まつろわぬ神が性に忠実に生きるのは自然 作:一休
ゼウスが日本に本拠地を置いて、それなりに時間が経過しているが、人類社会を脅かす何かがあるわけでもなく、平穏な毎日が続いている。
通常、『まつろわぬ神』が顕現すれば、その神の事情はどうあれ何かしらの災厄がその地に降りかかるものではある。多くは自然災害として認知されるそれ。神々の権能によって差異はあるものの、人間にとっては迷惑以外の何物でもない。
火の神が降臨すれば、地上は炎に包まれるし、海の神が降臨すれば、同様に大水が大地を攫うだろう。
ゼウスは嵐の神だ。雷と風を支配する天空の王である。そのような神が降臨すれば、先ず間違いなく大嵐が人々の生活に壊滅的打撃を与えるものなのだが、そうはなっていない。
奇跡的な要因が重なって、比較的人間よりの性格になったゼウスは、むしろ人間の価値観を学び、性に奔放に生きつつも、人類を尊重する態度を取っているからだ。
空間を捻じ曲げたオリュンポス日本支部の神社境内。ゼウスの私室と定められたそこでは、日夜誰かしらの女が嬌声を上げている。
ゼウスは嵐の神であると同時に世界でも有数の愛多き神である。
その神話が人間の都合で広がっていったものであるにしても、『まつろわぬ神』の血肉は神話から作られる。ゼウスにとって神話の成立過程などどうでもいいことであり、自らに残された性に従うのみだ。
今、ベッドで交わっているのはゼウスとその愛娘たるアテナだった。月光を溶かし込んだとも表現される美しい銀髪を振り乱し、自らの蜜壷にゼウスの怒張を咥え込んでいる。
「はあ――――あぁ……ンアッ。あ……んんぅ……あふん……んあ、んおぉぉ!」
だらしない表情だ。
いつでも勝気で、どんな時でも尊大な態度を崩さない。
それが戦女神であるアテナの矜持であった。
しかし、それもゼウスの教えを受ける前の話である。今のアテナに、かつての面影はない。小さな身体で大きなゼウスの一物を咥え込み、全身で快感を貪り食う雌でしかないのだ。
「あふッ。んふッ。ふぅ、あ、あああああ!」
じゅぶじゅぶと淫音が鳴り響く。リズミカルにベッドが軋み、アテナの愛らしくもいやらしい声が軋みに合わせて聞こえてくる。
「ふう、ふう、ふう、んふぅ……んお、お、お、お、お゛お゛お゛! お、おちんぽ、ぎもちいいぃ……! はあ、はあ、はあ、んあぁ、はあ、もっと、突いてくれッ」
「これで何度目だ? 底なしの性欲だな、アテナ」
「ん――――はあ、それは、あ、あなたの所為だ。あなたが、あのような物を使うからッ。ん、あ、あ、大きいッ。ん、堪らぬッ。ん、あ、あ、ああぁ」
蕩けきった顔でゼウスに甘えるアテナ。
対面座位の姿勢で自ら腰を振りながら、ゼウスの首に手を絡ませる。
十台前半に見える外見ながら、漂う雰囲気は娼婦のそれだ。
神代には処女神として数多の勇士の信仰を集めたアテナイの守護女神の堕落しきった姿は、何度見ても興奮を禁じえない。
アテナの口から下品な、男に媚びた言葉が何度も飛び出てくる。
雌の匂いを垂れ流し、発情しきった表情でキスを求めてくるアテナなど、有史以来初めてであろう。
しかし、これが現実だ。
性欲に堕とされ、愛の神の金矢をその身に受けたアテナに神代の輝きはない。
「ん、んん、れる……ちゅ……んん、んふぅ……ぷは、はあ……はあ……ん、ん、はあ、父上。舌、舌を、んんんッ。んふ、れろれろ……んく、れちゅ、ちゅぷ、ん、んんぅ」
ぎゅっとゼウスを抱きしめて、アテナは舌を絡ませる。積極的にキスをしながら、膣肉で肉棒を圧搾する。熱い舌と膣肉のダブルパンチは、ゼウスの肉棒を盛大に膨れ上がらせる。
アテナが腰を上下させると、細やかな肉襞がカリから棹までしっかりと擦り上げてくる。
愛に狂った元処女神は、ゼウスに奉仕し、愛されることに絶大な悦びを見出していた。
肉棒を打ち込まれ、精を注がれるのが気持ちよくて仕方がない。肉体だけでなく、心までも真っ白に染め上げられて、何も分からなくなる。絶頂の空白が知恵の女神を虜にしていた。
「あん、んあ、んあ、あ、あ、ああああああああああ!」
ゼウスが膣内に射精した。
この日、何度目になるか分からない吐精を、アテナはすべて自らの膣奥で受け止めている。
収まりきらない精液が結合部分から溢れている。
「ふは――――あ、んあ……うぅ、はあ……熱い、父上の精液が、妾の子宮を満たしている。ん、感じるぞ。この繋がりこそが、愛なのだと。ん、ちゅ……はあ、んん……父上も、気持ちよかっただろうか?」
「ああ。最高だったぞ、アテナ」
「そうか。ふふ、当然ではあるがな。何せ、妾は至高の女神であるが故に……はあ、はあ、ん……」
絶頂の余韻が冷めないアテナは挿入したままゼウスの乳首に舌を這わせる。
ゼウスを愛したアテナにとって、ゼウスへの奉仕が何よりも重要だった。
「ちろ、ちろ、ちろ……ん、ちゅぷ……ふふ、ゼウスの胸も愛おしいものだな、れる、れる……」
小さな舌が、丹念に胸を舐め回している。
ぎゅう、と挿入したままの肉棒を媚肉を締めてくる。精液を徹底的に搾り取ろうとしているのだ。
「まったく、どこまでもいやらしい娘になったもんだ」
威厳ある天空の女王もここまで堕ちれば、別人と言ってもいいだろう。
淫らな欲望に汚れたアテナは、それすらも快楽として受け入れている。
まだ奉仕を続けようとするアテナの頭を撫でていたとき、寝室のドアをノックする者がいた。
この隔絶した世界に入ってこれるのはゼウスが認めた者だけで、ドア越しでも誰が来たのかは把握している。
寝室に入ってきたのは、アテナと同じ容姿をした神祖――――パラスアテナだった。
「ん……お愉しみ中にすまぬ。少々、気がかりな事があって報告に来た」
肉欲に耽るアテナの姿に眉根を寄せながらも、いつもの事と受け流したパラスアテナ。水を差されたアテナのほうは不機嫌そうにパラスアテナを睨みつけている。
「何用だ? まぐわいの最中に踏み入ってくるとは、不敬にも程があろう」
「それは承知している。しかし、ゼウス様に関わる案件だ。致し方ないだろう」
相手が格上の女神であろうと一歩も退かず、パラスアテナは返答した。
もともと、同じ神格で、パラスアテナの大本となったアテナは五世紀に降臨した『まつろわぬ神』であった。それをゼウスが無理矢理神祖に落とし、現代に連れ帰ってきたのがパラスアテナだ。
神祖となったことで、若干物腰が柔らかくなっているが、性格の基本部分はアテナの頃と変わらない。
「それで、パラスアテナ。わざわざ、セックスを止めてまで報告するほどの事なのか?」
「あ、ああ……先ほど、奇妙な呪力を感じた。妾と同じ『蛇』の気配の女神だが、どうもこことは違う場所からやってきたらしい」
知恵の女神を前身としているパラスアテナが、このような言い方をするのは珍しい。ともあれ、相手が『蛇』の女神というのならば、《鋼》の王たるゼウスの敵ではない。
「パラスアテナ。お前が、わざわざ俺の報告するということは、ただの女神ではないな? ここではない、というのはどういうことだ?」
「アイーシャなる魔王の権能の作用だろう。この世界とは異なる世界の女神が、迷い込んできたようだ」
■
異界の洞窟を越えてやって来たのは、銀髪の女神だった。年の頃は十代前半に見えるが冷厳とした眼差しは外見年齢以上の知的さを醸し出している。
『まつろわぬ神』とは雰囲気が異なるが、《蛇》に連なる大地の女神であることは間違いない。
濃い緑色のローブに身を包み、深い闇色の瞳が地上を見下ろしている。彼女が踏みしめる大地は、石に包まれ、自然の土は失われて久しいようだ。
行き交う人々は数え切れない。全能の叡智を駆使すれば、正確な人数を把握するのも容易だが、無意味だ。人間が蟻を数えるのと同じである。行為そのものは容易いが、そこに意味を見出すことなどできはしない。
「不快だな」
表情を変えることなく、女神は姿を消す。
大地に溢れる人間の視線を浴びるような迂闊なことはしていない。
下賎な生き物の視線はそれだけで穢れである。
彼女にとって人間は自分に傅く生き物であるが、あまりに広がりすぎた人間の文明は大地を守護する女神として受け入れがたく、また神の恵みを忘れた人間に対しては嫌悪感すら抱いていた。
一先ずは居心地のいい場所を探し、やってきたのは霊峰富士山の山頂であった。雪化粧を残した富士山頂の気温は人間が素肌で過ごせるようなものではなかったが、神々には気温の変化など意味を成さない。重要なのはここがそこそこの霊地であるということであった。
「天に最も近い大地。まさしく、妾に相応しい場所ではあるが……」
周囲に視界を邪魔するものがない。
日本では最も高い場所である富士山の天辺からは、人間の営みが手に取るように見えてしまう。
どこへ行こうとも人間の文明が目に入ってしまう。
それは、大地の守護神としてあまりにも……。
「待て待て、気が早い。登場一時間と経たずに洪水神話の再現か? オマケに富士山の噴火を促進してるじゃないか。これでは、日本経済が大打撃を被る。それは、困る」
練り上げた呪力が何者かに打ち消された。
空から降る声の主に覚えはなかったが、この気配は――――。
「この世界のゼウスか」
「ご名答だ。そういうお前は異世界のアテナだな。我が娘、というのは少し違うか。ふむ、神の世界を神域というらしいな、そちらでは」
雷鳴をと共に現れたのは、青年の姿をしたゼウスだった。
「この世界では髭を生やしていないのだな」
「あれは受けが悪い。神々の王としての威厳が必要のない世界でね。ごつい親父より、ハンサムな青年のほうが得をするのさ」
「あなたの言っていることの意味は分かりかねる。だが、妾がしようとしていることの意味は分かるはずだ」
「ああ、だから止めたんだけどね。今時、人類絶滅とか時代遅れも甚だしい。神話の時代では、確かに洪水も戦争も起こしたが、今は色々と俺も人類社会には理解を示しているわけだ」
「あの鉄と石の町を肯定するか。大地を穢し、水を汚し、無闇矢鱈と増えただけの人類の文明を」
「おうさ。彼等の発展は俺の愉しみにも繋がるからね。数が多いのはいいことだ。全能でない以上、頭数で知恵を補うのは賢い選択だ」
「見解の相違だな。どうあっても妾の邪魔をするというのなら、あなたを排除するまでだ」
血気盛んな女神はゴルゴンの目をゼウスに向ける。
石化の呪いは、当然のようにゼウスに弾かれる。呪力の外部干渉が通じるのは、よほど弱った神か呪力の弱い生き物くらいのものだろう。
「ふふふ、やられたからにはやり返さなければな。何、諸々の夏イベを守るためだ。ケラウノスの一発や二発、いや十発くらいは叩き込んでやってもいいくらいだぞ」
巨大な石と水の蛇が目にも止まらぬ速さで襲い掛かってくる。
ゴルゴンの石化の目を駆使してゼウスの足止めをして、超重量で圧殺するつもりであった。さすがに知恵と闘争の女神なだけあって、ゼウスと自身との相性の悪さを考慮し、最短最速でけりを付けるつもりであった。
その女神の目論見をゼウスはいとも容易く粉砕する。
白銀の雷光が、《蛇》の力を霧散させたのだ。
「何……それ、は」
「まつろわす剣よ。お前は知らんかもしれんが……まあ、今となっては俺の権能だ。神域のアテナ。お前では俺には勝てんのだ」
知恵の女神の権能が、その剣の危険性を察知させた。
そして、それを振るわれたが最後、大地に属するあらゆる女神は、ゼウスの剣に屈服せざるを得ないのだと。
とはいえ、それで諦めるほど柔弱な性格をしていない。
アテナは、自ら屈することを拒否し、徹底抗戦を選んだ。
富士山の頂上で、天空の王と女王が激突した。激しい雷鳴が轟き、激烈な嵐が雪化粧を剥ぎ取っていく。猛烈な強風が山小屋を粉砕し、登山道は見る影もなく崩れ去った。
バチバチと紫電を発しながら、ゼウスはやれやれと肩を竦める。
焼け焦げた山肌に、銀糸の女神が倒れている。意識はないが、命に別状はないだろう。
相性が極端に悪かったのだ。アテナがゼウスに勝利する事は困難だ。彼女の最大の武器であるアイギスですら、本来はゼウスの所有物なのだから。異世界のアテナであろうと、その神話に従う以上はゼウスの敵ではないのだ。
「ま、戦利品は貰って帰るのが常道だな。アテナの扱いには慣れている。悪いようにはしないさ」
■
さすがに《蛇》の女神だけあって、ゼウスとの戦闘で受けた傷はすっかり治って、綺麗な素肌を取り戻していた。
神域のアテナと呼ばれた女神が意識を取り戻したとき、自分の置かれた状況を把握するのに少しばかりの時間を要した。
両手は天井に繋がる鎖で拘束されており、身体は一糸纏わぬ裸身を曝している。座らされているのは所謂三角木馬という拷問器具であるが、先端は尖っておらず丸みを帯びているので痛みを与えるためのものではない。
「く……なんだ、これは」
力を入れて鎖を引き千切ろうとしたが、ビクともしない。鋼鉄の鎖は何らかの神具であるようで、アテナの力を完全に封殺していた。
今の彼女は、人間の少女ほどの力も出すことはできないのだ。
「目が覚めたか。神域のアテナ」
暗闇の中で、神域のアテナに話かけたのは彼女と同じ力を有する女神アテナであった。顔立ちは違うものの、細かい身体的特徴は似通っている。銀色の髪に深い闇色の瞳。透き通った白い肌。十代前半に見える外見年齢などだ。
「この世界のアテナか」
「如何にも。まさか、異なる時代からではなく、異なる世界から妾と同一の女神が流れ着くとはな。縄張り争いにでも敗れて、逃げ果せてきたか?」
「……妾を愚弄するか。このアテナが、ただ逃げるに任せるだけだと?」
拘束されていながらも怒気を露にする神域のアテナ。
別存在でありながら、戦女神としての性質を共有するアテナにとっては、当然の返答ではあった。
「ふふふ、意気盛んな戦女神。異世界に於いても、アテナがそのように振る舞うのは快い。とはいえ、この世界にはこの世界の法がある。如何にアテナと雖も、これに歯向かうのは許されぬ」
「法、だと? 天空の女王にして大地の女神であるこの妾を縛り上げるのが、その法であると?」
「如何にも。即ち、我らが父神たるゼウスに逆らうことそのものが罪である。神代も現代も変わらぬ。父上こそが厳正たる天の王である。あなたは愚かにも父上に逆らった。その罪を償わねばならぬ」
「アテナともあろうものが、何を馬鹿なことを言う。よもや、あなたはまつろわす神に屈したのか? 戦女神ともあろう者が、情けないとは思わぬのか?」
「ふふ、あなたの方こそ、父に逆らい地に落ちて、こうしてヘパイトスの鎖で縛られている。虜囚となっていながら、大きな口を叩くその姿、かつての妾のようではあるが、だからこそ一層憐れに見えるぞ。あなたが、どうあがいたところで、二度と女神としての誇りを取り戻すことは叶わぬ。あなたは、ここで妾と同じところまで堕ちるのが関の山よ」
アテナは神域のアテナに近付き、その背筋を指先でなぞる。すべすべとした肌には一点の曇りもない。ゼウスの雷撃で焼かれた怪我、完全に修復されている。
「何をするつもりだ?」
「さて、何だろうか。トロイの昔より、敗軍の女どもの末路は決まっていよう。女神とて、同じことではないか?」
「何だと?」
「身を以て知るがいい。我が父に屈するということがどういうことなのかをな」
アテナは細い一指し指を戦域のアテナの菊門に宛がう。
そして、細かく表面を撫で回すようにしながら、ゆっくりとその内部に押し入れる。
「う――――く……な、にを!」
「ふふ、さて、前は木馬で塞がっているからな。代わりに後ろを責めているまで。処女を失うよりも前に後ろを開発されてしまうかもな」
「う……く、んッ……なんだ、これは」
神域のアテナが、困惑した声を出す。
アテナが指先を菊門に入れ、その内部を広げている。それは、分かった。苦痛としては大したことはない。この程度の刺激は拷問にもならない。
だが、神域のアテナにとって未知の感覚が襲ってきたのはさすがに想定外だった。
肛門から直腸内部までが急に熱を帯びたように熱くなったのだ。アテナが指を動かすたびに、加熱されているようでむず痒く、切ない。
「な、何をした。妾の身体にいったい……!」
「悪い娘にはオシオキが必要だろう。あなたの尻穴に、特性の媚薬を刷り込んでおいたのだ。ふふ、慣れないと苦しいが、すぐにその苦しみすら快感に変わる」
「媚薬、だと? 神にそのようなものが効く、もの……んんッ」
「どうした? 声が漏れているぞ? ん?」
アテナは薄ら笑いを浮かべながら、同一存在である彼女の菊門を嬲る。激しくはしない。あくまでも自分は前座であるというように、ゆっくりと刺激を与えていく。
強烈な媚薬は、女神すら落とすゼウスの権能を駆使した一品だ。
神々に外部からの干渉は効かないが、内部からならば別だ。体内で吸収された媚薬効果が、神域のアテナの全身に回って、身体中の感度を何段階も引き上げている。
「う――――あ……熱い……こんな、あッ。ん、ふ、ぅぁ……触るな、この、女神の恥さらし、が……ん、妾にこ、このアテナにこのような辱めを……ふはッ」
「尻穴を弄られて感じている雌が、何か言っておるな。いいぞ、好きなだけ囀るがいい」
アテナは菊門への抽送を速めた。
内部を引っ掻くようにして、より拡張するように開発していく。
「あ、あ、あ、あ、あ、あッ! んあ、あ、う、う、んあッ、あぐ、ん、ふぎ――――ん、くはッ!」
「どうした? 言葉もないか? 天空の女王が聞いて呆れるぞ? 少しは声を堪えたらどうだ?」
言葉で罵りながら、指で神域のアテナの菊門を陵辱していく。直接、媚薬が塗りこまれた直腸内部はすでに性感帯として成立している。それも、薬の影響で快感に対してかなり敏感になっている。処女神であった神域のアテナは男を知らず、屈服させられたこともない。当然ながら、前も後ろも使ったことなど一度もなく、性的快感は彼女にとって完全に未知の感覚だった。
「うぐッ。あ、んあッ。あ、あ、んあんあああああぁッ。んふ、なんだ、この感覚は……ふう、はあ、あ、あ、んおッ、お、お、おぉッ……あ、熱い、溶け落ちる、ようだ……ふぐ、ふあ、あ、はあぁ!」
ガシャガシャと鎖を軋ませて、神域のアテナは悶えている。
声を我慢しようとはしているようだが、初めての感覚に困惑し、どうしたらいいのか分からないまま翻弄されているのだ。
「なるほど、そうか。あなたは、未だに処女。おまけに自慰すら知らぬ生娘であったな。ならば、この感覚を気持ちがイイという認識すらないのか」
直腸の温かさを感じながら、アテナは小さく笑みを浮かべた。
男を知らない初心な身体に快楽を教え込んでいると思うと、嗜虐的な感覚に浸れる。もともと、他者に対しては尊大に振る舞うのがアテナの性格だ。
「小生意気な小娘」に、自分の立場を分からせるのに手を抜くことはない。
「良いか、異界のアテナよ。これからあなたの知らない世界を教えてやろう。女の快楽を、骨の髄までな」
「――――ふうッ。ん、あ、んああああ、何だ、止めよッ、そんなに激しく、うぁ、あ、あ、ああああああああああああああああああああッ!」
じゅぶじゅぶと指を菊門から抜き差しするアテナ。激しい責め苦に神域のアテナは耐え切れずに絶叫する。大概の苦悶には眉一つ動かさない彼女であるが、アテナの指使いは異質だった。媚薬の効果もあるのだろうが、知恵の女神をその権能を駆使して開発しているのだ。権能を封じられ、人間レベルにまで能力を制限された彼女では、とても抗えるものではなかった。
「ふぐぅうぅっ。んおぁ、おあ、ああ、あ、あ、ああ――――何か来る……! あ、何、な、あ、あ、あ、ぁ、い、いや……何か、あ、あ、ああ、うあ、だ、ダメだ。これ、この感覚は……だ、ダメだ、絶対、うぁ、あ、やめ、これ以上は、ア、アア、ああああああぁぁああああああッ!」
神域のアテナの脳裏に、堕落した自分の顔が見えた。おぞましい白い液体に身を浸し、悦び、男に媚を売る姿だ。
絶頂のその瞬間、意識の裏で神域のアテナはその知恵の権能の欠片から未来を視たのだ。
「それは、ダメだ。妾は、処女神、なのだ……ん、ふう、んんんッ。ん、あ、うあ、あ、ん、ううう」
初めて味わう絶頂の余韻に浸りながら、神域のアテナは恐怖に震えている。
命を失うことに恐怖はない。
戦うことは権能の一つであり、そこから逃げるのは矜持に反する。
しかし、自分を失うことは恐ろしい。未知なのだ。処女は、アテナの代名詞だ。処女を失った後の自分がどうなるのかは、想像することもできない。そのような結末は、本来あってはいけないものなのだから。
「ふ、最後にあなたは食らうのは父上だが、そのための下準備はもっと念入りにしておかねばな。心配するな。父上ほどではないが、これでも知恵の女神ゆえ、あなたを感じさせる手練手管には、そこそこの自信があるのだぞ」
怪しく笑うアテナに、神域のアテナは身じろぎをした。どうあっても逃げられないが、逃げなければ自分を失い戻れなくなると分かりきっていた。
アテナは、何とか鎖を解こうと悪戦苦闘する神域のアテナの尻穴に、極太のバイブを捻じ込んだ。
■
妻、メティスとよろしくやっていたゼウスは、捕らえた神域のアテナの様子を見に牢に向かった。牢の番を買って出たアテナには、自分に変わり快楽を教え込むように伝えていたが果たしてどうなっただろうか。
「うお、これはまたすごいことになっているな」
牢に入ると、美しい少女が二柱いた。
言わずもがな、二柱のアテナである。
ゼウスが驚いたのは、捕らえたばかりの神域のアテナがすっかり雌に堕していたことだ。何と、木馬の上で自ら秘所を擦り付けて自慰に耽っているではないか。
鎖で両腕を吊るされた不安定な体勢も、さすがに苦にならないのか雌の匂いと汁を垂れ流しながら腰をグラインドさせている。
「あ゛あ゛ッ。あ、あ、んあ、あ、んん――――あ、はあ、んあ、あん、あ、あ、あ、あ、あ、あああ、あん、ん、ふう、はあ、あ、あ、い、イイッ。あ、ああ、い、イクッ」
ガクガクと膝を震わせて、神域のアテナは背中を反らす。
汗で濡れた銀の髪が顔に張り付き、その奥に見える闇色の瞳は暗い快楽の情念に染まっている。
「この短時間によくもここまで変わり果てたものだな」
「ああ、父上。もう来たのか」
ゼウスの来訪に気付いたアテナが神域のアテナの背後から顔を出す。
「どうだ、こやつも中々に雌の才能があったようだぞ」
自分自身も木馬に跨り、神域のアテナを背後から抱きしめるアテナ。両手を前に回して、神域のアテナの乳首を弄り、耳たぶを甘噛みする。
「あ゛あ゛ッ。あ、あ、あ、そこッ、あ、んあ、あ、んぁ、ぁぁあ……」
神域のアテナはイキながら身体を捩る。僅かな動きが秘所を擦らせて快楽に繋がる。逃れようのない未知の快感は、処女神の精神を徹底的に追い詰めていた。これが、愛の女神であれば、まだ耐えられただろう。男を知らない処女神は、だからこそ耐性がないのだ。
「こんなにもいやらしく淫らでありながら、まだ処女神なのだ」
「ふう……はあッ」
アテナは、喘ぐ女神の背を反らさせて、秘所を指で広げてゼウスに見せ付けた。
ねっとりと糸を引く愛液が流れ出て、男を求めるいやらしい媚肉がひくひくと蠢いている。
「あ゛あ゛……み、見るな、ゼウス……妾の、んん、あ、ああああああッ!」
「無礼であろう。妾たちの愛する父上にそのようなことを言うとは」
アテナがクリトリスを抓ると、神域のアテナは激しく頭を振って快楽に呻く。
「気持ちイイか? どうなのだ?」
「んぎ、い、ぃ……き、気持ちイイ……ッ! あ、んあ、あ、あへあ、ああぁ!」
耳元で囁かれた問いに無意識のうちに答えてしまう神域のアテナ。もうずいぶんと責められて精神的に追い詰められているようだ。
「さすがはアテナだな。別神とはいえ、自分と同一神格だから堕とすのは簡単だったか?」
「ふふ、それもある。それに、あなたとの交わりの中で覚えた技術を駆使すれば、このとおりよ」
アテナは得意げに笑い、そして木馬を消した。初めからそこに何もなかったかのように、拷問器具は消滅し、両手を繋がれたままの神域のアテナが力なく膝を突く。
「はあ、はあ、はあ、はあ、はあ……うあ、あ……ふう、はあ、あぁ」
「ふふふ、まったく。だらしない女神だ。こんなにも尻をひくつかせおって」
すっかり女神を虐めるのに嵌ったのか、アテナは神域のアテナの尻肉を両手で広げて、露になった菊門に舌を押し込む。人間のそれと違い、神々のこの部位は基本的に使用されていない。あるだけ無駄な部位だが、逆に言えば、挿入するためだけにあるとも言えた。
「あふッ、あ、あああ、それッ。そんな、そこ、舐めるなあッ。あ、あ、あ、あ、ひいッ。ん――――ふへあぁ♡」
菊門を舐められて尻をふりふりと振って快感から逃げようとする神域のアテナだったが、どうやら快楽の虜になっているらしい。言葉とは裏腹に、表情はすっかり蕩けていて、舌を突き出して嬉しそうにしている。
「アテナ、いい仕事をしたな。後で、ご褒美をくれてやる」
「ちゅぷ……本当か? ふふ、ならば調教した甲斐があったものだ……もう少し、虐めてやってもいいが」
アテナは唇を離して、ゼウスに視線を向ける。
「仕上げは父上に任せるとしよう」
「任されよう」
と、大きく出たゼウスは。
仕上げも何も、もうほぼ完成しているようなものだが、最後の一押しはゼウスでなければならない。
「さて、人類社会を守るために、神域のアテナ。お前に男を教えてやる」
「うあ……何?」
茫洋とした瞳で見上げてくる神域のアテナの眼前に、そそり立つ肉棒を突きつけられる。
「あ、ぅぁ……まさか、妾を……犯すのか? それで……」
「ああ、俺はゼウスだからな」
「ああッ」
ゼウスは神域のアテナの片足をむんずと掴むと、肩に担いだ。両手を吊り上げられている神域のアテナは、自然と横を向きながらゼウスに秘所を向ける姿勢になる。
「処女神でありながら、こんなに雌の匂いをプンプンさせて男を誘うとは、とんでもない女神だな」
「ち、違う。これは、あのアテナが妾を……止めよ。世界は違えど、オリュンポスの最高神であろう。処女神を犯すなど、神々の法に背く行いではないか」
「ならばもっと全力で抵抗するんだな。いずれにしても、俺に神々の法など関係がない。俺が法だ」
そう宣言したゼウスは、問答無用で神域のアテナの処女を奪った。
ずぶり、と巨根が小さな膣内を押し広げて根元まで入り込む。
「う――――あ゛ッ……んあ、ああああああ、ああああああああああああああああああああッ!!」
媚薬の効果で高まった性感が、一瞬にして爆発したような感覚を神域のアテナに与える。処女を失った痛みはまったくなかった。昂ぶった快楽は痛みすら快感に変えてしまったのだ。
「ああ、ああ、あああああ……妾の処女が、お、おのれゼウスッ。許さぬ、貴様……貴様ぁ」
悔しそうに憎悪の念を向けてくる神域のアテナ。
最も大切な処女を奪われたのだから当然である。
アテナという女神にとって処女は代名詞であり、象徴そのものだ。言ってみれば、アイデンティティの中核を成す要素なのだ。
それを失うというのは、人間以上に重大な出来事であった。
「好きに呪え。直にそれすら無意味になる。どれ、動いてやるぞ」
「うあ、うあ、んあ、あ――――ぐ、ん、ふう……あ、ぐあ、あ、んあ、んあ、あ……ふ、んあ、う、ぐぅぅ」
神域のアテナの膣内を犯し始めたゼウス。
アテナのおかげで濡れていた秘所はゼウスの肉棒をしっかりと咥え込み、スムーズな抽送をさせてくれる。戦女神らしく無駄のない引き締まった筋肉が圧迫感を支え、片足を上げた体勢が角度をつけて膣内を抉る手助けをしている。
「ぐふ、ん……んふッ……んあ……ん、ふう、はあ……ん、ん……あ、あ、ふあ、あはあ」
「どうした? もう声が蕩けているぞ?」
「そんな、ことは、ない……ん、ふはッ……ぁ、ぁ、んあ……」
じゅぶじゅぶと愛液を掻き出しながら、ゼウスの抽送は続いていく。
リズミカルにパンパンパンと肉を打ちつけたかと思えば、時に浅いところを重点的に突いて焦らし、媚肉が耐え難くなったら奥深くを一突きする。
様々なバリエーションを駆使して、神域のアテナの膣内をゼウスの肉棒で調教していく。
「ん、ぐぅ……ああッ。ん、くそ、ふんッ。ん、あ、んぐぅぅ……んあ、んあ、ぬ、抜け、抜けゼウスぅ。はあ、はあ、はあ、ん、止めろ。もう、動くなッ。はあ、ん、んんんッ」
ぞくぞくぞくとせいあがってくる快楽の波に抗いながら、神域のアテナは必死の抵抗をしている。蕩けきった膣肉は身体が堕ち切っている証だ。しかし、最後の理性がそれを拒否している。アテナに責められていたときと違うのは、男には屈しないという最後の意地だろう。
「ん、んん――――ん、く、ふう、はあ、あ、んあ、はあ……ん、ぐう、はあ、はあ、んん、ふう、ひう、はあ」
「甘いぞ、アテナ。俺に奪われるということがどういうことなのかをまったく理解していない」
「なにを、言って……ふうッ!?」
神域のアテナが目を見開いた。まるで呼吸ができなくなったかのように喘ぐ。
「ひ、はっ、はっ、うあ、あ、これ、これは……ん、あ、あ、妾の、妾の神核、が……」
「そう、もうじき行き渡る。女神を屈服させ、その力を意のままにする我が権能がな。最後の王の力を得て強化されたこの権能に抗える女神はいない。お前も同様だ」
「ふぐ――――! うあ、あ、馬鹿なッ、こんな! あ、ダメだ、動くなぁ! あ、妾は、あ、あ、あああ!」
「お前は何だったか。天空はすでに俺のものだ。大地は人間がしっかりと根付いている。処女? いつの話だ? お前のアイデンティティはすでにない。ないのだ」
「うあ、あ、ちが、あ、ああ……妾は、古の処女神で……はあ、ふう、うあ? あ、んああ、あ、ふお♡ お、おふお♡」
神域のアテナの声がますます色を帯びてきた。快楽で脳が焼かれているような感覚に陥っているのだ。ゼウスが奪い去ったアイデンティティは、神々の存在を維持する重要な要素である。地方のマイナーな神格であろうとも、自我が強いとその分だけ能力が向上する。
しかし、処女神という最大級のアイデンティティを奪われた『アテナ』は、神核の根本部分を破壊されたに等しいダメージを受けている。
処女をなくした事実は彼女の精神を痛めつけ、存在の核にすら罅を入れている。未来永劫この事実が消えることはない。ならば、処女ではないということを受け入れることができるのかというと、そういうわけにもいかない。神である以上は、自らの在り方は絶対遵守事項なのだから、違えることはできない。気侭に力を振るう神々ではあるが、自分の存在意義に反する行いはできないのである。
「ひいっ。んひッ。あは、はあ、んあ、ふうあッ。あ、あ、あ、ああ、んあ、あ、これ、この感じ、また……!」
神域のアテナは処女を失った。
処女神として語り継がれる女神が、神代から守り通してきた処女を失ったことで、自我の強さに変化が生じたのだ。
神域のアテナの弱所を見出したゼウスは、そこを中心に徹底的に責め立てる。膣奥をぐりっと捻じ込むように圧迫し、引き抜くときは角度をつけて膣肉を引っ掛けるようにする。
「ひあッ。あ、あ、あ……んあ、ふあ、ふぅ、んぎ、い゛あ……んあ、あ、あ、あ、い、イクッ、き、来てしまう、わ、妾、また……」
「ああ、いいぞ。好きなときに好きなだけ果てるといい」
「ひあああ! な、何ゆえ、そんなに強く! ん、んあ、あ、ああ! ダメだ、ゼウスッ。それは、絶対に……! 処女を奪われて、果てる、など、あ、やめ、止めろッ。あふ、んあ、あ、た、頼む、ダメだ。妾が、お、おかしくなるッ、壊れるッ……! 分かるッ! このままでは、このままではぁッ!」
喘ぎながら、目を見開いて身体を捩る。
神域のアテナの理性が、自らの崩壊を感じ取っている。
しかし、彼女の口から懇願の言葉が出ているように、すでに神域のアテナの自我は弱体化している。常の彼女ならば、決してゼウスに懇願することなどなかっただろう。
「俺も精をくれてやる。それで、完成だ。おまえも、俺の女になるといい」
「せ、精だと!? ば、馬鹿な真似はよせ! それは、それだけはダメだッ!」
「何を言っている。セックスだぞ? 精を吐き出すのは、当然のこと。お前はそれを、この具合のいい膣中で受け止めるんだ」
パンパンパンパンパンと激しくゼウスは腰を打ちつける。
全力の抽送に神域のアテナの身体が激しく揺れる。
「お、おぉぉぉッ。うあ、あ、あ、あん……んく、ん、んんんッ。ぁぐ、ん、お、お、おッ、ぐむ、んんんッ」
神域のアテナは決死の表情で口をつぐんで嬌声を堪えている。最後の意地が彼女をギリギリのところで踏みとどまらせている。
しかし、その意地の張り合いも圧倒的にゼウスが優勢だ。
神域のアテナは我慢のしすぎで意識を飛ばしかけている。気絶しそうになると、抽送の刺激で意識を取り戻す。快感の波が押し寄せて、理性すらも薙ぎ払われそうになっている。
「ひ、ん、ふう、ぐふぅ、んあ、ん、く――――ぉ、ぉ、ぉおお!」
分かっている。
ゼウスの精をその身で受け止めた瞬間に、それまでの女神としての自分が終わるものだということを。それだけは何としてでも阻止しなければならない。
(そうだ、何としてでも、ここから逃れなければ……! ゼウスとて権能を振るえば隙ができるはず。それを突く)
この状況から逆転するには、ゼウスの隙を突くしかない。しかし、それは賭けであった。ゼウスが権能を振るう瞬間。すなわち射精の瞬間に神域のアテナはゼウスに支配される前の僅かな時間に勝負に出なければならないからだ。
「くふっ、ふう、んふ、はあ、はあ、んんッ。く、どうした、ゼウス……ん、はあ、はあ、射精するのではなかったか?」
「ん? ほう、何か狙っているな。まあ、いい。俺のすることは変わらん。覚悟しろよ、神域のアテナ!」
「んくッ。んあ、ぐ、ふうあ、んあ、あ、あ、あ、あん……ん、また、激しくッ。く、ん、ふう、ああ!」
(我慢だ。ここで果てれば終わりだ。ゼウスよりも先に、来てしまってはならぬ。堪えよ! 堪えて、勝機を見出すのだ!)
自らを鼓舞し、神域のアテナは声を殺す。
彼女の狙いをそれとなく察したゼウスであったが、かといって何か策を練るわけでもなく子宮口目掛けて肉棒を抽送し続ける。
「さあ、行くぞ。受け止めてみろ、アテナ」
「ん、来るか。来るなら来い……そのときがあなたの、最後――――く、んん」
ゼウスの肉棒が大きく震えたのを神域のアテナは感じた。
そして、その直後に灼熱の精液が膣内に吐き出された。猛烈な呪力の奔流と共に小さな身体を快楽の津波が蹂躙していく。
「ふぐ――――う、んんん、うッ、ぐうううううううううううッ!!」
飛びそうになる意識を神域のアテナは懸命に堪える。
自分の胎内に放出されたゼウスの精の熱を感じる。処女神としてありえない感覚だが、この屈辱を万倍にして返すにはこの瞬間しかない。
ゼウスの呪力に犯され、壊れかけの身体がゼウス専用に作りかえられていくのを感じながら、神域のアテナは力を振り絞って石化の呪力を叩き付ける。
「んぉッ!?」
どずん、という鈍く重い衝撃が神域のアテナの狙いを反らした。
腹部の奥に叩きつけられたのは、ゼウスの肉棒だ。射精した直後に抽送を再開したのだ。
「あ――――ん、くはッ。あ、何、何故……今、精を吐き出したはず……んあ、あ、何ゆえに、こうも固く……」
「何を言うかと思えば。なるほど、一般的に男は射精すれば萎える。だが、それを俺に当て嵌めないで欲しいな。いいか、アテナ。一度や二度の射精で俺が萎えると思っていたすれば、それは認識違いだ。俺に萎えるなどと言うことはない」
「あ、馬鹿、な。ん、それでは、はうッ。ん、ふう、はあ、ん、あひッ。あ、熱いッ。い、いやだ、妾が変わる、のは……ひい、つ、突くなッ。ダメ、ダメだ。あ、んあ、き、気持ちイイのは、ダメ、んあ、止め、ん、んん、ああ、精液が、妾の膣内に、で、出てるッ。まだ、出てるぅ。こ、壊れ、壊れるッタ。ふお、ぅ、ぅ、ぁ、い、イギ、ぃ、ぃ、ん、ふんッ、お、お、お、おおおおおおおおおおおおおおおッ♡」
最後の策が敗れた絶望が神域のアテナの胸中に飛来する。
しかし、それも束の間の事だった。
ガクガクガクと全身の筋肉が痙攣を起こし引きつる。激しい絶頂が神域のアテナの身体を襲った。我慢に我慢を重ねた快感は、何倍にもなって彼女の脳内で炸裂したのだ。
強大無比な呪力と共に流し込まれた精液が、処女神としての彼女を完全に終わらせた。
「はへ♡ んへ♡ はあ、んふッ。へあぁ、あ、あ、ん、ぃぃあ……♡」
ぶしゅっ、と結合部分から潮が噴き出す。
神域のアテナは理知的だった表情をなくし、快楽でふやけた笑みを浮かべたまま涎を垂らして気絶していた。