刻なダメージ。
そしてシグルドに次元の違う出力を出させている分、オフェリアの受ける負担はマスターとそう変わっていなかった。
「まだ、まだよ…………!! 更に────」
そこまでしてもまだ、オフェリアは手を緩めようとしなかった。
この一戦に命の全てを捧げようと、彼女は残していた最後の一手を切ろうと更に魔力を増幅させる。
「ッッ……、……ちょっ…………!? もういい先輩、オフェリア先輩もういいッ……それ以上は……!!」
それにいち早く気付いたマスターは出力や指揮を維持する苦痛に耐えながら制止する。
オフェリアは全身から活発的な魔力の奔流による輝きに包まれながら、顔の穴という穴から血を流し死にそうになりつつもこちらを気遣うマスターの姿に、“しょうがない後輩”を見るような目で笑った。
「────輝け、輝け、輝け! 私の……!!」
それはクリプターに与えられた最後の手札。
使用するのに生命を代償とする
一度使ってしまえばどんな手段であろうと代替は不可能で、蘇生は絶対に叶わない。
とっくに限界を迎えているマスターも、皆を守る盾として庇い続けるマシュにも、彼女の行いを止める余裕は存在しなかった。
「此処に輝け、私の────
しかし、大令呪を完全に起動する直前、オフェリアの身に起きたある現象がそれを遮った。
後先を考えないのではなく、後先を“捨てた”、暴走とも呼べる過剰な魔力回路の酷使。
そして積み重なった幾つもの負担の相乗効果によって、オーバーヒートを引き起こしたのだ。
“バツン”と、肉体の内側から破裂するような感覚を味わいながら、オフェリアは鼻血を溢し、弾けるように吐血してガクンと崩れ落ちる。
(そ、んな……ここで…………っ……? 駄目、だめ……まだ……ッ……)
一気に意識が遠くなる。
ブラックアウトしていく視界に、伸ばした自分の手が朧気に見える。
どこか遠くで自分の名前を呼ぶ後輩たちの声を聴きながら、彼女は肉体の限界に抗えず大令呪を使う前に意識を失うのであった。
────……
結論から言えば、カルデアはスルトに勝利した。
決着が着いたのはオフェリアが意識を失ったその直後。
彼女は意識を失うまでシグルドへ魔力を送っており、完全に意識を手放すその瞬間に無我夢中で全魔力を一気に放出したのである。
それを受けたシグルドはブリュンヒルデと共に最大火力の宝具を解放。
見事スルトの霊核を打ち砕き、カルデアを勝利へと導いたのだった。
決戦後、一時的に意識を回復させたオフェリアであったが、身体への甚大なダメージからマシュと少しの会話を行っている途中ですぐにまた気絶してしまう。
しかし結果的に彼女は大令呪を使わずに済み、何とか一命を取り留める結果に至った。
────この貞操観念の緩い世界線はまた、幾つかの前提条件の差異により、独自の分岐へと足を踏み入れたのである。
────……
「……………、……ん…………ぅ……」
それから昏睡状態に陥り長らく眠りに就いていたオフェリアが次に意識を取り戻したのは、カルデアが第五の異聞帯、オリュンポスを踏破した後の事であった。
厳重な装置に囲まれた回復ポッドの中で目を覚ました彼女は、泥のように重たい身体を起こして周囲を見渡す。
「………………」
ペタペタと己の身体に触れてこれが夢でない事を確かめ、そして北欧でマシュと会話を交わした記憶を思い出し、身を投げ出すように起こした身体を再び倒した。
おぼつかない思考で彼女は状況を整理する。
(こうして私は生きていて……汎人類史の設備に囲まれていて……つまり……私がどれだけのあいだ意識を失っていたかは分からないけれど…………カルデアはまだ存在している…………生かされたんだ……私は…………)
ずっと眠っていた彼女には情報が決定的に不足していた。
彼女はまだ、オリュンポスでの顛末もクリプターの状況も何も知らない。
そんな状態で彼女が最初に考えたのは、己の身の振り方であった。
(私は……汎人類史への反逆者で……旧カルデア壊滅に荷担した一員で……カルデアの敵…………。捕獲された捕虜……と言ったところかしら……)
敵である自分に助けを求め、戦力として受け入れて、命まで救われたとは言え、順当に考えればこの後カルデアが自分に求めるのはクリプターの情報だろう。
多大なる恩義こそあれど、やはり彼女にはクリプターの仲間を、キリシュタリア・ヴォーダイムを裏切ることが出来ない。
(………………)
ならば、と。
彼女の思考に次に浮かんだのは自ら命を断つことであった。
“恩義には報いたい”が、“裏切れない”という気持ちも同居しているのだ。
そうなるといよいよ自分の存在に価値は無くなってくる。
魔術師的な思考としても、ごく一般的な視点で見ても、“情報を喋らない捕虜”にどれだけの価値があろうか。
そのくせ生きる以上は衣食住を要求せねばならないし、維持するだけでマイナスにしかならない存在などカルデアとしても扱いに困るだけだろう。
恩義ある相手に、生かすにしても殺すにしても負担を強いるようであればさっさと自死した方が…………とオフェリアは決意を固めようとするが。
「………………っ……」
咄嗟に考えてしまった。
このお人好しばかりしか残ってないこのカルデアが、自分の後輩であるマスターが、そしてマシュが。
自分を助けようと生命を維持させてくれていたのに、ある日様子を見に来たら自分が命を断っていたと知った時の気持ちを考えると、どうしてもそんな悲しませるような行動は出来なかった。
「…………、……ふ……っ……ふふ……後輩……この私が……裏切った私が、“後輩”だなんて…………」
考えが巡る程、無意識に行っていた振る舞いが時間差であまりにも都合よく思えてきて、彼女は思わず自虐的に笑った。
そんな資格は自分には無い。
自分に
(所属していた組織を裏切り、世界を白紙にして命を狙ってきたような人間が…………組織の序列の先輩を名乗ってくるなんて。私だったら怒りを耐え切れるかどうか)
冷静になって思い返すほど自分が愚かに思えてきて、彼女はしばしの間目を閉じて思考を整理すると回復ポッドから出た。
(あの時、北欧で……後輩と呼んだ時笑ってくれていたけれど)
あの切羽詰まった状況だ。
きっと気遣って燃え盛る怒りや殺意を飲み込んでくれていたに違いない。
命を救われた以上、この命はもはや自分のものではなくカルデアが管理するのが道理と言うものだ。
自分に出来るのは、この後訪れるであろう重い処罰や処遇を甘んじて受け入れるだけである。
まずは目を覚ました以上、やることは報告だ。
オフェリアはまるで死刑執行を受け入れた罪人のような心持ちで足を進め、扉の前で立ち止まり、深く深呼吸をする。
「………………」
自分は旧カルデア壊滅に伴う、カルデア職員の大量虐殺へ荷担した者の一人。
現存している職員の中には、友人を殺された者もいるだろう。
家族よりも深い絆で結ばれていた者もいたかもしれない。
それこそ自分にとってのキリシュタリアのような大事な存在を殺された者も、きっといる。
扉にかけた手が震える。
誰にいきなり殴られても文句は言えない。
マシュと笑い合える、そんな都合の良い扱いはされないだろう。
人未満、奴隷以下、どんな扱いをされても不思議はない。
カルデアのマスターの先輩などもってのほかだ。
幾らでも湧き出る“正当性のある”予想に恐怖を感じながら、彼女は扉をゆっくりと開き外の光景を覗き見た。
そこには────……
────やたら露出度の高い黒衣を身に纏った、自分の同僚のハズである芥ヒナコが、カルデアのマスターに当たり前みたいに堂々と肩車をさせて通路を闊歩していた。
「後輩、アンタが持ってるそのパンなに? 見たことない奴だけど」
「お、気になりますか。流石パイセンお目が高い」
「パイセン言うな。そんなのカルデア食堂のラインナップに無かったわよね。美味しそうじゃない」
「これ激レアの新作なんですよ。キャットの手作りなんですけどパッションのままに作るから中々数が出なくて。運の良いことにラスト一個残ってたんです」
「へー。それよこしなさいよ」
「いいですよ。すっごい美味しいんで先輩も病みつきですよ絶対。……やっぱ俺も食べたいんではんぶんこしません?」
「フッ……しょうがないわね。寛大なる先輩に感謝なさい、後輩」
数ミリ程度ドアを開けてこちらを覗くオフェリアの視線に気付くことなく、マスターと芥ヒナコ────虞美人はそのまま遠くへと歩いていく。
「────────」
オフェリアの思考は完全にショートして停止してしまっていた。
自分の行いを省みて“許されるわけがないだろ”と断定した行いを同僚が見事に総ナメしていた。
手錠や拘束の類いどころか肩車までさせて後輩呼び。
同じ行いをしたクリプターなのに一切悪びれもせず後輩のラスイチのパンを要求し、しかもすれ違う職員たちのリアクションも当たり前の光景とばかりにスルーや会釈である。
そしてあろうことか後輩本人がバリバリ受け入れていた。
先程までのシリアスな自分の自虐や自戒、覚悟をしていた時間が一瞬で無に帰した。
手のひらで目を覆い、オフェリアはドアをバタンと閉じて天を仰ぐ。
考えても考えても答えは出ず、情報処理能力のキャパを越えた彼女はクルリと振り返り回復ポッドへ戻り、今見た光景を忘れることにした。
「…………寝よう」
────異なる世界線にて死の運命を辿った、オフェリア・ファムルソローネ。
貞操観念が緩くリソースが潤沢だった、命と引き換えの大令呪による最後のブーストが無ければ勝てなかった分の差をギリギリ自力で埋めていたという前提条件の違いは、彼女の生存という結末に辿り着いた。
この後、オフェリアが無事に目を覚ましたという情報はカルデアに広く知れ渡る事になる。
彼女が眠っている間にカルデアは第五の異聞帯までを踏破したこと。
そしてキリシュタリア・ヴォーダイムという“人間”が辿った結末。
ベリル・ガットによりもたらされた新たなる脅威。
オリュンポスを経て“クリプター”との戦いが終わった事。
それらの情報も漏らさず彼女に伝えられた。
想い人でもあったキリシュタリアの死亡は彼女の心に深い傷を残したが、やがてそれを乗り越えて、オフェリアは“もし許されるのなら”とカルデアの一員となり戦う事を申し出る。
こうして、現代の戦乙女、オフェリア・ファムルソローネは、底抜けの善人ばかりが残ったこの貞操観念の緩いカルデアに時間をかけて馴染んでいくのであった。
────……
大変お待たせしております(現在進行形)
https://www.pixiv.net/requests/140221
こちらの受け付けた有償リクエストのお話を書くにあたって、キャラがキャラなのでコヤンスカヤのお話の時と同様に導入としてのエピソードを用意しました。
パイセンありがとう……パイセンのおかげで生真面目で委員長気質のオフェリア先輩が気にするであろう事をクリアできる……。
まだ本編で大令呪を持つ者のカドックの末路が描かれてないのが怖いですね。正直それが判明するまではオフェリアを書くのは怖かったのですが、まぁもともと当作品、当シリーズはそういう難しいの考えずに、緩くポップにノンストレスにハードエロ、がコンセプトなので気軽に各々で気になる点は自己補完しながらお楽しみいただけると幸いです。
私のツイッター(twitter/boro_soboro)のお題箱にボンボン性癖を投げつけてくれて心より感謝を。
感想、性癖、要望、何かございましたらどうぞお好きに