まつろわぬ神が性に忠実に生きるのは自然 作:一休
正史編纂委員会とは日本最大の呪術組織の名である。その最大の特徴は、西洋のそれと異なり、国営組織だということである。
彼らが擁する呪術師の中に、『媛巫女』というカテゴリーがある。
極めて特殊な、神祖の血を受け継ぐ高位の巫女のことで、『家柄に関わりなく高貴』とされ、尊崇の念を集めるのである。
その職能は個人差があるものの、概ね霊視能力という形で現れる。
数少ない媛巫女の中で、最高の資質を持つとされているのが、万理谷祐理である。
特にその霊視能力は群を抜いており、世界的に見てもこれほどの力を持つ者は片手の指で数えられる程度しかいない。
現在、祐理がいるのは、立川にある小さな神社である。
みすぼらしく、鎮守の森もない。境内は子どもたちが公園代わりにして遊んでいて、ある意味では公共の場である。
「あの、ここが噂の神社なのですか?」
祐理は隣にいる男に尋ねた。
「ええ、そうです。最近、話題のパワースポット。突然、願いが叶うとネットに書き込まれてからじわじわと話が広がっているのです」
祐理をここに案内したのは、甘粕冬馬という男。三十路近い青年で、忍の技に長けた高位の呪術師である。
「わたしをここに呼んだということは、何かしら呪術に纏わるものがあるということですね」
「そうかもしれませんし、そうでないかもしれません。あなたに確かめていただきたいのは、ここに呪術的な何かが在るのかどうかなのです」
祐理は首を傾げた。呪術的なものの有無であれば、祐理が出てこなくても普通に探せるはず。霊視が必要とも思えないが。
「つまり、どなたかが意図して呪具を隠匿しているかもしれないと?」
「再三に渡る調査に反応しないほどですから、相当高位の術になるでしょうけどね」
「あの、ですが幾度も調査をされているのですよね。それで、どうしてまた調査をするのでしょう?」
何度も調べて白ならば、ネットに出回っていると言う話も都市伝説のようなものと考えていいのではないか。少なくとも、祐理が呼ばれる何かがあるのであれば、この神社から呪力が観測されたことがあるということである。
「ええ、それが、先日の東京湾での『まつろわぬ神』の激突をご存知でしょう」
「はい。確か、まうろわぬゼウス様とまつろわぬアテナ様が戦われたとか。まさか、その関係でここを?」
「ええ、そうですね」
祐理は顔を青くする。
それが事実なら、この先にいるのは『まつろわぬ神』ということになる。『まつろわぬ神』は意思持つ天災。一媛巫女では到底太刀打ちできない。命懸けということになる。
「本来であれば、『まつろわぬ神』がいらっしゃる社に軽々しく立ち入るべきでは在りませんが、今回は本当に神が居るのかどうかも分かりません。可能性の範疇なのです」
「ちなみに、どうしてここがそうだと思われたのでしょうか? 見たところ、特別な力は感じませんが」
「祐理さんでもそうですか。ならば、さっさと撤退しますかね。いや、実はここ、神社じゃないんですよ」
「?」
「いえ、見た感じは神社ですし、もともとは神社だったんですよ。ですが、知らない間に個人所有の物件になってましてね」
「そのようなことってあるのですか?」
知らない間に神社が人の手に渡る。祐理が知らないだけかもしれないが、聞いたことのない話だった。
「普通はありえないのですけどね。ですがありえてしまっています。ちなみに、所有者の名はオリュンポス・ゼウスさんという方らしいですよ」
「はい? ええと、それは……」
「ええ、何かの悪戯かと思うじゃないですか。我々もそう疑ったんですが、残念なことにどのようにしてオリュンポス・ゼウスさんに神社が渡ってしまったのか分からないのです。人為的でありながら、人為では不可能な話です。それに、この神社にゲームを送り届けた宅配会社のトラック運転手に確認したところ、受領印はしっかりしてましたよ。丸にゼウスと書かれていました。ですが、その方は誰に押してもらったのか覚えていないそうです」
「記憶操作」
「はい。それも相当強力なものです」
確かに、そこまでの証拠があれば、この神社(仮)に何かあると言わざるを得ない。しかし、一口に『まつろわぬ神』が居ついていると言い切るのは難しい。なぜならば、通常の『まつろわぬ神』は人類に興味を持たず放浪し、破壊の限りを尽くすモノと相場が決まっているからだ。間違ってもゲームを買ったり、受領印を押したり、不動産を入手したりしない。
「ベストは神様なんていないことです。次善となるのは、人間社会に寄り添ってくれる神様。そういうことになりますね」
「なるほど、それは確認しないといけませんね」
『まつろわぬ神』が人家の側に陣取っているのであれば問題だ。祐理には武蔵野の安全を守る義務がある。力ある者の責務として、自分の力を最大限に活かさねばならない。
そうして、祐理は冬馬と共に神社を見て回った。
結果は異常なし。これと言って、祐理の霊視に引っかかるものはなかった。
その夜。祐理は自宅のベッドの上で身体の異変を感じていた。
時刻は午前二時。家族はすっかり寝静まり、普段ならば祐理も眠っている時間帯である。
だが、妙に目が冴える。
それどころか、身体が火照っている。
“風邪でもひいたのでしょうか”
しかし、それにしては倦怠感はない。風邪の諸症状には該当しない。ただ、心拍数が上がり、頭がぼう、とするのである。
「ふ、うんッ……!?」
心臓が高く跳ねた。寝返りを打った際に、乳首が衣服に擦れた。それだけで、身体を甘い刺激が襲った。
そして、その刺激を感じた時点で、祐理は身体の異常の正体を自覚した。
「そ、んな」
愕然とした。それが、不埒で淫らな行いだと分かっているからこそ、理由の如何を問わず祐理が忌諱してきたのだから。
身体が熱いのは、どういうわけか発情しているからだ。
気になる異性がいるわけではなく、そういったものにも興味がなかった祐理には、この状況が保険の教科書程度の知識でしか理解できない。
「ふ、んんんんんっ」
ベッドの上で身を捩る。
血流が加速し、心臓がどくどくと脈打っている。
“ど、どうしてこんな……少し動くだけで”
僅かな刺激ですら、今の祐理の敏感な身体は反応してしまう。まるで全身が性感帯になってしまったかのようである。
ありえない。いったい何が起こっているのだろうか。
経験したことのない身体の異常に、祐理はすっかり混乱していた。
「あ、はあっ。ふ、う……く」
呼吸を整えようと、荒く息をつく。身体の火照りも、時間と共に収まっていくものだと聞いたことがある。祐理にできるのは、なんとかして身体を鎮めることである。
「ふう、ふう、あ、くぅふ」
それから一時間ほど経っただろうか。
祐理の身体はじっとりと汗に濡れ、肌はほんのりと桜色に染まっていた。唇を震わせ、身体の疼きに耐え続けているのだが、奇妙なことに、まったく鎮まる様子がない。
“ど、どうしたら。どうして、こんなに、切ないっ”
耐えれば耐えるほど、祐理の身体には疼きが堆積していく。
胸が張り、股が濡れる。祐理の意思に関わらず、身体がその先を求めている。淫らな女の性が、祐理の理性を圧迫しているのである。
祐理は強靭な精神力の持ち主だ。
恐怖にも苦痛にも耐えることができる。実際、これまでにも命の危険に遭遇して、周囲のために自らを差し出したこともあるのである。だから、この責め苦が痛みや恐怖によるものであれば、辛くても耐え抜くことがで来ただろう。
しかし、これは負の感覚ではない。耐えるというのは、基本的に自分にとって苦痛を伴う現象に対して用いる。それは、生物が生き抜くために必要な防衛本能だからである。その一方で、「欲望」を耐えるというのは、生物にとって大きな精神的苦痛となる。なぜなら、それは魅惑的な感覚だからだ。苦痛から逃げるのは当たり前のこと。もはや反射といってもいい。だが、快楽は向かっていこうとする心を押しとどめねばならないのだから、より強い自制心を求められる。
身体と本能の訴えを、無視し続けるのがどれほどの難しいことなのか、祐理には想像もつかなかった。そして、知識だけはある楽になる方法を実践すれば、それだけで済むということを察している。
“そんな、はしたないことっ”
潔癖に過ぎる祐理は、その思考を認められない。
しかし、その反面、少しだけならという思いも芽生えつつあった。この身体の火照りを鎮めるには、男性を受け入れるか、自分で弄るか。
“あ、……そんな、の”
受け入れ難い選択肢。だが、脳裏を掠める淫らな妄想が、祐理の身体を熱くする。
「うう、くぅ、……はっ、く」
手を伸ばしたい。胸を、股を、弄繰り回して、気持ちよくなりたい。
湧き上がる獣欲に操られるように、遂に祐理は禁断の領域に手を出した。
シャツの中に手を入れて、恐る恐る胸に触れた。
「ふ、くう」
声が漏れる。触っただけで、びりりと電流が走ったような感覚。
「はあ、はっ、はっ、はっ。ふ、く、ふあっ……」
自分の身体の気持ちがいいところを探すように、祐理は胸の揉んだ。ブレーキが壊れた電車のように、走り出したら止まらない。
「は、はあ、ふう、むうっ、くふううんっ」
ピンク色の乳首の先を指で摘み、乳房を押し潰すように揉みしだく。
“ああ、わたし、どうしてしまったの。こんな、はしたないことを、気持ちいいなんて”
祐理は自分の身体が他人のものになってしまったような感覚を味わっていた。自慰に耽る己を認めたくないからかどこか客観的に捉えている。
“でも、胸だけでは、足りない。少し、くらいなら”
祐理はパンツの中に手を入れて、指で秘所に触れた。
「ひあっ。ふむぅううっ」
声を上げそうになり、慌てて口を塞ぐ。今までに感じたことのない刺激。軽く触れただけで焦らされ続けた祐理の身体は達しそうになったのだ。
それから、身体の調子を確かめるように祐理は指を差し入れる。
「あくぅ、こんあ、ことっ。だめ、なのにぃ。くうんっ」
自らの体温を指先で感じる。じわじわとした熱を帯びたそこは、すでに濡れていて、準備が整っていた。経験のなに祐理には、どこをどう触れればいいのか分からない。とにかく、身体を鎮めるために、突き抜けなくてはならないと、人差し指で引っかくように膣内をかき回す。
“もっと、激しく、したら……”
指一本でこれだ。さらに追加して、激しく動かしたらどうなってしまうのだろう。恐ろしく甘美な想像に胸が躍り、涎が溢れる。
なんて卑猥な身体。なんてだらしのない心。けれど、仕方がない。こんなにも疼いてしまうのだから。このままでは、日常生活にも支障があるだろう。鎮めればいい。こうして、身体を鎮めればいい。
祐理は、熱に浮かされたような頭のまま、中指を膣内に押し込んだ。
「あ、あ、ああああああっ」
腰が跳ねた。
「すご、いい、ああああ、こんな、らめああっ」
ぐじゅぐじゅと音を立てる膣内。溢れ出す愛液がシーツを濡らしていく。祐理はひいひいと言いながら快楽に身を捩った。
「ああ、なにかくる! だめ、なにか、なにかああっ!?」
絶頂した祐理は、かき回していた膣内から激しく潮を噴いた。
「あ、うああ、……」
じんじんとする股。高鳴る胸。祐理は荒く息を吐きながら、右手を眺める。自分の体液でびしょびしょになった手の平。
「ああ、わたし、……なんてことを……」
自らの痴態を思い返し、祐理は顔を赤くした。
まさか、自慰がこれほどまでに心地よいものだとは思わなかった。いけないことと分かっていながらも、手を出してしまった。恥ずかしい。もっと、自制心を強く持たなければ。
祐理は、起き上がり、濡れたパンツとシーツをどうしようかと考えた。
今から洗濯をするわけにもいかないし、洗濯機に放り込めばお漏らしをしたのではないかと疑われる。そうでなくとも、自慰をしたなど悟られるわけにはいかない。
ならば、朝までに乾かすしかないだろう。
どうやって?
「はあ、どうしてこのようなことを……」
してしまったのだろう。
不自然なまでの身体の昂ぶりと、気が狂ってしまいそうな快楽。
本来ならば、好きな人とするべきことなのだ。好きな人、そう異性。異性に組み伏せられ、交わること。
「っ」
背筋をぞくぞくと走る悪寒。その先は、祐理が立ち入っていい領域ではない。自分で弄るだけでも、このようになってしまうのだ。他人にされたら、きっと、もっと気持ちいいはず――――。
「なるほど、それが君の結論かい」
「な、だ、誰?」
祐理の部屋の中に、いつの間にか男がいた。
「万理谷祐理というのか。可愛らしい巫女よ。君の願いを叶えに来たよ」
「どうやって、この部屋に。あなたはどなたですか?」
警戒心を露に祐理は尋ねた。
「俺? 俺はゼウス。まつろわぬゼウスだ。知っているだろう?」
「っ!?」
祐理は意気が止まりそうになった。『まつろわぬ神』が、すぐ目の前にいるのだ。
「なぜ、……」
「なぜ? 君は俺の住処を覗こうとしただろう? 覚えがないとは言わせないよ」
「で、では、やはり、あの神社は」
「うむ。故あって、あそこで暮らしている。まあ、人間社会に害を加えるつもりはないよ。今のところはね」
それを、どこまで信じればいいのだろうか。
『まつろわぬゼウス』
ギリシャ神話内で、もっとも人間の欲を具現化したような神。そして、最高神らしく、途方もない力を気まぐれに発揮する神。
「ハハハ、まあそう怖がるな。別に、君を害そうとしてるわけじゃない。俺は君のことが気に入ったからね。神社の神様として、君の願いを叶えてあげようと思ったんだよ」
「願い……?」
「そう、君の本当の願いさ」
ゼウスは朗らかに笑う。だが、祐理は困惑するばかりだ。
「例えば、エッチしたいとか」
「そ、そんなはしたないこと、思っていません」
祐理はゼウスに言う。
「へえ、そんな風に股を濡らしてよく言うね。はしたない巫女さん」
「あ……あ、ち、違います! これはっ!」
「んー? これは?」
「これは……その……」
祐理は衣服を整え、濡れていることを隠そうと掛け布団で腰まで覆った。
「大丈夫。気にすることはない。生き物として自然なことだ。忌諱するのは人間の身勝手な倫理観での所為だよ」
ゼウスに囁きが、妙に祐理の頭に染み入ってくる。
「わ、わたしは……そんな」
「これは夢みたいなものさ。朝になれば、全部終わっている。夢の中くらい正直になればいい」
「ゆ、夢……」
「そう、夢だ。その身体の疼きに素直になればいい」
ゼウスは祐理の布団を剥ぎ取り、股に手を差し入れた。
「あ、うんっ」
祐理が色っぽい声を出す。
くちゅくちゅと、ゼウスは秘所を刺激する。
「もうすっかり出来上がっているじゃないか」
そう言って、ゼウスは祐理の頬を舐めた。
ぞわりとした感触に、祐理は震えた。
「あ、はあ、あん。でも、そんな……わたしは、……はしたない、ことは」
「君はもともとはしたないんだよ。なら、はしたないことをしても悪くはない。身体の望むままにしなさい」
「う……あ……」
祐理は、生唾を飲んだ。
呼吸が荒くなる。
「あ、わ、たし」
どきどきする。目の前がちかちかとして不明瞭だ。唇が、勝手に言葉を紡ぐ。
「あ、え、エッチなことが、……したい、です」
祐理の目の前にはそそり立つ男根があった。
ゼウスはベッドに寝転がっている。祐理はゼウスの股の間に顔を埋めるようにして男根を見ていた。
「こ、これが、本物の……」
「見るのは初めてか」
「はい……こんな、太くて……すごい、臭い」
見たこともない形の、グロテスクな肉の塊。鼻を突くような異臭を放っている。保険の教科書にイラストが書いてあっただけで、本物を見たのはこれが初めてだった。しかも、こんなにも間近で。
「触れてみるか」
「あ、はい」
祐理は、男根に手を伸ばした。
“熱い”
男の体温を指先で感じた。手の平に収まりきらないほどの直径がある。まつろわぬ神だからか、それとも男性は皆こうなのか。
“それに、固い”
陰茎がこれほどの固さだとは思わなかった。
「どうだ、俺のは」
「はい、その……すごく、逞しいです」
これが、自分の中に入るのか。本当に大丈夫だろうか。このような長く、固く、太いものをこの身体は受け入れられるのだろうか。不安になってしまう。
ゼウスはそんな祐理の頭を優しく撫でた。
「初めは皆恐ろしいもの。俺が優しくしてやるから安心するといい」
「は……い」
ならば、大丈夫だろう。何も知らない祐理より、全知全能のゼウスの言葉が正しいに決まっている。思考する必要はない。
「あの、まずはどうすれば……」
「せっかく、目の前にあるのだぞ。男の象徴は口と股で味わうべきものぞ」
「口……」
祐理は、吸い寄せられるように唇を亀頭につけた。
「ちゅっ」
味わうと言っていたか。なら、キスだけでは足りないのだろう。
祐理は、舌を出して、舌先で亀頭に触れた。
「んあ、れう、じゅりゅっ……あ、じゅっ、れろ……」
一度口をつけてしまうと、止まらない。祐理は亀頭だけでなく、棹の下から上にまで舌を這わせたり、尿道を舌先で突いたりする。
「ほう。初めてにしては上出来ではないか。君には、男を悦ばせるメスの才能がある」
「んちゅぅ……ほんとう、ですか? れろ、ん、ちゅぶ」
「ああ、本当だ」
「ありがとうございまふ……ん、れる、ちゅっ」
誉められると嬉しい。
固くて太い男性器を口に含むと、それだけで涎が溢れてくる。身体がまた火照り始め、口の中から広がる臭いが頭をおかしくする。
堪らず、祐理は肉棒を頬張った。
「んじゅううううっ。ん、んじゅ、じゅぷっ。……じゅじゅうっ」
頭を動かし、唇をすぼめ、激しく吸う。
“おちん○ん。すごく、悦んでる。口の中で、ぴくぴくしてる”
なぜか分からないが、相手の快感が伝わってくるように分かる。
「よしよし、いいぞ。祐理。まずは、精の味を覚えるのだ」
「ふぁい。れうすさま」
口に肉棒を含みながら祐理は返事をした。
“精……精子。男の方の……”
祐理が期待に胸を膨らませていると、ゼウスの肉棒が口の中で膨らんだような気がした。
次の瞬間、ゼウスは祐理の頭をがっしりと掴み逃れられないようにした上で、勢いよく、射精した。
「むぐ!? んーーーーっ! んぐ、ん、――――んあ、ごく、んぐ、ん……」
口の中に放出された白濁液を祐理は涙目になって喉奥に流し込む。
“お、溺れるっ。こんあ、飲みきれないっ”
ゼウスの射精量は通常の男の数倍以上。それは、コップに並々と注がれた精を飲むのと変わらない量である。
口の中に納まりきらない精が、ごぼっと溢れる。
「しばらく、咥えているがいい。口に栓をしておいてやる」
ゼウスはそう言って、祐理の口の中に肉棒を差したままにしている。
祐理は肉棒を咥えたまま、喉を精液で潤す。こくこく、と喉を鳴らす。今、ゼウスに引き抜かれたら、口の中の精液がすべて外に出てしまうかもしれない。それは、あまりにも――――もったいない。
舌の上で踊るぷりぷりとした精液。あまりにも濃い苦味が、病み付きになりそうだ。
「んぐ、ああぁぁ」
ずるり、とゼウスは祐理の口から肉棒を引き抜いた。
「全部飲んだか。大したメスだな」
「あ、ありがとうございます。ゼウス様」
ゼウスの精液を飲んでから、身体はさらに熱くなっている。
祐理の視線は先ほどからずっと肉棒に釘付けだ。出したばかりにもかかわらず、天を向いてそそり立っている。
なんて、逞しさ。
「あ、ああ、……」
祐理はすっかり蕩けきった顔でゼウスの股にすがりついた。
もう一度、ゼウスの精を味わいたい。全身で、臭いを感じたい。
だが、ゼウスはそんな祐理の身体をベッドに押し戻し、うつ伏せにさせた。
「あ、な、何を……」
「尻を上げろ」
ゼウスに命令された。祐理は、
「はい、ゼウス様」
何の躊躇もなく、ゼウスに尻を向けたのだ。
今、自分の股がどういう状態になっているのか分かる。ひくひくと痙攣し、だらだらと涎を垂らしているに違いない。ゼウスは祐理のパンツを降ろさせ、まじまじと尻を眺める。
「あまり、見ないでください……!」
「今さら恥ずかしいこともあるまいよ。君は、もう、メスなのだからね。こんなに、だらしない股をして」
ゼウスは祐理の秘所に四本の指を乱暴に入れた。
「ひぎいいいいいっ」
ぶしゅあああっ、と祐理は潮を噴いた。
「あ、い、いあっ。そんな、簡単に」
「ハハハ、驚くほどのことでもない。人間の身体など、俺にとっては玩具も同然。感じさせることなど造作もない」
ゼウスはそう言って、祐理の秘所に亀頭を宛がった。
「ああ……!」
祐理の心臓が破裂しそうになっている。あの大きなモノが、自分の秘所に触れていると思うだけで、身体の奥が熱くなる。
「あ、ああ、ゼウス様ぁ……」
祐理は腰を艶めかしく動かして、ゼウスの肉棒を擦り始めたのだ。
「これはまた、とんでもない淫乱巫女だ。他人様の○ニスで自慰に耽るとはなぁ」
「あっ、あっ、これは……だって、ゼウス様がっ」
ぐちゃぐちゃと、祐理は股を鳴らす。秘所をゼウスの肉棒に擦りつけ、快楽を貪る。
「俺は何もしていないだろう。まったく、自分が淫乱なのを他人の所為にするとは。オシオキが必要だ」
パン、とゼウスは祐理の形のよい尻を叩いた。
「ひゃんっ!」
「どうした。叩かれて感じているのか?」
ゼウスは二発、三発と祐理の尻を叩く。
「あん、やん。ああん! 痛いのが、きもぢいいっ、なんてっ!」
祐理は身をくねらせて善がる。とても信じられない。祐理は自分の身体が壊れてしまったのではないかと思ったくらいだ。
「淫乱だな。発情した犬だ。違うか?」
ゼウスに問われる。
淫乱――――そうだ、淫乱だ。自慰をして、精液を飲んで、また自慰をする。淫乱以外の何物でもない。
発情した犬――――四つんばいで腰を振っていれば、そう見えてもおかしくはない。本能のままに快楽を得ようとしてるのだから、人ではない。
「あ、あああっ。わたし、淫乱、ですぅ。発情した犬ですぅ。ああっ、あひ、あくはあっ」
「よく言ったぞ。偉いな。なら、これをどうしたい?」
ゼウスはガチガチに固まった陰茎で祐理の秘所を擦り上げた。
たまらない快感に、祐理の頭が真っ白になる。
「い、いいい入れてくださいいいいいっ! ゼウス様の、お○んちん! 入れてぐちゅぐちゅにしてええぇ!」
「よかろう。とくと味わえ」
じゅぷり、とゼウスは祐理の中に肉棒を捻じ込んだ。
「あひああああああっ、あ゛あ゛あ゛っ」
祐理は舌を突き出して快楽に咽び泣いた。愛液が滝のように溢れ出る。
「ああ、あああ、うあああ、きもちいいっ。なんですかぁ、こんあ……しらないいいいい」
抉られる。膣内が抉り取られて、子宮が引き摺り出される。そんな、激しい責めが、祐理の腹の中で行われている。
「あーーーーーーー、きもちぃぃぃぃ! あ、あ、あ、あぐっ。くはああっ!」
おかしくなる。気が狂う。もうすでに、体面などどうでもよくなっていた。今はただ、ゼウスに犯される女として、身体を使って欲しかった。
喘ぎながら快楽に身を浸す。処女を失った傷みすらも身体を絶頂に導くスパイスでしかない。いつしか、祐理自ら腰を振り、ゼウスの肉棒を膣の奥へ飲み込もうとしていた。
「それ、いくぞ」
そして、ゼウスは祐理の膣内にどびゅどびゅと精を吐き出した。
胎内に大量の白濁液を注ぎ込まれ、祐理は背を反らして絶叫した。
「うああああああっ。熱いぃぃ。お腹のなかが、焼けそうですぅ」
力尽きた祐理の身体にゼウスは残りの精液をぶちまける。降りかかる熱と臭いに祐理はうっとりと顔を綻ばせる。
ゼウスは祐理の顔に肉棒をこすりつける。
「綺麗にするまでが仕事だ」
「はい、ゼウス様」
祐理は肉棒の先を口に含み、じゅるじゅると尿道に残った精液を吸いだした。