幻想入りしたオタクは理想の2次嫁にお仕えしたい 作:トテツクlv0,01
「……で、何で私が貴方に力を貸さなきゃいけないの?協力するともいってないけど。」
「これを見せると不機嫌になったお嬢様から消されるんです間違いなく」
「じゃあ消されてこればいいじゃない。私は知らない。」
ダメだ目線すら向けてくれない。なんとか興味を引くワードを並べないと。
「こっちの本はお嬢様には絶対見せられない理由があるんです!これを見せると俺だけじゃなくて本まで消滅させられかねないんです!俺にとってはこれらもさっきの一般誌も宝も同然なんです!本を守る為にもどうか!お願いします!」
ここでようやく面倒くさそうにこっちを向いてくれた。
ジト目ほんと似合うなーパッチェさん。
「だから私にレミィを止めろっていうの?止めるにしても何故不機嫌になるのか私は知る必要があると思うのだけど」
「…ですからパチュリー様には見られても仕方ないかなと思います。」
この中ではまだ一番マシだ。
お嬢様本人には絶対にアウト。
咲夜さんは確かまだ18歳になってなかったと思う。
それに比べれば年齢は覚えてないがそれなりに長く生きてるはずで精神面も幼いというわけではないパッチェさんしかないでしょう。
「それには未来の情報はないの?」
「ありません!むしろこんな未来あってたまるかってなもんです!単なる妄想の産物に過ぎません!」
「レミィが怒るという事だもの。私にだってそれを不快に感じるという事はないの?」
「…あると思います。」
「つまりそこまで承知の上でレミィを止める為に私にそれを読めというのね?」
「……はい。」
更にじぃぃぃっと長い間見つめられる。
やめて下さい。こっちだって見せたいわけじゃないです。
やましい事なんてほんのちょっとしかないんです。
後ろから「なんで私はダメでパチェだけ良いのよ!?」とぎゃーぎゃーお嬢様が騒いでるが、パッチェさんが魔法で宥めたのかすぐに大人しくなる。
流石親友。扱いが上手い。まだ一般誌が残ってるのもあるかも。
「貸し一つ」
「えっ?」
「貴方が私の実験台になる、そうするなら少しだけ助けてあげる。嫌な気分にさせられるっていうんだもの。こちらにだってメリットは必要でしょ?」
「…命に関わらない範囲でお願いします。」
「交渉成立ね。」
恐ろしい契約を結んでしまった気がするが背に腹は代えられない。
12冊のうちから出来るだけソフトそうな見た目のを選んでパッチェさんに渡す。
死刑宣告を待つ囚人の気分だ。なんでたかがエロ本一つでこんな目にあわなきゃいけないんだ。
やっぱり紅魔館に来る前にその辺に放り出してくるのが正解だったのか。今更遅いが。
パラパラと読み進めてくパッチェさん。
そこでふとピタッと止まったかと思えば三度見つめられる。
だが今度はさっきまでとはジト目のレベルが違う。
ドン引き。軽蔑。養豚場の豚を見る目も入ってるかもしれない哀れみ的な意味で。
やめて!そんな目で俺を見ないで!
視線が、視線が痛い!
違うの!決して貴方達に見せるつもりはなかったの!
帰って自分一人でゆっくり楽しむだけのはずだったのよ!
読み終えたパッチェさんがふーーーっと長く息を吐く。判定は……?
「……レミィ、悪い事は言わないからこれは読まないで。絶対に悪影響及ぼすから。」
勝った!第三部完!
俺の精神力という多大なる犠牲は払ったがパッチェさんを味方につける事が出来たのだ!
これで今度こそ助かる……そう思っていた時期が俺にもありました。
「何でパチェまでそいつの味方すんのよ!?もういいわ、咲夜ッ!」
そう、我儘放題のお嬢様が親友のとはいえ言葉一つだけで止まるはずがなかったのである。
そして指パッチンから切られた鬼札、咲夜さん。
引き起こされたのはがっつり抱えてたはずの荷物の消失。
『結果』だけだ!! この世には『結果』だけが残る!!
しかも背負っていたリュックすらも無くなっていた。
らめぇぇぇぇえぇぇそっちには抱き枕カバーまで入ってるのぉぉぉおお。
「さ~って一体どんなの隠してたっていうのよ。ふんふ~ん♪」
鼻歌まで歌ってめっちゃ上機嫌なお嬢様。
この後に待ち受ける惨劇をまだ彼女は知らない。
しかし運命に愛されてるのはマジなんだろうな。
袋から引き抜いた一冊はこの場で最高で最悪な物だった。
それはこの世界に来る切っ掛けになったとも言える一冊。
今回のコミケの目当てだったサークルの新刊。
シリーズ三作目のそれは完全に調教されきって目からハイライトも消えてるおぜう様が表紙だ。
さらに言うなら今回は触手モノで前後の穴にぶっ刺さってる図な。当然全裸で。
おまけに白くべたつく何かで全身ぐっちょりねとねとにコーティング済み、腹ボコ要素も完備!
やったね〇えちゃん!触手の家族が増えるよ!
いやー一作目二作目にもほんとにお世話になったんだよアレには。
もう快楽だけを追い求めるおぜう様がクッソエロくてさ。たまんねぇの。神絵師万歳だわ。
だから今回にも凄く期待してたんだよね~。
え?中身はまだ見てねぇよ?
それを確認する時はね、誰にも邪魔されず 自由でなんというか救われてなきゃあダメなんだ
独りで静かで豊かで・・・。
そろそろ現実に帰って来いって?
大丈夫大丈夫お嬢様もまだ固まったまんまだから。
言い訳の余地なんて微塵も残されてねぇよ。
もうどうにでもなーれ。
もう20秒は止まったままだな。
すげーわ俺いつの間にか入門した上にハイ〇IO越えまでしてたわ。
お、ようやく再起動したな。めっちゃプルプルしてるけど。
これが2次なら絶対にグルグル目な上にまっかっかだな間違いない。
フハハハハ!極上の羞恥の感情ご馳走様である。
「んにゃあああああああ!?」
べちーんとそれを床に投げ捨てる。キミめっちゃいいフォームしてるやん。世界とれるで。
にしてもその程度で済んで良かったわ。その場で破り捨てられるとかかと。
まぁそれぐらいなら後で頑張って貼り合わせば読めるからいいんだけどさ。
ってちょっと待てそこから追撃はきいてなーー
本に向けて放たれるエネルギー弾。あれが所謂大玉とかなのかも。
対向車には間に合った俺だがそれには流石に無理だった、速すぎた。
着弾地点の床には夥しい破壊痕が…あるかと思ったが別にそんな事はなかった。
破壊不可能オブジェってか?図書館内マジックコーティングでもされてるんかしら。
床はどうともなってなかったよ。
そこにあったはずの新刊は影も形もなくなってたけどな。炭すら残ってない。
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