まつろわぬ神が性に忠実に生きるのは自然 作:一休
戦いは苛烈ではあったが、あっという間に終わった。
そもそも相性の悪さもあり、抵抗も空しく打ち破られてしまった。
銀色の少女の姿をした神。勝利の化身にして死神である女神アテナが、地下牢に閉じ込められるなどという憂き目にあってしまったのだ。
何かの間違いだと信じたいが、現にこうして鎖で両手を括られている。
天上に伸びた鎖によって腕は吊り上げられていて、裸に剥かれた身体を隠すこともできない。膝立ちのまま、ずいぶんと時間が経ったように思う。
(傷は癒えたが、この状況。さて、如何にして乗り切るべきか)
苦境は望むところだ。
それを乗り越えてこその軍神であり、自分にその力があると自負しているからだ。
しかし、かといって生半可な力ではこの拘束は破れない。
鎖から感じる妙な力は、アテナの権能を封じるものであるらしい。《鋼》らしい汚い手だ。我が父ながらあきれ果ててものが言えない。
おまけにこの悪臭――――ずいぶんと愉しんでいたらしい。
このような場所に処女神たるアテナを監禁するなど、言語道断だ。
「あなたには相応の報いを与える必要があるな。妾にこのような所業を為しただけでなく、それ以前から多大な罪を重ねているらしいしな」
アテナは真っ黒な目を檻の外に向ける。
「娘に凄まれるのは父としてはショックだぞ、アテナ」
肩を竦めるゼウスがそこにいた。
「娘を鎖で縛り付けるのは、どうなのだろうな」
「さて、悪さをした娘に灸を据えるのは父の役目だろう」
「妾が何かしたか?」
「そうだな、父に逆らった罪というのはどうだろうか」
などと嘯くゼウス。
何を馬鹿な。喧嘩を売ってきたのはゼウスのほうだ。この世に顕現したばかりで不完全な状態のアテナとその父にしてギリシャ神話の主神、そしてアテナと同体を為すメティスをまつろわせたゼウスという怪物を相手にするのは辛すぎる。
するり、と檻の中に入ってきたゼウスは、アテナの頤に手を触れて上を向かせる。
「外見は幼いながらも美しいな。久しぶりにその面貌を見たが、強気なのも相変わらず。落とし甲斐がありそうで何よりだ」
「奇妙なことを言う。神代ならばともかく、今の妾とあなたは初対面だったはずだが?」
「直に分かる」
薄ら笑いを浮かべるゼウスに悪寒を感じる。
「何をする気だ?」
「ランシアも似たようなことを言っていたがな、そもそも敗軍の女が辿る末路は大体同じだ。神話の時代からずっとな」
「……貴様、まさか」
「お前が支援した英雄たちが女を攫うのはよくて、俺が打ち倒した女神を好きにするのが悪いということにはならんな」
そう言って、ゼウスはアテナの小さな唇を奪った。
拘束され呪力を抑えられたアテナに逃れるすべはなく、不快感に顔を歪ませながらもゼウスのキスを受け入れるしかない。
「なんだ、舌くらい出せ、雰囲気が出ないだろう」
「ふん……」
そっぽを向く。
唇を玩ばれるという事実だけでも唾棄すべき悪夢のようなものだというのに、舌を絡めるなどできるはずがない。受け入れるとでも思っているのか。
ゼウスはアテナの意見に耳を貸すつもりは毛頭なく、そのままキスを続ける。唇をついばみ、音を立てて吸う。さらに舌で唇の周りをなぞりだ液を塗り付けていく。
アテナは唇を固く引き結んでこの汚らわしい愛撫に耐える。
アテナは強気なのは、神話の時代から変わらない。さらにまつろわぬアテナとして降臨した際にその傾向が変わらず引き継がれているという点も、ゼウスは二十一世紀で確認している。とはいえ、ランシアと同じだ。
二十一世紀で完膚なきまでに堕としている以上、アテナを屈服させることなどもはや難しいことではないのだ。
無論、五世紀に降臨したこのアテナがそのようなことを知るはずもない。アテナは未来の自分がどれほど変わり果てているのかも知らず、脱出の機会を虎視眈々と狙っている。それは、なんとも滑稽だ。
「アテナよ。俺はお前を憐れんでいるのだ。これほど美しい身体を持ちながら、男を知らんなど、もったいなくて父としては心配だぞ」
アテナは何も言わない。
乳首をこりこりと刺激されるのにも、膣口を引っかかれるように刺激されることについても何も言わない。
ただ、為されるがままになっている。言葉を返す必要すらないと割り切っているのか。それは無言の抵抗だった。
ゼウスはアテナの態度を意に返さず、生暖かいアテナの膣内を指で愉しむ。
様々な動きをして見た。
鉤爪をイメージして上に引っ掻いてみたり、襞を押し広げるようにしてみたり、淫汁を掻き出すようにしてみたり。
アテナの女の部分は本人の意思に関わらず着々と準備を進めている。
「濡れてきたぞ、アテナ。これが何を意味しているか、智慧の神たるお前が知らぬはずがないな」
「知らぬ」
そっけない。
だからこそ面白いのだ。
プライドの高い神ほど、反応は面白い。とりわけ処女神は、現実と職能との間に多大な苦悩を生じせしめる。ゼウスからすれば、女でありながら性を知らないということがすでに存在矛盾を引き起こしている。何のために、このように感じる肉体を持って降臨しているというのか。
すでに透き通るような白さの太ももが、愛液で濡れている。ほんのりと頬も上気しているではないか。肌が白いから、変化が簡単に分かるのだ。
「隠す必要はないだろう。俺以外にはいないのだし。それに、身体がこれほど正直に反応しているのだからな」
アテナに、自らの愛液で濡れた指を見せ付けた。
汚らわしいとばかりに不快感を露にするアテナの口に、ゼウスは指を押し込む。唇を押し退けて、閉じあわされた歯をなでてやる。
「ん、んん……ん」
アテナは呻き、顔を背けた。だ液が糸を引き、床に落ちる。
気の強い女だ。
だが、感じているという事実は隠すことができない。こればかりは当人の意思でどうこうなるものではないからだ。
ゼウスは、アテナの乳首を吸った。
「ん……!」
遂にぴくんとアテナが反応を示した。
「乳首が好きか」
知っているとも。二十一世紀で散々犯してきた肉体だ。どのように弄れば、どう悦ぶか手に取るように分かる。神話時代から変わらない、絶対的な力関係がそこにあるのだ。
「く、う……熱い……?」
「初めての感覚で戸惑うのも無理ないな。だが、気にするな。それが正しい反応だ」
手の平サイズの乳房を揉む。手に吸い付くような張りと柔らかさが絶妙だ。両手でアテナの胸に悪戯をしながら、首筋にキスを落とす。啄ばむようにキスをして、舌で肌の味を愉しむ。耳たぶを舌先で弾き、耳の中に差し入れてみる。
「んああ……き、さま……汚らしい! はな、せ!」
くちゅくちゅとアテナを嘗め回し、音で責めるようにする。触感だけでなく音や匂いというのも気分を盛り立てるスパイスとなるのだ。
身体を捻るアテナ。その度に鎖がじゃらじゃらと音を立てた。
当然ながら逃れることなどできない。じっくりたっぷり、この身体を愉しみ尽くしてやろうとゼウスは責めるでもなく、ただ感じさせることに時間を費やす。
アテナの身体がじっとりと汗ばんでくる。
性感を刺激されたことで体温が上がっているのだ。地母神の精で力を得る《鋼》ならば、この汗だけでも精力剤としては十分だ。
「俺を元気付けるつもりか、アテナ。汁を溢れさせて」
また、アテナの頬を舐める。
「や、めろ……今すぐに」
ギロリと睨み付ける。
「ふふふ、怖いものだな。石にされそうだ」
心にもないことを言うゼウスにアテナは悔しげに奥歯を噛んだ。万全であれば、ゼウスの言葉通りに石化させてやっただろう。
「しかしお前も難儀だな。メティスとしてはゼウスに傅き、メデューサとしてはポセイドンに傅き、まつろわぬアテナとしは俺に傅くとは。何というか、お前はそもそもからして存在そのものが男に傅くようになっているのではないか?」
「ゼウス……妾を侮辱するか……女好きのはしたない駄牛風情が」
「如何にもその通り。否定はしないぞ。何せ俺ははしたない駄牛。そしてお前ははしたない雌蛇だ。こうして感じ続けているのがいい証拠」
「感じてなどおらぬ。処女神たる妾に、男と情事を愉しむなどという機能はない」
頬を赤らめ、吐息を荒くしておきながら、まだこのようなことを言う。
下半身など、もういつでも挿入できるほどに濡れそぼっているというのに。
「では好きにするがいいさ。俺も好きにさせてもらうからな」
アテナの主張などどうでもいいのだ。
ゼウスは後ろに回りこみ、すっかり大きく膨らんだ一物を取り出して狙いを定めた。
ゼウスが今楽しんでいるのは女の身体と反抗心である。これを薬や権能でどうこうするのは簡単だが、ランシアにそれをしたのでアテナは普通に犯すとする。
「うーん、やらかい尻だ」
と茶化しながら尻肉を鷲掴みにする。
アテナは中腰の姿勢。つまり、尻を突き出すような姿勢を取らせるのは簡単なのだ。
「が、あ……何をする……まさか、止めろ……!」
アテナが声を荒げた。
その背中に怖気が走った。
ゼウスが何をするのか明確に分かったからだ。もとより覚悟はしていた。ゼウスに捕まった時点で純血を奪われることは。だが、それを実際に目の前にすると己のアイデンティティの崩壊を突きつけられたに等しい恐怖が沸き起こる。
無理もない。
処女神にとって男と交わるのは存在意義の破壊に等しい。
神話の世界では恋に落ちたアルテミスの処女性を守るために相手の男のほうに不運が与えられるほど厳格なのだ。
だというのに、神代から受け継がれた条理を、主神が覆そうとしている。
「お前は主神だ。神々の法を司るゼウスが、血迷った真似をするか!?」
「まつろわぬ性に従うのが『まつろわぬ神』。神代のルールなんてクソ喰らえだな」
馬鹿なと言葉は続かない。
ゼウスがその股間に聳える大樹をアテナの膣に押し込んだからだ。
「あ――――、あが、……か!?」
アテナが苦しそうに息を吐いた。
カタカタと震えている。結合部から血が滲み出て、愛液と混ざった。
「まだ、半分も挿入っていないぞ」
ゼウスは言う。
アテナの小さな身体に相応しい小さな膣口はゼウスの亀頭を飲み込み、その幹の半分ほどを咥え込んでいるがそれ以上先には進んでいない。
みちみちとアテナの肉壁をこじ開けるようにしてゼウスは押し込んでいく。
「ふふふ、狭いな。やはり」
以前と同じだ。
アテナの膣内は狭い。使われていない新品は、ゼウスの太き肉棒を押し出そうと必死になっている。だが、その動きがゼウスの肉棒を喜ばせるのだ。彼女が力めば力むほど、淫肉がゼウスに奉仕してしまう。
「うぐ、……ぐ、動くな……ゼウス。これ以上、妾を汚すな……」
貫かれたことが即死級の恥辱だった。
この上さらに犯されるとなれば、アテナは神として大切なものをすべて失うこととなる。
「それそれ深く行くぞ」
ゼウスはアテナの言葉を完全に無視する。
太い肉棒をアテナの膣内で少しずつ形を変えさせて、ぴったりと内部に密着するようにした。そのままずりずりと奥に進んでいく。
「あく……ぐ、く、あ……」
当然、ゼウスの肉棒が僅かにでも動けばアテナの肉壁のすべてが擦られる。
唇を噛み締めるアテナの下腹部は、悔しいかな女の悦びに満ち満ちている。入るわけがないと思えるほどの大きさの肉棒も、すっかり根元までくわえ込んでしまった。
「はぁ……は、あ……く……」
身体の内側からの攻撃は外側からのそれに比べて重い。まして、快楽は耐えるというものではない。
「早く、抜け」
アテナが頬を引き攣らせてゼウスに言った。
「ほう、ヌけと言ったか」
「そうだ。……さっさと、抜くがいい。妾を汚す、汚らしい男根を」
「いいだろう」
ゼウスは笑った。
抜いてやろう。もちろん、アテナの膣内でだ。同音異義語は怖いなぁとほくそ笑む。
「それ」
そして、律動が始まった。
ゼウスは腰を引き、アテナの一番奥を打つ。ポルチオの場所は二十一世紀のアテナと同じ。ならば、刺激するのは容易い。
「はひっ!? あ、な……ぬ、抜けと言ったぞ、ゼウス! ん、んあ!?」
「知っている。だからヌいてやろうと言っているだろう!」
「訳の分からぬことを、は、は、今すぐにこれを、抜け、早く!」
「そう急くな。すぐにヌいてやるよ。だから、お前も精一杯奉仕するのだな」
言葉が通じていない。
アテナは腹を立てながら、対抗することができず前後に揺さぶられる。
ゼウスが動くたびに甘い刺激が腹部の奥に充満する。
「ん、ふ、……く、は……んん……く、ひぃ。あ、んあ……ん、ぐぅぅ!」
突かれるたびに吐息が漏れ、それに反応するように声が出てしまう。
権能も呪力も封じられた今、感覚を操作することすらもできない。与えられる快楽に、身体が素直に反応してしまうのだ。
「ひ、あ、あん、ん、ふぅぅ、ん、あ゛あ゛……くる、し、く、あが……そこ、突くな、止まれ、ゼウ、あん、ひぎぃ、あ、かは……んお、んあ、あひん! な、なに、なんだ、こえ……こんな、馬鹿な……!」
言葉すら紡げないとは思っていなかったのだろう。
アテナが髪を揺らし、淫らな汁を垂れ流しているのは壮観だ。
(認めぬ。何だ、これは。妾の身体が、別物になってしまったかのような……)
身体が翻弄されているのを自覚しつつ、認めたくないと思考が否定する。身体の反応と思考の矛盾が、アテナの心を蝕む。
(処女神たる妾が、このようなゲスに感じさせられるなどありえぬ)
「ふぅん、ん、はあぁ……あん、うん、んんー、んくはぁ……あひ、あ、んああ、くふぅ、んぐ、ふはっ、は、あん、あん、あ、い、いい!、あ、くぅん!」
(ゼウスめ。妾の口に何かしたか。このような、声を出させるなど)
憤る気持ちは、ゼウスの肉棒の一撃で容易く揺らぐ。
処女喪失の痛みはすでにない。
股からは溢れんばかりの蜜が垂れ流され、女の匂いが牢の中に充満しつつある。アテナの鼻は、自分が垂れ流す匂いを嗅いでしまい、信じ難い思いになる。
「ずいぶんと乱れてきたな」
「きの、せい、だ……か、は……ぐぅぅ……! ん、んんー、ん、くぅ、ふはぁ!」
肉壁の下の方に力を込めて動かす。ぽこり、とアテナの下腹部が膨らんだかと思えば、ぞり、とその膨らみが移動する。
「んんああああああああ!?」
アテナが一際大きな声を上げた。
ポルチオを思いっきり押し、抉ってやったのだ。嘗てない快楽がアテナの脊髄から脳まで駆け抜けたはずだった。
理解不能とばかりに目を白黒させるアテナに今度は高速ピストンをお見舞いする。
がたんがたんとアテナが前後に揺れる。パンパンパンと肉を打ち合う音が響き渡る。
「うあ、うあ、うあ、ア、ア、ア、あ、ああ、あ、あ、ああああああああ!? なにを、なにをぉ!? んん、あがあ、あ、ぎぃ……はへ、はえぇ……まて、まて、膨れて、なに。腹の中で、ふくれ、あぁ、まさか!」
「お前の望みを叶えてやる。それ、一発目だ!」
「待て、それだけは――――――――あ……」
熱い――――熱が――――膣内に広がって……。
「は、あぁ……あああ、ああ――――出し、出した、な……ゼウス。貴様……貴様……処女神たる、妾に……」
震えるアテナの膣内から肉棒を引き抜く。
どろりとした白濁液が栓を失って溢れてきた。
処女神としてのアイデンティティは完全に崩壊した。アテナは絶望したのか、固まって自失している。
「うむ、初物らしい反応だな。すばらしい」
などと言ってゼウスそんな状態のアテナの頭をなでる。
アテナはそんなことに構っている余裕すらなかった。狂乱しそうな頭を必死で抑え付け、現実を受け入れられないとばかりに思考の迷路に陥ったからだ。
「迷うことはないぞ、アテナ。身体に素直になればいいのだからな」
ゼウスはもう一度、アテナの膣内に挿入した。一度出したからといって萎えるような情けない肉棒ではないのだ。
「くあっ、あ……ゼ、ウス!」
「そう悦ぶな」
「悦んで、ないっ、悦んで、ああ、ん、ふぅぅ……!」
軽くつつくだけで簡単に反応する。
アテナの身体はすっかり女に成り下がった。思ったよりも早かったが、これはゼウスがアテナの肉体を攻略済みだったからだろう。
「さて、今のお前は智慧の権能も使えないだろうからな。少しばかり教えてやるよ。お前の未来の姿をな」
「な、に……んん!?」
ゼウスはアテナを後ろから抱きしめて、顔を捻らせる。むりやり後ろを向かせた上で、その唇を奪った。
舌を押し込み、だ液を流し込む。最初の頃ほどの抵抗はなく、口内を容易く蹂躙する。
「あん、ちゅる、ん、じゅる……れろぉ、ん、ふぅ、ん……はふ、ん、んんーーーー!?」
アテナの喉にだ液と共に術を流し込んだ。
ゼウスが持つ知識をアテナに与える教授に似たものだが、こちらは映像を見せるものだ。
アテナの脳裏に薄暗い地下牢とは異なる世界が映像化される。
自分と同じ顔をした二柱の女神が、ゼウスに傅いている光景だった。
『あむ、ん、ちゅ、じゅるるる、ん、はぁぁ、ゼウスの、逞しいわぁ……いつまでも、舐めてたいくらい』
『何をしている母上。妾にも、ゼウスのを、舐めさせてくれ……はあはあ……我慢できぬ』
恐ろしいことに、それは母のメティスとアテナそのものだった。
二柱は奪い合うようにしてゼウスの肉棒を左右から挟みこんで嘗め回している。涎とカウパーに濡れた肉棒に頬ずりすらして、忠誠を誓っている。
(何だ、何だこれは……これは幻か? このようなものを見せて、どうするつもりだ!)
映像はさらに続いていく。
メティスは濡れきった膣内にゼウスの肉棒を誘導し、快楽に染まった顔で喘いでいる。女神とは思えぬ醜悪な姿だった。そして、アテナもゼウスの乳首を嘗め回しながら、自慰に耽っている。頭をなでられて気持ちよさそうに目を細める様は、娼婦と変わらない。
(こんなものが妾なはずがない。こんな薄汚い、淫乱な姿が、妾のはずが……)
だが、それでもアテナは理解してしまう。
これが、ゼウスに堕とされた女神の成れの果てなのだと。如何なるプライドも力も来歴も関係なく、一匹の牝犬に変えてしまう。それがゼウスという神の力なのだと。
(は、離れねば。逃れなければ――――妾も堕とされる。このアテナのように、ただの娼婦に成り下がってしまう!?)
危機感にアテナは四肢に力を込めて脱出を計る。
脳の中のアテナは肉棒に菊門をこじ開けられて絶叫中だ。苦しみではなく、待ちに待った悦楽に歓喜しての絶叫を上げているのだ。恐ろしい。あのようなところを犯されて悦ぶのが女神なのか。誇りあるアテナなのか。
「これが、お前の本質だ」
「ち、がう……妾は、このような浅ましい女ではない!」
「分かっているはずだぞ。これが、俺の創作物ではないということをな」
「違う違う違う! これは……んああ!?」
ゼウスの肉棒がさらにアテナを責めた。
脳の中の自分と叫びが一致する。
「違う……断じて、妾は墜ちぬ!」
明確にアテナは否定する。未来の自分の姿を。
強情な女神にゼウスは嘆息した。
「仕方ない。なら、一つ勝負といこう」
「なに?」
「このままだとお前は墜ちないからな。俺は全力でお前を墜としにいく」
ゼウスは肉棒を引き抜き、アテナの前まで歩いて回り込む。
「かつて、クリシュナという神は一万を越える后を分身して満足させたという。俺も変化の神として負けてはいられない」
ゼウスは、呪力を振り撒くと牢の中にゼウスが複数現れた。
「さて、お堅い女神様に挑戦だ。これから俺の分身一万人がお前を犯す。一人持ち時間は十分。一発射精したら持ち時間に関わらず終わり。アテナはすべての俺を射精させればいい。それまでに墜ちなければ、俺の負けだ。お前を堕落させる能力がなかったということで、解放しよう」
「馬鹿げた、ことだな。一万だと?」
「真っ当にやれば二ヶ月ほどかかるが、何、寿命の定めのない我等にとっては関わりないだろう」
永遠不変の神からすれば、どれだけ時間がかかろうとも苦ではない。
「で、どうするかね。勝負を受けずに逃げるという手もあるぞ」
「く……」
常識的に考えて一万人の相手をするなど無謀に過ぎる。
だが、現状ゼウスのほうから持ちかけてくる勝負はこれだけだ。乗らなくとも勝手に始めるだろうし、だとすれば僅かな可能性にかけるほうがいい。何より軍神が勝負から逃げるわけにはいかない。――――それだけが、アテナに残された唯一のアイデンティティなのだから。
「分かった受けよう。だが、覚悟するのだな。軍神たる妾に勝負を挑んだことをな。貴様等全員、干からびさせてやる」
「その意気や由。始めるぞ」
鎖が落ちる。
アテナの拘束が限定的ながらも解かれたのだ。
「手足が不自由では何かと不足だろう」
「後悔するぞ、ゼウス」
嘯き、アテナはまず一人目に取り掛かる。
寝転んだゼウスの肉棒を手に取って、その上に跨る。
「くぅ……!」
ずぷり、とゼウスの肉棒がアテナの秘所を押し広げて入る。
「ふ、ぅ、ん、ふぅぅぅぅ……」
深呼吸しながらゆっくりとアテナはゼウスの上に座り込んだ。
「はあぁ……は、あ……」
口を開けて荒く息を吐く。
「どうした。終わりか?」
「黙っていろ。これからだ」
苦々しげに言ったアテナは自ら腰を振り始めた。
これまでの責めによってアテナの膣内は男を受け入れるだけの準備を整えていた。それもあって、すっかり滑らかに上下運動できた。
「ん、はっ、ん、く、……は、ん……はあはあ、か、ん、あん、ふう、ん……あ、くぅん……」
ちゅくちゅくちゅく、と淫音が響く。
次第に速く、リズミカルになっていく音。それに合わせてアテナの声も大きく、いやらしくなっていく。それに、本人は気付いているのだろうか。
「ふ、ふん。どうした。ん、く、大きく、なっているではないか。は、あ、く、妾で感じている、のか? ふ、ふふふ、大したこと、ないな。ん、あ……ふん、ふぅ、く……さっさと果てて、しまえ――――んん?」
ゼウスはアテナを抱き寄せてキスをする。
後頭部を押さえて逃げられなくし、身体のほうも抱きかかえて密着させる。舌を差し込み、アテナの小さな舌を絡め取り、吸って甘噛みする。
「ふむ、ん、ちゅ、ちゅう、ちゅる、じゅる、ん……れろ、れろ、ちゅるる……ふは、あ、ん……」
アテナもまた自分から舌を動かしてゼウスの舌を求める。無意識の反応なのか、それとも早くゼウスを射精させるためのものなのか。いずれにしても効果的であることは確かだ。ゼウスの肉棒は吸い付くアテナの膣壁によって限界まで擦り上げられている。
そしてゼウスはアテナの尻を掴み、思い切り肉棒を叩き付ける。果てた。激しい射精がアテナの子宮にまで白濁液を注ぎ込む。
「ちゅく、ん……」
アテナは唇を離して、自分の口の周りを舌で舐めた。
射精を終えたゼウスの分身は用済みとばかりに消滅する。なるほど、これならば分かりやすい。
「次だ。……次に妾に注ぐのは、誰だ?」
アテナが挑発的な視線を待機する分身ゼウスに投げかけた。
その中の一柱がアテナの前に出てきて、肉棒を曝す。
「ふ、貴様か。いいだろう。相手をしてやる」
さて、どのように責め立てるか。
ゼウスの数は多い。対してアテナは一人だけだ。体力の消耗をできるだけ抑える必要がある。となれば、速攻で射精に導き、かつ自分は消耗しないという方法を考えるべきである。
アテナはゼウスの前に膝をつき、その腰を両手で押さえて身体を固定する。
それから腰にそそり立つペニスに唇を寄せて、キスをした。
「ちゅ……く、凄まじい臭いだ」
眉根を寄せ、不快感を露にしつつ、最も手早く始末できる方法としてフェラチオを選んだ。そのため、時間をかけぬようゼウスの肉棒を頬張って、全力で攻勢に出る。
「ふむ、ちゅる、じゅる、ん……んぐ……じゅるるるるる、ちゅる、じゅぶじゅぶじゅぶ、んじゅー、ん、ちゅ……く、大きいな、ん、れろ、れろ……はあ、はあ、ん、……先走り、か。ふん、早いものだな、ん、れろぉ」
ゼウスの肉棒がぴくぴくと震えている。感じているのだ。アテナは勝利を確信して笑みを深め、舌の腹を裏筋に押し付けて、先端までゆっくりと舐め上げた。ただ吸うだけではだめだと理解している。不覚ではあるが、先ほどゼウスに見せられた淫らなアテナがそうしていたのを真似る。
(古来、他者の技能を奪うのは戦の常。妾に余計なものを見せたと後悔するがいい)
得意げに、アテナはゼウスの肉棒を舌で舐った。
亀頭の裏側をチロチロと舌先で擦り、だ液を亀頭全体に塗りたくってから尿道を広げるかのように先端を舌でつついた。
「はふ、ん、この勝負、妾の勝ちだ、ん、れろ、ちゅ、ちゅうぅ、このように、感じてばかり、あむ、ん、じゅ、じゅるるる、ちゅ……すぐに終るぞ? ん、れろれろれろ、ちゅ、あふ、ん――――」
睾丸が動き、収縮したのを感じた。ここは精を作り出す器官だ。このように動いたと言うことは射精が近いということだ。アテナはそう感じ取り、一気に攻め立てた。
「んんーーーーじゅるるるるるる、ん、じゅぅぅぅぅう!!」
(出せ。出してしまえ。早々に果てるのだ)
念じながら頬を窄めて喉奥まで導き、頭を前後させて唇で扱く。知らないはずの技術を、創意工夫によって編み出しながら、アテナは一心不乱にゼウスの肉棒を吸い立てた。
「ぬう、出る」
そして、ゼウスの肉棒が破裂した。
「ん、んん……ん」
アテナの口の中にねばねばぬるぬるとした液体が大量に放出された。気持ち悪い、と思いながら飲む。だ液に溶け込む精液が喉を通って身体の中に入っていく。
「ん、ぺッ……」
飲むのは僅か。残りは早々に吐き捨てる。口の周りについた精液を舐め取って、アテナは脱落した分身ゼウスを見送った。
「これで二人だ。さあ、三人目を出せ」
にやり、と笑う。
確実に勝利を重ねているのが気持ちいいのだ。確かに時間はかかるが、この分ならば何の問題もなくゼウスに勝利できるだろう。
――――すべてが終わった時、果たしてどれだけの性技を身につけているのだろうか。
そこまで、この女神は思考できていない。
ただ、勝負に勝ち、ゼウスを屈服させるという一念に囚われているからだ。
三人目の射精を口で受け損ね、顔が精液で汚れる。大量の精液で、顔が熱い。悪臭にくらくらしてしまいそうだ。笑みを浮かべて精を舐める。この苦味は、勝利の味だ。
「あむ、ん、ちゅる……はあぁ、臭い、ん、ちゅ、出せ、早く、ん、ちゅ……じゅるる、んぐ……」
臭いが充満する。身体に精液が刷り込まれているかのようだ。淫靡な世界の中でアテナは肉棒にむしゃぶりつき、分身ゼウスから精液を搾り取っていく。消耗を避けるため、口淫を武器としているが、苦味に舌が麻痺し、臭いで頭がおかしくなりそうだった。
ごくごくと注がれる精液を飲み干していく。
十人目を越えたところで、周囲を精液で汚すのを避けるために飲むようになった。喉に絡みつく精液は、その量もあって飲みにくく、決して美味いとも言えない。だが、どことなく癖になりそうだった。
「次、次だ。次のゼウスを出せ……」
前に出るゼウス。
「ん、ちゅ、じゅぶ……んじゅる、んぐ……」
むしゃぶりつくアテナ。
まだ、一日も経っていない。すべてのゼウスを消滅させるまでどれくらいかかるのか。急いで口で奉仕し、制限時間を守らせたところで、一月で終わるはずがない。
どうにかして時間を短縮しなければ。
方法は簡単だ。
口だけを使っているから時間がかかるのだ。別の場所を使い、同時に複数人を相手にすればいい。
「ちゅぱ……他のゼウスども、れろ……ん、妾の、ん、ここを、使ってよいぞ。ん、ちゅ、纏めて、搾り取ってやる」
アテナは尻を待機しているゼウスに見せ付けた。
そこはすっかり発情しきっていて、汁が糸を引いて滴り落ちている。
ゼウスの一人が仰向けに寝そべった。
騎乗位で、アテナが腰を動かす。同時に口でも奉仕をする。
(二柱纏めて相手にすれば、二倍の早さで終わる。覚悟せよ、ゼウス。妾を解放した暁には、その首落としてくれる)
暗い感情を胸に秘めて、アテナは腰を上下させた。じゅぶじゅぶと音が響き、どちらのものとも分からぬ汁が飛び散る。
「ふう、はあ、ん、ちゅ……んあ、ふぶんん……んん、ぴくぴくとさせおって、ん、じゅる、ふわぁっ。こ、腰をいきなり、振るな、ん、あ、そこ……んじゅぶ、じゅる、んんーーーー!? んぐ、んぐ……ぷあ、あぁ、濃い、次、次のゼウス……はむ……ん、んぐ……れろ、ふむっ、ん、あふ、んんーー、ん、あ、ふぅむ、ん……あ、あ、ああああ、何、来る……んあああああああああああ!?」
秘所を責めていたゼウスはさすがだった。
内部に精を吐き出すと同時にアテナの苦手な部位をしこたま打ち抜いたのである。おかげで高まっていた性感が爆発し、アテナが絶頂を迎えた。
(こ、これが果てるということ、か? こんな、途方もない、かんかくが……)
声ははっきりと出せない。
口が肉棒で塞がっているからだ。じゅぼじゅぼと音を立てて、アテナの口から肉棒が出し入れされている。
力が抜けてしまう。
ともすれば倦怠感が襲ってきて、精液を搾り取るということを忘れてしまいそうだった。
「ん、ぎぃぃ」
アテナは口を離して背中をそらせた。
「あ、な……にを……」
アテナが驚愕したのは、膣内に攻め込む肉棒だけでなく、尻穴にまで入り込む輩がいたことだった。
「何をしている、そこは、違うだろう。そのようなところは、あん、な、どうし、んん、気持ち、い、あん、違う、これ、ああ、馬鹿な、ふわぁ、ああ、あ、あむ、んじゅる、あ、ちが、あん、むぅじゅるる……」
三柱のゼウスたちがそれぞれ別の動きでアテナを攻撃してくる。
さしものアテナもこうなるとどこに集中すべきか分からない。与えられる快楽が一方的に脳に積みあがっていく。
(ま、ずい。主導権が……主導権が、向こうに……)
これまではアテナが優勢にことを運んでいた。けれど、三対一になった時点で、アテナの思考が追いつかない。気持ちイイ、という感情が冷静さを奪っていく。
「んん、じゅる、こんな、ああ、尻を犯されて、んん、ん、かんじる、など。ぷは、あむ、んんーーーー、ん、苦い、にが、あむ、じゅるる、ち、んぽ、おい、し、あ、違、んちゅ、ちゅるる」
今、口をついて自分とは異なる者の言葉が出たような気がした。
男に媚びるような牝の声だ。
尻肉が押し広げられて内蔵を直接突かれているようだ。荒波に翻弄される木の葉のように、アテナは前後左右に振り回される。ゼウスの責めは次第に苛烈さを増し、アテナの都合を一切無視して精液をぶちまけるようになった。最初の余裕はとうに消え果て、アテナは振り回されるままに振る舞い、精液を飲み、受け止める。
「ああああ、ああああああああ、んじゅるる、んあああそこぉだめだ、そこついては、だめ、ああああ」
「なぜ?」
問われる。
何故ダメなのか。
「おかしく、なる。これ以上は、ダメだ。休憩、ん、んんーーーー、じゅるる、ん、ぷあ、あ、あふ、休み、やす、あああ、いく、いく、また果てるっ!? んああああああああああ!!」
危機感を露にするアテナはしかし抵抗すら許されずに絶頂を迎える。
ゼウスとアテナではそもそも条件が違いすぎる。
ゼウスの数が多すぎるのだ。一柱を相手にしている時に一回絶頂に達したとして、すべてが終わった頃には一万を越える絶頂を経験することになる。如何にアテナが強力な自我を持っていようと休みなく五桁に迫る絶頂を迎えればおかしくなるのも当たり前なのだ。
「はへえ、はひ、ああ、ん、じゅるる、ん……ふへえ、ああ……」
開始から一週間。
まだ、全体の半分も終わっていないのにアテナはグロッキーだ。ぐらんぐらんと上半身を揺らしてゼウスの為すがままになっている。
「そろそろ仕上げにはいるか」
「し、あげ? ん、ちゅる、ちゅるう……んぐ……」
話しかけられる際に、目の前に肉棒が押し付けられるとアテナは進んで口を開いてこれを受け入れる。慣れたもので本人の意識以前に身体が反応している。
「アテナはすでに所持しているからな、お前をどうしたものかと思っていたが、都合がいい力を持っていることに気付いた」
アテナは話半分に聞いている。こうしている間にも子宮に白濁液が注ぎ込まれ、新たなゼウスが膣内に肉棒を差し入れた。
両手にも一本ずつ肉棒が握られていて、手コキに勤しんでいる。同時に五本の肉棒を射精に導くために、ゼウスの話を聞いている余裕はないのだ。
「話を聞かずともいいがな。準備も終わったことだし……アテナ。お前はこれから、まつろわぬ性を剥奪し、神祖に墜ちてもらう」
「あ、な、に……何と言った?」
それは今の状態のアテナをして聞き逃せない単語だった。
「お前を神祖にする。そのための力を俺は持っているからな」
アテナは二十一世紀に確保済み。ランスロットとランシアのように名前が違うということもない。ダブりを解消するために、このアテナは『まつろわぬ神』を辞めてもらう。
「ま、待て、そのようなことをしたら、妾は……んん、んぐぅ、んあ!」
二度と元には戻れない。
そして、神祖であるがゆえに様々な面で『まつろわぬ神』だったころから劣化するだろう。精神面も肉体面も。そうなれば、このゼウスの快楽地獄を乗り切ることは不可能だった。
「あ、あ、あ、待て待て辞めろ、ん、ちゅぷ、ん、やめ、はふ、んぐ、あぐ、んちゅ、あ、ごあ、や、はへろ、あ、れうす」
口を肉棒でふさがれたまま、必死にゼウスを止めようとするアテナだが、もうどうしようもない。ゼウスは最後の王に貰った力を操りアテナに干渉する。その地母神としての命を奪い取るのだ。
アテナに突き立つ肉棒が、アテナの体内から大地の精を奪っていく。
「こ、の力は……あ、ああああ、ああああああ、辞めろ、辞めてくれ、その、ような、卑劣な……」
吸い取られる。
アテナという存在が、消えていく。その代わりに新たな誰かがアテナを乗っ取るのだ。
「妾を作り変えるな、ゼウス。この勝負を、んんんん、ひ、ああ、消える、変わる、吸い取られていく!? 妾が、性がぁ! んああ、アアアアアアアアアアアアアあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!?」
金色の光が溢れる。
まつろわぬアテナが別物に置き換えられる。神祖パラスアテナとして生まれ変わるのだ。外見は変わらない。ただ、存在の濃度が低下している。
「あ、な……なに? んぶお!?」
パラスアテナの口に分身ゼウスの肉棒が襲い掛かった。目を白黒させるパラス・アテナの口を白濁液が汚す。
「ごほ、げほ、なん、んじゅ、んが、んんんん!? あ、なに、なにをする、なんだ、きさま、んんん!?」
問答無用とばかりにパラスアテナの膣内と菊門を攻撃する後ろのゼウス二柱。前と後ろから三箇所を打ち抜かれ、じゅくじゅくと音を立てるパラスアテナは抵抗する力すら最早なく、何事かと理解が追いつかないまま射精を受ける。
なるほど、神祖は女神だったときの記憶を失う。
このパラスアテナはアテナだったときに交わしたゲームの条件をすべて忘れ、そもそもなぜこのようなことになっているのかも分からないまま犯されているというわけだ。
まさに生まれてきた赤子を襲っているに等しい所業。
「真白ならば徹底して教え込めるな」
だからといって手を抜くつもりはまったくないのがゼウスである。
むしろ、約束がなかったかのように手当たり次第にパラスアテナに群がる始末だ。一柱一柱がゼウスの化身。一発出せば消えるからこそ、その一発にすべてを賭けるのだから手に負えない。
「ふぐぅ、んぶぅ、じゅるる、ん、ぷあ、なんだ、これ、なにを、あああ、ん、からだが、んんん、こわれ、これわる、ん、じゅるるるるうる、ん、ちゅ、ひぃ、何か来る、来てしまうぅぅぅうっぅぅ!?」
パラスアテナが絶叫している。
淫らな音が牢の中に木霊する。
小さな神祖は、口も尻も子宮まで白く染め上げられて悶絶する。困惑の中で淫らな性を教え込まれていく。まっさらな状態だからこそ、彼女の中に容易く性の情報が刷り込まれるのだ。
神祖は『まつろわぬ神』ほど頑丈ではない。人間に比べれば十分に頑丈でも、アテナだった頃に比べては脆弱さが目立ってしまう。一日と持たずにパラスアテナは壊れてしまった。それでも、ゼウスは当初のルール通りに一万人のゼウスの相手を努めさせたのであった。
一ヵ月後。
分身ゼウスはすべて精を吐き出して消滅し、後に残されたのは真っ白に染め上げられた神祖と本体たるゼウスだけだった。
牢の中は精液の臭いに満ち溢れて鼻が曲がりそうで、パラスアテナはぐったりと横たわって目に光もなく精液の海の中に沈んでいる。
ゼウスは汚い精液をすべて消し清めるとパラスアテナの脇に座り込んだ。
綺麗な状態に戻ったパラスアテナの髪を掴んで顔を上げさせる。
「うあ……」
朦朧とした意識が覚醒したのだろう。
ゼウスと目があったパラスアテナは頬をほころばせた。
「あああ……ゼウスさまぁ……」
媚びたような声でゼウスを呼んだ。
「ゲームは終わったが、何か欲しいものでもあるか?」
「欲しいもの? 妾の欲しいものか?」
問われたパラスアテナは、
「ちんぽが欲しい。ゼウスさまのちんぽ、ぶちこんで欲しいのだ」
涎を垂らさんばかりの恍惚とした顔で言った。
「散々イカされて、まだ欲しいのか?」
「ああ、欲しい。欲しい、欲しいのだ。ゼウスさまのちんぽ。ぶっといちんぽぉ」
意気を荒げて、パラスアテナは座り込むゼウスの股の顔を突っ込んだ。
「すぅぅ、はああ……ああぁ、おちんぽの匂いがする。ここに、ゼウスさまの立派な本物ちんぽが」
ため息をつくゼウス。
ずいぶんと壊れてしまったらしい。いろいろと調教した二十一世紀のアテナですら、このようなことは言わないだろうに。もっとも、絶頂の回数はこのパラスアテナがダントツだ。味わった精液の量も桁外れ。こうなるのも無理のない話しだろうが。
「褒美は必要だな。好きにしろ」
と、ゼウスは許可を出す。
許可を得たパラスアテナはいそいそとゼウスのズボンとパンツをずらして肉棒を取り出した。
「大きい。分身のよりも……」
「そのように調整したからな」
「そうなのか。ああ、すごいな、それは……れろぉ……」
うっとりとした表情でパラスアテナはゼウスの肉棒を舐めた。
臭い、太さ、固さ、長さ、すべてにおいてこの一月相手にし続けてきた分身ゼウスを上回っている。
「あむ、はぶ、んじゅる、ちゅ、んぐ、ああ、大きい、ん、じゅるるるるる。この、ちんぽ、ちんぽおぉ」
パラスアテナの狂乱は続く。
口で膣で尻穴でゼウスの精液を搾り続る。体力の続く限り、狂った神祖はひたすらにゼウスを求め続けるのだった。
これで現代に戻ったらアテナ顔が三人になったということに。