幻想入りしたオタクは理想の2次嫁にお仕えしたい 作:トテツクlv0,01
原作知識を持ったままの転生は大体秘密にしたままの事が多い気がする。
どうせ言っても信じてもらえないからってのが一番なのかな理由としては。
後は原作の流れを変えない為だったり、そもそもバラしちゃダメって制約がかかってるのもあるな。
逆にフルにアドバンテージ生かして無双とか鬱ルート回避ってのもあるけど。要所だけでとか。
大体が主人公が頭良くて周囲に気づかせないんだよね。仲間が鈍い事もあるけど。
後は隠し通せるだけの実力や能力を備えてるってのが大体か。
つまり何が言いたいかっつーと俺にはそんなもん全くなかったっていう事だ。IQ含めてな。
先に言っておくが別に脅しがなくったってそれとなくバラすつもりではいた。
いやいや負け惜しみちゃうねんて、マジで。
だってよく考えてみ?他に頼れるような物なんて何もないのよ。
戦闘力5のおっさんから猟銃抜いてるようなもんなのよ。
更に相手が〇ディッツだけじゃなくて他にもいるって状況だ。これなんてムリゲ?
いや明確に敵対したってわけじゃないのがまだ救いか。
大ポカのせいで警戒スタートってのはホントやらかしたけどさ。
とにかく印象をいつ殺してもいいゴミから、ほぅ?利用価値があるな貴様ぐらいまで引き上げにゃならんとは思ってたんだ。
その為に手持ちの情報が使えるかもしれないなら使うだろ普通。
あれ…?自分で例に挙げといてなんだがこれだと言い終わった後すぐ処分されね?
いやでも明日何かあるらしいし…それが処刑だってんならもう知らん。
少なくとも今日は生きれる。
「えーっと…話すには話しますけどそれを信じてもらえるかどうかは別問題ですからね?外来人云々より更に荒唐無稽な話になりますから。加えて俺説明へったくそですし。」
敬語も崩れてきたがもう知らん。取り繕うのも疲れた。話しやすい方で行かせてもらう。
丁寧語だか謙譲語だかごっちゃになるしコンビニ語が俺にできる精いっぱいだ。
「自分の世界には東方projectってゲームが…ゲームってなんて説明すりゃいいんだ?遊戯?まぁいいや。とにかく一つの創作物、物語みたいなものがありまして…物凄く端的に言うとお嬢様達はそれの登場人物として出てきます。」
当たり前だが冷ややかな視線。こいついきなり何言ってんだ?ってなもんだろう。
俺だってこれだけで信じてもらえるなんて思っちゃいない。
「そのうちの一つで自分達プレイヤーは自機…霊夢さんや魔理沙さんを操作してお嬢様達と戦いました。幻想郷に紅い霧が撒かれた事件だったと思います。紅魔異変って呼ばれてるんだったかな。それで使われたスペカとかもある程度言えますよ」
紅は登場作品という事でLまでやりこんだからな。
他の人ならともかくおぜうさまのなら~符の所も言えると思う。
とりあえずNの方から挙げていく。
天罰「スターオブダビデ」
冥符「紅色の冥界」
呪詛「ブラド・ツェペシュの呪い」
とここまでつらつらと並べ立てているとお嬢様の顔つきも真剣なものになってきた。
嘘や偶然にしては一致する部分が多すぎるってところか?
「…続けなさい。私『達』と戦ったというからには私以外のも知ってるんでしょう?」
「ええまぁ勿論、咲夜さんやパチュリー様のスペカもある程度覚えてますよ。」
そうそうずっとお嬢様ばかり注目しててすっかり伝え忘れてたがパッチェさんも普通にこの場にいる。ちょっと離れた所で座ってずっと本読んでる。
一応会話も聞こえてる距離だと思うんだけど目線も一切くれない。マジで微動だにしない。
まさに『動かない大図書館』ですわ。
代名詞はロイヤルフレアだと思うけどLのメガリス酷かったよなぁ、あれが一番印象深い。
ノーボムあれ絶対無理だろ。本気で避けれる気がしない。
「ちょっと待って。なんで私だけ完璧で他はある程度なのよ。」
「え?そりゃ単純に思い入れの違いです。大ファンだったって言ったじゃないですか。」
咲夜さんのも一応覚えてるよ?うん。
殺人ドールは確かあった。あとジャックザなんとか。リッパーじゃないよね…。
プライベートスクウェアは紅じゃなくて妖だっけか、少し混ざるんだよなぁ。
あとミークには安置あるんだっけ。どこだったか忘れたけど…えーりんのアポロは頭上だったと思うんだが。
「後は紅魔館に入る前にルーミアチルノと、EX…いわゆる裏面で妹様ともバトルしてますね。」
「あの子の事についても知ってるのね…」
そんな頭抱えられても困る。そのまましゃがめばカリスマガードだなぁ、じゃなくて。
こっちだって洗いざらい吐けって言われたから吐いてるだけなんや。
心配しなくても幽閉だか監禁だかについて突っ込むつもりは微塵もない。
自ら引き籠った?って説もあるみたいだけどどちらにせよ地雷原でタップダンス踊る趣味はない。
だから妹様に関してはそれだけにしてさらっと流す。
「スペカについてはこんな感じで~…後知ってるのは能力でしょうかね」
パッチェさんの魔法を使う程度の能力はそのまんまよね。これ魔理沙と被ってないっけ?
咲夜さんの時間を操る程度の能力でなんで空間拡張まで出来るのかは原理よくわからん。
こちとら頭良くないんだ。
ただそれを使って紅魔館を実際の大きさよりも広げてるってのは知ってる。
ヴワル大図書館もなのかな?
「逆に知らない事もちゃんとあります。」
例えば紅魔館が幻想郷に転移してくる前はどんな世界だったのかとか。
あとは咲夜さんが紅魔館に来て名前をもらう前は何やってたかとか。
そして運命を操る程度の能力はもう完全にお手上げといっていい。
文字だけは知ってても何をどこまで出来るとか詳細についてはさっぱりさっぱり。
何でもは知らないわよ知ってることだけって奴だ。
「とりあえず自分が紅魔館について知っている事はこれで全部話しました。一から十まで信じてもらえるとは思ってませんけど…どうですか。」
「あんたの言い分を全部信じたわけじゃない。でもただの出まかせと言い切れないのは分かるわ。だとしてもここが創作物の世界だってのには納得出来ない、はっきり言って不快だわ。」
そう言ってギロッと睨みつけてくるお嬢様。
殺気は込めてないからそれもチャーミングではあるんだけど…勘弁して。
そりゃ自分の存在する世界が、ましてや自分が作り物だなんて言われりゃふざけんなってなるだろう。誰だってそーする。俺だってそーする。
ただ違うんだ、そう言ったつもりはないんだ。
やっぱり誤解されてるわ…大分端折ったのもあるけどさぁ。説明むずい。
「すいません。ちょっと訂正させてもらいますけれども、あくまで今のは自分の世界にある話の知識を披露しただけで、それがこの世界と何から何まで全部同じだなんて言ってませんからね?」
「どういう事よ?」
「あーえ~っと…なんて言えば良いんだ?そうですね…ぶっちゃけさっきお嬢様に脅されるまでは自分もそういう風に考えてるとこはありました。」
有り体に言うと舐めてた。
お嬢様あんな鋭いとか思ってなかったし、俺がポカしすぎてたとは言わん。知らん。
「でも違うんですよ。ちゃんと生きてるんです。俺はその作品でガワは知ってるかもしれない。でも中身なんて全然知らない。お嬢様が普段どんな事して過ごしてるのかとか、どんな話してるのかとか本当にさっぱりなんです。むしろそっちをこれからもっと知っていきたいんですけど。だから俺はお前らの事なんてもう全部知ってるぜへへんとか調子づいてるわけじゃないのは理解してください。」
「はぁ?」
「つまりアレだ!逆に考えちゃいましょう。その作品を元にこの世界が生まれてるんじゃなくてこの世界を題材にしてその作品が生まれたのかもしれないって!」
傲慢極まりない考え方だが知らん!
またお嬢様の不機嫌オーラ浴びせられるよりはマシだ。
ご機嫌取りにおれは全力を尽くすぞ!ジョ〇ョーーッ!!
「それにもしお嬢様の言う通り創作物まんまの世界だとしたら今ここに絶対に存在しちゃいけない異分子が一つあります。」
「何があるってのよ?」
「俺です。」
「はぁ?」
連続のはぁ?である。
でもそうだろう。
少女達の園に野郎ぶち込むとか作品の炎上待ったなしだ。
百合の間に挟まる男は死すべしなのだ。
転移だから仕方ないとか言ってられない、可及的速やかに闇に葬られるべきだろう。
俺はまだ死にたくないが。
その転移にしても一体どこまで飛ばされたのか。
時間跳躍だけかと思いきやなんかパラレルワールドの可能性まである気がしてきた。
こんなんで帰れるんだろうか、いや今の所帰るつもりさっぱりないけど。
「要するにそんな妙な事考えなくていいんで普通のままでいてくださいって事です。」
「…なんだか露骨に流された気がするけどまぁそれでいいわ。」
よっしゃー!ミッションコンプリート!
最低限の印象回復は多分できたと思う!よくやった俺!
「ところでずっと抱えてるその大荷物は一体何なのよ?美鈴にも聞いたけど商人ってわけじゃないんでしょあんた」
…………コンプリートしたはずじゃ~ん。
なぁぁんんで話戻すのぉぉぉお。
え?見せるの?
同人誌の山を?
本人に?
冗談でしょ?
嘘だといってよ、〇ーニィ。